仮想通貨ウォレットimToken(アイムトークン)の特徴と使い方を解説
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仮想通貨を取引所に預けずに自分自身で管理したい場合には、いずれかのウォレットをスマホやPCにインストールして利用する必要があります。
ウォレットの種類は多々ありますが、imToken(アイムトークン)はシンガポールのimToken社が提供するソフトウェアウォレットで、海外では人気が高く多くのユーザーに利用されています。
- 仮想通貨を自分で管理したいが、imTokenが適切かどうかわからない
- グローバルで人気が高いimTokenの、良い点・悪い点を知りたい
- imTokenを使ってみたいが、使い方に関する情報が少なくて不安だ
このような疑問や不安を持っている人に向けて、この記事ではimTokenの特徴や使い方について解説しました。実際に利用しているユーザーによる口コミもまとめています。
最後まで読めば、imTokenの良さや使い方をしっかり理解して、不安なく使い始めることができますよ。
目次
imToken(アイムトークン)とは?5つの特徴を解説
最初に、imToken(アイムトークン)がどういうウォレットかを解説します。
imTokenの特徴を5つあげたので、ひとつひとつ確認していきましょう。
- imToken(アイムトークン)とは?5つの特徴を解説
世界150カ国以上1,500万人を超えるユーザーが利用
提供元 | imToken社(シンガポール) |
---|---|
提供開始 | 2016年 |
ウオレットタイプ | ソフトウェアウォレット |
日本語対応 | 有 |
対応ブロックチェーン | 35種以上 |
管理対象の仮想通貨 | BTC、ETH、EOS、ATOM、BCH、TRX、LTC、CKBなど800種以上 |
公式サイト | https://token.im/ |
公式X | https://twitter.com/imTokenOfficial |
imTokenはシンガポールのimToken社が提供するソフトウェアウォレットです。
2016年から提供を開始し、最初はイーサリアムのブロックチェーンのみをサポートしていました。管理可能な通貨も、ETHとERC-20ベースのトークンのみでした。
この時点で数百万のユーザーを獲得し、一気にメジャーなウォレットに成長しています。
現在では1,500万人以上のユーザーが利用しており、日本国内ではいまひとつ広がっていないものの、グローバルではトップクラスの人気ウォレットです。
Android/iPhoneで利用するウォレット
imTokenが動作するのは、Android端末とiPhoneです。
Androidのエミュレータが動作するPC上で利用することはできますが、Microsoft OSの上のアプリとして動かすことはできません。
実質的には、モバイルに特化したウォレットと考えてよいでしょう。
マルチチェーン対応で数多くの仮想通貨を管理
imTokenは、2016年に提供された最初のバージョンではイーサリアムに特化したウォレットでしたが、2018年にリリースされたバージョン2.0からはマルチチェーン対応となりました。
2024年現在では対応チェーンは35以上です。この中には、イーサリアム、ビットコイン、トロンなど12の主要なパブリックチェーンを含んでいます。
また、ArbitrumやOptimismなどのレイヤー2と呼ばれるネットワークや、BSC・PolygonなどのEVM 互換チェーンも接続できます。
管理可能なトークンは800種以上に及んでおり、ソフトウェアウォレットの中ではトップクラスのスペックです。
- レイヤー2とは?
- イーサリアムネットワーク(レイヤー1)の処理の遅さやガス手数料の高騰の問題に対応するために、トランザクションの処理を肩代わりしてイーサリアムネットワークの負荷を軽減するネットワークを指します。
- EVM互換チェーンとは?
