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2022/08/23金利スワップAMM「Voltz Labs」とは? | The Mergeの戦略も紹介
イーサリアムのThe Mergeが近づくにつれて、業界ではイーサリアムの大型アップデートに関する情報が頻繁に話題に上がっています。 これまでにテストネット段階である「Ropsten」、「Sepolia」が完了し、8月11日には最後のテストネット「Goerli」で Mergeの実装が完了したことから、メインネットでのMerge実装への期待感がますます高まりつつあります。 そのような状況下で金利スワップを提供するVoltz Labsは、イーサリアムメインネットでのThe Mergeの実装が行われるにあたってVoltz Labsによる取引戦略で収益を得れる機会があるとツイートしました。 https://twitter.com/voltz_xyz/status/1547518179789996033?s=20&t=zqYRFV0w7NtWMcgpJFEk1Q 本記事では、そんなVoltz Labsについて概要や特徴、The Mergeに向けたVoltz Labsの戦略を解説しています。 Voltz Labsの概要 Voltz Labsは、レバレッジを効かせた金利スワップ(IRS)を提供する真新しいDeFi プロトコルです。 金利スワップとは、ユーザーによって望む金利のタイプ(変動か固定か等)が異なる点を利用して、利害が一致したユーザー同士でお互いの金利を負担し合い、実質的に自分の望む金利で取引が行える仕組みです。 合成資産の金利スワップを可能とする自動マーケットメーカーであるVoltzは、他の金利スワップモデルの数千倍資本効率の高い市場を作り出します。 現在はα版のVoltz AMMがローンチされており、流動性があるプールを選択し金利をスワップしたり、流動性を提供して手数料を稼ぐ事が出来ます。 Voltzのユースケースについて Voltzのユースケースは、レバレッジを使った金利の取引です。 金利には「固定金利」と「変動金利」の二種類があり、金利のスワップが可能なVoltzでは、「変動金利を固定金利に」または「固定金利を変動金利に」交換出来ます。 Voltzでは、 Fixed Takers(FT) Variable Takers(VT) Liquidity Providers(LP) の3種類の役割が存在します。それぞれ見ていきましょう。 Fixed Takers(FT) Fixed Takers(FT)は、変動金利を固定金利にスワップできます。 下記は、FTによる合成資産のcDAIを例にした解説です。 1.アリスは $10,000 相当の cDAI を保有しており、現在の変動金利はAPY10%です。 2.アリスはその金利が下がるリスクを冒したくないので、金利を90日間固定したいと考えています。 3.アリスは現在固定金利が10%である90日間のcDAI プールに参加します。 4.アリスは 10,000ドル相当のcDAIを入金し、90日間10%の固定金利でロックします。 出典:公式ウェブサイト:(Voltz Use Cases) FTのメリットは、Aliceが保有しているcDAI の変動金利が、今後90日間10%を下回っても10%の固定金利にスワップしたため、変動金利を気にすることなく10%の固定金利を得られる点です。 Variable Takers(VT) Variable Takers(VT)は、固定金利を変動金利にスワップできます。 続いてVTによる合成資産のcDAIを例に解説してますので見てみましょう。 1.現在のcDAIの変動金利のAPYは10%で、Voltzの90日間のcDAIプールの固定金利も10% です。 2.ボブは、cDAI の変動金利が20%に増加すると考えているため、利益を得れる機会にレバレッジをかけたいと考えています。 3.ボブは10,000ドルのDAIを証拠金として入金し、15 倍のレバレッジを選択してスワップを開始します。 4.これによりボブは、スワップに参加した時点で、cDAIの基礎金利から固定金利10%を差し引いた $150,000を想定したエクスポージャーを得る事が出来ます。 (この例で10%) 仮にcDAI の金利がすぐに APY の 20% に跳ね上がった場合、ボブは大きな利益を上げる事になりますが、以下が例の計算式になります。 (簡単にするために、ボブはプールが作成された時点でスワップに入ると仮定) 上記の様にボブが証拠金として入金した$10,000は、90日後に$13,699になっているということになります。 出典:公式ウェブサイト(Voltz Use Cases) 例のようにレバレッジをかけて、固定金利から変動金利にスワップをした後、金利が跳ねてAPYが増えれば大きく利益を上げる事が出来ますが、逆に金利が下がるとボブの資産は減る事になります。 ちなみにVoltz AMMの固定金利は、変動金利から固定金利にスワップする取引が増えれば増えるほど下がるようになっています。 Liquidity Providers(LP) Liquidity Providers(LP)は、Fixed Takers(FT)とVariable Takers(VT)がVoltz AMMで取引するために必要な流動性を提供します。 流動性の提供は、他のAMMモデルでは、2つの資産を預け入れる必要がありますが、Voltz AMMでは、固定金利と変動金利が両方とも同じ原資産 (eETH、aUSDなど) で行われるため、1つの資産の預け入れで流動性を提供したことになります。 またVoltzは、uniswap v3が搭載している集中流動性を採用しています。 プロトコル内でUniswap v3コードを使用出来る許可を、uniswapコミュニティのガバナンス投票で可決されたためコードの追加を許可されており、Voltz AMMでも導入されています。 この集中流動性により流動性の資本効率が向上し、少ない資本で多くの手数料を発生させる事が出来る様になっています。 Voltz Labsの3つの特徴 ①利益を得るための教育コンテンツを製作 ②シードラウンドで600万ドルを調達 ③ガバナンストークンの発行を計画 これからVoltz Labsの特徴について上記3つのポイントから解説していきます。 Voltz Labsの特徴を1つずつ見ていきましょう。 ①利益を得るための教育コンテンツを製作 Voltz Labsは、多くのトレーディングチームと連携し、トレーダーが金利スワップでどのようにマーケットからリターンを得られるか理解できるような教育コンテンツを制作しています。 またVoltz Labsのクオンツ(数学的手法を用いて市場動向を分析、金融商品開発を行う)チームは、トレーディング戦略の策定に多大な投資を行っているとのことです。 こちらがベアマーケットでAPY100%を獲得するトレード戦略の一例です。 https://twitter.com/voltz_xyz/status/1533775905100812288?s=20&t=-Uz-nOYnTlJvX3qCyOa7Lg ②シードラウンドで600万ドルを調達 2021年12月8日、Framework VenturesがリードするシードラウンドでCoinbase Ventures、Fabric Ventures、Amber Group、Wintermute、Robot Ventures、Mgnr、Entrepreneur Firstなどから600万ドルの資金調達を行いました。 調達された資金は、製品開発やVoltz Labs チームの成長のサポートに使用するとのことです。 ③ガバナンストークンの発行を計画 ガバナンストークンの発行については、6月9日に行われたVoltz Labs× CryptoKudasaiJP AMAのQ&Aで以下のような回答をしております。 Q.企業やプロジェクト、著名な開発者などとの契約はありますか? A.VoltzとUniswapは、Voltzの将来のガバナンストークンの1%と引き換えに、Uniswapのv3コードの使用ライセンス(「追加使用許諾」と呼ばれる)をVoltzに提供する、史上初のDAO2DAO取引の先駆者となりました。これはすべてオンチェーンで実行されました。 出典:Voltz Labs× CryptoKudasaiJP AMA内容まとめ このような回答をしていることから、まだ具体的には発表されてませんが、Voltzはガバナンストークンの発行を将来的に計画しており、Uniswapへ配布する契約を行っているとのことです。 The Mergeについて 8月12日のvitalikのツイートによると、9月15日頃にEthereumのアップデートであるThe Mergeがメインネットで行われる事が決まりました。 https://twitter.com/VitalikButerin/status/1558072902972473344?s=20&t=F8cLM37DSDyuTerC3HpkLQ The Mergeは、6月8日に取り上げたコチラの記事の通り、ブロックチェーンをプルーフ・オブ・ワーク(PoW)からプルーフ・オブ・ステーク(PoS)へ移行する一大イベントであり、検証作業に必要となる電力が削減されることから環境に優しくなるとされています。 ⇒イーサリアムのエネルギー消費について また、アップグレード終了後、ETHの新規発行枚数が90%減少する可能性が高く、デフレトークンになることからETHの価値が上がる可能性がると一部では言われています。 上記に加え、The Merge終了後に実施予定のアップデートThe Surgeでは、ロールアップの膨⼤なデータを圧縮して記憶するシャーディングが予定されているため、スケーリング問題の解決に近づく大型アップデートです。 The Mergeの詳細については、CT Analysisの『Ethereum 2022年夏 次期アップグレード「The Merge」とその後のロードマップを理解する』で、詳しく解説しています。 CT Analysis The Mergeレポートへ そのようなブロックチェーン業界、暗号資産市場の今後に影響を与えるイベントThe Mergeで、金利スワップを可能とするVoltzはどのような戦略を練っているかみていきましょう。 Voltzの取引戦略について Voltz protocolでは、stETHとrETHの金利スワッププールがローンチされていますが、Voltzの強みであるレバレッジをかけて固定及び変動金利の取引を行なう事が出来るのが今回の取引戦略のポイントになります。 現在イーサリアムのステーキングの利回りは4%ですが、The Merge後にPoSへ移行するため、利回りが増加する可能性が高いと予想されています。 そのための影響かVoltz protocolでは、The Merge後の利回り上昇を見据えて、LidoのstETH 、RocketのrETHのプールで固定金利から変動金利へレバレッジをかけ、スワップするユーザーが増えているとのことです。 金利スワップのやり方もシンプルでLidoのstETH 、RocketのrETHを保有する必要がなく、証拠金として預けるETHを用意すればレバレッジをかけて行う事が出来ます。 The Mergeでは、利回りの増加は50%以上、100%も考えられると強気な見解も一部ではあります。プルーフ・オブ・ステーク(PoS)へ移行により、新たなロードマップへの進行が始まりますし、利回りが高ければ高いほどイーサリアムエコシステムの景気が良くなるためこの部分は注目しておきたいです。 まとめ 金利スワップを提供するVoltz Labsについて解説してきました。 Voltzの概要やユースケース、取引戦略について分かっていただけたと思います。 イーサリアムの大型アップデートであるThe Mergeの実装が9月15日頃に行われる事が決まっていますが、運営によるとイーサリアムステーキングの金利スワップの戦略は他にもあり、更なるスワップ戦略の最新情報はTwitterで注目してくださいとのことです。 イーサリアムのThe Merge自体も注目ですが、Voltzのようなその周辺での動向も是非注目していきましょう。 最後まで読んでいただきありがとうございました。 -Voltz Labs公式リンク- Webサイト:https://www.voltz.xyz/ アプリケーション:https://app.voltz.xyz/ ツイッター:https://twitter.com/voltz_xyz ディスコード:https://discord.com/invite/KVWtUGRumk Medium:https://medium.com/voltz ドキュメント:https://docs.voltz.xyz/getting-started/introduction
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2022/08/16Sorare MLBとは?概要・遊び方を解説【大谷翔平も登場】
