【RSK Blockchain Conferenceレポート】Root Stock CEOが考えるブロックチェーンの未来
Yuya
4月10日、ベルザール東京日本橋で行われたRSK主催のブロックチェーン・カンファレンスにCrypto Timesはメディアスポンサーとして参加させていただきました。
当カンファレンスの主催者でありRSKのCEOであるDiego Gutierrez Zaldivar氏は、自ら第一スピーカーとしてインターネット普及・ブロックチェーンの登場そしてデジタル社会の未来について語りました。
インターネットが解決できなかった問題
「インターネットの普及は社会に膨大な利便性をもたらしたものの、まだ完璧とは言えない面がたくさんある」と語るZaldivar氏。
”価値のやり取り”の側面ーVisa、MasterCard、Paypalなどといったプライベート・ネットワークには第三者の介入による非効率性や信用の問題が残ると指摘しました。
「そこで2008年に登場したのがビットコインです。といってもこれはただの通貨ではなくて、ブロックチェーン・Proof of Work・分散型コンセンサスといった革新的な技術が詰まったものです。」
「社会というのは法律というプログラミング言語、政治家というプログラマー、そして市民というコンピューターで成り立っています。スマートコントラクトはこういった既存のシステムを考え直すものとなるかもしれません。」と語ります。
ここでZaldivar氏はブロックチェーンの普及した近未来について触れます。
「スマートコントラクトを応用したタクシーについて考えてみましょう。あなたは全自動タクシーに乗り、サービスを享受し終わったところで自動でお金が払われる。給油が必要なタクシーはガソリンスタンドへ行き、メーターが満タンになったらお金が払われる。このタクシー会社の利益の一部はブロックチェーンの運営に貢献した人に還元されるのです。」
ビットコインをより使いやすく RSKの仕組み
ブロックチェーンについて熱く語ったZaldivar氏は、RSKがビットコインの普及をどう助けるのかについても言及しました。
「ビットコインがStore of Value(価値貯蔵)の役割を果たすのに対し、RSKはその上にビジネスロジック、つまりスマートコントラクトといった拡張機能をつける役割をします。」
「スマートコントラクトがついたRSKは、ビットコインと取引所、ウォレットなどのサービスとの間に立つ存在になるのです。」とZaldivar氏は語ります。
また、RSKには「五本の柱」があると言います。
Root Stock5つのポイント
イーサリウムとの互換性
RSKの普及によってBTC-ETH間のアプリ・インフラ・インターフェースの互換性が生まれる。
BTC-RSKペグ・サイドチェイン
1BTC = 1RSKの固定レート。
マージマイニング
マイナーが複数のブロックチェーンを同時にマイニングが可能。
グローバル・フェデレーション
教育機関等の専門知識のある人々で形成されるフェデレーションが、コンセンサス形成に置ける投票権を持つ。その他にもマイナー、ユーザー間のPoS、RSKおよびビットコインのデベロッパー、ビットコイン関連の非営利団体も投票権を持つ。
コミュニティ
RSKには賞金付きのハッキング・コンテスト(ペネトレーション・テスト)やアンバサダー制度、ビジネスおよびデベロッパー向けのブロックチェーン・プログラミング教材などといった多様なコミュニティーがある。
まとめ
ビットコインで何もかも支払う時代も、もしかしたら目前まできているのかもしれませんね。
その一歩を手助けする役割を担うRoot Stock / RSKは、自社のプロモーションだけに及ばずブロックチェーン普及へ向けてのコミュニティー開発にも大きく貢献しているということがよく伝わってくる発表でした。