ビットコインETFでストラテジー社の需要減少｜分離課税でメタプラネットはどうなる？

米国のソフトウェア企業ストラテジーにおける機関投資家の保有額が、2025年第3四半期に約53億8000万ドル（約14.8％）減少しました。

Wall street dumped the fuck out of Strategy in Q3 😂 pic.twitter.com/dNWFx6tvTt

— Sani | TimechainIndex.com (@SaniExp) November 14, 2025

かつて同社はコンプライアンス上の制約からビットコイン（BTC）を直接保有できない機関投資家にとって、株式市場を通じた事実上の「BTC代理銘柄」として独占的な地位を築いていました。一時は同社の純資産価値に対して2倍近いプレミアムで取引されるほどでした。

しかし、現物ETFの普及により直接的な投資経路が確立されたことで、同社を経由する必然性が薄れ、ポジション調整が進んだ形です。

この動向は日本市場において「日本版マイクロストラテジー」と称されるメタプラネット（Metaplanet）の将来を占う上でも重要な示唆を含んでいます。

ビットコインの価格が一時81,000ドル台へ急落、1時間で1580億円が清算へ

現在、日本の税制下では暗号資産の直接保有による利益が原則として雑所得（総合課税）扱いとなる一方、株式である同社への投資は申告分離課税の対象となるため、税制上のメリットを享受できるBTCエクスポージャーとしての需要が存在します。

しかし、日本国内でも暗号資産を分離課税の対象とする議論が活発化しており、将来的に税制改正が実現した場合、ストラテジー社で起きた「代理銘柄からの資金移動」と同様の現象が起きる可能性があります。

市場の成熟に伴い代理銘柄のプレミアムが縮小していく過程は、日米双方の市場で共通する進化のステップと言えるでしょう。