なぜ優先株？メタプラネット流、BTC投資の巧妙な一手

株式会社メタプラネットは今後の成長戦略として普通株ではなく優先株を活用する方針です。同社のSimon Gerovich氏は、この戦略が株式の希薄化を避けながら1株当たりのビットコイン（BTC）保有量を継続的に増やすための強力な手段であると説明しました。

次の成長段階に進むにあたり、よくいただく質問の一つが「なぜ普通株よりも優先株がより強力な手段なのか」です。その答えは、株式発行に依存せずに 1株当たりのビットコイン保有量を増やし続ける方法… pic.twitter.com/gjPKLOICtF

— Simon Gerovich (@gerovich) October 17, 2025

普通株を発行して資金を調達するとビットコインの総保有量は増えますが、同時に発行済株式数も増加します。これにより1株当たりの価値が薄まる、いわゆる希薄化が起こる可能性があります。

一方、優先株はあらかじめ定められた配当率で資金を調達する手法です。普通株の数を増やすことなく資本を強化できるため、1株当たりの価値を維持しながらビットコイン保有量の拡大を目指せます。

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この戦略の効果を測る指標として同社はmNAVを挙げています。mNAVは市場が企業の価値をビットコイン保有量に対してどのように評価しているかを示す指標です。優先株の活用はこのmNAVの変動に左右されずに株主価値を高めることを可能にします。

Gerovich氏はビットコインの年間成長率が優先株の配当コストを上回れば、その差が株主の利益につながると述べています。

メタプラネットは現在、実質的に無借金で健全な財務基盤を持ちビットコイン準備の拡大を続けています。将来的にはビットコインを裏付けとした利回り商品を導入し、日本の信用市場に変革をもたらすという長期的なビジョンを掲げています。