デリバティブプロトコル「ApeX Protocol」とは?概要や将来性を解説

2022/11/17・

Daichi

デリバティブプロトコル「ApeX Protocol」とは?概要や将来性を解説

中央集権型取引所 (CEX) に対する懸念が高まる昨今、ブロックチェーン上で取引が可能な分散型プロトコルへの関心が高まっています。

この記事では、2022年4月にBybitにてローンチパッドが行われるなど多くの注目を集めている分散型デリバティブ取引所ApeX Protocol (APEX) について解説します。

この記事のポイント
  • ApeX Protocol (APEX) って何?
  • ApeX Protocol (APEX) の特徴は?
  • ApeX Protocol (APEX) が注目される理由は?
  • ApeX Protocol (APEX) の将来性は?

ApeX Protocolの公式HPはこちら

ApeX Protocol (APEX) とは?=注目の分散型デリバティブ取引所

引用:ApeX Blog

まずは ApeX Protocol (APEX) の概要と、その特徴について解説します。

ApeX Protocol (APEX) とApeX Proの概要

引用:ApeX Protocol

ApeX Protocol (APEX) <エイペックスプロトコル>は現在注目を集めている分散型デリバティブ取引所です。

2022年11月現在、取引が可能な銘柄は以下の通りです。

取引可能な銘柄 (2022年11月現在)
  • BTC/USDC
  • ETH/USDC
  • XRP/USDC
  • DOGE/USDC

取引プラットフォームであるApeX Pro<エイペックスプロ>では、おなじみの取引画面によるトレードが可能です。

また、ブラウザ版に加えてモバイルアプリ版もあるため、スマホでも手軽にアクセスが可能です。

MetaMaskをはじめ様々なウォレットに対応しており、2022年11月現在の対応ウォレットは以下の通りです。

対応ウォレット (2022年11月現在)
  • MetaMask
  • Trust
  • Rainbow
  • imToken
  • BitKeep
  • TokenPocket
  • Coinbase Wallet
  • Walletconnect

マルチチェーン対応など、レイヤー2統合による利点

引用:ApeX Protocol

ApeX Protocolは、StarkWareによるレイヤー2スケーラビリティエンジンStarkExを用いて開発されており、その利点として次のような特徴が挙げられます。

・マルチチェーンへの対応
・高いセキュリティとプライバシー保護
・低コストかつ迅速な取引と、高いレバレッジ(最大20%)

とくにマルチチェーン対応については、2022年11月現在、以下のチェーンに対応しています。

対応チェーン (2022年11月現在)
  • Etherium
  • BNB Chain (BSC)
  • Polygon
  • Arbitrum One

ガス代の低さで人気のPolygonに対応しているという点はトレーダーの方々にとってうれしいポイントではないでしょうか。

SBT「ApeSoul」導入による信用システム構築

引用:ApeX Pro Gitbook

ApeX Protocolでは、SBT (Soulbound Token: ソウルバウンドトークン) として「ApeSoul」を導入しています。

SBTの導入により、トレーダーの取引内容やその実績などを含むDID (Digital Idetity: デジタルアイデンティティ) を管理し、信用システムの構築を目指しています。

SBT (Soulbound Token: ソウルバウンドトークン) とは?
SBTは、公に公開される/譲渡不可能/発行体による取り消しといった特徴を持つトークンで、SBTの保有者(アカウント)はソウルと呼ばれます。
SBTには過去の実績やコミットメント、資格情報などが記録され、これらを保有することでWeb3の世界で、より社会性を重視したアプリケーションを生み出すことができると期待されています。
引用:CT Analysis第33回レポート 無料公開

SBTについての詳しい説明はこちらをご参照ください。

$APEXと$BANAによるトークノミクス

引用:ApeX Blog

ApeX Protocolでは、そのネイティブトークンとして$APEXと$BANAが発行されます。

2つのトークンの役割と主な関係性は以下の通りです。

※詳細な仕組みについてはApeX Proのライトペーパーをご参照ください。

$APEX

引用:ApeX Protocol

ApeX Protocolのガバナンストークンで、最大供給量は10億APEXとされています。

トークン保有者はプロトコルのガバナンスにおける投票権を有し、またインセンティブやステーキングとしても機能します。

23%はコアチームや初期投資家に割り当てられ、残りの77%はリワードやエコシステムの構築に充てられ、また一部は$BANAの発行にも使用されます。

$BANA

引用:ApeX Protocol

ApeX Protocolのリワードトークンです。

ApeX Proにて実施が予定されているTrade-to-Earnイベントに参加することで、取引実績に応じてユーザーに配布されます。

まず2500万APEXがミントされ、250億BANAが供給される見込みです。

Trade-to-Earnイベントは1週に1ラウンド、年間52ラウンドが実施される予定です。

獲得したBANAは、$USDCへのスワップや、LPトークンの獲得、APEXへの交換などが可能です。

ApeX Protocolの公式HPはこちら

ApeX Protocol (APEX) が注目される背景

引用:ApeX Protocol

ここからはApex Protocolが注目される主な背景を整理していきます。

成長が期待される分散型取引所 (DEX)