2022年7月19日NFTサッカーゲームを手掛けるSorareは、MLB版であるSorare MLBをローンチしました。 https://twitter.com/SorareMLB/status/1549382017346936835?s=20&t=7WgskUc6_Y_UX4fs0zfu8g Sorare MLBは、選手のNFTカードを集めてチームを組み、選手の現実世界でのパフォーマンスに応じてスコアが反映される新感覚のユニークなゲームです。 そのため、Sorare MLBは選手を起用するマネージャーのように、通常のMLB観戦では味わえない視点でメジャーリーグを楽しむことができます。 今回は、Sorare MLBのNFTゲームの登録方法を行い、実際にエントリーをして遊んでみました。 「好きなスポーツ(MLB)で遊んで稼ぐ」ことに興味がある方は是非読んでみてください。 ブロックチェーンゲーム企業「Sorare」について Sorareは、NFTで発行されているフットボール選手のカードを取引したり、ゲームで使う事が出来るブロックチェーンゲーム「Sorare」を開発する企業です。 フランスのパリにて2018年12月1日にエイドリアン・モンフォール、ファビアン・エストラーダ、ニコラス・ジュリアにて立ち上げられ、全ての人がNFTフットボールを通じて暗号資産へアクセスできるようにすることを使命としています。 ニコラスは、以前800万ドルをVC から資金調達したブロックチェーン企業であるStratumnで事業を運営していたキャリアをもつことから業界に対するリソースや知見がある人物であるといえます。 Sorareの仕組みで面白いのが、現実世界の試合のパフォーマンスがNFTゲームのスコアに反映される点で、斬新なゲームスタイルであることからSorareにアクセスしているユーザーは140ヶ国で60万人以上に及びます。 選手のカードは、イーサリアムブロックチェーン上でNFTとして発行・管理されており、これまでに1億5000万ドル(約164億円)分のNFTカードが販売されてきました。またカードにはランクが付けられていることから各カードにレアリティがあり、レア度が高いカードはマーケットプレイスにて高値をつけています。(アーリング・ハーランド選手のNFTは約7000万円で落札) 過去に大型資金調達を行っている 2021年9月にSorareはソフトバンク主導の出資グループからシリーズBで6億8000万ドル(約745億円)の資金調達を行っています。 サッカーNFTファンタジースポーツ「Sorare」、ソフトバンク主導の約745億円分”大型”資金調達を正式発表 当時、シリーズBで調達した資金は、「雇用」「パートナーやアスリートとのマーケティングキャンペーン」「米国でのオフィス開設」等に使用されると共に2022年に別のスポーツでもサッカーNFTゲームのように横展開すると述べていました。 そのため上記で調達した資金を使ってローンチしたのが、今回紹介する新ブロックチェーンゲーム「Sorare MLB」となります。 Sorare MLBとは Sorare MLBは、Sorare NFTサッカーゲームのMLB版で7月19日に公開されました。 7人のMLB選手のNFTカードを集めてチームを結成し、他プレイヤーのチームとの対戦が楽しめ、ゲームで獲得出来るポイントの上位ユーザーには賞金としてNFT選手カードが付与されます。 またチームの結成メンバーはどの球団のメンバーでも結成可能ですので、チームメンバーにしたい選手をマーケットプレイスで収集して自由にチームが作れます。 マーケットプレイスで高値がついているレアなNFTカードを販売することも可能のためNFTカードの売買でも収益を得ることが可能です。 NFTカードの種類について Sorare MLBには、5種類のカードタイプがあり、限定カードやレアカードを手に入れる方法は下記の2通りあります。 マーケットプレイスで買う トーナメント上位にランクインし報酬として獲得 枚数が限定されていることから希少性があり、カードタイプによって以下のようにレアリティが異なります。 リミテッド:5000枚(黄色) レア:1000枚(赤色) スーパーレア:100枚(青色) ユニーク:1枚(黒色) ポイント:希少性がある選手カードは参加出来る大会が多くなりますし、希少性があるカードのチームでしかエントリー出来ない試合は、獲得出来る賞金額が大きくなる傾向があります NFT選手カードの購入場所は? Sorare内でカードを購入できる場所は2つあります。 MLBマーケットでは、「ニューカードオークション」と「マネージャーセールス」があります。 どのような違いか解説していきます。 ニューカードオークション Sorareから直接新しいカードを買う事が出来ます。 各カードは販売期限付きでオークションに出されているため、販売期限が終わるまでに最高額をつけているユーザーがNFTを購入出来ます。 マネージャーセールス セカンダリーマーケットでは、マーケットプレイスに出品されているNFTカードを購入できます。 リストされたカードは、NFTカードを保有するプレーヤーが出品価格を提示しており、買いたい場合は提示された価格で即購入する事が可能です。 支払い方法は「ETH」と「クレジットカード」に対応 支払い方法に関しては現在「ETH」か「クレジットカード」で購入出来ます。 Metamaskのウォレットのをインストールしていない方は、下記記事で解説していますのでご覧になってインストールして使い方を学んでみてください。 ⇒MetaMask(メタマスク)の使い方まとめ!入出金・トークン追加も超簡単 大会開催のスパンはどれぐらい? Sorare MLBの大会が開催されるスパンですが、週に2回がベースとなります。 第一回目の開催は月曜日から木曜日で、二回目の開催は金曜日から日曜日で設定されています。 大会へ参加の申し込みはゲームが始まる10分前までが締め切りとなります。 例えば、月曜日の18時に試合が行われる予定となっていれば、17時50分までに参加の申し込みを済ませればエントリーしたこととなります。 Sorare MLBの始め方 Sorare MLBを始めるにあたって最初にアカウントを登録していきます。 本ゲームは日本語に対応していないため英語画面を操作することになるので、英語が苦手で読めない方は、Google chromeのGoogle翻訳を活用することをオススメします。 まず、公式サイトにアクセスしてトップ画面上部右にある「sign up」をクリックします。 アカウント登録は ・メールアドレス登録 ・Googleアカウント登録 ・Facebook登録 3つから選択出来るようになっており、今回はGoogleアカウントを使った登録手順で進めていきますのでGoogleのアイコンをクリックします。 お使いのGoogleアカウントをクリックします。 利用規約などが記載された画面が表示されるので読みながら下へスクロールしていきます。 最下部にチェックボックスがあるのでチェックを入れてボタンのクリックを行い進めていきましょう。 ログインするとパスワード設定画面が表示されるのでお好きなパスワードを設定し「submit」をクリックします。 しばらくするとアカウント画面に自動で切り替わりますが、サッカーかMLBどちらで遊ぶかを選択出来ます。 今回はMLBの「play now」をクリックしましょう。 好きな選手のNFTカード(コモン)を1枚選ぶ画面になりますので、お気に入りの選手をクリックして「I'll take this one」をクリックします。 表示された選手を変更したい場合、リロードを行うと表示される選手が変更が出来ます。 今回はマックスシャーザーを選びました。 続いて「Continue」をクリックします。 チームを構築するために7名の選手カードが必要になりますが、追加で12名のNFTカード(コモン)を無料で入手する事が出来ます。 1枚ずつリビール出来るようになっていますので開封にワクワクと楽しみがあります。 「claim all cards」をクリックし12名の選手カード(コモン)を取得しましょう。 最初に入手できる選手カード(コモン)12枚は、下記ポジションで配布される枚数が決まっています。 Starting Pichers(先発投手):4枚 Relief Pichers(リリーフ投手):2枚 Corner Infielders(コーナー内野手) :2枚 Middle Infielders(中堅内野手):2枚 Out Fielders(外野手):2枚 カードが揃ったら他のユーザーと対戦する準備が整いました。 ちなみに最初に入手できる無料カード13枚は、ゲーム用のカードでNFTではないため売買・取引は出来ないので注意してください。 Sorare MLBの遊び方 無料で手に入れたNFTカード(コモン)をつかい大会にエントリーしていきます。 最初は無料で手に入るコモンカードで遊び方に慣れてから、新たなNFTカードを購入したりチーム戦略を考えてみるのも良いかと思います。 PlayタブからCommon All Starの「Enter tournament」をクリックします。 トーナメントへに参加を表明したら、ピッチャーやバッターに指名する選手を決めていきます。 *ポイント:現実世界の試合で活躍している、活躍しそうな選手を選定しましょう 合計7名の選手カードを選び「SUBMIT」をクリックして完了です。 今回参加を表明したトーナメントは、GAME WEEK 3(7月30日~8月1日)のCommon All starです。 このように、エントリーから選手の指名の流れで、7名の選手を選定しチームを組んでトーナメントに参加。 GAME WEEKが終了するまで試合結果を楽しみに待ちましょう。 試合結果によるスコア、ポイントの確認をしよう エントリーしたGAME WEEK 3が終了していましたので詳細をチェックしてみましょう。 今回のCommon All Starでは、惜しくも14,672 / 28,711という結果になり101.33ptsでした。 1位のチームの成績が295.08ptsだったのでおよそ3倍近くのポイントの差が出ているのが分かります。 下記画像の赤枠で囲っている数字が選手別による現実世界のパフォーマンスによる反映されたスコアですので、高ければ高い方が良い結果となります。 1位のチームメンバーで見てみるとヤンキースのAaron Judgeが84点でハイスコアを獲得しているのが分かります。 それでは、GAME WEEK 3で今回組んだチームのパフォーマンスをみていきましょう。 一番パフォーマンスが良かったのがスコア28を獲得したジャイアンツのFloresでした。 詳細を確認してみるとCubs④点、Giants②点で負けた試合で27.3スコアを獲得しています。 内訳を見てみるとホームランを打ってスコア10を叩き出したのが分かります。ナイス!素晴らしい! このように試合中のパフォーマンスに基づきスコアを獲得出来るようになっており、各カテゴリーのスコアの採点は以下のようにポイントに反映される仕組みになっています。 【打者部門】 【投手部門】 選手が現実世界の試合に出ていないとスコアは付かないので ①レギュラーで試合に出ている選手、出そうな選手 ②試合で活躍している、活躍しそうな選手 に重点をおいて、カードを保有している選手の現実世界の活躍を日頃から調べてみるのが良いでしょう。 賞品(NFTカード)を請求してみる GAME WEEK 3では、順位に関係なく賞品(NFTカード)が1つ付与されたので請求していきます。 参加賞としてカードを1枚ひけるのでカードをクリックして請求してみましょう。 ASTROSのChas Mccormickが当たりました。 マイカードのカテゴリーで過去のスコア等を閲覧する事が出来ます。 このように大会にエントリーしていく事にも意味があるのでチームを結成して参加していきましょう。 トーナメントの参加資格について トーナメントは、7つ存在し保有しているNFTカードのレア度によって参加資格が異なります。 COMMON All Star:Commonカードのみで参加出来る LIMITED All Star:7枚のLimitedカードで参加可能 RARE All Star:最低4枚のRareカード、最大3枚までLimitedカードで参加可能 SUPER RARE All Star(近日公開):最低3枚のSuper Rareカード、最大4枚まではRareカードで参加出来る UNIQUE All Star(近日公開):2枚以上のUniqueカードと最大5枚までのSuper Rareカードで参加可能 LIMITED PRO、Rare PROも近日公開のトーナメントで、トーナメントの種類や詳細は、ロビーでいつでも閲覧できます。 実際にプレイしたみた感想と今後の考察 ファンのようにNFT選手カードを収集しながら、マネージャーのように大会のエントリーを行える設計は、コレクターやMLBファンにとって待ち望んだゲームかと思います。 現実世界の選手のパフォーマンスによってSorare MLBのゲームスコア、ポイントが確定する点は、Sorare MLBと現実世界の試合を点と点で結んだ強固なパートナーシップを現にしているように感じました。 今回のSorare MLBのローンチによって、米国のMLBファン、将来のMLB選手に夢を見る子供にとって、Sorareブロックチェーンゲームは斬新なゲームスタイルで、MLBとブロックチェーン業界へ多大な影響と参入のキッカケをつくったのではないかと思いますし、Sorareが掲げる「プロダクトを通じて暗号資産へアクセスする人口を増やす」という使命に、更に拍車がかかり近づいていくのではと感じました。 また、実際にSorare MLBを触ってみて、MLBについて詳しい野球ファンは現実世界のMLBとゲームの追究次第で、大会の勝率を高め楽しみながら稼ぐ事が出来る可能性があるかと思います。 というのもSorare MLBは、前述の通り選手のパフォーマンスによってスコアが決まり、エントリーした大会の戦績にダイレクトに反映されるので、NFT選手カードの選定がとても重要です。 保有しているNFTカードの選手実績や最近の試合での活躍状況についてMLB情報サイトであるMLB.JPやNATITUDEでリサーチし、チームを結成していくなど戦略を立てながら大会へエントリーしていくと上位へランクインする事が出来るでしょう。 上記であげた情報サイトは、選手一覧から選手1人1人の過去の戦績など細かく見れるのでチーム編成のみならず、選手カードを購入する際も有効活用出来る事間違いなしです。 まとめ Sorare MLBの概要・遊び方について解説してきましたがいかがでしたでしょうか? 最初に入手できるコモン(無料)カードは売買取引には使用できないですが、気軽にゲームを体験出来るカードになっているため「野球は好きだけどカードゲームは初心者です」というユーザーに対して触りやすい優しい設計となっています。 また、大会のスコア及び獲得ポイントに応じてレアリティのあるNFTカードを獲得出来るのも、ゲームにやり甲斐をもつことが出来てファンにとって嬉しいものです。 日本選手の大谷翔平も勿論NFTカードになっているので、日本の野球ファンにとってもたまらないでしょうし、選手が現実世界で在籍しているチーム関係なく、自分独自のチームを結成し大会にエントリー出来るので、マネージャー要素があることから、マニアックに追究出来るのではないでしょうか。 まさに好きなスポーツ(MLB)で遊んで稼ぐを可能としておりMLB、野球ファンは楽しめると思います。 是非プレイして体感してみてください。 最後まで読んでいただきありがとうございました。 ―Sorare MLB公式リンク― 公式サイト:https://sorare.com/mlb ガイド:https://mlbguide.sorare.com/ Twitter :https://twitter.com/SorareMLB Discord :https://discord.com/invite/99BNrkTXZG Medium:https://medium.com/sorare
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2022/08/05「冬が終わる頃に誕生する」世界トップ企業が予想する次なるWeb3ユニコーンとは?
