岸田総理、NFTやDAO等のweb3について言及
Crypto Times 編集部
平将明議員が令和5年2月1日に開催された衆議院予算委員会においてweb3分野について言及・質問を行い、岸田文雄総理大臣が答弁を行いました。
gm jp
昨日の予算委員会の質問は、同僚議員からの評価が高かった。質問終えた瞬間、野党理事からも「勉強になった。」と声かけられた。 https://t.co/1dsLGni7qT
— 平将明(たいらまさあき/Taira Masaaki) (@TAIRAMASAAKI) February 1, 2023
平氏はデジタル分野における国家の課題として、日本の漫画/アニメなどのIPや地方、観光が持つ価値がグローバルと比較して安すぎるとし、web3分野の技術を活用してポテンシャルの最大化が重要であると述べました。
また、規制に関して、昨年末に行われた暗号資産に対する税調の対応では不十分と同氏。一方で取引所に関しては、昨年発生したアメリカでのスキャンダルにより取引所の問題が指摘されるなか、複数回事件を起こしてきた日本は、金融庁によるしっかりとした管理体制が作成されていることをアピールしました。
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さらにステーブルコインに関しても、世界的にも日本では最先端の取り組みが行われており、これが進んでいくとしっかりとしたDAOの組織が形成されているとしました。
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平氏は前述のような日本の現状を説明した上で、 クールジャパンの取り組みの中で、政策ツールであるふるさと納税とNFTを組み合わせての地方創生の実施などを例に挙げながら、web3を活用し日本の課題解決を目指していくべきと提言。
これに対して岸田文雄総理大臣は下記のように回答しています。
- “「web3の技術を使うことで様々な可能性が期待されるということで、例えばDAOでは同じ社会課題に関心を持つ人々が新しいコミュニティを組成することができるのではないかという点や、NFTについてもクリエイターの収益を多元化する、ロイヤリティの高いファンの維持、取りこみが可能であるとか様々な期待があります。
これをクールジャパンや地方創生に向けて強力なツールにする可能性は誠に大きいということなんだと思います。デジタル庁では、web3研究会で議論を行っており、その中で新しい技術であるがゆえに既存の制度との適合性への懸念などから自治体や事業者が技術活用を躊躇する場合が想定されることから相談窓口設置の必要性が指摘されています。まずはこうした相談窓口の 設置を行うことによって技術活用に向けた課題の集約、これを進めることが大事だとされていますし、おっしゃるように自民党においてもこうした議論を進めていかれるということですので、党においてのこの議論も踏まえつつ 政府としてこの分野をクールジャパンや地方創生に活かしていくためにどのような支援をしていくべきなのかを考えていかなければならないと認識をしております。(一部省略・要約)」”
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平議員は、上記以外にもWeb3へ言及。同氏はDFFT(Data Free Flow with Trust:信頼性のある自由なデータ流通)はweb2.0であるとした上で、ここに自律分散型のweb3の影響が及ぶため、それがどのような影響をDFFTに与えるのかにも注視する必要があると述べました。
昨年12月、自民党が令和5年の税制改正大綱を公開し、法人の有する暗号資産の評価損益に関して、一定の条件を満たすことで評価損益の計上範囲から除外する方針を採用していることが判明しました。
上記では、法人課税にのみ言及されており、国内各所から提言されてきた仮想通貨取引による利益を申告分離課税とするといった内容は含まれていません。
国内での法整備や政府機関によるweb3技術への取り組みなど、今後の動向に注目が集まります。
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