- Ethereum Virtual Machine (EVM)と互換性のある実行環境を持つブロックチェーンを指します。イーサリアムのネットワーク上のスマートコントラクトのコードを、EVM互換チェーンに容易に展開できます。
シンプルで使いやすいユーザーインターフェース
imTokenの良い点は、ユーザーインターフェースの使いやすさです。
アプリの画面はごちゃつかずシンプルにまとまっており、落ち着いた印象です。
主要な機能がトップ画面から一回のアクションで呼び出せるため、複雑な操作を不要にしています。
それでいてソフトウェアウォレットに必要な機能は網羅されているため、多くのユーザーに使いやすいという印象を持たれています。
DAppブラウザ機能で多数のDAppsに連携できる
ソフトウェアウォレットの必須機能のひとつに、分散型仮想通貨取引所(DEX)などの分散型アプリケーション(DApps)への連携があります。
imTokenでは、DAppsブラウザ機能をトップ画面から呼び出せます。
この機能を使ってDAppsを起動すれば、自分のウォレットとDAppsを連携させながら利用できてとても便利です。
imToken(アイムトークン)の評判は高い? 口コミまとめ
ここまでimToken(アイムトークン)の特徴について確認しました。多くのユーザーに利用されており、実績が豊富なウォレットであることがよくわかりましたね。
次は、imTokenを実際にインストールして使ってみた人による口コミを見てみましょう。日本語の口コミが少ないため、英語のコメントが中心です。
- imToken(アイムトークン)の評判は高い? 口コミまとめ
imTokenに対する良い評価
このウォレットを使いました。とても良いウォレットでUIも良く反応も速いです。私はこのウォレットが気に入っています。暗号通貨に最適なウォレットです。(Google PlayのimTokenの投稿レビューを和訳)
良いウォレットです。このウォレットは多くのネットワークをサポートしています。例えば、Arbitrum、Polygon、Ethereum。Dappsウォレットも素晴らしいです。(Google PlayのimTokenの投稿レビューを和訳)
これは私が今まで見た中でもっとも古くてベストなウォレットのひとつです。個人的にはこのウォレットがとても気に入っています。DeFiの世界を私にとって簡単にしてくれましたし、セキュリティも高いです。(Google PlayのimTokenの投稿レビューを和訳)
サポートに問い合わせる必要がある質問や問題がいくつかありました。サポート担当者は親切で、礼儀正しく、忍耐強く対応してくれました (私たちは何回もメールをやり取りしました)。私は非常に喜んでいました。(AppStoreのimTokenの投稿レビュー)
- imTokenの良い口コミのまとめ
- 高速で使いやすいユーザーインターフェース
- セキュリティが高く信頼できる
- 多くのブロックチェーンに対応している
- 様々なDAppsに簡単に連携できる
- オンラインサポートがしっかりしている
imTokenに対するAppStoreでの評価は4.2、Google Playでは4.1で、ともに高いレベルの評価を得ています。
特に、多様なブロックチェーンに連携可能で、多種の仮想通貨を管理できる点は、多くの評価を集めています。
高速で動作し、ユーザーインターフェースが使いやすい点や、DAppsへの連携が容易なことも高評価です。
ユーザー数が非常に多い中でも、多くの利用者に満足されているウォレットであることがわかりますね。
imTokenに対する悪い評価
IMKEYやIMTokenを購入したり使用したりしないでください。XRP、Shibaなどを保存することができません。中国語からの翻訳サポートがあるものの、内容が理解できません。(Google PlayのimTokenの投稿レビューを和訳)
これは詐欺アプリです。シンガポールから女性がオンラインで私に連絡を取り、しばらくすると会話が愛からお金に変わり、このアプリが出てきました。彼女は私に20USDTを入金するよう頼み、時間が経過すると金額が増えると言いました。約1ヶ月後、私は2USDTを得ましたが、私のすべての資金が引き出されたか、不明なアドレスに送られたことがわかりました。少額だったのであまり考えずに済ませましたが、少なくとも他の人に警告します。彼女には連絡できず、明らかに詐欺です。(Google PlayのimTokenの投稿レビューを和訳)
良いアプリです。サポートチームの対応が迅速です。しかし、画面の表示内容が読めないのでは意味がありません(老眼鏡をかけても)。imTokenのデフォルトフォントサイズは小さいです。私のOSのフォントサイズ設定とは連動しません。そして、アプリの設定にフォントサイズ設定(ズームスライダーのようなもの)がありません。機能追加のリクエストを行いましたが、拒否されました。残念ながら、私は置き去りにされたような気持ちです。将来はimTokenがすべての人にとって読みやすくなることを願っています。(Google PlayのimTokenの投稿レビューを和訳)
- imTokenの悪い口コミのまとめ
- ソラナなどメジャーなチェーンで未対応のものがある
- 画面のフォントが小さい
- 詐欺行為により資産を盗まれることが多い