今後数年間によるベアマーケットが終わりを迎えた頃、Web3のユニコーン企業が誕生する可能性があると世界トップ規模の企業であるKPMGとHSBCが公開した共同レポートの中で発表しました。 アジア太平洋地域である12の市場(中国、シンガポール、インドネシア、マレーシア、インド、オーストラリア等)では、6,000社を超えるテクノロジー系スタートアップ企業が活動しており、その内の4分の1がNFTとDeFiの仕事に携わっており、その中でも本記事で紹介する3つの企業がユニコーン企業として注目を浴びる事になると期待が込められています。 今回の記事は、相場が不況の今こそ注目しておきたい企業について、概要や特徴をまとめてみたので興味がある方は是非ご覧ください。 KPMGについて 本題に入る前に本記事の題材となるレポートを公開したKPMGとHSBCについて解説します。 KPMGは、会計監査、税務、経営コンサルティングサービスをグローバルに提供するプロフェッショナルファームです。 世界154カ国に約23万6千人の専門家をもつ国際組織であり世界4大会計事務所のひとつです。 1870年にウィリアム・バークレイ・ピートによって設立されましたが、非公開会社として法律上の本部はロンドン、実際の本部はオランダのアムステルフェーンにあるといわれています。 日本では1949年に国際会計事務所として日本展開が始まり現在8つのプロフェッショナルファームに計9千名が在籍するKPMGジャパンが各サービスを提供しています。 KPMGのWeb3への動向 KPMGのカナダ部門であるKPMGカナダは2月7日初めて暗号資産に投資したと発表しました。(投資した銘柄は、ビットコインとイーサリアム) 暗号資産およびブロックチェーンサービスの共同リーダーであるカリーム・サデックによると、DeFi、NFT、メタバースは今後数年間で大きな成長が期待出来ると分析しています。 2022年6月には、Web3領域として3,000万ドルを投資しメタバースへ参入しました。長期的な目標は、小売り、ヘルスケア、メディア、金融サービスなどの分野でメタバースのユースケースを調査することですが、従業員やクライアントなどをつなぐコラボレーションとなるサービスも開設するとのことです。 HSBCについて HSBCは、数兆円の資産を有する世界最大の銀行及び金融サービス機関です。 本拠地は、イギリスのロンドンに構えており創設者はトーマス・サザーランドで現在のCEOはノエル・クインが務めています。 顧客はヨーロッパ、アジア・太平洋、南北アメリカ、中東、アフリカなど64ヶ国で約4,000万人のクライアントを抱えグローバルな事業展開を行っています。 HSBCのWeb3への動向 同社は、以前から暗号資産の投資に懐疑的でしたが、2022年3月16日にNFTプロジェクトであるThe Sandboxとの提携を発表しています。 メタバースの仮想土地の一画を取得し、既存・新規顧客に創造的で新体験となるようなサービスの提供を目的としているようです。 またアジアの富裕層、香港とシンガポールのプライベートバンキング部門の顧客を対象としたメタバースファンドを設立しました。 名称は「メタバース・ディスクレショナリー・ストラテジー」でポートフォリオ分野は以下の5つです。 インフラストラクチャ コンピューティング バーチャル エクスペリエンス インターフェイス HSBCのウェブサイトで閲覧できるブログでは、デジタル&データ部門ディレクターのラジーブ・タムマラが、「企業はいつweb3に参入するか決めなければいけない」と主張しており、HSBCを含む金融サービス機関が、CBDCに関するプロジェクトや暗号資産に関するサービスに既に力を入れていると説明しています。 暗号資産ベアマーケット明けにユニコーン企業誕生か KPMGとHSBCの共同レポートによると、デジタル革命によりアジア太平洋地域全体の成長が促進されライフスタイルやビジネスが変革しているとしています。 アジア太平洋地域の 12 の主要市場における経済指標と投資指標を分析、スタートアップ企業の創業者や幹部にインタビューを行い、将来お手本となるようなビジネスモデルを特定していると述べられています。 また同社は、今後 10 年間にわたって世界のビジネス環境に永続的な影響を与えると考えられるアジア太平洋地域全体の新しい経済ビジネスを調査しているとのことです。 KPMG Asia Pacific兼KPMG Chinaの会長ホンコン・トーのコメントによると、アジア太平洋地域は世界の中でもデジタル化の道を切り開いており、「10憶ドル規模のユニコーン企業が誕生する地域として北米に追いついてきている。」急成長しているテクノロジースタートアップ企業によって2030 年までに考え方、働き方、ライフスタイルを一変させているだろうと述べています。 それでは、本記事の主題であるKPMGとHSBCがベアマーケットが明けた頃に10億ドル規模のユニコーン企業として誕生する可能性が高いプロジェクトである、 Stader Labs Catheon Gaming Hex Trust について解説していきます。 Stader Labsの概要・特徴 2021年5月にシンガポールを拠点としてアミテジ・ガジャラによって設立されたStader Labsは、市場を牽引するパブリックブロックチェーンのDPoS ネットワークのセキュリティ、分散化、流動性、ガバナンスを強化するDeFiプロトコルとプロダクトを構築しながら、ステーキングインフラストラクチャになることを目指しています。 Stader Labsについて抑えておきたい特徴を以下の3つの観点から解説していきます。 ①シードラウンドで主要財団やVCから400万ドルを資金調達 ②ステーキングサポートするブロックチェーンネットワーク ③Stader トークン (SD)について それではStaderの特徴をチェックしていきましょう。 シードラウンドで主要財団やVCから400万ドルを資金調達 シードラウンドでは、Pantera Capital、Coinbase Venturesなど大手VC、暗号資産&ブロックチェーン業界を牽引している主要チェーンであるSolana、Near財団から400万ドルの資金調達を行いました。 調達した資金の使い道は、 複数のブロックチェーンでのプロダクト開発 世界の暗号資産ユーザーに向けたマーケティング活動の促進 (委任者がステーキングのリターンをより簡単に最大化できるよう)多くのプロダクトと機能のリリース としています。 ステーキングサポートするブロックチェーンネットワーク Staderのステーキングプラットフォームには執筆時点で合計$63,490,167がステーキングされています。 ステーキングをサポートしている(する予定)のブロックチェーンネットワークは、 Ethereum(2.0) Terra(2.0) Terra classic Polygon Solana cosmos binance Hedera Near Fantom となっており、今回は例としてPolygonのステーキング例に簡単に解説していきます。 預けられている資産:11,290,912MATIC ステーキングで得られる利回り:9.03% Matic / MaticX為替レート:1.0238MATIC Stader に MATIC を入金するとステーキング時の為替レートに基づいてMATICXを受け取る事が出来ます。 MATICXの使い道は、サポート対応されている Quickswap(DEX)、.beefy.finance(DeFi)で使用可能で、その他にもBalancer(DEX)、Autofarm(Defi)、Market.xyz (borrowing)、QiDao (borrowing)でローンチ予定です。 Stader トークン (SD)について Staderは、総供給量150,000,000枚のSDトークンがありStaderエコシステム全体で4つのユーティリティがあります。 1.Preferential delegations and Insurance バリデーターは最⼩限の SDトークンをステーキングすることで、ステーキングプールに対する割り当てを受け取る事が出来る。 2.Rewards and discounts Stader で請求される⼿数料の割引を受ける事が出来る。ステーキングプールからの出金手数料は、SDトークン(ガバナンス)保有者に再分配される。 3.Governance SDトークンをもっておくことでバリデーター プールの選択、バリデーターの選択などに関連するポリシーを提案、投票できる。 4.Leverage Stader infrastructure SDトークンをステーキングすることでStaderインフラストラクチャの開発へアクセスする事が出来る。 Catheon Gamingの概要・特徴 10億ドル規模のユニコーン企業となる可能性が高い2つ目の企業「Catheon Gaming」は、2021年ウィリアム・ウーによってオーストラリアを拠点に立ち上げられたPlay-and-Earnを展開する総合型ブロックチェーンゲーム兼エンターテインメント企業です。 遊び方、生き方、稼ぐ方法に革命を起こす事を使命としており、ミッションは、ゲーム・エンターテイメント・メタバースを通じて楽しい体験を生み出し、ブロックチェーン技術の力と報酬を世界に解き放つことです。 有力なゲーム開発者やIP保有者と提携し、最高クラスのブロックチェーンゲームを育成して多くの人に提供していく事を戦略として掲げています。 Catheon Gamingについて抑えておきたい特徴を以下の3つの観点から解説していきます。 ①37ヶ国大規模なグローバルチームとネットワーク ②20のブロックチェーンゲームプロジェクトをポートフォリオ ③Launchpadでプロジェクトを支援 それではCatheon Gamingの特徴をチェックしていきましょう。 37ヶ国大規模なグローバルチームとネットワーク Catheon Gamingは230名を超えるコアチームで構成されています。 公式サイトでは、経営陣・運営チーム・コミュニケーション、マーケティングチーム・アドバイザリーボードに携わるメンバーの経歴が掲載されています。 最近では2022年5月5日、アドバイザリーボードにゲーム業界で成功を収めた経験とネットワークをもつ6名が参加しました。 https://twitter.com/CatheonGaming/status/1521925368185298944?s=20&t=cyFVEbYXenG6dBEY3Bu81Q またトップマネジメントチームにGoogle、Meta、McKinsey、Goldman Sachs、Equinex、Binance、Huobi、NVIDIA など有名企業の人材でチームが構成されており大規模なグローバルネットワークチームで展開しています。 10のブロックチェーンゲームプロジェクト Catheon Gamingは10のブロックチェーンゲームを運用しています。 SolChicks SolChicksは、solanaブロックチェーンで構築されたNFTを利用して遊び稼ぐファンタジーゲームです。 メタバースの世界でゲームキャラクターのヒヨコであるSolChickを育て、闘い、アイテムを集めて隠された宝物を探すロールプレイングゲームとして楽しむことが出来ます。 トークンは、solana、BSCネットワークで展開されているイールドファーミングやステーキングで使える$CHICKSとミニゲーム「Dungeon Escape」をプレイして稼ぐ$SHARDSがあります。 Seoul Stars Seoul Starsは、歌って稼ぐリズム & カラオケゲームという斬新な切り口でプロダクトを開発しています。 韓国の大手K-POPアーティストの事務所であるHUMAPが、有名K-POPスターの意見を取り入れてデザインした3DバーチャルアイドルYunaのNFT保有者は、ガバナンス トークン ($SSTAR) を獲得することが出来る独自のPlay-to-Earnにアクセスが出来ます。 2022年8月にガバナンストークンである$SSTARのプレセールが開催され、プレセール参加方法はいくつかありますが、Seoul Stars NFT 保有者は、ミニマム500ドル分のアロケーションを受け取る事が出来るホワイトリストに登録出来るとのことです。 ちなみにデビュー曲であるKiss Me Kiss Meは、K-POPらしいリズムとテンポでスッと耳に入ってくる曲調で聴いていて気持ち良かったです。 Launchpadでプロジェクトを支援 Catheon Gamingの3つ目の特徴は、Launchpadでプロジェクトを支援するという点です。 同社ではCatheon Gaming Center (CGC) という独自のLaunchpadを通じてプロジェクトの支援を行っています。 様々なソーシャルチャネルで70万人以上のユーザーが参加し、最高時価総額が40億ドルとなったSolChick($CHICKS)もLaunchpadでサポートされています。 Launchpadの応募は、フォームに回答し登録を行えば次のステップに進む連絡が入るとのことです。 Hex Trustの概要・特徴 次のユニコーンとなる可能性がある3つ目の企業であるHex Trustは、暗号資産を銀行レベルのカストディサービスを保険付きで提供する、香港、シンガポールでライセンス取得済みのプロバイダーです。 同社は2018年3月にアレッシオ・クラグリーニとラファル・チェルナフスキによって香港で共同創設されており、現在の拠点は香港だけでなくシンガポールやドバイ、イタリア、ベトナムにオフィスを構えています。 Hex Trustの使命は、銀行や金融機関が安全でコンプライアンスに準拠したカストディで暗号資産を採用し、ビジネスモデルに統合できるようにするインフラストラクチャを提供することです。 Hex Trustについて抑えておきたい特徴を以下の3つの観点から解説していきます。 ①独自プラットフォーム「Hex Safe」 ②暗号資産&ブロックチェーン業界をリードする投資家から88万ドルの資金調達 ③様々な国のライセンスを取得 それではHex Trustの特徴をチェックしていきましょう。 ①独自プラットフォーム「Hex Safe」 Hex Safeは、IBM とのパートナーシップにより機関が求める要件を満たした機能をもつ暗号資産プラットフォームです。 暗号資産やブロックチェーン技術が金融機関への普及を妨げている問題点として、利用のしやすさやセキュリティを企業規模で提供できる暗号資産のカストディソリューションが少ない事を述べており、これらの問題を解決することを目指しています。 IBMと提携してHex Safeソリューションを立ち上げた理由として、IBMは長年金融取引を保護しており、信頼性があるためIBM® LinuxONEソリューション上に構築したとのことです。 Hex Safe を使用するユーザーは暗号資産を安全に保管しプラットフォームで提供されているサービスにアクセスできます。 サービスには、カストディサービスだけでなくパートナーであるAAVEやTezosのDeFiプラットフォームへHex Safeを介してアクセスが可能となっています。 ②暗号資産&ブロックチェーン業界をリードする投資家から88万ドルの資金調達 Hex Trustは、シリーズBでリップルやアニモカブランド、コインリストなどから88万ドルを調達しています。 シリーズBで調達した資金は、Hex Trustにとって過去最高となる規模の調達ですが、調達した資金は新たなライセンス業務資格の取得、Hex Trustのビジネス展開、Hex Safeの開発に使用し規模の拡大を目指すとのことです。 ③様々な国のライセンスを取得 Hex Trustは、本社を構える香港の香港信託条例に基づく登録信託会社であり、マネーロンダリングおよびテロ資金対策条例に基づく、サービスプロバイダー(TCSP)ライセンスを取得しています。 またシンガポールでは、シンガポール金融管理局(MAS)から資本市場サービス (CMS) ライセンスを取得しているため、証券先物法に基づいて規制されている暗号資産カストディ サービスを提供しています。 最近では、ドバイ暗号資産規制当局から暗号資産のカストディアン業務の暫定的な許可を得る事が出来た事でドバイに事務所を構えています。 また2022年7月12日のプレリリースによると、イタリアのミラノにヨーロッパ オフィスを立ち上げ、イタリア規制当局(OAM)の監督の下イタリア暗号資産サービス プロバイダー (VASP) レジストリの登録が完了したとのことです。 まとめ KPMGとHSBCが発表したベアマーケットが明けた後に10億ドル規模のユニコーン企業として誕生する可能性が高い企業やプロジェクトについて解説してきました。 会計監査、税務、経営コンサルティングサービスをグローバルに提供する世界四大会計事務所の1つであるKPMG、数兆円の資産を有する世界最大の銀行及び金融サービス機関HSBCによる共同レポートは、12の市場(中国、シンガポール、インドネシア、マレーシア、台湾、タイ、ベトナム、韓国、香港、インド、日本、オーストラリア)から、100のスタートアップ企業を挙げています。 暗号資産市場はベアマーケットにもかかわらず、アジア太平洋地域におけるブロックチェーン、Web3領域の勢いが伝わってきます。 ユニコーン企業は米国が圧倒的に多い現状ですが、今後のアジア太平洋地域のスタートアップ企業にも注目していきましょう。 ここまで読んでいただきありがとうございました。 記事ソース:Asian Crypto Start-Ups Could Become ‘Unicorns’ Despite Crypto Winter, Says Report
