報酬50万ドル超キャンペーン「Golden Sats」始動!Bitcoin DeFiレイヤー「Rootstock」第3回AMAレポート
boarding bridge

執筆:summerchon
TVLが2.5億ドルを超え、2018年から安定稼働を続けるBitcoin Layer2「Rootstock」の第3回AMAを、CryptoTimes公式コミュニティ「boarding bridge(bb)」にて開催しました。
総額39万ドル報酬キャンペーン開始!最長稼働のBitcoin Layer2「Rootstock」AMAレポート
今回のAMAでは、新たに始動した報酬総額50万ドル超の大型キャンペーン「Golden Sats」や、Tether社によるネイティブUSDTのローンチといった最新の動向を中心に、RootstockがBitcoinエコシステムにもたらす価値や今後の展望について詳しく伺いました。
以下はAMAの内容を要約したものです。
目次
- 1 AMA概要
- 2 質問トピック
- 2.1 自己紹介
- 2.2 Rootstockはどんなプロジェクトか教えてください
- 2.3 ローンチされたUSDT0はユーザーや開発者にどのようなメリットがありますか?
- 2.4 現在開催中の「Golden Sats CHALLENGE」について詳しく教えてください。
- 2.5 8月にRootstockとして参加・開催されるイベントの予定はありますか?
- 2.6 MicroStrategy社のマイケル・セイラー氏とのコラボレーションはありますか?
- 2.7 USDT0はRootstock上の金融ユースケースをどのように強化しますか?
- 2.8 Rootstockが思い描く5年後のBitcoin DeFiはどのような姿ですか?
- 2.9 Rootstockの普及に向けてアジア圏や日本市場への展開は視野に入っていますか?
- 3 まとめ
- 4 関連リンク
AMA概要
日時:2025年8月5日(火)21:00 JST
場所:bb Discord AMA-Voice X(twitter)
Giveaway:100USDT × 2名
報酬50万$超キャンペーン”Golden Sats”始動!
「Rootstock」のAMAを開催✈️⏰ 8月5日(火)22:00
🎁 Giveaway:100USDT × 2名✅ Like, RT & Follow ↓ @RootstockJapan & @bb_jpdao
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— boarding bridge (@bb_jpdao) July 29, 2025
スピーカー
・Moriki | Rootstock Japan
・Kato | Guest Speaker
・AKI | boarding bridge
(敬称略)
質問トピック
自己紹介
Morikiと申します。現在「Rootstock Japan」にて、日本市場における事業開発や金融機関との連携などを担当しております。2020年頃から暗号資産業界に携わり、これまでは「TofuNFT」等のNFTマーケットプレイスのチームに在籍していました。本日はどうぞよろしくお願いいたします。
Katoと申します。Web3領域を専門としており、クリプトプロジェクトの分析サイト「TOKEN ECONOMIST」を運営しています。現在はそこで得た知見を活かし、分散型ストレージ「Xenea」のビジネス開発や、国内でハッカソンを手掛ける「Akindo」にも携わっております。趣味は国内の花火大会巡りで、この8月も4つの大会を訪れる予定です。本日はよろしくお願いいたします。
Rootstockはどんなプロジェクトか教えてください
Rootstockは「Bitcoinの堅牢なセキュリティを借りてスマートコントラクト(※1)を実行するためのブロックチェーン」です。
Bitcoinは最も安全で分散化されたネットワークとして知られていますが、単体では複雑なプログラム(スマートコントラクト)を実行する機能が限られています。そこでRootstockは、Bitcoinに接続されたサイドチェーン(※2)として、Ethereumと互換性のある開発環境を提供します。
これにより、開発者はBitcoinのセキュリティ基盤を活かしながら、DeFiやNFT(※3)といった多様なアプリケーションをRootstock上で構築できます。ユーザーは、普段使っているBitcoinを「rBTC」というトークンに1:1の比率でペッグ(※4)してRootstock上に持ち込むことで、様々なサービスを安全かつ低コストで利用できるようになります。
- スマートコントラクト
- あらかじめ設定されたルールに従って、取引や契約を自動的に実行するプログラム
- サイドチェーン
- メインのブロックチェーンに接続された、独立したブロックチェーン。メインチェーンの資産を移動させ、処理速度の向上や機能の拡張を実現する
- NFT(非代替性トークン)
- ブロックチェーン上で発行・取引される、偽造不可な鑑定書・所有証明書付きのデジタルデータ。アートやゲームアイテムの所有権証明などに利用される
- ペッグ
- 特定の資産と価格が連動するように設計・維持されること。ここでは「1 rBTC = 1 BTC」の価値を保つ仕組みを指す
ローンチされたUSDT0はユーザーや開発者にどのようなメリットがありますか?
