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2023/04/17FF7 アニバーサリートレーディングカード|NFTデジタルカードの取得方法を解説
ファイナルファンタジーVII(FF7)の25周年を記念した「FFVII ANNIVERSARY ART MUSEUM DIGITAL CARD PLUS」を1BOX購入しました。この記事では、商品解説とNFT取得解説を行なっています。 フィジカルの商品は、トレーディングカードなので困ることはないと思いますが、1パックに1NFTの引換券が入っており、購入者にファイナルファンタジーVIIを提供しています。こちらの取得方法がわからない方は、ぜひご覧ください。 FFVII ANNIVERSARY ART MUSEUM DIGITAL CARD PLUS この商品は、ファイナルファンタジーVIIの25周年を記念して、2023年3月31日に販売されたトレーディングカードです。ゲーム内の名場面が詰まったこのカードセットは、公式販売(オンライン)ではすでに売り切れとなっています。 さらに、スクウェア・エニックスはEnjinのEfinityプラットフォームを活用して、NFTとしてデジタルカードも購入者に提供しています。全207種類の中から任意のデジタルカードをゲットすることが可能で、ファンのコレクションに新たなサービスをもたらしています。 Enjinが開発するブロックチェーン Efinity / $EFI の特徴、概要を徹底解説 カードBOXの内容 1BOXあたり、20パック入っています。上記の画像は、1BOX開封してパックを並べた画像となっています。 1パックに含まれるカード枚数と種類 全コレクション207種 内容:1パック7枚入り(内1枚はデジタルカード引換カード) ノーマルカード:99種類 アナザーノーマルカード:3種類 プレミアムカード:99種類 アナザープレミアムカード:3種類 シークレットカード:3種類 販売価格:440円(税込) カードサイズ:L89xW63mm 1パックに入っているカードは通常のトレーディングカードのように上記の種類のどれかが入っています。全コレクション207種類となっているので、1BOXでコンプリートするのは不可能です。コンプリートしたい方は、2BOX以上購入する必要があります。最もレアリティが高いカードでは、箔押しのカードがあります。現在、メルカリ等の二次流通で約7,000円~10,000円の相場で取引が行われていました。 カードサイズが、ポケモンカードや遊戯王のカードより若干大きいサイズとなっているので、綺麗に保管したい方はサイズを合わせたスリーブ等を準備しておくといいでしょう。 獲得カード(一部) プレミアムカードの表面 プレミアムカード裏面 ノーマルカード表面 ノーマルカード裏面 今まで様々な表現をされてきたファイナルファンタジーVIIのキャラたちがパックの中に入っています。裏面にはプロフィール等が記載されており、よりキャラクターの情報を知ることができます。 NFT取得方法の解説 ここからNFTの取得方法に移ります。NFTの取得に必要なものは、以下になります。 スマホ Enjinウォレット(アプリ) デジタルカード引換券 必要なものは、この3つだけになります。NFTを扱ったことがない方でもスマホとアプリのみで完結することが可能なので、誰でも受け取ることが可能となっています。 アプリ版のEnjinウォレットが必要になってきますので、こちらのウォレット管理の知識は勉強する必要があります。 1パックに1枚含まれるNFT引換券 こちらのカードが1パックに1枚入っています。このカードの裏面にあるコードを使用することで、1枚のNFTを獲得することが可能です。 裏面を確認すると、QRコードとコードが記載されています。カメラで読み込むか、コードを入力するか任意で選ぶことができます。引換期限は、1年後の2024年3月31日となっているので、期限内にNFTを獲得しましょう。 NFT取得 [caption id="attachment_78035" align="aligncenter" width="800"] 画像引用元:Square Enix BCGoods[/caption] まず、こちらの公式ウェブサイトにアクセスをしてください。 https://bc-goods.square-enix.com/ Enjin Wallet連携 Enjin Wallet連携 承認する この順番でタップを行なってください。簡単にWebサイトでEnjin Walletを連携させることができます。 [caption id="attachment_78035" align="aligncenter" width="800"] 画像引用元:Square Enix BCGoods[/caption] 右上のメニューアイコンをタップ 引換所 引換コードを入力 引換コードを入力する際は、手入力とQRコード読み込み入力があります。枚数が多い場合はQRコード読み込みのみで、コードが反映されるので、QRコードを読み込む方を推奨します。引換コードの入力が終了したら、3枚目の画像の右側にある「引換券を使う」をタップしてください。これで、カード選択画面に移行することができます。 [caption id="attachment_78035" align="aligncenter" width="800"] 画像引用元:Square Enix BCGoods[/caption] カード選択画面は、このようになっています。引換券の枚数だけ任意で好きなデザインのNFTを選ぶことが可能です。ページ下部には、スクロールボタンがあるので全てのデザインを見てから好きなカードに決めることを推奨します。 また、最終ページには「SECRET」が準備されています。「01/May/2023」と記載されているので、こちらは追加カードとして後から出てくることが予想されます。このカードまで待ちたい方は、引換券を大事に取っておくのも選択肢としてはありです。 選択方法 + - をタップで選択 選択後「確認へ」をタップ [caption id="attachment_78035" align="aligncenter" width="800"] 画像引用元:Square Enix BCGoods[/caption] 「確認へ」をタップ後、確認ページに遷移します。こちらで規約に同意をして、ページ下にある「引き換える」をタップすると引換が始まります。選択し直しをしたい場合は「選び直す」をタップして、選択し直してください。 引換完了の画面が出たあと、数分待つとNFTが接続したウォレットに届きます。 NFT確認方法 [caption id="attachment_78035" align="aligncenter" width="800"] 画像引用元:Square Enix BCGoods[/caption] NFTがウォレットに届いたら、下記の手順でNFTを確認することが可能です。 コレクティブル ウォレット選択 カード(NFT)選択 詳細確認 デザインは、基本的にフィジカルカードと同じものとなっています。フィジカルカードで獲得できなかったカードも選択可能です。フィジカルと合わせてNFTも選択するのか?それともデジタルのみで所有するのか?これはユーザー次第となっています。 ここまでで、NFTの取得は完了となります。基本的にスマホ1台で全ての工程を終えることができるので、NFTに馴染みのない方でも取得可能となっています。 しかし、ウォレットの管理だけは注意してください。Enjinウォレットを作成する際にバックアップのシードフレーズ等が出てきます。シードフレーズの保管は必ず行なってください。紛失、流失してしまうとNFTの所有ができなくなるケースがあります。厳重に保管を行いましょう。 シードフレーズに関しては、下記の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧下さい。 シードフレーズとは? | 管理方法、秘密鍵との違いを解説 PCでの閲覧方法 [caption id="attachment_78035" align="aligncenter" width="800"] 画像引用元:Square Enix BCGoods[/caption] PCでNFTの閲覧も可能となっています。PCから下記のウェブサイトへアクセスをしてください。 https://bc-goods.square-enix.com/ アクセスをしたら「Enjin Wallet連携」をクリックします。 [caption id="attachment_78035" align="aligncenter" width="800"] 画像引用元:Square Enix BCGoods[/caption] QRコードが出てきますので、Enjin Walletのアプリのカメラ機能で読み取ってください。その後、Enjin Walletがウェブサイトとの接続を確認してきますので、該当ウォレットを接続してください。 [caption id="attachment_78035" align="aligncenter" width="800"] 画像引用元:Square Enix BCGoods[/caption] 「引換アイテムを見る」をクリックします。 [caption id="attachment_78035" align="aligncenter" width="800"] 画像引用元:Square Enix BCGoods[/caption] カードをクリックします。 [caption id="attachment_78035" align="aligncenter" width="800"] 画像引用元:Square Enix BCGoods[/caption] 黒いカードパックの方をクリックします。 [caption id="attachment_78035" align="aligncenter" width="800"] 画像引用元:Square Enix BCGoods[/caption] ご自身が保有しているNFTが閲覧できるようになります。カードフォルダーのようなスクラップブックというところで、好きな順番にカードを並べることが可能となっています。 [caption id="attachment_78035" align="aligncenter" width="800"] 画像引用元:Square Enix BCGoods[/caption] カードをクリックすると、詳細を確認することができます。絵柄をクリックするとカードの裏面も確認することが可能となっているので、閲覧してみてください。スマホアプリだと小さくて見応えがないという方は、PCで閲覧するとよりNFTの所有感が味わえるかもしれません。こちらの方でもぜひご覧になってみてください。 まとめ・所感 海外のトレーディングカード × NFTでは、HroというDCコミックスのIPを活用したプロジェクトがありますが、国内でトレーディングカードとNFTを連携させたプロジェクトはおそらく初のものだったと思われます。フィジカルのカードの開封だけでも満足感のある商品となっていましたが、その後にデジタルのカードを取得できるという体験は新鮮でした。 デジタルカード(NFT)の二次流通マーケットが現在はないので、デジタルカード(NFT)の取引が行えないのが少し残念ですが、サービスとしては十分楽しめるものでした。日本のトレーディングカードはポケモンカード、遊戯王、ワンピース、ドラゴンボールなどと世界的にも人気な商品がありますので、今後デジタルと融合する未来があれば楽しみです。 NFTの取得も初心者に優しい設計となっており、可能性を感じるものとなっていました。ただ、ウォレットの管理という部分は初心者の方は気をつけてください。シードフレーズ等の管理は必ず行なってください。 今後、この領域がどのように発展していくのか、注目していきたいところです。 - FFVII ANNIVERSARY ART MUSEUM DIGITAL CARD PLUS 関連リンク - https://www.jp.square-enix.com/goods/ff7_artcard/ https://bc-goods.square-enix.com/
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2023/03/18BSC(BNB Chain)とは?バイナンス主導のブロックチェーンの特徴や注意点を解説
BSC(BNB Chain)は、EVM互換性のあるスマートコントラクトに対応したL1ブロックチェーンです。 DeFiにおいて50億ドル近くのTVLを持ち、周辺のエコシステムとの親和性の高いBNBの時価総額は500億ドルを超えています。 どちらの指標もETHに次いで大きな規模を持っており(時価総額はUSDTを除く)、代表的なプロジェクトであると言えるでしょう。 この記事では、そんなBSCについて以下のような観点から解説しています。 この記事のまとめ ・Binance主導のブロックチェーン ・一定程度の中央集権を許容しながら高い処理能力を持つ ・さまざまな面でETHに次ぐ規模を持つ ・デフレを期待できるバーンを積極的に行っている BSCとは?Binance主導のブロックチェーン BSC(BNB Chain)は、スマートコントラクトを扱えるL1のブロックチェーンです。 Defi Llamaのデータによると、BSCはトップ3に入るTVL(Total Value Locked)を記録しています。 これから、BSCの概要や特徴などについて、以下の観点から解説していきます。 ・概要 ・かんたんな特徴 ・ビーコン・ZK・サイドチェーンなどとの違い ・BSCの現状 BSCの基本的なポイントをチェックしていきましょう。 