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2022/08/03注目L1チェーン「Sui」とは?概要や特徴を解説
400億円以上を調達したL1チェーンAptosの競合として挙げられる事が多いのが「Sui」です。 Suiは、a16zなどから50億円近い資金を調達しており、今後数ヶ月以内にメインネットのローンチも予定されています。 また、元Diemのメンバーが中心になって開発されているの加えて、Moveを採用するなど話題のAptosとの類似点も多く見られます。 本記事では、そんな注目のSuiについて以下のような内容を解説していきます。 記事内容まとめ ・元Diemメンバーにより開発されMoveを採用 ・オブジェクトを中心とした設計 ・12万TPSを記録する高い処理能力 ・他チェーンのNFTを移植できるツールも ・年内にメインネットのローンチの可能性あり Sui = Moveを採用した新たなL1チェーン Suiとは、Mysten Labsが開発しているL1チェーン(レイヤー1)や、プロジェクトの総称です。 ネイティブトークンはSUIであり、100億枚で供給がストップします。 Suiを開発しているMysten Labsには元Diemのメンバーが複数在籍しています。Diemとは、Meta社(旧Facebook)が主導していた仮想通貨関連のプロジェクトで、発表当初は注目が集まっていたものの、当局からの懸念などによって現在は開発が中止されています。 Mysten LabsのCEO・共同創業者であるEven Chengは、Apple社・Meta社に16年に渡り勤務しており、Diemの開発にも携わっていました。 その他のCTO・CPOなどの重役にも、元Meta社のメンバーが名を連ねています。 また、Mysten Labsはa16zが主導した資金調達で、2021年12月に3,600万ドル(約48億)の調達に成功しています。 https://twitter.com/Mysten_Labs/status/1467903477393158147 詳しくは後述しますが、数ヶ月以内にメインネットがローンチされる可能性もあり、注目が高まりつつあります。 Suiの3つの特徴 これから、Suiの特徴について以下の3つのポイントから解説していきます。 ・高い処理能力 ・プログラミング言語「Move」を採用 ・利用者に優しい設計と技術 Suiの持つ強みやポテンシャルをチェックしていきましょう。 高い処理能力 Suiは、高い処理能力を持っており、その背景にはさまざまな技術的なアプローチが挙げられます。 Suiの発表によると、8コアのM1・Macbook Proを利用したバリデーターで「1秒あたり12万のトランザクション」を実行できたようです。 トランザクションの内容はトークンの転送という単純なものだったようですが、事実なら驚きの処理能力でしょう。 このような性能を実現している背景にはさまざまな技術・工夫が挙げられますが、コアとなる技術の1つに「トランザクションの種類による処理の分離」が挙げられます。 Suiでは、他の要素やアドレスに影響を与えないようなシンプルなトランザクションに対しては、一般的なブロックチェーンで利用されているような厳格なコンセンサスが不要です。 その代わりに、コンセンサスアルゴリズムよりも簡易的な別のアルゴリズムを使用します。 これにより、一般的な用途(トークンの作成や転送など)では、厳格なコンセンサスを通す必要がありません。 一方で、他の要素やアドレスに影響を与えるような複雑なトランザクションに対しては「Narwhal and Tusk」という技術をベースとしたコンセンサスアルゴリズムでの検証が必要です。 このように、一般的なユースケースと複雑なトランザクションを処理する際の流れを別けることにより、効率的にトランザクションが処理されるようになっています。 上記はあくまで簡略化したもので、Suiはオブジェクトを中心に設計されていることから、トランザクションが影響を与えるオブジェクトの種類によって一連の過程は異なります。(各オブジェクトの種類などについては、コチラをご覧ください。) プログラミング言語「Move」を採用 Suiでは、開発を行う際のプログラミング言語にMoveを採用しています。 イーサリアムにおける「Solidity」にあたる存在です。 Moveは、Diemのプロジェクトで開発されたプログラミング言語で、同じく元Diemメンバーによって開発されているAptosなどでも採用例があります。 Suiのドキュメントでは、安全性や拡張性の観点からMoveはSolidityを上回るとしています。 Moveを採用していることにより、SuiはEVMとの互換性を持ちません。 また、Suiが採用しているMoveには若干の改良が加えられており、Suiに関連するドキュメントなどでは「Sui Move」とも呼称されています。 ただし、ベースはMoveとなっているため、一部を除いて他のシステムでも利用されていたMove用コードはSuiでも実行可能で、大まかな仕様・特徴は通常のMoveと変わりません。 利用者に優しい設計と技術 Suiでは「アカウント作成よりも先にアセット(トークンなど)を送信できる」ようになる可能性があります。 詳細は明らかになっていないものの、先にアセットを送信でき、その後にアカウントを作成するといった機能が近日公開されるようです。 恐らく、ブロックチェーンにはじめて触れるような層を対象とした機能と見られます。 上記に加えて、何に許可を与えるのか明確にした人間が読みやすい署名要求など、利用者に優しい設計が行われています。 SuiとAptosなど他のMove系プロジェクトの違い Suiの類似のプロジェクトとして、Aptosが挙げられる事が少なくありません。 Sui・Aptosともに元Diemメンバーによって開発されており、Moveを採用しているなど類似点が多いためです。 しかし、SuiとAptosは同じMoveを採用しているものの、オブジェクトモデルに異なる点があります。 また、他のMove系プロジェクトとの違いについても、他のMove系プロジェクトがアカウント中心の設計である一方、Suiはオブジェクト中心の設計である点を挙げています。 というのも、Suiでは全ての要素(トークンやNFTなど)がオブジェクトに組み込まれており、この特性が前述したような処理能力を実現している要因です。 このようなオブジェクト関連の扱い方が、Aptosや他のMove系のプロジェクトとの違いになっています。 話題のL1チェーン「Aptos」とは?概要や特徴を徹底解説【480億円調達済】 Suiの利用例・ユースケース Suiでは今後数ヶ月程度で構築可能になるプロダクトやユースケースについて、以下のようなものを挙げています。 ・ゲーム ・DeFi ・ソーシャルメディア Suiの利用例・ユースケースをチェックしていきましょう。 ゲーム Sui関連のAMAやドキュメントでは、しばしばゲームに関する記述や発言が見られ、今後力を入れていく可能性が高いです。 実際に、ゲーム開発向けのSDKも提供される予定となっています。 SDKとは、アプリケーションを開発する際に必要なツールをまとめたパッケージのようなもので、SDKがあることで開発における利便性が向上します。 ゲーム開発向けのSDKを活用することで、SuiやMoveに関する専門的な知識が無くとも、Sui上にゲームが構築できるになるようです。 また、Suiは開発者向けに複数のツールを提供していますが、ゲームやNFT関連のユニークなものの1つに「SuiEcho」が挙げられます。 SuiEchoは、他のチェーンにあるNFTの所有権を証明することにより、Suiチェーン上でも同じNFTが扱えるツールです。 以下が、実際にSuiEchoを活用し、ゲーム内のアバターにNFTを使用した例になっています。 https://twitter.com/Mysten_Labs/status/1507000994080591872 上記はSuiEchoを活用した1つのユースケースに過ぎず、SuiEchoのようなツールを活用して、今後もさまざまなゲーム・プロダクトが出てくる可能性があるでしょう DeFi Suiについても他のチェーンと同様に、一通りのDeFi関連のプロトコル・プロダクトが整備されていく可能性が高いです。 今後、他のチェーンでもあるDEXやレンディングが利用できるようになっていくでしょう。 Suiの特性を活かし、低遅延・低コストの金融取引が可能になっていく可能性があります。 ソーシャルメディア Suiのドキュメントでは、分散型ソーシャルメディアが構築される可能性も挙げられています。 既存のソーシャルメディア同様に投稿やいいねなどが可能で、プライバシーに配慮されたソーシャルメディアが構築可能になるようです。 SocialFiを代表するようなプロダクトが、Suiチェーンに誕生するかもしれません。 Suiのロードマップ(今後について) これから、Suiのロードマップなどについて解説していきます。 Suiの今後の予定やメインネットのローンチなどについてチェックしていきましょう。 devnetは実施済み Suiのdevnetは2022年5月にローンチされており、既に実施済みとなっています。 devnetは、Suiの実験や初期開発者に向けた一番初めに公開されるネットワークにあたります。 後述するテストネットの発表も行われているため、恐らく順調に稼働しており大きな問題は発生していない可能性が高いでしょう。 インセンティブテストネットは8月から devnetを経て、より多くの層を対象としたテストネットが2022年8月からスタートします。 上記のテストネットは、メインネットに向けた最終段階のネットワークです。 We're happy to share that registration to participate in Sui Incentivized Testnet is now open! If you are a validator, developer or Sui Enthusiast, we highly encourage you to apply. You can read about the details HERE: https://t.co/C60gjka1zC pic.twitter.com/OPUinr2K94 — Sui by Mysten Labs (@Mysten_Labs) August 2, 2022 現在、テストネットの登録が開始されており、必要事項を記入することでテストネットの参加申し込みが可能となります。 メインネットのローンチは数ヶ月以内? Suiのメインネットがローンチされる時期・日付は、まだはっきりとしていません。 ただし、4月に更新されたSuiのロードマップを参考にすると、今後数ヶ月以内に実施されるものの中に、メインネットのローンチという情報が確認できます。 このことから、テストネットなどが順調に稼働すると、数ヶ月〜年内にはメインネットがローンチされる可能性が高いでしょう。 ただし、はっきりとした時期が発表されている段階ではないため、動向を注視していく必要があります。 まとめ 本記事では、Suiについてさまざまなポイントから解説しました。 類似のプロジェクトであるAptosと比較すると、注目度が低い面は否めないものの、Suiも大きな魅力を持ったプロジェクトです。 今後、テストネットの実施やメインネットが近づくにつれて、よりプロダクトが出てくる可能性も高いので、今後も動向に注視していきましょう。 最後まで読んでいただきありがとうございました。 - Sui 公式リンク - 公式サイト:https://sui.io/ ホワイトペーパー:https://github.com/MystenLabs/sui/blob/main/doc/paper/sui.pdf Twitter:https://twitter.com/mysten_labs Medium:https://medium.com/mysten-labs Discord:https://discord.com/invite/sui
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2022/08/02【-196億円】Nomadで大規模なハッキング事件が発生 | 概要や事件の内容を解説
ブリッジプロトコルのNomadがハッキングを受け1億5000千万ドル(約196億円)にのぼる暗号資産が流出しました。 上記の被害額は、先月7月全体で起きたWeb3関連プロジェクトで起こったハッキングや詐欺による被害総額の約85億円を大きく上回っています。 関連:【-85億円】7月のWeb3関連プロジェクトでの被害額が判明 本記事では、今話題のNomad ブリッジについて、プロジェクトの概要や事件の全容などについて解説していきます。 Nomadとは? Nomadは、異なるチェーン間でトークンの送受信を可能とするクロスチェーントークンブリッジです。 Nomadでは、Avalanche、Ethereum、Evmos、Mikomeda C1、Moonbeamの5つのチェーンに対応しており、ETHやUSDC、USDT、WBTCといったトークンのブリッジが行えます。 [caption id="attachment_77703" align="aligncenter" width="856"] NomadのTVL。ハッキングがあった8/2にTVLが急落しているのが分かる | 画像引用元:DeFi Llama[/caption] ハッキングが起こる前の8/1時点でのTVL (Total Value Locked)は$190m(約250億円)と、ブリッジプロトコル全体としてもTOP10位に入るTVLを記録していました。 Today we’re happy to publicly reveal some of crypto's most trusted brands as part of the cohort of seed round investors in Nomad: ✨ - @coinbase Ventures - @Cryptocom_Cap - @0xPolygon - @opensea - @wintermute_t - @GnosisDAO - Algaé (https://t.co/d1YSNVZqjo) 0/ pic.twitter.com/2hBkS3Ztai — Nomad (⤭⛓🏛) (@nomadxyz_) July 28, 2022 Nomadは、今年4月にPolychain主導でCircleやPolkadot、Cosmosなどから2200万ドルを調達。先月29日にはシードラウンドでCoinbase Ventures、Crypto.com、Polygon、OpenSeaなどから出資を受けていたことを明かしました。 今回の事件について TVLの数字や業界からの評判も良かったNomadで、一体どのような事件が起きてしまったのでしょうか。時系列で見ていきます。 Nomad bridge getting rugged??? Looks very very sus pic.twitter.com/nvtMIjf0rD — Spreek (@spreekaway) August 1, 2022 事の発端は本日8月2日の早朝6時、Nomadの関連アドレスで不穏な形でのWBTCの転送が行われているとしたツイートがSNS上に投稿されました。 2/ During this time, functionality will be limited and you will be unable to execute regular user transactions and smart contract interactions. Democracy, staking, the ability to unpause and upgrade will remain in effect. We will provide a more detailed update shortly. — Moonbeam Network #HarvestMoonbeam (@MoonbeamNetwork) August 1, 2022 We are aware of the incident involving the Nomad token bridge. We are currently investigating and will provide updates when we have them. — Nomad (⤭⛓🏛) (@nomadxyz_) August 1, 2022 Nomadのブリッジに対応しているMoonbeam Networkは、上記投稿の2時間後にメンテナンスのためトランザクションとスマートコントラクトの実行に関する機能制限の実施を発表、その直後Nomadチームも問題対処のために調査を行なっている旨のツイートを行いました。 