ビットコインマイニング企業Bitfarms、株価が22%の急騰|2700万ドルの損失報告も
Crypto Times 編集部
引用元: Bitfarms公式サイト
ビットコインマイニング事業を手がけるBitfarmsの株価が1日で22%の急騰を見せました。
同社は昨日、2024年第二四半期の決算報告を行いました。純損失は2700万ドルを記録しています。
売上高は4200万ドルで、これは前期比では16%減となりましたが、前年同期比では17%増となっています。
#Bitfarms Q2 2024 Results
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— Bitfarms (@Bitfarms_io) August 8, 2024
前期比からの売り上げ減少について、同社はビットコイン半減期後のブロック生成報酬の減少を挙げています。
同社は、BTCあたりの平均直接生産コストが30600ドルで、合計614BTCをQ2で獲得。7月31日時点で1016BTCを保有しています。
Q2では、515 BTCを平均価格65500ドルで売却し、これによる収入は3400万ドルに。2024年7月に獲得した253BTCのうち、142 BTCはすでに売却しており、900万ドルの収益が上がったとしています。
Bitfarmsは、カナダ、米国、パラグアイの9つの施設に39400台のマイナーを配備しています。ペンシルベニア州シャロンにあるマイニング施設では、契約が確定した場合、米国の低コストエネルギーと柔軟な電力の取引オプションにアクセスできるようになり、ビットコインマイニング以外にもAIのHPCにも適用できるとしています。
同社は先日、ビットコインマイニングで豊富な経験を持つBen Gagnon氏を最高経営責任者に任命。Gagnon氏は以下のようにコメントしています。
“「ペンシルベニア州シャロンにある当社の新しい施設は、米国で最も魅力的なエネルギー市場であり、今後さらにプレゼンスを拡大したいと考えているPJM(北米最大の地域送電機関)地域へのBitfarmsの最初の進出となります。今後数年間で、米国の拡大とビットコインマイニングを超えた多角化に重点を置き、成長戦略を引き続き実行していきます。」”
買収提案を拒否
競合のビットコインマイニング企業Riotは、Bitfarmsの買収を提案しています。RiotはBitfarmsの全株式を1株あたり2.23ドルで取得する提案を行っており、すでにBitfarmsの筆頭株主となっています。しかし、Bitfarms側はRiotの提案を拒否しています。
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このような買収活動の背景には、AI需要やそれに伴う施設の需要拡大、電力不足の問題があります。
AIデータに必要なHPC(ハイパフォーマンスコンピューティング)施設の需要が増加しており、ビットコインマイニング施設の活用が昨今注目を集めています。HPC施設の新設から稼働開始には36~60ヶ月時間がかかるとされていますが、既存のビットコインマイニング施設を転用した場合、大幅なリードタイムの短縮が可能となるためです。
加えて、米国では電力不足が発生しており、電力確保とそれに伴う施設の設立は需要に追いついていない状況となっています。現在はすでにあるパイを奪い合う状況が発生しており、既存のマイニング事業者の間ではM&Aや事業転換の動きが活発化しています。
記事ソース:Bitfarms