Tether社が発行するネイティブUSDT(USDT0)のローンチは、Rootstockエコシステムにとって非常に重要な出来事であり、ユーザーと開発者の双方に大きなメリットをもたらします。
ユーザー側のメリットとしては、まずBitcoinエコシステム内で、価格変動リスクの少ない安定した資産(ステーブルコイン)を利用できる点が挙げられます。これにより、安心して資産を保有できるだけでなく、USDT0をレンディング(※1)やイールドファーミング(※2)といったDeFiサービスで活用し、新たな収益機会を追求することが可能になります。また、RootstockはEthereumに比べて取引手数料が安く高速なため、コストを抑えてUSDT0の送金や取引を行えます。
開発者側のメリットは、USDT0という信頼性の高いステーブルコインを基盤に、新しいDeFiのユースケースを創出しやすくなる点です。さらに、USDT0は「オムニチェーン(※3)」という特徴を持ち、複数のブロックチェーン間で分断されることなく流動性を共有できます。これにより開発者は、Rootstock上に限定されない、より大きな資金プールを基盤としたアプリケーションを構築できるのです。
USDT0の登場は、RootstockにおけるDeFiの活性化を大きく加速させる起爆剤になると考えています。
- レンディング
- 保有する暗号資産を他のユーザーに貸し出し、利息を得る仕組み
- イールドファーミング
- DeFiプロトコルに暗号資産を預け入れ(流動性を提供し)、その対価として利回りや独自トークンを得る運用手法
- オムニチェーン
- 複数の異なるブロックチェーン間で、資産やデータをシームレスに相互運用できる技術や設計
現在開催中の「Golden Sats CHALLENGE」について詳しく教えてください。
「Golden Sats CHALLENGE」は、Rootstock上でのネイティブUSDTローンチを記念した、報酬総額50万ドル超の大型キャンペーンです。参加者は、Web3のクエストプラットフォーム「Galxe(※1)」上で提示されるタスクをクリアすることで、報酬や特典の獲得を目指します。
キャンペーンは複数のシーズンに分かれて進行します。AMA開催時点(8月5日)では、第1シーズン(7月17日〜8月4日)が終了し、新たに第2シーズン(8月4日〜8月18日)が始まったばかりです。
第2シーズンでは、主にRootstock上のDeFiプロトコルにおける「レンディング(貸し出し)」や「ボローイング(借り入れ)」といったアクションが対象となります。
参加者は、指定されたdAppsで一定額以上のアクションを行うことで、賞金総額から分配される報酬の対象になるほか、ラッフルチケットを獲得できます。このチケットを使うことで、特典である人気NFTコレクション「Lil Pudgy(※2)」が当たる抽選に参加できます。
BitcoinエコシステムでDeFiを体験しながら、豪華な報酬も狙える注目のキャンペーンです。キャンペーンの詳細はこちらをご覧ください。
- Galxe(ギャラクシー)
- 様々なWeb3プロジェクトが、クエスト形式のキャンペーンやロイヤリティプログラムを実施するために利用する、世界最大級のプラットフォーム
- Lil Pudgy(リル・パジー)
- 世界的に有名なペンギンをモチーフにしたNFTプロジェクト「Pudgy Penguins」から派生した公式のコレクション
8月にRootstockとして参加・開催されるイベントの予定はありますか?