分散型取引所 (DEX) は現在成長中の市場であることはよく知られているかと思います。

ブロックチェーンデータ分析サービスを手掛ける米Chainalysis (チェイナリシス) はそのレポートにおいて日本や東アジア諸国でのオンチェーン取引の急増を取り上げ、DEXの成長を指摘しています。

昨今では中央集権型取引所 (CEX) を取り巻く騒動の影響もあり、分散型取引所への注目度が高まっているとも言えるでしょう。

SBT導入によるWeb3.0時代の信用システム構築

先にも述べたように、ApeX ProtocolではSBT (Soulbound Token) を導入し、Web3.0時代における新たな信用システムの構築を手掛けます。

2022年5月にイーサリアム共同創設者ヴィタリック・ブテリン氏によって論文として発表されたばかりのSBTですが、同氏はSBTが次のトレンドして注目されるだろうと予見しています。

SBTのユースケースとして考えられている分散型社会 (DeSoc) は、譲渡可能な代替性トークンを前提に構築されているこれまでのDeFiの課題を克服する可能性を秘めているかもしれません。

著名な機関投資家などからの出資

引用:ApeX Protocol

ApeX Protocolは著名な機関投資家などからの出資を受けています。

2022年11月現在で確認できる主な機関投資家は以下の通りです。

・Dragonfly Capital
・Jump Trading
・Tiger Global Management
・Mirana Ventures
・Kronos
・M77
・CyberX
・Cobo

StarkWareやAptosに出資するTiger Globalや、Avalancheに出資するDragonflyが含まれています。

また、ApeX Protocolと同じ分散型デリバティブ取引所であるdYdX (DYDX) にも出資しているKronosが出資しているという点も見逃せません。

Trade-to-Earnイベントを実施

引用:ApeX Blog

先に述べたように、ApeX Proでは週に1ラウンド、年間52ラウンドのTrade-to-Earnイベントを実施予定であることを発表しています。

このイベントに参加することでユーザーは$BANAを獲得でき、獲得した$BANAは$USDCへのスワップ、LPトークンの獲得、APEXへの交換などが可能とのことです。

今後の具体的なイベント実施予定の発表は注目ですね。

ApeX Protocolの公式HPはこちら

ApeX Protocol (APEX) の将来性

引用:ApeX Protocol

最後にApeX Protocolの将来性を考える上でおさえておきたいおきたいポイントを整理します。

Bybitのローンチパッドへ上場

2022年4月のBybitローンチパッドへの上場でも大きな注目を集めました。

Bybitのローンチパッドに上場した銘柄はその後の価格上昇が期待される傾向にあり、過去にはMove-to-Earn型NFTゲームとして有名なGenopets (GENE) などが上場しています。

OpenSeaにてNFTを出品中

引用:OpenSea

ApeX Protocolは現在OpenSeaにてNFTを出品中です。
このNFTを保有するユーザーはリリース予定のNFTゲームに参加することができるとのことです。
2022年11月現在、4,347アイテムが出品されており、最も高額なもので10ETH (=約177万円) から、安価なものだと1WETH (=約17万円) になっています。

中央集権型取引所 (CEX) に対する懸念の高まり

ApeX ProtocolをはじめとするDEXの将来性を検討するうえで、昨今の中央集権型取引所 (CEX) に対する懸念の高まりは大きな要素でしょう。

先にも述べたように、ブロックチェーンデータ分析サービスを手掛ける米Chainalysis (チェイナリシス) のレポートによれば、日本や東味アジアでのオンチェーン取引の急増に見るDEXの成長が注目されています。

また、直近では2022年11月のFTX騒動を受けてか、DEXでの取引高が急増しているようです。

中央集権型取引所を取り巻く騒動や懸念がクローズアップされるなかで、今後もDEXへの注目が高まることが考えられます。

ApeX Protocolの公式HPはこちら

まとめ

分散型デリバティブ取引所ApeX Protocolについて解説しました。

現在は2022年11月現在はまだBeta版のローンチとなっていますが、公式ブログでは$BANAのTrade-to-Earnイベントがまもなくであるとの情報もありますので要注目です。

Daichi
今後のApeX Protocolの展開に注目です!

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