imTokenに関する問題点として利用者から上がっているもののひとつは、未対応なブロックチェーンが存在する点です。2024年2月の時点ではソラナなどの、比較的メジャーなチェーンに未対応の状態なのは気になります。
マルチチェーンに接続できることが売りのウォレットなので、早急の改善が期待されますね。
悪い口コミの中で最も目立つのは、imTokenのユーザーに対する詐欺行為で多くの利用者が資産を失っていることです。
imToken自体が詐欺を働くわけではなく、imTokenを使って送金させたり、imTokenに似せた偽の転送ページなどを使って詐欺が行われます。
imToken自体の問題とは言えませんが、実際に被害が出ているのでユーザーは頭に入れておくべき点ですね。
imToken(アイムトークン)の始め方を解説
imTokenのユーザーによる評価がつかめたので、ここからはimTokenの実際の使い方を確認していきましょう。
まずは、imTokenをスマホにインストールする方法から解説します。
- imToken(アイムトークン)の始め方を解説
新規ウォレットの登録方法
imTokenのアプリをダウンロードし、インストールを開始します。画面の指示の通りに進めばインストールは完了しますが、ポイントになる部分について順を追って説明しましょう。
インストールが始まると、まず「ID作成」と「IDの復元」を選択する画面になるので、全く新しくウォレットを作成する場合は「ID作成」を選びます。
すると、ID名やパスワードを入力する画面が出てくるので、「ID名」「パスワード(2回入力)」「パスワードのヒント」を入力します。
画面下部の「imTokenサービス規約」の確認をチェックし、画面最下部の「ID作成」をタップしましょう。
次は、imTokenで管理する仮想通貨の種類を選択する画面が表示されます。
イーサリアム(ETH)・ビットコイン(BTC)・アトム(ATOM)の3種はデフォルトで選択済の状態なので、他に管理したい通貨があれば選択して、画面下部の「確認」をタップします。
画面にウォレットを復元するためのニーモニックフレーズが表示されます。12個の文字列が表示されるので、筆記あるいは写真などで文字列の順序を含めて確実にバックアップしましょう。
バックアップが完了したら、画面下部の「バックアップしました」をタップすると、今度はバックアップした内容を確認する画面に切り替わります。
この画面には、ニーモニックフレーズと同じ12個の文字列が順序を変えて表示されているので、バックアップを参照しながら、この文字列を正しい順序でタップしてニーモニックフレーズを再現しましょう。
再現を完了して画面下部の「次へ」をタップするとimTokenのインストールが完了し、imTokenを使用できます。
- ニーモニックフレーズとは?
- 既に使用しているウォレットが失われた場合に復元するための文字列で、12個の単語からなります。これをなくすとウォレットを復元する手段がなくなるので、確実に保管しておきましょう。他人に預けるのは不正使用を招くので厳禁です。
既存ウォレットの復元方法
最初に表示される「ID作成」と「IDの復元」を選択する画面で、すでに存在するウォレットを再インストールしたい時には「IDの復元」を選びます。
ニーモニックフレーズを入力するエリアがあるので、再インストールしたいウォレットのニーモニックフレーズを入力しましょう。12個の英単語をスペース区切りで順序まで間違いなく入力することが必要です。
「パスワード(2回入力)」「パスワードのヒント」の入力エリアもあるのでこちらも入力します。
さらに、画面下部の「imTokenサービス規約」の確認をチェックし、画面最下部の「IDの復元」をタップしましょう。
imTokenで管理する仮想通貨の種類を選択する画面に切り替わるので、必要な通貨があれば選択して、画面下部の「確認」をタップすれば、ウォレットの復元は完了です。
imToken(アイムトークン)の使い方を解説
ここまでは、imTokenのインストールの方法を説明しました。
ここからは、imTokenの基本的な使い方について解説します。
- imToken(アイムトークン)の使い方を解説
使用するブロックチェーンの切り替え方
ウォレットが接続するブロックチェーンの変更の仕方は、主要なパブリックチェーンへの変更か、イーサリアムのレイヤー2やEVM互換チェーンへの変更かで異なります。
主要なパブリックチェーンへの変更の場合は、imTokenアプリのトップ画面で左上の管理メニューを開きましょう。
変更できるネットワークが表示されるので所望のものを選択すれば、ブロックチェーンの変更は完了です。
イーサリアムのレイヤー2やEVM互換チェーンへの変更の場合は、まずイーサリアムのネットワークに接続した状態にしましょう。
その後にトップ画面上部の「Ethereum」と記載されている部分をタップすると、接続できるレイヤー2やEVM互換チェーンがリストされます。
この中から所望のものを選べば、ブロックチェーンの変更は完了です。
imTokenの入金方法
imTokenへ入金する場合は、まず入金に使用するブロックチェーンに接続することが必要です。ここで使用するチェーンを間違えると入金トラブルになるので、確実に変更しましょう。
ブロックチェーンの接続が完了したら、トップ画面の上部にある「受取」を選択します。
