仮想通貨トロン($TRX)とは?特徴と将来性について徹底解説!
さっちゃん
トロンは、DAppsのプラットフォームとして開発されたネットワークです。ここで利用される仮想通貨もトロン($TRX)と呼ばれます。
映像や音楽などのエンターテイメントの領域をターゲットにして低コストで高速なネットワークを構築しており、近年ではDeFiの領域でも存在感を増しています。
- トロンってどんなプロジェクト?
- TRXは今後伸びる可能性はあるの?
- TRXを売買するなら、どの仮想通貨取引所がおすすめ?
そんな疑問をお持ちの人に向けて、この記事ではトロンの特徴と将来性を解説しました。加えて、TRXを取引するのにおすすめの取引所も紹介しています。
最後まで読めば、トロン($TRX)に関する必須の知識をすべて得ることができますよ。トロンを使って快適な資産の送受金も可能となります。
目次
トロン($TRX)とは? 5つの特徴を解説
最初にトロン($TRX)の基本的な事項を解説します。
トロンネットワークと、そこで使用される仮想通貨トロン($TRX)の特徴を5つ上げたので、ひとつひとつチェックしていきましょう。
- トロン($TRX)とは? 5つの特徴を解説
DAppsのプラットフォームとして開発されたネットワーク
名称 | トロン |
---|---|
ティッカーシンボル | TRX |
創始者 | Justin Sun(ジャスティン・サン) |
運営者 | TRON DAO |
発行日 | 2017年8月 |
時価総額ランキング | 13位(2024年3月4日のCoinMarketCapのデータによる) |
時価総額 | 約1.85兆円(2024年3月4日のCoinMarketCapのデータによる) |
コンセンサスアルゴリズム | Delegated Proof of Stake(DPoS) |
公式サイト | https://tron.network/ |
公式X | https://twitter.com/trondao |
公式X(日本) | https://twitter.com/TronDao_JPN |
公式Instagram | https://www.instagram.com/trondaoofficial/ |
トロンはDAppsのプラットフォームとして開発されたネットワークです。そこで使用される通貨がトロン($TRX)です。
中国発のプロジェクトで、中国がICO(Initial Coin Offering)を禁止する直前にICOを行いました。当初はシンガポールにあるトロン財団が管理していましたが2021年12月に解散し、現在はTRON DAOに引き継がれています。
2017年のローンチ当初はイーサリアムのブロックチェ―ン上で開発されており、TRXもERC-20のトークンでしたが、2018年に独自のチェーンに移行しています。
当初は、映像や音楽といったエンターテイメントの領域をターゲットにして開発されましたが、DeFiや分散ファイルストレージの分野でも活用が広がっています。
その結果、2024年3月の時点で時価総額約1.85兆円の規模にまで成長しました。
創始者のJustin Sun氏は何かと話題が多い人
トロンの創始者はJustin Sun氏です。
中国生まれで大学まで中国で教育を受け、その後ペンシルバニア大学で仮想通貨に出会い、2013年からはRipple Labsで活動しています。2014年には、音声ベースのSNSアプリである Peiwo を設立した後、2017年にトロンを創設しました。
2017年のトロンのICOは、中国がICO(Initial Coin Offering)を禁止する直前のタイミングで行われました。Justin Sun氏は中国政府の動きを事前に知っており、ICOを仕掛けたと一部では言われています。
2018年にはメジャーなファイル共有サービスのBittorrentを買収して注目を集め、TRXの価格急上昇へと繋げました。
2019年には、バークシャー・ハサウェイ(Berkshire Hathaway)のウォーレン・バフェット(Warren Buffett)氏と昼食を共にする権利を約5億円で落札しました。バフェット氏は稀有な投資家として有名ですが、仮想通貨に否定的なことでも知られていました。
2023年には、未登録証券の提供・販売の疑いて米証券取引委員会(SEC)から提訴されており、この件は2024年現在も係争中です。
Justin Sun氏は良くも悪くも何かと話題が多い、仮想通貨業界の有名人です。
コンセンサスアルゴリズムがDPoSで高速・低コスト
トロンのコンセンサスアルゴリズムはDelegated Proof of Stake(DPoS)です。
ブロックの作成はスーパー代表と呼ばれるノードが行います。スーパー代表を決定するためにTRXの保有者による投票が6時間おきに行われ、上位27位までがスーパー代表になります。
28位から127位まではスーパーパートナーと呼ばれます。スーパー代表のリザーブ的な存在です。
投票では、より多くのTRXを保有していればより多くの投票権を持ちます。結果的に、TRXをより多く保有していれば、ネットワークのガバナンスへの影響力が強くなります。
DPoSは、ブロックの作成を限られたノードによって行うことで、高速・低コストのブロックチェーンを実現しました。また、TRXの保有者による投票システムにより、ネットワークのガバナンスへの影響力を分散化しています。
TRXのステーキングで稼げる