8月は日本のコミュニティの皆様と直接交流するため、大阪と東京で2つのイベントを計画しています。
1つ目は、大阪での「Rootstock Cafe」です。8月上旬に、Web3コミュニティの交流拠点となっている「Cafe Block(※1)」にて、ミートアップを開催予定です。コーヒーを片手に、Rootstockのビジョンや技術、Bitcoin DeFiのこれからについてカジュアルにお話しできる場にしたいと考えています。
2つ目は、東京での「WebX」連動イベントです。8月中旬に開催されるアジア最大級のカンファレンス「WebX」に合わせ、より多くの方が集まれるコミュニティイベントを企画しています。こちらでは、ネットワーキングを楽しみながらRootstockエコシステムの最新情報を共有する予定です。
どちらのイベントも、RootstockやBTCFiに関心のある方なら、どなたでも大歓迎です。詳細な日程や参加方法については、Rootstock Japanの公式X(旧Twitter)で随時お知らせしますので、ぜひフォローしてチェックしてください。
- Cafe Block(カフェ・ブロック)
- 大阪にある、ブロックチェーンやWeb3に関心のある人々が集まるカフェ&バー。業界のミートアップやイベントが頻繁に開催されるコミュニ-ティのハブとなっている
MicroStrategy社のマイケル・セイラー氏とのコラボレーションはありますか?
ぜひ実現したいですね(笑)。
冗談はさておき、このご質問の背景にある点は、私たちの戦略にとって非常に重要です。現在、多くの金融機関や事業会社、そして取引所がその資産として大量のBitcoinを保有しています。しかし、その多くはただ保管されているだけで、積極的に活用されてはいません。
私たちは、そうした「眠っているBitcoin」をRootstock上に持ち込み、レンディングなどで安全に運用できる選択肢を、これからどんどん増やしていきたいと考えています。
企業などが保有するBitcoinがRootwiki上で少しでも活用されるようになれば、エコシステム全体で動く資産の量が格段に増え、ネットワークはさらに活性化します。これはRootstockにとって、そしてBitcoinエコシステム全体にとって、非常にポジティブな展開だと確信しています。
- マイケル・セイラー(Michael Saylor)
- 米国の事業会社として最初にBitcoinを自社の主要な準備資産として大量購入したことで知られる、MicroStrategy(※2)社の創業者・会長。Bitcoinの強力な支持者として世界的に有名
- MicroStrategy(マイクロストラテジー)
- ビジネスインテリジェンスソフトウェアを提供する米国のIT企業。企業の財務戦略として巨額のBitcoinを購入・保有し、機関投資家によるBitcoin採用の先駆者となった
USDT0はRootstock上の金融ユースケースをどのように強化しますか?
USDT0や、将来的にChainlinkのCCIP(※1)を介して導入が期待されるUSDC(※2)のようなネイティブステーブルコインの存在は、Rootstock上のDeFiエコシステムを飛躍的に強化する上で、極めて重要な要素です。
その理由は大きく2つあります。
1つ目は、主要なDeFiプロジェクトを誘致する基盤となる点です。実績のある大手DeFiプロトコルが他のブロックチェーンへ展開を検討する際、流動性の核となる信頼性の高いネイティブステーブルコインの存在を前提条件とすることが非常に多いです。今回USDT0が導入されたことで、そうしたプロジェクトがRootstockに参加するための大きなハードルが1つクリアされました。
2つ目は、大手暗号資産取引所との連携が促進され、ユーザーの利便性が劇的に向上する点です。BinanceやBybit、Coinbaseといった取引所は、信頼できるステーブルコインが流通しているネットワークに対して、入出金の選択肢を追加しやすくなります。これにより、ユーザーは取引所からRootstockへ直接、迅速かつ安全に資金を送金し、すぐにDeFiサービスで運用を開始できるというシームレスな体験が可能になります。
そして、Rootstockの低コストな取引環境が、こうした活動全体を後押しします。ユーザーはガス代を気にすることなく、少額からでも気軽にレンディングやスワップを試すことができます。この参加しやすさがエコシステム全体の取引量を増やし、活性化に繋がるのです。
- CCIP(Cross-Chain Interoperability Protocol)
- 異なるブロックチェーン間で、トークンやメッセージ(データ)を安全に相互運用するための、Chainlinkが開発した標準規格
- USDC(USD Coin)
- 米国のCircle社が発行する、米ドル(USD)と1:1の価値でペッグされた主要なステーブルコインの1つ。高い透明性と信頼性で知られる
Rootstockが思い描く5年後のBitcoin DeFiはどのような姿ですか?