入金先のアドレスがQRコードと文字列で表示されるので、こちら宛に仮想通貨を送金すれば入金完了です。
仮想通貨の種類によっては、入金先のアドレスとともにタグなどの追加情報が文字列で表示されるので、こちらも送金側で間違えずに入力しましょう。
imTokenの出金方法
imTokenから出金する場合も、まず使用するブロックチェーンに接続することが必要です。ここで使用するチェーンを間違えると入金トラブルになるので、確実に変更しましょう。
ブロックチェーンの接続が完了したら、トップ画面の上部にある「送金」を選択します。
出金する通貨を選ぶ画面になるので選択すると、出金内容を入力する画面が表示されます。
ここで入力するのは以下の3種のデータです。
- 出金先のアドレス
- 出金額
- メモ(履歴に備忘録として蓄積される文字列)
出金先のアドレスを手入力したくない場合は、画面右上の「QRコードスキャン」のマークをタップすれば、QRコードで読み込めます。
通貨の種類によってはタグなどの文字列が必要なので、こちらも間違えずに入力しましょう。
送金内容の入力が完了したら、画面最下段の「次へ」をタップしましょう。確認画面が出るので、問題なければ「Send」を選びます。
最後にパスワード入力を求められるので、入力して認証に成功すれば完了します。
- 出金には手数料がかかる
- imTokenからの出金には、使用するブロックチェーンでのトランザクション承認処理の手数料を支払う必要があります。手数料はその時のチェーンの状況で異なりますが、imTokenの出金画面に見積もり額が表示されているのでそれを目安にしましょう。
DAppsブラウザ機能の使い方
imTokenは分散型仮想通貨取引所(DEX)などの分散型アプリケーション(DApps)と親和性が高いのがメリットのひとつです。
imTokenからDAppsに接続する場合は、トップ画面下部の「ブラウザ」を選択しましょう。
DAppsを選択する画面になるので、こちらで使いたいDAppsを選択します。たとえばimTokenと関係の深いDEXであるTokenlonは「おすすめ」に表示されているので、タップすればすぐに使えます。
「おすすめ」にリストされていないものは、検索欄で検索をして接続しましょう。PancakeSwapなども、簡単に利用できますよ。
分散型取引所パンケーキスワップ(PancakeSwap)の特徴と使い方を解説
imToken(アイムトークン)に関するよくある質問
ここまでimTokenの始め方と基本的な使い方について解説しました。imTokenについてしっかりイメージできましたよね。
最後に、imTokenに関するよく出る質問に答えていきましょう。
- imToken(アイムトークン)に関するよくある質問
imTokenは日本語対応していますか?
imTokenは日本語対応のウォレットです。
細かい所では対応しきれていない部分もありますが、ほぼ問題なく日本語で使用できます。
他に英語・フランス語・ドイツ語・スペイン語や中国語・韓国語にも対応しているので、得意な言語に切り替えて使いましょう。
機種変更のときにimTokenはどうしたらよい?
機種変更した後も元のスマホと同じウォレットを使いたい場合には「IDの復元」を行います。
imTokenのインストールで最初に表示される「ID作成」と「IDの復元」を選択する画面で、「IDの復元」を選びましょう。
12個のニーモニックフレーズを誤りなく入力すれば、元のスマホと同じウォレットを使えますよ。
imTokenは詐欺被害が多いウォレットですか?
imTokenに関する詐欺行為で被害にあったという証言は多くあります。
imTokenとそっくりの偽サイトを使ったものや、SNSを使って勧誘して特定のアドレスへの入金を誘うものなど、多様な手口があります。
しかし、どの事例もimToken自体が詐欺を働いているわけではなく、imTokenを使って第三者が詐欺を実行しているものです。
利用者が多いため詐欺に狙われやすいウォレットであるのは確かですが、imTokenそのものの問題とは言えません。
効率のいい投資機会を提供するうまい話にのらず、怪しいリンク先にアクセスしないよう気をつけるなど、詐欺の可能性をいつも頭にいれてしっかり警戒しながらimTokenを使いましょう。
imToken(アイムトークン)のまとめ
- imTokenのまとめ
- imTokenはグローバルで多数のユーザーが利用しているウォレット
- 多くのブロックチェーンに接続でき、多様な仮想通貨を管理できる
- 使いやすさやDApps連携の容易さがユーザーから評価されている
- 悪い評価で目立つのはimTokenを使った詐欺に関するもの
- インストール時にはニーモニックフレーズのバックアップを忘れない
この記事では、imTokenの特徴や使い方、実際のユーザーによる口コミを解説しました。
操作画面の画像を交えて順を追って説明したので、imTokenについてしっかりイメージできましたね。
imTokenは日本国内ではそれほど目立つ存在ではありませんが、グローバルではトップクラスの知名度を持つウォレットです。
多くのユーザーによって利用されているということは、それだけ信頼されている証明でもあります。
仮想通貨を自己管理したい人や、DEXなどのDAppsを使いたい人は、早速imTokenをインストールして試してみましょう。