BSC(BNB Chain)の概要 BSC(BNB Chain)は、スマートコントラクトを実装したL1のブロックチェーンです。 もともと、Binanceは高速で大量の取引を処理可能なBinance Chainの開発を行っていました。 しかし、DeFiにおけるイーサリアムの台頭などによって、さまざまなプロジェクトを構築可能なスマートコントラクトを実装したブロックチェーンを開発することになり、BSCが登場します。 Binance Chain・BSCともにガス代の支払いなどにBNBに用いるものの、ブロックチェーンが備えている機能には大きな違いがあります。 BSCは、スマートコントラクトを扱えることから、イーサリアムなどと同じようにさまざまなプロジェクトが構築されており、例えばDeFiではPancake Swapといった代表的なプロジェクトがBSCで運用されています。 かんたんな特徴 BSCはEVMと互換性があり、同じようなプロジェクトが構築されているという特性上、イーサリアムと基本的な要素は似通っています。 しかし、以下のようなポイントにBSCの特徴、イーサリアムとの違いが見られます。 高速なファイナリティと高いTPS 安いガス代 四半期ごとの大規模なバーンイベント 限定的なノード数 上記特徴をまとめると、BSCは限定的なノードで若干の中央集権的な側面を持ちながら高い処理能力を持ち、定期的に大規模なBNBのバーンを一定期間で実施しているプロジェクトです。 特に高い処理能力と安いガス代は、DeFiの流行によってイーサリアムにおいて諸問題が発生した際に、BSCの大きな魅力として多数の利用者を抱え込むきっかけの一つとなりました。 ビーコン・ZK・サイドチェーンなどとの違い Binanceが主導しているプロジェクトは多岐にわたっており、BSCとの違いが分からない・・・という方もいるかもしれません。 そのため、BSCと他のブロックチェーンの違いをかんたんにチェックしていきましょう。 プロジェクト名 BNB Beacon Chain Zk BNB BSC BNB GreenField 概要 L1 ロールアップ L1 分散型ストレージ 特徴 TendermintとCosmos SDKで構築 より低コストで高い処理能力 汎用性の高さ 分散性の高いデータ管理 期待される用途 BNBにおけるステーキング、 ガバナンスなど 高頻度のトランザクションが 要求されるプロジェクトなど 高い構成可能性・小規模プロジェクト 分散型ストレージ、NFTなど 上記のプロジェクトをまとめて「BNB Chain(Build N Build Chain)」と言います。 Beacon Chainは、BNBにおけるステーキング・ガバナンスを担います。 Zk BNBは、BSCをベースにしたロールアップ(ガス代軽減などが期待できる)、BNB GreenFieldは分散型ストレージのプロジェクトです。 また、この他にもBNBサイドチェーンが展開されていたり、OPロールアップを利用したプロジェクトのローンチも示唆されているため、BSCと近しいプロジェクトはいくつか見られます。 BSCの現状 これから、いくつかBSCのブロックチェーンの利用状況や、DeFi市場における状況などについてチェックしていきます。 BSCには、2023年3月時点で2.6億以上のアドレスが存在しており、直近の数カ月はユニークなアドレスが毎日100万程度、アドレスは毎日20万~80万程度のスピードで増加傾向にあります。(タイミングにより増加具合は大きく上下します) (引用元:BSC Scan) これは、イーサリアム(合計アドレス:約2.2億)などの競合と比較しても大きな高い数値となっており、後発であることも踏まえるとBSCがアクティブに利用されているチェーンである事がわかるでしょう。 DeFiにおけるTVLは50億ドル程度でイーサリアムに次いで2位、その中でも最もTVLが大きいのはPancakeSwapで、BSC上TVLの約半分近くがPancakeSwapによってロックされています。 (引用元:DefiLlama) その他のプロジェクトにおけるTVLでは、venus(約7億ドル)、Alpaca Finance(約4億ドル)、BiSWap(約2億ドル)、Coinwaid(約1.7億ドル)などが続いています。 BSCの注目したいポイント これから、BSCが持つ注目ポイントについて以下の点から解説していきます。 ・高い処理能力 ・PoSAを採用するコンセンサス ・デフレを期待できる仕組み BSCの特別なポイントにチェックしていきましょう。 