42億ドル規模の仮想通貨詐欺で新たな動き|関連ウォレットから資金移動
Crypto Times 編集部
42億ドル以上の仮想通貨が押収された史上最大のポンジスキームプロジェクト「プラストークン」に関連する数百のアドレスから20億ドル相当にあたる78万9533 ETHが移動されました。
Hundreds of wallets that have been dormant for 3.3 years are moving large amounts of $ETH, possibly 789,533 $ETH($2B)!
We noticed that hundreds of dormant addresses were transferring ETH.
Through on-chain tracking, we found that these funds came from the wallet “Plus Token… pic.twitter.com/QGKJknJEns
— Lookonchain (@lookonchain) August 7, 2024
オンチェーンデータ分析情報を提供するLookonchainによると、これらのアドレスは3年以上休眠していたといいます。また、トークンの送金元でプラストークンに紐づけられたウォレットは、2020年に20億ドル相当のETHを数千のウォレットに分散させ、2021年4月以降は資金の移動を行っていなかったといいます。
プラストークン事件とは、2018年ごろに登場した中国発祥のポンジスキームプロジェクトです。当時、AIを用いて暗号資産取引所間の裁定取引を自動で行うことで「500ドルからの出資で月利10%が稼げる」といった謳い文句で、中国や日本、韓国などを中心に顧客を囲っていました。
また、紹介した人の運用額の9.5%に加え、そこから連鎖して招待されたユーザー9人までの運用額の1%の還元する「勧誘・アフィリエイト報酬」制度も設けられていたこともあり、1000万人以上の被害者がいたとされています。
2020年7月に運営者とされる中国人6人がバヌアツで逮捕され、同年同月末に主謀者全27人と重要メンバー82人を中国公安部が逮捕。
最終的にプラストークン事件では、194,775 BTC、833,083 ETH、79,581 $BCH、1,400,000 LTC、487,000,000 XRP、27,600,000 EOS、74,167 DASH、6,000,000,000 DOGE、213,724 USDTと当時価格で42億ドルにものぼる仮想通貨が中国警察によって押収されました。
今回の資金移動に関して、中国当局からのアナウンスは行われておらず、引き続き動向に注目が集まります。