TRXの保有者がスーパー代表の投票をする時は、TRXをステーキングして投票権を得る必要があります。
ステーキングしたTRXはロックされるので売買できません。その代わり、ステーキングに対して報酬としてTRXを得ることが可能です。
スーパー代表やスーパーパートナーのノードは、トロンのネットワークから報酬としてTRXが提供されます。
スーパー代表やスーパーパートナーは、自分に投票してくれたTRX保有者に対して報酬を分配するため、これがTRX保有者へのステーキング報酬になります。
国内の仮想通貨取引所でTRXのステーキングサービスを提供しているのは、BitPointとOKCoin Japanの2社です。
DeFi領域での進展がめざましい
トロンは、当初エンターテイメント領域を狙ったプロジェクトでしたが、ここ数年はDeFi領域での動きが目立ってきました。
特に、2022年5月に新しいステーブルコインであるUSDD(Decentralized USD)がトロンネットワーク上でローンチされてからは、その傾向が強くなっています。
DeFiLlamaのデータによれば、2024年3月の時点で、トロンのDeFi領域での預かり資産額はイーサリアムに次いで2位です。DeFi全体の10%以上がトロンのネットワークを利用していることがわかります。
今後の動きは?TRXの最新価格動向
トロンの特徴が理解できたところで、次はTRXの価格の動向について確認しておきましょう。
こちらでは、TRXのこれまでの値動きとTokenomicsについて解説します。
- 今後の動きは?TRXの最新価格動向
最高値更新目前!現在までのTRXの価格動向を解説
TRXのこれまでの価格動向(vs USD)を確認してみましょう。
TRXはこれまでに2度の価格の上昇がありました。1度目はICO直後の2017~18年、2度目は2021~22年です。
どちらも仮想通貨全体に勢いがあった時期と一致しており、ビットコインやイーサリアムをメインとするトレンドにある程度影響されている傾向が見て取れます。
現在も2024年の年頭からの仮想通貨市場全体の盛り上がりに合わせて、TRXの価格も上昇しています。発行以来の最高値更新も目前の状態にまで伸びています。
トロン($TRX)のTokenomics
割り当て先 | 割り当て率 |
---|---|
ICOでの売却 | 40.25% |
トロン財団 | 34% |
投資家へのプライベートセール | 15.75% |
Peiwo Huanle Co. | 10% |
2017年のICO時のTRX発行量は1,000億TRXでした。このうち、ICOで売却されたのが40%強です。プライベートセールをあわせて56%が投資家に割り当てられました。
残りの44%は、トロン財団及び創始者Justin Sun氏の会社であるPeiwo Huanle Co.の持ち分となっています。
ICO後はスーパー代表などへの報酬としての新規発行によって総流通量は微増していましたが、継続的なバーン(焼却)により現在の総流通量は微減傾向にあります。
トロン($TRX)は100円になる? 将来性を左右するポイント
2024年3月の時点でのTRXの価格は約21円です。仮想通貨全体の伸びに呼応して上昇傾向にあります。
今後も順調に伸びていくかは確定的なことは言えませんが、将来性を左右する重要なポイントについて考察していきましょう。
- トロン($TRX)の将来性を左右するポイント
仮想通貨市場全体の活性化
他の多くの仮想通貨と同様に、TRXも仮想通貨市場全体の勢いに大きく影響されています。TRXの値動きのピークは、仮想通貨全体の価格のピークとほぼ一致しており、今後も同様の傾向が続くと予想できます。
2024年に入り、米国でのビットコインやイーサリアムの現物ETF承認の動きや、ビットコインの半減期への期待から、仮想通貨市場全体は盛り上がりを見せています。
既にTRXも上昇の気配を見せていますが、2024年の後半から2025年にかけて仮想通貨全体がさらに伸びていけば、TRXの価値も上昇する可能性は十分にあるでしょう。
大規模プロジェクトによるトロンネットワークの採用
TRXの価値が安定的に伸びるには、将来性のあるさまざまな領域のプロジェクトでトロンネットワークが採用されることが重要です。
この点ではトロンは一定の成功を収めつつあると言えるでしょう。
DeFiの領域ではすでにイーサリアムに次ぐポジションを獲得しており、市場に不可欠な存在になっています。
また、以下の世界各国の企業と早くから連携しています。
- 韓国のITメーカーである「Samsung」
- ウェブブラウザの「Opera」
- スイス最大の通信事業「Swisscom」など
さらに、ドミニカ連邦ではTRXが政府公認のデジタル通貨として認められており、正式な決済手段として利用されています。
今後も大きなプロジェクトや組織との連携のニュースが飛び込めば、トロンに注目が集まることが予想されます。
ビットコインネットワークとの相互運用ロードマップを発表
- トロンのビットコインレイヤー2ソリューションロードマップ
- 【Stage α】クロスチェーン技術によるビットコインの相互運用性の拡大
- 【Stage β】ビットコインのレイヤー 2とトロンの間のコラボレーション拡大
- 【Stage γ】統合レイヤー 2 ソリューションのローンチ
TRON DAOは、トロンネットワークとビットコインの相互運用に関する3ステップからなるロードマップを2024年2月に発表しています。