私たちの5年後のビジョンは、Rootstockが「誰もがBitcoinを安全かつ手軽に活用できる金融基盤」として定着している世界です。
具体的には、ユーザーが保有するBitcoinを担保にしてステーブルコインで運用したり、あるいはBitcoinそのものの枚数を増やすためのイールド戦略を組んだり、といったことが当たり前に行われるようになります。
このビジョンを実現するための鍵は、「圧倒的に低い手数料」と「優れたユーザー体験(UX)」の両立です。現状の課題である取引速度や手数料をさらに改善し、誰もがストレスなく利用できる環境を整えることが不可欠だと考えています。
その上で、Ethereumなどで広く信頼されている「Morpho(※1)」や「Euler(※2)」のような、トップクラスのDeFiプロトコルをRootstockエコシステムに積極的に誘致します。
実績のあるdAppsが揃う豊かな金融環境を、Bitcoinという最も堅牢なブロックチェーン上で構築すること。それが私たちの目指すゴールです。
- Morpho(モルフォ)
- AaveやCompoundといった既存のレンディングプロトコルの上に構築され、貸し手と借り手を直接マッチングさせることで、より効率的な金利を実現するDeFiプロトコル
- Euler(オイラー)
- 幅広い暗号資産をパーミッションレス(無許可)で上場させ、貸し借りの市場を創設できる、柔軟性の高いレンディングプロトコル
Rootstockの普及に向けてアジア圏や日本市場への展開は視野に入っていますか?
はい、もちろんです。日本市場を含むアジア地域は、私たちのグローバル戦略において最も優先度の高いマーケットの1つと位置づけており、現在、積極的に展開を進めています。
その上で、現地の有力なパートナーとの提携が不可欠であると考えています。特に、国内の暗号資産取引所や金融機関との連携を最重要戦略と捉えており、日本のユーザーや企業が安心してBitcoin DeFiに参加できるよう、信頼性の高いインフラとアクセスしやすい環境の構築に向けて協議を重ねています。
ローカルパートナーとの協業を軸に、日本市場に根ざしたエコシステムの発展に一貫して取り組んでいく所存です。
まとめ
今回のAMAでは、TVL2.5億ドル超へと成長したRootstockの最新動向が紹介されました。特に、ネイティブUSDTのローンチと、それを記念した報酬総額50万ドル超の「Golden Sats」キャンペーンは、エコシステムの活性化を大きく加速させる起爆剤として注目されます。
これらの動きは、Rootstockが目指す「誰もがBitcoinを安全に活用できる金融基盤」という長期ビジョンの一環です。MorphoやEulerといったトップDeFiの誘致や、企業が保有する「眠っているBitcoin」の活性化を進め、Bitcoin経済圏の中核的な金融レイヤーとなる戦略が明確に示されました。
日本市場を最優先と位置づけ、具体的なイベントや提携も計画されており、技術的優位性と明確な戦略を武器に、Rootstockの今後の飛躍が一層期待されます。
関連リンク
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