first wave of usdc pic.twitter.com/5TlMw3TIQN — Spreek (@spreekaway) August 1, 2022 しかし、この時点で被害はWETH、USDCにまで及んでおり毎分約1000万ドル(約13億円)がブリッジから持ち出されている状況に。最終的にチームが対応する前にFRAX、CQT、DAIなど複数の通貨がNomadのブリッジから持ち出され、犯行発覚から数時間のうちに被害総額約196億円がハッキングされてしまいました。 原因は人為的なミスか 大手VCのParadigmのリサーチャーは、今回のハッキングは、先日Nomadチームが行ったアップグレードで、既に信頼できると判断されたルートで簡易的な「0x00」を初期化値として設定したことが原因と指摘しました。 犯人は、Solidityやマークツリーの知識を必要とせず、他人のアドレスを自分のものに置き換えて、同じメッセージを複数の受信者に同時転送するだけで今回の犯行は可能であったとしています。 1/ Nomad just got drained for over $150M in one of the most chaotic hacks that Web3 has ever seen. How exactly did this happen, and what was the root cause? Allow me to take you behind the scenes 👇 pic.twitter.com/Y7Q3fZ7ezm — samczsun (@samczsun) August 1, 2022 あなたが今日から気をつけるべきこと ①VCの名前で判断しない ②SNSの評判を鵜呑みにしない 今回、ハッキング事件が発生したNomadは、前述の通りCoinbase venturesやPolychain、Circleなど著名な企業・VCからの出資を受けていました。 プロジェクトの良し悪しの判断基準の1つとしてVCの存在が挙げられますが、今回の件からも分かるように、大手VCが出資を行なっていることと、そのプロジェクトの安全性が保証されることはイコールではありません。 バックにいるVCが強力な場合、資金や業界でのコネクションが得られるため、プロダクトが良い方向に成長していく可能性が高まりますが、現状のプロダクトの安全性とは別領域の話となります。 次に②の「SNSの評判を鵜呑みにしない」関して。 DeFiの利用に関して、プロダクトの仕組みを全て理解しリスクを把握した上で自分の資金を預けるのが理想です。しかし、DeFiの仕組みを理解するには専門的な知識を要し、一般ユーザーにはハードルが高いのが現状。 すると多くの人は著名インフルエンサーやメディアの発信した情報を元に行動してしまいます。 リスクは人によって変化するもので、「ここまでだったら責めても問題ない」という範囲はその人のスキルや経験に大きく依存します。 前提条件が人によって全く異なるにも関わらず、Twitter上のたった数行の言葉を判断理由としてプロダクトに資金を預けてしまう行為は、素人がプロボクサーに喧嘩を売るぐらい無謀で危険な行為だと念頭に置いておきましょう。 まとめ 今回のNomadだけでなく、ブリッジプロトコルでは頻繁に大規模なハッキングが発生しています。 今年2月には、WormholeのEthereum⇆Solana間のブリッジで340億円規模のハッキング被害が発生。 今年4月には、人気ブロックチェーンゲーム「Axie Infinity」のRoninブリッジで、ETHやUSDCなど約750億円相当の暗号資産が盗難されています。 今回発生したNomadと、上記事件の原因やプロセスはそれぞれ異なりますが、ブリッジは現状のDeFiの利用に必要なプロセスであるため、それだけ資金も集まりやすく、1度のハッキングで多額の被害が発生してしまいます。 Ethereum創設者のヴィタリック・ブテリン氏が、クロスチェーンブリッジの課題を指摘したことは記憶に新しいですが、今後もブリッジプロトコルの課題に対する動向は是非注目したい部分です。 記事ソース:Twitter、The Defiant
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2022/08/01STEPNとは?概要や始め方について解説 ※最新情報追記
"歩くだけで稼げる"として新たにM2E(Move to Earn)と呼ばれるジャンルを確立した「STEPN」。 そんなSTEPNは先日、大型アップデートを行い、従来のSolana・BNBに加えてEthereumに対応しました。 APE Realm is now live! Genesis/OG/Enhancement winners will receive your APE OG Sneakers in your Spending accounts in the next 24 hours. pic.twitter.com/Za9QIhaKUW — STEPN | Public Beta Phase IV (@Stepnofficial) July 18, 2022 Ethereum上のシューボックスNFTが一時2.7ETHの値段を付けるなど再び注目を集めているSTEPNですが「実はどんなゲームかわかってない」という方も多いのではないでしょうか。 本記事では、最新アップデートの情報と併せて、STEPNの概要について説明していきます。 (8月9日:追記) 最新アップデート情報 注目の変更点・$GMT獲得機能のプラン公開 ・LINE Blockchainへの展開が計画中 以前より伝えられていた歩いてガバナンストークン$GMTが稼げるシステムに関して、詳細プランが公式発表されました。 Thanks for joining our #STEPN twitter spaces today. Read all about our #GMT earning plans here :https://t.co/zGYNoQmnkK — STEPN | Public Beta Phase IV (@Stepnofficial) August 8, 2022 既存のスニーカーをLv.30までレベルアップを行う、または新たに発表された「レインボースニーカー」を手に入れることで$GMTを稼ぐことが可能となります。(詳細は下記記事参照) STEPN(ステップン)が新プランを公開 | 過去最大のアップデートか さらに、LINEの暗号資産・ブロックチェーン関連事業を手掛けるLINE Xenesis株式会社とSTEPN運営会社が提携し、LINE ブロックチェーン上でSTEPNの開発を手がけていくと発表しました。 We are excited for this partnership with LINE Blockchain. We believe this collaboration will help us better engage with the LINE users, and in return help LINE promote a healthy lifestyle and carbon offsetting / ESG initiatives to its global users.https://t.co/hXw4stbUDr — STEPN | Public Beta Phase IV (@Stepnofficial) August 9, 2022 上記の発表により、以前より発表されていた第四のレルムのチェーンがLINEブロックチェーンとなる可能性が高まりました。(*正式な発表は現時点では行われていません) STEPN(ステップン)がLINE Blockchainと締結 | 第4レルムはLINEか STEPN = 歩いて稼げるゲーム STEPNは、NFTのスニーカーを購入し歩くだけで「GST」というトークンが得られるゲームです。 上記のGSTは他の仮想通貨と交換し、国内仮想通貨取引所に送金することで、日本円に換金できます。 過去には、スポーツブランドのASICSとのコラボも実施しており、非常に大きな注目が集まりました。 STEPNがASICSとコラボ。BinanceでIGOも開催決定【限定1000足】https://t.co/BehW4MdGWQ — CRYPTO [email protected] Conference 7/15 (@CryptoTimes_mag) April 12, 2022 記事執筆時点ではSolana・BSC・Ehereumの3つのブロックチェーン上で展開されており、どちらのチェーンであっても基本的な仕様は変わりません。 STEPNは知名度や規模感などから、Move To Earn系における代表的な存在に挙げられます。 STEPNのはじめ方 STEPNのはじめ方を以下のポイントから、1から解説していきます。 SOLなどを入手 STEPNをダウンロード、登録 ウォレットの設定と送金 STEPNのはじめ方をチェックしていきましょう。 SOLなどを入手 STEPNの利用にはSolanaの「SOL」、BSCであればBNB、EthereumであればETHが必要です。 SOL or BNB or ETHは、STEPNで利用するスニーカーの購入資金や、ガス代の支払いなどに利用します。 どちらもガス代はそれほど高くありませんが、スニーカーの購入資金とガス代分の余裕を持ったトークンを準備しておきましょう。 SOLは海外版FTX(国内からでは制限あり)、FTXJP(海外版よりも機能・銘柄が少ない)などで入手可能です。 SOLだけが欲しいというケースであれば、FTXJPの利用を検討してみるのも良いかもしれません。 また、Binanceを利用すれば、BNB・SOLのどちらでも入手できます。 ETHに関しては、国内外の取引所で扱われているので、ご自身にあった取引所でご用意ください。 STEPNのダウンロード〜登録 必要な仮想通貨が揃ったら、STEPNのダウンロードから登録までを済ませていきましょう。 以下の手順で、STEPNのダウンロードから登録までが可能です。 コチラからSTEPNをスマホにダウンロード メールアドレスを入力し「Send code」へ コードを入力 「LOGIN」へ アクティベーションコードを入力 おそらく、多くの方がつまづくのが「アクティベーションコード」の入力です。 STEPNでは、登録の前段階で「アクティベーションコード」が無いと、スタートできません。 現時点では以下のような方法で、アクティベーションコードが入手可能です。 既存のSTEPNユーザーに発行してもらう (既存のユーザーはアクティベーションコードを発行できる) DiscordやTelegramなどで依頼する STEPNを利用する前の段階で、アクティベーションコード入手の目処を予め立てていたほうが良いでしょう。 入手の目処が立たないという方であれば、アクティベーションコード入力画面下部にある「Join Waitlist(待ちリスト)」に入っておくのも良いかもしれません。 ウォレット作成と送金 STEPNでスニーカーを購入するには、STEPNのウォレットにSOLなどを送金する必要があります。 STEPN内のウォレットは予め作成しておく必要があるので、以下の手順で作成していきましょう。 ウォレットのマークへ 「Wallet」へ 「Create a new wallet」へ パスワードの作成 フレーズの保管と確認の入力 STEPN内の「Wallet」にあるアドレスを各取引所・ウォレットなどの送金画面で入力することで、STEPN内のウォレットに送金できます。 また、ウォレットを作成する際に出てきたフレーズは、重要なため予め厳重に保管しておきましょう。(後々リカバリーする際などに必要になる) ゲームの中心となるスニーカーの仕様 STEPNは、スニーカーで歩くだけで稼げるというシンプルなゲームです。 しかし、その一方で各スニーカーによって「仕様・効率」が大きく異なります。 これから、スニーカーの仕様を左右する最も大きな要素である「対応速度」「ステータス」という2つの観点から解説していきます。 スニーカーの対応速度 STEPNのスニーカーには、対応している歩行速度ごとに以下のような4つの種類があります。 靴の種類 適切な歩行速度(時速) Walker 1km~6km Jogger 4km~10km Runner 8km~20km Trainer 1km~20km 各スニーカーが対応している速度よりも、遅すぎたり、早すぎたりするとGSTが稼げる効率が落ちてしまいます。 予め、ウォーキング・ジョギングなどを行って、自身に合った歩行速度をチェックしておくのがおすすめです。 各スニーカーによって異なるステータス STEPNのスニーカーには以下のようなステータスが振られており、各スニーカーによってステータスの値が異なります。 各ステータスの名前 ステータスの概要 QUALITY 全体のステータスを左右するレア度を表す EFFICIENCY GSTを入手できる効率を表す、高ければ高いほど効率よくGSTを入手可能 LUCK 靴のステータスを強化できるジェムを入手できるボックスの出現率に影響 RESILIENCE 靴の回復力や修理費用を左右 COMFORT レベル30以降で可能なGMTの入手に影響 このステータスによって「スニーカーの得意なポイント」が異なってくるため、特徴が大きく左右します。 また、上記のステータスの中でも「QUALITY」は、全体のステータスを左右する要素になっています。 QUALITYは以下のように5つの種類があり、COMMONが一番レア度が低く、LEGENDARYが最もレア度が高いです。 COMMON UNCOMMON RARE EPIC LEGENDARY QUALITYが高ければ高いほど、スニーカーの価格は高くなり傾向にあります。 STEPNの遊び方・稼ぎ方 STEPNの概要やスニーカーについて把握したところで、STEPNの遊び方・稼ぎ方について以下のポイントから解説していきます。 マーケットプレイスからスニーカーを購入 歩いてGSTを入手 修理について 1つ1つチェックしていきましょう。 マーケットプレイスでスニーカーを探す まず、STEPNのスニーカーを購入していきましょう。 購入するスニーカーは、前述した各スニーカーの特徴を押さえた上で、用途・予算にあったスニーカーを選択していく必要があります。 スニーカーのマーケットプレイスは、STEPN内の画面下部の項目から選択可能で、「Filter」の項目から予め条件を設定した上でスニーカーを探せます。 お気に入りのスニーカーを見つけていきましょう。 ※アップデートにより、現在iOSアプリ内でのマーケット機能は停止され、アプリ内のブラウザからマーケットにアクセスすることでスニーカーの売買が可能となっています。 歩いてGSTを入手 STEPNでスニーカーを購入したら、実際に歩いてみましょう。 以下のような手順で、カウントをスタートできます。 画面下部の左へ 「START」へ 歩行速度などをチェックしながら歩く STEPNでは、エネルギーという仕様があり、これは歩くと消費されていきます。 (画像上の「ENERGY CAP」からエネルギーの値は確認可能) このエネルギーは最大値の25%ずつ、6時間ごとに貯まっていきます。 エネルギーが全て消費されてしまうと、歩いたとしてもGSTを稼げません。 エネルギーをチェックした上で、歩くのがおすすめです。 また、上記のような手順で稼いだGSTは国内仮想通貨取引所が取り扱っている仮想通貨とスワップ・送金することで、日本円に換金できます。 修理も必要になる スニーカーは使用していくと、徐々にダメージが蓄積されていきます。 ダメージが蓄積されていくと、GSTを入手できる効率が低下していき、歩いても効率的に稼げません。 GSTを用いることで修理が可能になるため、効率が落ちてきたら定期的に修理を行いましょう。 ※前述のHP STEPNの注意点 これから、STEPNの注意点について以下の4つの観点からチェックしていきます。 無料で始められない 効率を左右する細かな仕様がいくつもある チェーン間による共有できる要素の違い 価格変動や仕様変更などさまざまなリスクがある STEPNのリスクや予め知っておきたいポイントを押さえていきましょう。 無料で始められない STEPNは現時点で、無料ではじめられません。 STEPNをはじめるには、予めNFTスニーカーを購入する必要があります。 このことから、稼ぐ目的でSTEPNを利用する場合「原資を回収できないリスク」が存在しています。 