この統合で、トロンからビットコインの大きなネットワーク資産への直接的なアクセスが可能になり、トロンの豊富なDeFiサービスはより大きな市場を視野に入れることができます。
具体的なスケジュールはまだ展開されていませんが、トロンの今後を大きく左右する転換点になるかもしれません。
TRXの積極的なバーン(焼却)による価格維持
トロンはTRXの価値を維持するため、TRXを積極的にバーン(焼却)して流通量をコントロールしています。
複数回にわたる大規模なバーンを実施し、さらに取引手数料の一部のバーンを継続中です。
その結果、ブロック生成による新規TRX発行は続いているにもかかわらず、2021年の1,020億TRXのピーク以降は流通量が継続的に下がり続けるデフレ状態にあります。
この傾向は今後も継続することが予想されるため、TRXの価値が下支えされる可能性が高いと言えます。
トロン($TRX)でおすすめの仮想通貨取引所
トロン($TRX)に興味がでたら、TRXを仮想通貨取引所で購入してみましょう。
こちらでは、TRXの取引におすすめの仮想通貨取引所を紹介します。売買だけでなくステーキングサービスも提供されています。
OKCoin Japan
名称 | OKCoin Japan |
---|---|
運営会社 | オーケーコイン・ジャパン株式会社 |
提供サービス | 販売所、取引所、暗号資産つみたて、ステーキング |
公式サイト | https://www.okcoin.jp/ |
取り扱い通貨数 | 34種 |
OKCoin Japanは海外の大手取引所OKCoinの日本法人です。取引できる通貨が34種と豊富なのが特徴です。
TRXに関しては販売所・取引所での売買とステーキングが可能です。ステーキングの予想利回りは60日のステーキング期間で年利3.88%です。
ステーキングをするにはまずTRXを入金し、ステーキングのページから期間と数量を指定しましょう。ステーキングしたTRXはロックされ、売買や出金はできません。
OKCoinJapan(オーケーコイン・ジャパン)の登録方法から使い方まで解説!
トロン($TRX)に関するよくある質問
ここまでトロン($TRX)の特徴や将来性について説明してきました。トロンに関してしっかりイメージできてきましたよね。
最後に、トロンに関してよく出てくる質問に対してまとめて答えていきましょう。
- トロン($TRX)に関するよくある質問
TRXを扱えるウォレットアプリはありますか?
仮想通貨を取引所に預けるのではなく、自分で管理したい時にはPCやスマホで使えるウォレットアプリが必要ですよね。
TRXを管理できるウォレットアプリは多くあります。
特におすすめなのはMetaMaskとTrust Walletです。ユーザーが多く実績があり、セキュリティ面でも信頼できます。使い方に関する情報も多く見つかるので、戸惑うことなく利用できますよ。
・MetaMask(メタマスク)の使い方まとめ!入出金・トークン追加もかんたん利用
・仮想通貨ウォレットを種類別に解説!おすすめ10選も紹介
トロンのステーキング報酬はどうやって決まりますか?
トロンのステーキング報酬は、スーパー代表やスーパーパートナーがネットワークから受け取った報酬を、自分に投票してくれたTRX保有者に再分配することで発生します。
再分配の比率はスーパー代表やスーパーパートナーごとに異なるので、一律の基準値はありません。
仮想通貨取引所のステーキングサービスを利用する場合は、スーパー代表やスーパーパートナーから再分配された報酬から、取引所が経費や利益の分を差し引きます。
その結果、ステーキングの利回りは取引所ごとに大きく異なる結果になります。取引所のステーキングサービスで稼ぎたいなら、取引所ごとの予定利回りをしっかり比較しましょう。
トロンのブロックチェーンの状態を確認するには?
トロンのブロックチェーンの状態はTRONSCANで確認できます。
ブロックの生成状況や個別のドランザクションの承認状態を詳細に調べることができます。
TRXの流通量やステーキングの状態、トロンのスーパー代表の投票結果も見ることができ、トロンのネットワーク上で発行されているTRX以外のトークンの状況も確認可能です。
トロンの状況をリアルタイムで把握するのにとても便利なサイトですよ。
仮想通貨トロン($TRX)のまとめ
- 仮想通貨トロン($TRX)のまとめ
- 2017年に稼働したDAppsのプラットフォーム
- コンセンサスアルゴリズムにDPoSを採用し高速・低コスト
- DeFi領域でイーサリアムに次ぐ2位のポジションを獲得
- 仮想通貨市場の活性化や大規模プロジェクトとの提携が将来性に影響する
- BitPointやOKCoin JapanならTRXの売買だけでなくステーキングもできる
この記事では、DAppsのプラットフォームであるトロンの特徴と将来性を解説しました。
トロンは、コンセンサスアルゴリズムにDelegated Proof of Stake(DPoS)を採用しており、高速で低コストのネットワークを実現しています。
映像や音楽などのエンターテイメントの領域をメインのターゲットにしていましたが、近年ではDeFi領域での採用が目覚ましく、今後も安定的に伸びることが期待できます。
国内の仮想通貨取引所でTRXの売買だけでなくステーキングも可能です。この記事を読んでトロンに興味が持てたら、TRX購入を検討してみましょう。
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