GSTの獲得と売買によって、STEPNは「歩くだけで稼ぐ(日本円に換金する)」ことができます。 上記のことから、STEPNによる稼ぎはGSTの市場価格に左右されます。 STEPNのGSTの価格は日々変動しており、2022年6月28日時点ではピーク時と比較するとかなり下落している状態です。 [caption id="attachment_76285" align="aligncenter" width="831"] 引用元:Coingecko[/caption] 今後、GSTの価格が著しく下落する可能性は否定できません。 一方でSTEPNのロードマップには、今後「レンタル機能」がリリースされる旨が記載されています。 (2022年Q4の「RENTAL SYSTEM」) このレンタル機能によって「スニーカーを持っていなくても、レンタルで稼げる」といった環境が、アップデートによって実現するかもしれません。 ただし、現時点では原資が必要になるため、原資が回収できないリスクは押さえておいたほうが良いでしょう。 効率を左右する細かな仕様がいくつもある 前述のとおり、STEPNには細かな仕様が無数にあります。 ステータス、修理、エネルギーなど、複数の要素によってSTEPNにより稼ぎは左右されます。 また、STEPNは歩いている途中に何らかの問題が起きると「ムーンウォーキング」という状態になります。 ムーンウォーキングは、GPS・ネットワーク接続などが不安定になった場合などに発生し、ムーンウォーキング中はGSTを獲得できません。 また、場合によってはムーンウォーキング中でも「エネルギーが消費」されます。(GSTが獲得できないのにエネルギーが消費される) STEPNをスタートする際は「STEPNのゲームとしての仕様」をしっかりと押さえておくのがおすすめです。 Solana-BSC-Ethereum間では共有できない要素も 前述の通り、STEPNでは現時点で「Solana」と「BSC」と「Ethereum」に展開されています。 しかし、同じゲームだとしても要素が全て共有できるわけではありません。 例えば、GSTは各チェーンごとに共有されておらず、SolanaにおけるGSTとBinanceのGST、EthereumのGSTは別のトークンです。(各GSTによって時価総額や価格も異なる) また、エネルギーに関しても一定の条件下から外れると共有されません。 チェーン間においてゲームとしての仕様の違いはありませんが、周辺環境が全く同じではないです。 各チェーン(realm)の共有要素の詳細はコチラからチェックできます。 仕様変更・予期せぬトラブルなどのリスク 仮想通貨関連のプロジェクトには常にハッキング・予期せぬ技術的な欠陥のリスクが存在しています。 仕様変更などによって、これまで通りの利用ができないといったことが発生する可能性もあるでしょう。 また、STEPN自体のトラブルではありませんが、実際に中国でSTEPNが規制されるといった事例も発生しています。 STEPNに限った問題ではありませんが、常にこういった可能性・リスクは考慮しておいたほうが良いでしょう。 まとめ この記事では、STEPNについて解説しました。 STEPNは、積極的にアップデートが行われており、直近では「Ethereumチェーン上でゲームリリース」「ミンティングスクロール」の導入といった変更がなされています。 また、今後第4のチェーンが実装されるといった情報もあります。 これからも、新たな機能・チェーンなどが期待でき、注目したいプロダクトの1つであると言えるでしょう。 最後まで読んでいただきありがとうございました。
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2022/07/27話題のL1チェーン「Aptos」とは?概要や特徴を徹底解説【480億円調達済】
元Diemメンバーによって開発されたL1チェーン「Aptos」が先日、FTXベンチャーズ等から1.5億ドル(約205億円)の資金調達を行い大きな話題を呼びました。 1/ Today, we announced our $150M Series A funding round. This is a testament to our team's technical expertise, the strength & activity of our ecosystem and the vision & ethos we all share. https://t.co/GGnn4TY9Lw — Aptos (@AptosLabs) July 25, 2022 一定の条件下において16万TPSを記録するなど、高い処理性能・スケーリングの観点からも注目を集めるAptos。 元Diemチームメンバーのチェーンということもあり、Moveを採用していたりとDiemの片鱗を感じる面も。 この記事では、そんな注目のAptosにフォーカスして、Aptosの概要から特徴、注目のプロダクトなどについて解説しています。 記事内容のまとめ ・Aptosは元Diemメンバーが開発したL1チェーン ・Diemで使われていた開発言語Moveを採用 ・1時間に数百万のミントができる処理性能 ・3.5億ドルを超える資金調達 ・年内にもメインネットがローンチへ 元DiemメンバーによるL1チェーン「Aptos」の概要 Aptosは、開発中のL1(Layer 1)ブロックチェーンやそのプロジェクトの総称です。 高処理能力・低遅延を強みとしており、スマートコントラクトを扱うこともできるため、AvalancheやSolanaといったチェーンと競合するプロジェクトであると言えるでしょう。 Aptosは、Diemの元メンバーであるMo Shaikh氏・Avery Ching氏が中心となって開発がスタートしました。 Diemとは、Meta社が主導していたプロジェクトです。(現在は運用が頓挫し、Diem関連の資産も売却済み) Diemの元メンバーが開発しているということもあり、プロジェクト全体でDiemで培ったリソースや技術・知見が活かされているものが多いです。 年内にはメインネットをローンチする方針ということもあり、現在注目が集まりつつあります。 Aptosの5つの特徴 抑えておきたいAptosの特徴を以下の5つの観点から解説していきます。 Aptosの強み・特別なポイントをチェックしていきましょう。 ①開発にMove・MVMを採用 ②高い処理能力と低遅延 ③独自のコンセンサスアルゴリズム「Aptos BFT」 ④著名なプロジェクトが参画 ⑤3.5億ドル(約480億円)を超える資金調達 ①開発にMove・MVMを採用 Aptosは、Diemのプロジェクトで開発されていたプログラミング言語「Move」と、スマートコントラクトのプラットフォームとしてMove VM(MVM)を採用しています。 両者は、イーサリアムにおける「Solidity(Move)・EVM(MVM)」にあたる存在です。 Moveは、線形論理から着想を得た概念を活用しており、安全性などの観点からWEB3と相性の良い開発を可能にしています。 Aptosの「バリデーターの管理」「取引手数料」「アカウント」といったコアとなる機能は全てMoveで開発されています。 また、Aptosに限らず、元Diemメンバーが関連しているようなプロジェクトで、Moveが活用されているケースが見られ(Suiなど)、今後開発言語の1つとしてSolidityと競合する可能性もあるかもしれません。 ②高い処理能力と低遅延 Aptosでは、トランザクションの実行とコンセンサスを切り離す、並列実行エンジンのBlock-STMの実装など、さまざまな技術的なアプローチによって高い処理能力を実現しています。 Aptosのブログでは、一定の条件下において「TPSが16万」を記録したという情報も見られ、ファイナリティまでの時間(TTL)についても、1秒未満という数値を記録しています。 また、Aptosのdevnet(開発者向けのネットワーク)における実験では、1時間以内に数百万のNFTをミント(作成)できるという結果を得られたようです。 ただし、上記はあくまでメインネットの数値ではなく試験的な数値です。 メインネットでどのような数値を出すのか?については不透明な点は否めないものの、一定のポテンシャルは期待できるでしょう。 ③独自のコンセンサスアルゴリズム「Aptos BFT」 Aptosは、コンセンサスや安全性の領域においてもさまざまなアプローチを行っています。 Aptosでは、コンセンサスアルゴリズムに「Aptos BFT」というHotStuffに改良を加えたものを採用しています。 HotStuffとは、BFT(ビザンチン将軍問題に耐性を持つ)コンセンサスプロトコルのことで、Diemのコンセンサスにおいても活用されていた技術でした。 ここでも、元Diemメンバーという特性が出ていると言えるでしょう。 また、詳細は明らかになっていませんが、安全性向上のため秘密鍵をローテンションさせる機能や、紛失による損失を防止するために秘密鍵をリカバリー(復元)する新たな機能も開発しているようです。 ④著名なプロジェクトが参画 さまざまな著名なプロジェクト・企業が、Aptosのチェーンでの構築や参画を公表しています。 AptosのDevnet(開発者向けのネットワーク)へ参加しているものから抜粋すると以下が挙げられます BNB CHAIN Coinbase Rarible NODEREAL Livepeer Aptosの注目度が高まるにつれて、上記のような企業・プロジェクトが増えていく可能性もあるでしょう。 ⑤3.5億ドル(約480億円)を超える資金調達 Aptosはここ数ヶ月で、2回ほど数億ドル規模の資金調達に成功しています。 はじめの資金調達は2022年3月に行われ、a16z crypto主導で2億ドル調達の調達に成功しており、出資者には以下のような名前が挙がっています。 Multicoin Capital Katie Haun 3 Arrows Capital ParaFi Capital IRONGREY Hashed Variant Tiger Global BlockTower FTX Ventures Paxos Coinbase Ventures 上記に加え2022年7月には、FTX VenturesとJump Cryptoが主導し、1.5億ドルの追加の資金調達に成功しました。 Apollo Griffin Gaming Partners Franklin Templeton Circle Ventures Superscrypt a16zcrypto Multicoin 上記2つの資金調達を合わせると、合計で3.5億ドル(約480億円)を超える調達に成功しています。 バイナンスラボがL1チェーン「Aptos」へ追加出資 Aptosでローンチ予定のプロジェクト3選 Aptosのメインネットはローンチされていないものの、すでにAptosでローンチ予定のプロジェクトはいくつか確認できます。 これから、Aptosの公式Twitterで触れられていた注目のプロジェクトを3つご紹介していきます。 ・Martian ・Liquidswap ・Hippo Labs Martian Martianは、AptosにおけるMetaMaskのようなウォレットを手掛けるプロジェクトです。 Martianを利用することで、Aptos関連の仮想通貨の管理や、Aptosに構築されたアプリケーションなどにアクセスできるようになります。 DAppsを利用するにはウォレットが必須になりますから、Martianのようなプロダクトは今後必要になるでしょう。 公式Twitter:https://twitter.com/martian_wallet Liquidswap Liquidswapは、Aptosに構築されたはじめてのAMMのDEXです。(Pontem Network曰く) Liquidswapでは、Aptosチェーンにあるさまざまな仮想通貨の取引を、Aptosのチェーン上で行えます。 Uniswapなどと同じようにLiquidswapはAMMのため、流動性の提供なども可能で、そこから利益を出していくことも可能です。 また、Liquidswapを開発した「Pontem Network」は、MoveやAptosのプラットフォームを用いてさまざまなプロダクトを開発中で、今後も新たなプロダクトをローンチしていく旨を明らかにしています。 Liquidswapはもちろん、Pontem Network自体の動向も注視していきたいと言えるでしょう。 公式Twitter:https://twitter.com/PontemNetwork Hippo Labs Hippo Labsは、各DEXの中から最適な取引レートを探し出すアグリゲーターなどを開発しています。 今後、Hippo Labsによるアグリゲーターがローンチされることで、Aptosに構築された各DEXが提供するレートの中から、最適なレートで取引が可能になるかもしれません。 既出のプロジェクトでは、1inchに近しいプロジェクトであると言えるでしょう。 Hippo Labsは最も開発の優先順位が高いプロダクトとして、開発中のアグリゲーターを挙げています。 しかし、同時に開発者が利用するようなコンパイラ・SDK・フレームワークといったツールを開発・提供していく旨も公表しています。 今後Aptosのエコシステムを支えるさまざまなプロダクトをローンチしていくのかもしれません。Hippo Labsの動向には要注目です。 公式Twitter:https://twitter.com/hippolabs__ Aptosのこれまでとこれから 最後に、Aptosのこれまでと今後について、過去に公表されたタイムラインを元に解説していきます。 これまでの開発状況・運用状況や、今後の注目イベントをチェックしていきましょう。 2022年Q1 開発者向けのテストネット Aptosは、2022年月からDevnet(開発者向けのネットワーク)をローンチしました。 18,000を超えるフルノードが参加したようです。 2022年Q2 インセンティブテストネット インセンティブテストネットでは、テストネットへの参加に伴って、一定のインセンティブが用意されています。 また、開発者でなくとも、要件をクリアすることで参加可能です。 Aptosのインセンティブテストネットには、各テストネットの目的に応じて、テストネットにおける成功の基準・参加人数・報酬などが設定されています。 現在公開されている範囲における各テストネットの参加人数と各報酬は以下のとおりです。 テストネット名 参加人数と報酬 AIT1 100名 500Aptosトークン AIT2 100ノード~500ノード 成功した参加者全員に500Aptosトークン (上位の投票者ノードには別途インセンティブ) AIT3 1,000名 成功した参加者全員に500Aptosトークン (上位の投票者ノードには別途インセンティブ) AIT4 1,000名以上 500Aptosトークン 他のインセンティブは検討中 記事執筆時点では、AIT1・AIT2が終了しています。 上記の予定だと、メインネットのローンチまで、あと2つのインセンティブテストネットが実施されることになるでしょう。 2022年Q3 メインネットのローンチ 2022年Q3に、Aptosのメインネットはローンチされます。(予定) 多くの方はこのタイミングで、Aptosチェーンに触れることになるでしょう。 すでに、Liquidswapなどいくつかのプロダクト・プロジェクトはローンチされていますから、メインネットのローンチまでは気になるプロジェクトに目星をつけておくのもよいかもしれません。 2022年Q4~2023年Q1 新機能のアップデート まだ詳細は明らかになっていないものの、何らかの重要な機能を2022年Q4~2023年Q1あたりに、Aptosにローンチすることが明らかとなっています。 こういったアップデートは、チェーンに大きな影響を与えることが少なくないため、注視していきたいところです。 Aptosについてまとめ この記事では、Aptosについて解説しました。 Aptosは、まだメインネットがローンチされておらず、現在進行系でテストネットが実施されている未完成なL1チェーンです。 周辺のプロダクト・エコシステムも、既存のチェーンと比較すると、整備されていない印象を受けるかもしれません。 しかし、Moveや独自のコンセンサスアルゴリズムの採用など、独自のアプローチでWEB3における諸問題を解決しようとしています。 未完了のテストネットやメインネットのローンチなど、今後注目したいイベントが多いので、これからも目が離せないプロジェクトであると言えるでしょう。 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。 – Aptos 公式リンク – 公式サイト:https://aptoslabs.com/ Twitter:https://twitter.com/aptoslabs ドキュメント:https://aptos.dev/
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2022/07/26L2間でスワップが可能 | Hop Protocolの概要や使い方について徹底解説
本記事では、 ブリッジプロジェクトHop Protocolについて解説しています。 Optimism・ArbitrumといったL2ソリューションの利用が広がる中「L2ソリューション間の資金移動はどうにかならないのか・・」と感じた方も少なくないでしょう。 上記のような問題を解決するのがHop Protocolで、同プロジェクトが提供する機能では「L2ソリューション間の送金」を実現しています。 この記事では、そんなHop Protocolの概要から仕組み、使い方について解説しています。 前提:L2(Layer 2)について Hop Protocolについて理解するためには「Layer1・Layer2(以下、L1・L2)」や「L2回りのソリューション」についての理解が不可欠です。 そのため、簡単にL2について解説していきます。 DeFiなど、各プロダクト・サービスを利用する際に、これといったソリューションを利用していない場合、L1のネットーワークを利用している状態です。 L1とはイーサリアム(イーサリアムメインネット)のように、仮想通貨が運用される上でもっとも基礎的な役割を担っている層のことです。 基本的に、なにも利用していない普通の状態は「L1を利用している」と考えて問題ありません。 しかし、L1上で処理しきれないほどトランザクション(取引)が増加すると、ガス代高騰・処理性能の低下といった問題が発生します。 [caption id="attachment_72151" align="aligncenter" width="1033"] イーサリアムガス代のチャート(引用元:https://ycharts.com/indicators/ethereum_average_gas_price)[/caption] このような問題を解決するため、トランザクションを別の場所・方法で処理する「L2ソリューション」が登場しました。 L2ソリューションを利用すると、L1だけでトランザクションを通すよりも、高処理性能・低いガス代で処理を行うことが可能です。 [caption id="attachment_72153" align="aligncenter" width="1206"] イーサリアムメインネットとL2ソリューションのガス代比較[/caption] DeFiなどの流行によって、トランザクションが増える中、現在多数のL2ソリューションがローンチされています。 Hop Protocol = L2 to L2に対応したソリューション 前述した通り、L1の問題を解決するL2ソリューションは続々と登場しつつありますが、各L2の仮想通貨(トークン)を柔軟に送受信するといったことはできません。 そのため、例えば両者ともL2ソリューションである「Optimism」から「Arbitrum」へ資金を移す場合、以下のような送受信プロセスを経る必要があります。 Optimismへ資金を移す (L1からL2へ) Optimismから資金を出す (L2からL1へ) Arbitrumへ資金を移す (L1からL2へ) 当然ですが、上記した一連のフローでは、資金を送受信するたびに、ガス代がかかってきます。 また、Optimism・Arbitrumは両者とも、資金を引き出す際に一定の検証期間(1週間程度)がかかるため、時間・経済的な面から効率的ではありません。 このような問題を解決するのがHop Protocolが手掛ける「Hop Exchange」です。 例えば、Hop Exchangeでは「Optimism to Arbitrum」といったL2間の送受信が可能です。 わざわざ、L1を介さずに仮想通貨の送受信するため、時間・経済的な観点から、L2間において従来よりも効率的な送受信が可能です L2 to L2が可能になる仕組み では、どうやって、L2間での送受信を可能にしているのでしょうか。 HopBridgeでは、hトークンというHopBridgeのトークンとAMMを活用して、各ネットワーク間での送受信を行います。 具体的には、各仮想通貨をAMMを通じて「仮想通貨 → hトークン」に換金し、さらにAMMを通して「hトークン → 仮想通貨」を行い、いくつかの取引を介して送受信を実現しています。 一例として、ETHを「Optimism」から「Arbitrum」へ送金すると仮定して、簡単なフローをチェックしてみてましょう。 OptimismのETHをAMMへ送金 AMMでOpimismのETHをhETHへ換金 「Hop Bridge Contract」でhETHをブリッジ AMMでhETHをArbitrumのETHへ換金 ArbitrumのETHが利用者へ (実際には、各ソリューションへブリッジする際に送金元のhトークンはburnされ、送金先のブリッジで新しくmintされます) 少々複雑に感じられますが、重要なポイントは送受信する際、利用者の手元に来る前にhトークンとAMMを介するということです。 Hop Exchangeでは、以下のようなネットーワーク間の送受信に対応しています。 「L1 → L2」 「L2 → L1」 「L2 → L2」 送受信を行うネットーワーク間によって、前述した送受信のフローは若干異なります。(概ね、hトークン・AMMを介することは共通しています) 利用できるネットーワークと仮想通貨 Hop Exchangeでは、各L2ソリューション間での送受信に対応していますが、全てのL2ソリューションに対応している訳ではありません。 Hop Exchangeが対応しているソリューションや、仮想通貨は以下のとおりです。 - 対応している仮想通貨 - ETH USDC USDT MATIC DAI - 対応しているL2ソリューション - (前提として、イーサリアムメインネットには対応しています) Polygon Gnosis Optimism Arbitrum Hop Exchangeが対応しているL2ソリューションは、主にOptimistic RollupのOptimism・Arbitrumが中心になっています。 現時点ではzk-Rollup系のL2ソリューションを利用することはできません。 上記のような各L2ソリューションの概要や、詳細についてはCT Analysisの「Ethereumを飛躍的にスケールさせるロールアップの概要と動向」で、詳しく解説しています。 CT Analysisでは、DeFi・NFTをはじめとした仮想通貨の今知りたい話題に関する信頼性の高いレポート無料でを提供しています。 L2ソリューションの技術的な部分をもっと詳しく知りたい DeFiやNFTの最新情報を網羅的に知りたい 今仮想通貨で注目のトピックをサクッと知りたい クリプトオタクとして成長したい! といった方は、ぜひCT Analysisをご覧ください。 CT Analysis L2レポートへ Hop Exchangeでできること ①各ネットワーク間での送受信 ②流動性の提供 ③hトークンへの換金 ④ステーキング Hop Exchangeは複雑なフローを経て、L2ソリューション間の送受信を可能にしているため、できることは多岐にわたっています。 Hop Exchangeでできる内容をまとめてチェックしていきましょう。 ①各ネットワーク間での送受信 もっとも基本的な機能が、各ネットワークへの送受信を行う画面です。 こちらの画面で、仮想通貨やネットーワークを選択することで、L2ソリューション間での送受信が可能です。 ②流動性の提供 前述の通り、Hop ExchangeではL2ソリューション間の送受信に伴い、AMMを経由します。 上記の画面では、そのAMMに流動性を提供できる画面にあたります。 ③hトークンへの換金 流動性を提供する際などに、hトークンが必要な場面があります。 上記の画面では、直接仮想通貨とhトークンを換金可能です。 ④ステーキング 上記の画面では、ステーキングが可能です。 Hop Exchangeで流動性を提供することによって得られるLPトークンをステーキングすることで、リターンが得られます。 Hop Exchangeの使い方 これから、Hop Exchangeの各機能の使い方についてご紹介していきます。 Hop Exchangeの使い方をマスターしていきましょう。 前提として、Hop Exchangeの利用にはETHなどの仮想通貨が必要です。 まだ、ETHなどを購入していないという方は、ビットフライヤーで購入するのがおすすめです。 ビットコイン取引量日本1位 1円から仮想通貨が買える Tポイントからも購入可能 ビットフライヤーの詳細はコチラ。 Hop Exchangeとウォレットを接続する まず、はじめにHop Exchangeを利用する際には、Hop Exchangeとウォレットを接続する必要があります。 MetaMaskなどのウォレットを作成していない方は、コチラ。 Hop ExchangeとMetaMaskを接続する手順は、以下のとおりです。 Hop Exchangeへアクセス 「Connect Wallet」へ 「MetaMask」へ ウォレットの処理を済ませる 文字列が表示されたことを確認 また、Hop Exchangeでは利用に伴い、各L2ソリューションなどと複雑に送受信を行います。 利用予定のL2ソリューションの使い方やネットワーク設定などは、予め把握しておくのがおすすめです。 関連:METAMASKでのMatic(Polygon)ネットワークへの接続方法を解説 関連:L2ネットワーク「Arbitrum One」の概要や設定方法、基本的な使い方からリスクまで徹底解説! 関連:L2ネットワーク「Optimistic Ethereum」| 概要・使い方・リスクまで徹底解説! Hop ExchangeでL2 to L2の送受信を行う方法(Send) これから、Hop ExchangeでL2 to L2の送受信を行う方法は、以下のとおりです。 Hop Exchangeの「Send」へ 送受信する仮想通貨を選択 送金元・先のネットワークを選択 「Approve」へ 「Send」へ ウォレットの承認などを行う また、上記は「L2 to L2」の例になっているものの、ネットワークの送金元・先を変更することで「L1 to L2」「L2 to L1」といった送受信を行うことができます。 利用に伴い、Fees(手数料)が引かれますが、この手数料の算出には複雑な要素が組み込まれており、タイミングによって細かく変化します。 Hop Exchangeで流動性を提供する方法(Pool) Hop Exchangeで、流動性を提供する方法は、以下のとおりです。 「Pool」へ どの通貨で流動性を提供するか選択 どのネットワークで流動性を提供するか選択 金額を入力 「Add Liquidity」へ ウォレットの承認を済ませる 画面下の各数値の意味は、以下のとおりです。 Price Impact:価格への影響 (プールの需供で価格が変化) Share of pool :プールに対するシェア APR:年率のリターン Reserves:プール内の内訳(トークンの総額と割合) TVL:USDでのロック額総額 Fee:流動性提供者にはいる手数料 Hop Exchangeでは、流動性を提供する際に同じだけの価値をロックする必要がありません(1ETH + 1hETHで預ける必要がない)。 それに加えて、片方の通貨だけを預けることも可能です。 通常であれば、流動性を提供したあとに同じ画面の下側にポジションなどが表示され、現在の状況が確認可能できます。 Hop Exchangeでhトークンへ換金する方法(Convert) Hop Exchangeを利用していると、流動性の提供などの際にhトークンが必要になることがあります。 Hop Exchangeでは「Convert」からhトークンを直接入手することが可能です。 「Stake」へ どのネットワークのhトークンか選ぶ どの仮想通貨が選ぶ どれを経由するか選ぶ 金額を入力 「Approve」へ 「Convert」へ ウォレットの承認 (矢印でネットワークを逆にすることで、hトークンをL2の仮想通貨へ換金することも可能です) 各ネットワーク・仮想通貨ごとに対応したhトークンがあるため、利用を想定しているネットワークのhトークンを設定しましょう。 AMM・HopBridgeという2通りの経由方法がありますが、L2ソリューションでの換金はAMM、イーサリアムネットワークから直接換金するならHopBridgeを選択しましょう。 各経由方法によって換金元のネットワークが変更されるため重要な設定となっているので、しっかりとチェックしておきましょう。 Hop Exchangeでステーキングする方法(Stake) HopBridgeでステーキングする方法は、以下のとおりです。 「Stake」へ 保有しているLPトークンを選ぶ 金額を入力 「Approve」へ 「Stake」へ ウォレットで承認を行う HopBridgeでステーキングを行う場合は、予め流動性の提供によって得られるLPトークンが必要です。 ステーキングを行いたいという方は、該当するLPトークンが得られるプールで流動性の提供を行っておきましょう。 Hop Exchangeを利用するときの注意点 ①中央集権的な取引所への送金 ②予期せぬトラブルが発生する可能性 ③送受信など仮想通貨の取扱 ④まだ完全なソリューションではない これから、HopBridgeを利用するときの注意点についてご紹介していきます。 HopBridgeのリスクなどについて押さえていきましょう。 ①中央集権的な取引所への送金 HopBridgeに限らず、L2ソリューションを利用するときに注意したいのが、L2で利用する仮想通貨の取扱です。 中央集権的な取引所(普通の取引所)のアドレスは、L1にしか対応していないというケースが少なくありません。 このようなアドレスに仮想通貨を送金してしまうと、最悪の場合、仮想通貨が無くなってしまう可能性もあります。 中央集権的な取引所などのL1のアドレスに送金する際は、送金する仮想通貨がL1に換金されたものかしっかりとチェックしておきましょう。 ②予期せぬトラブルが発生する可能性 HopBridgeは、L2間の送受信を可能にするためさまざまな試みが行われています。 AMMやスマートコントラクトなど、さまざまな要素が複雑に絡むソリューションのため、予期せぬトラブルが発生する可能性は否定できません。 HopBridgeの開発チームは、スマートコントラクトの開発 ・監査において経験豊富なメンバーによって構成されているものの、潜在的なリスクは常にあると考えた方が良いでしょう。 ③送受信など仮想通貨の取扱 L2ソリューション関連で送受信を行う際には、しっかりと送金元・先を確認しておく必要があります。 特に、HopBridgeは複雑に各ネットワークを行き来するため、送金に伴う送金元・先を間違わないように注意しましょう。 意図しない操作によって無駄なガス代が掛かったり、最悪の場合仮想通貨を失ってしまう可能性も否定できません。 ④まだ完全なソリューションではない HopBridgeは、まだ完全なソリューションではありません。 徐々に利用できるネットワークなどが増えつつあるものの、zk-Rollup系のソリューションは利用できないです。 また、ERC-20ならどれでも利用できるといった状況ではありません。 各仮想通貨・ネットワークごとに流動性がある必要があるため、流動性が足りないといった現象も発生します。(この場合、警告が表示され、流動性が追加されうまでトランザクションは保留に) これに加えて、AMMでhトークンが変換されず、そのまま送金されてしまうといった現象も見られるようで、この場合は前述したConvertを利用して、hトークンを換金する必要があります。 さまざまな面で、何らかの不具合・リソース不足が発生する可能性があるため、完全なソリューションではないと考えた方が良いでしょう。 Hop Protocolについてまとめ この記事では、Hop Protocolについて解説しました。 HopBridgeは、L2ソリューションを利用する際に不便だった痒いところに手が届くソリューションです。 まだ、完璧ではない側面が見られるものの、今後利用の拡大や開発が進んでいくことで解決していくことに期待したいところです。 最後まで読んでいただきありがとうございました。 - Hop Protocol 公式リンク - 公式サイト:https://hop.exchange/ Twitter:https://twitter.com/HopProtocol ドキュメント:https://docs.hop.exchange/ ホワイトペーパー:https://hop.exchange/whitepaper.pdf
プロジェクト
2022/07/25トークン発行の噂も | クロスチェーンブリッジ「Bungee」とは?
現在市場には多くのDappsが存在しますが、他のブロックチェーンで展開されているDappsを使うには、対応するブロックチェーンへトークンを移動する必要があります。 トークンをチェーン間で移動させる際はブリッジプロトコルを利用しますが、ブリッジプロトコルも複数存在するためルートや方法などで悩んでしまう場面も多いでしょう。 本記事では、シームレスにブロックチェーン間を行き来する事が出来るクロスチェーンブリッジ「Bungee」について、概要や使い方について紹介します。 Bungeeに関して一部でエアドロップの噂もされているため、是非この機会にUXを体験しながら本記事を頼りにBungeeを利用してみてください。 クロスチェーンブリッジ「Bungee」 Bungeeはサポートされているチェーン間でトークンを思うままにスワップ出来るシームレスなクロスチェーンブリッジです。 Intuitive & smooth bridging experience is a necessity in a multi-chain world like ours🌐 Introducing Bungee, the only app you'll ever need to jump across chains! Get ready to fall in❤️with bridging! App: https://t.co/Y8yuUZfbVu Read More: https://t.co/t5v64f9HTT pic.twitter.com/503HCQ1qbi — Bungee (@BungeeExchange) March 10, 2022 現在、様々なブリッジプロトコルが市場にローンチされていますが、ユーザーは効率良く且つ安全に資金を移動させるために、基本的に以下の4点を考慮してプロダクトを触っています。 ブリッジ時間 ブリッジコスト ガス代 セキュリティ ブリッジにまつわる時間・コスト・ガス代はリアルタイムで異なり、選択するルートによって差が出ますが、Bungeeはブリッジアグリゲーターとしてユーザーに効率的で快適なルートを提案してくれます。 [caption id="attachment_77175" align="aligncenter" width="800"] 画像引用元:Medium[/caption] 執筆時点でBungeeは以下のブロックチェーンに対応しており、ほぼメインチェーンをおさえているラインナップとなっています。 Ethereum Arbitrum Polygon Optimism BSC Avalanche Fantom Aurora Gnosis L2であるArbitrum、Optimismにも対応しているのも注目ポイントです。 Bungeeの使い方、手順 それでは実際に以下の手順に沿ってプロダクトを触っていきましょう。 ①MetaMaskのウォレットを用意する ②サポートされているチェーン&トークンを準備する ③BungeeにMetaMaskを接続する ④トークンをチェーン間でブリッジする ①Metamaskのウォレットを用意する Metamaskのウォレットのインストール方法など使い方は、下記記事で解説しているのでご覧ください。 ⇒MetaMask(メタマスク)の使い方まとめ!入出金・トークン追加も超簡単 ②サポートされているチェーン&トークンを準備する Bungeeが対応をしているネットワークを追加していきますが、適切なチェーン&ネットワークIDに接続出来るChainlistを使うのが適しています。 connect walletでMetaMaskと接続したらBungeeが対応している以下のネットワークを追加していきます。 Ethereum Arbitrum Polygon Optimism BSC Avalanche Fantom Aurora Gnosis 操作は各チェーンの項目で「Add to Metamask」をクリックして追加する。 シンプルですね。 ③BungeeにMetaMaskを接続する bungee.exchangeにアクセスし、MetaMaskを繋ぐためにconnect walletをクリックします。 Metamaskをクリックします。 下記の通り右上に自分のウォレットアドレスが表示されれば、接続は完了です。 ④トークンをチェーン間でブリッジする MetaMaskに接続後、チェーンを跨いでトークンをブリッジさせるにあたって使用したいネットワークを設定していきます。 今回は、Arbitrum⇒Ethereumネットワークへ0.5ETHをブリッジさせる手順を解説します。 Bungeeは、他ネットワークへトークンを送る際に最適なルートを提案してくれますが、各ブリッジプロトコルを使用した際のガス代や時間、ルートをリアルタイムの状況で確認出来る透明性があることが特徴です。 例えば下記4つを比較してみます。 Across Bridgeを使用した場合:ブリッジに最長5分の時間 0.361のGAS手数料 Hyphen Bridgeを使用した場合:ブリッジに最長2分の時間 0.151のGAS手数料 Hop Bridgeを使用した場合:ブリッジに最長10分の時間 1.054のGAS手数料 Celer Bridgeを使用した場合:ブリッジに最長20分の時間 0.361のGAS手数料 ブリッジにかかる時間、手数料のGAS代は、各プリッジプロトコルで上記のように異なります。 またブリッジする際にも手数料が発生しますのでルートを選択する際は、ブリッジ手数料はどれだけ消費するか確認しましょう。 今回はブリッジにHop Bridgeを使います。 上記の例をあげますとArbitrum⇒Ethereumネットワークに0.5ETHをブリッジさせる際に ガス代が$0.187 時間が最長10分 ブリッジの手数料が4$ ブリッジ後の数量は0.496064ETHである事が分かります。 内容を確認し「Proceed」をクリックします。 ブリッジを行う最終確認の画面になるので「bridge」をクリックします。 MetaMaskが起動してトランザクションが生成されます。 トランザクションがコンプリートしますとブリッジが完了となるので、イーサリアムブロックチェーンに0.5ETHから0.004ETH差し引かれた0.496ETHがブリッジしている事を確認しましょう。 サイトにあるトランザクションのカテゴリーにてブリッジが完了したか、過去のブリッジした履歴を確認する事が出来ます。 Refuelとは BungeeはRefuelという機能を搭載しています。 Refuelというのは給油という意味で、移動元ネットワークのネイティブトークンをガス代として提供する事で、移動先ネットワークのネイティブトークンが受け取れる仕組みです。 この機能があることでブリッジ先のネットワークにネイティブトークンを保有していない時、ガス代ほどのネイティブトークンを保有する事が出来るようになるので、ガス代がない時に活用できる便利な機能となります。 Refuelの使い方 今回は、EthereumネットワークのネイティブトークンであるETHを提供してAvalancheネットワークのネイティブトークンであるAVAXを取得してみました。 数量0.01THをRefuel費用とした場合、以下の内訳でAVAXの取得が可能と表示されました。 Destination Transaction Fee(仕向地取引手数料):0.114833AVAX Protocol fee:0$ Estimated Time(予定時間):5分 Estimated Receiving Amount(受け取り予定額):0.49744$ 内容を確認し「Move」をクリックします。 0.1 ETH (10.8$)にガス代0.000855 ETH (0.92$)で0.01085508 ETH (11.72$)の費用がトランザクションを生成する費用になります。 引き続き「確認」をクリックします。 Refuelが完了するとトランザクションの履歴に反映されますので内容を確認することが出来ます。 少量の手数料が足りないために、わざわざ取引所からウォレットに手数料分のトークンを送金するといった面倒な手間が省けるので非常に便利な機能ですね。 まとめ クロスチェーンブリッジBungeeについて解説してきましたがいかがでしたでしょうか? シンプルなUXで設計されているため見やすく、ブリッジアグリゲーターとしてブリッジの最適ルートを提案してくれるため、様々なブロックチェーンネットワークのDappsを触りたい時に重宝するプロトコルと感じていただけたと思います。 Arbitrum Odysseyの影響もありますが、7月8日に公式アカウントからツイートされた内容によると、 75,000人以上のユーザーがBungeeに参加 12,000以上のETHボリュームを達成 チェーン間のブリッジプロトコルでトップ5にランクイン と製品の良さを裏付けるような上記実績をあげたとのことです。 https://twitter.com/BungeeExchange/status/1545392924904435712?s=20&t=G8GkP1XJ13i42rjlzyK-kw 今後の情報についてTwitterやDiscord、Mediumで公開されていくことになると思いますので是非checkしていきましょう。 最後まで読んでいただきありがとうございました。 – Bungee公式リンク – web site:https://www.bungee.exchange/ Twitter:https://twitter.com/BungeeExchange Medium:https://medium.com/bungee-exchange Discord:discord.gg/zfKJR8yWaH 免責事項 本記事は情報を伝えることが目的であり、投資等の勧誘、または推奨を目的としたものではありません。本記事により発生、誘発されたとされるいかなる損失についてもその理由やプロセスに関わらずCryptoTimes、筆者及び全ての関係者は一切その責任を負いません。暗号資産にはハッキングやその他リスクが伴いますので、ご自身で十分な調査を行った上でのご利用を推奨します。
プロジェクト
2022/07/24【トークン発行予定】分散型クロスロールアップブリッジ「Orbiter Finance」を解説
イーサリアムのスケーラビリティ問題が課題となっており、解決に向けて沢山のレイヤー2プロジェクトがローンチされていますが、レイヤー2で使われる技術の中にロールアップと呼ばれるものがあります。 ロールアップの技術を採用する事で、データ処理のスピードが上がる、手数料が下がるといったメリットがありますが、本記事で紹介するOrbiter Financeは、分散型クロスロールアップの技術を備えるプロトコルのため早く・安く、各ネットワークへのブリッジが可能です。 斬新な技術を備えるOrbiter Financeですが、執筆時点でトークン発行がされておらず、今後発行する可能性もあるので興味のある方は是非読んでみてください。 Orbiter Financeとは Orbiter Financeは、L1とL2の間でイーサリアムブロックチェーン上のアセットをブリッジするための分散型クロスロールアップブリッジです。 Orbiterは、従来のブリッジにありがちなミントとバーンを行わずにOptimisticなメカニズムを採用することで、安価で高速なクロスロールアップ取引を高セキュリティで行えるとしています。 現在、Orbiterでは10種類以上のネットワークに対応しており(上記画像参照)、「Loopring → Immutable X」など、自由度の高いブリッジが可能。 Orbiterはサポートするアセット、ネットワークを今後も増やしていくと予定としています。 *StarkNetは現在アルファ版のため、未知の問題がブリッジに影響を起こす可能性もあるので、少量で体験してくださいとDiscordでチームの方がコメントしています。 ブリッジの最小~最大枚数について ドキュメントのFAQにETHのブリッジの最小~最大枚数が細かく記載されています。 最小は全てのネットワーク間で0.005ETH。最大は0.02~10ETHです。(各ネットワークによって異なる) USDCは最大10,000USDC、USDTも同じく最大10,000USDTのブリッジが可能とのことです。 Makerの機能とは MakerはOrbiter Financeに流動性を提供し手数料を稼ぐ事が出来ます。 流動性は現在Orbiterチームによって提供されておりMakerの機能は開発中のため使えません。 ですが、将来的にローンチする事が決定しており、流動性提供をすることで手数料を得る事が出来るようになります。 Orbiter Financeの使い方、手順を解説 以下の手順に沿ってOrbiterを触りブリッジを体験してみましょう。 ①MetaMaskのウォレットを用意する ②サポートされているネットワーク&アセットを準備する ③OrbiterにMetaMaskを接続する ④アセットをネットワーク間でブリッジする ①Metamaskのウォレットを用意する Metamaskのウォレットのインストール方法など使い方は、下記記事で解説していますのでインストールされてない方は、ご覧になってください。 ⇒MetaMask(メタマスク)の使い方まとめ!入出金・トークン追加も超簡単 ②サポートされているネットワーク&アセットを準備する Orbiterが対応をしているコイン(トークン)はETH、USDC、USDTですのでMetaMaskにいずれかのアセットを保有しましょう。 ネットワークでは、適切なチェーン&ネットワークIDに接続出来るChainlistを使いarbitrimやoptimismなどサポートしているネットワークを追加します。 ③OrbiterにMetaMaskを接続する orbiter.financeにアクセスし、メタマスクを繋ぎますので「connect wallet」をクリックします。 引き続き「Connect」をクリックします。 メタマスクが起動したらパスワードを入力してロック解除を行い接続出来ている事を確認します。 ④アセットをチェーン間でブリッジする 今回は、Ethereum⇒zksyncのネットワーク間でETHをブリッジしてみましたので手順に沿って解説していきます。 0.4ETHをEthereumネットワークからzksyncのネットワークへブリッジした場合、ガス代が引かれた0.39994ETHがzksyncのネットワークへ転送されます。 枚数を確認しましたら「SEND」をクリックします。 こちらがブリッジを実行する際の詳細です。0.0013ETHが手数料としてかかり、受け取るのは0.39994ETHとなっています。 詳細を確認しましたら「CONFIRM AND SEND」をクリックします。 proceedingでは、実行中のブリッジを各ネットワークエクスプローラーで進捗を確認する事が出来ます。 ブリッジが完了するとトランザクションが生成されデータとして記録されている事が分かります。 履歴のカテゴリーでは、ブリッジした履歴を月日時間・銘柄・ネットワークを確認出来ます。 OrbiterのYouTubeチャンネルでは、アセットをチェーン間でブリッジする手順が解説されているので、こちらを参考にしてみても良いでしょう。 Ethereum⇒zksyncのネットワーク間でブリッジしてみて分かった注意点 執筆時点でMetamaskに追加出来るzksyncのネットワークは、アルファテストネットバーションになります。 Orbiter FinanceはzkSync1.0のMainnetに対応しているので、アルファテストネットネットワークでブリッジしたETHは反映されません。 なのでこちらのドキュメントの手順に従って、zkSync1.0Mainnetにメタマスクを接続しzkSync walletでアセットが反映されているか確認します。 zksyncネットワークへブリッジしたアセットは、zkSync walletのL2残高に反映されますので確認してみてください。 トークン発行はあるのか ディスコードのFAQカテゴリーでチームが答えていたQ&Aによるとトークンは発行予定とのことです。 トークンはいつ発行されるのか?という質問に対して、"現在は製品開発とユーザーエクスペリエンスの向上に注力しているが、アナウンスはTwitterないしDiscordで行う"と回答。 執筆者の予測ですが、流動性提供のMakerを行うと手数料を稼ぐ事が出来ると公表していることから、Makerを行うサポーターや他のエアードロップを配布したプロジェクトのように、プロダクトを触っているユーザーがエアドロを受け取る条件として独自トークンを得る事が出来るのではないかと考えています。 ただし、Orbiterは現在アルファ版の状態なので、ご利用はご自身の余裕のある資金内で自己責任でお願い致します。 まとめ 分散型クロスロールアップブリッジOrbiter Financeについて解説してきましたがいかがでしたでしょうか? Orbiter FinanceをつかうことでEthereum⇔zksync、optimism、arbitrum等へ早く安くブリッジを行う事が出来ます。 また将来的に使う事が出来る予定のMakerは、流動性を提供し手数料を稼ぐ事が出来る機能ですし、気になるトークンについては、前述の通り"発行予定"とコメントされているので、続報を得るためにもTwitterフォローやDiscordに参加して注目すると良いかもしれません。 最後まで読んでいただきありがとうございました。 – Orbiter Finance公式リンク – web site:https://www.orbiter.finance/ Twitter:https://twitter.com/Orbiter_Finance Discord:discord.gg/orbiter-finance Medium:https://orbiter-finance.medium.com/ YouTube:https://www.youtube.com/channel/UC8oEJxM3_4IAYtEeAzR2bog 免責事項 本記事は情報を伝えることが目的であり、投資等の勧誘、または推奨を目的としたものではありません。本記事により発生、誘発されたとされるいかなる損失についてもその理由やプロセスに関わらずCryptoTimes、筆者及び全ての関係者は一切その責任を負いません。暗号資産にはハッキングやその他リスクが伴いますので、ご自身で十分な調査を行った上でのご利用を推奨します。