高い処理能力 BSCはEVM互換性を持ち、イーサリアムと同じような利用方法ができるのに加えて、高い処理能力を持ちます。 2,000TPSを実現するポテンシャルを持ち(2023年には5,000TPSになる可能性も)、3秒間に1度ブロックが生成され、ファイナリティまでは30秒〜45秒程度です。 また、処理能力・ガス代ともにイーサリアムと比較すると優位性があり、低いコストでさまざまなブロックチェーン上のプロダクトに触れることができます。 今後も、さまざまな取組によって処理能力を向上させる方針のようなので、より快適な利用が可能になっていくかもしれません。 PoSAを採用するコンセンサス BSCでは、DPoSとPoAを組み合わせた「PoSA」というコンセンサスを採用しています。 概ね、DPoSと似たもので、多くの投票力(BNB)を委任された主体がバリデーターとなります。 【初心者向け】仮想通貨(ブロックチェーン)におけるコンセンサスアルゴリズムとは? 前提として、バリデーターの候補となるには10,000BNBをステークする必要があり、そのバリデーター候補にBNB保有者がBNBを委任していきます。(BNBの委任は一般の方でも気軽に可能) BSCでは、一定時間内でもっともBNBを委任されたバリデーターをまとめて「バリデーターセット」となり、バリデーターセットが中心になってトランザクションを処理していきます。 2023年3月時点で、バリデーターセットには29のバリデーターが選ばれます。(詳しくは後述しますが、29の中にも選出方法に違いがあるバリデーターが含まれます。) このバリデーターセットは、一定時間で交代する仕組みになっていて、再度一定時間が経つと委任されたBNBを元にバリデーターセットが選出されます。 記事執筆時点において、BSCには52のバリデーター(候補)が確認でき、この中からバリデーターセットになるバリデーターが選出されることになります。 (引用元:BNB CHAIN) ただし、前述したとおり、基本的には上位のバリデーターが選出され、各バリデーターによってステータスも異なっているため、全てのバリデーターが常にネットワークに参加している状態ではありません。 また、他のPoSやDPoSを採用するブロックチェーンと同様に、バリデーターはトランザクションを処理すると、ガス代を原資にした報酬を受け取ります。 デフレを期待できる仕組み BSCはもちろん、他のBNBチェーン全体の基盤となっているBNBには、バーンを用いた供給を絞る試みが実装されており、デフレを期待できる仕組みが存在しています。 (バーン = Burnは、仮想通貨を利用できない状態にすることで、間接的に市場の仮想通貨を無くしていくこと) BNBは、約2億枚が発行されており、そのBNBが徐々に減少していく仕組みが実装されていることになります。 BNBには、主に2つのバーンが実装されており、1つ目が「ガス代を元にしたバーン」、2つ目が「四半期ごとのバーン」を元にしたバーンです 1つ目のガス代を元にしたバーンでは、ブロックチェーンの利用者によって支払われたガス代の1部をバーンすることによって、市場に流通するBNBを自動的に絞る仕組みです。 これまで、このバーンを通して15万枚以上がバーンされました。 次の四半期バーンは、価格と四半期ごとに生成されたブロックの数を参考にした計算式を元に、四半期ごとにBNBを大量にバーンしていくものです。 直近のバーンでは、200万枚以上がバーンされており、ガス代の取引手数料を元にしたバーンよりも非常に影響力が強いです。(1億枚を切るまで続く) 上記のような取り組みによって、これまで4,400万枚がバーンされており、20%程度の供給が減少していることになります。 BSC上の代表的なプロジェクト 前述したように多数の利用者が存在しているBSCには、さまざまなプロジェクトが構築されています。 代表的なプロジェクトには、以下のようなものが挙げられます。 PancakeSwap (DEX) Venus (レンディング) Alpaca Finance (レバレッジファーミング) イーサリアムほどではないものの、大規模なプロジェクトが複数展開されており、BSCの恩恵を受けて低いコストで利用可能です。 実際に利用するには、ウォレットの設定などが必要になるので、気になる方は以下をチェックしてみてください。 メタマスク(MetaMask)でのBNBチェーン(BSC)への接続方法を解説 BSCの注意点・リスク これから、BSCの注意点やリスクといった観点から、いくつか注目したいポイントをご紹介していきます。 ・イーサリアムやビットコインよりも中央集権的 ・Binanceの影響力によるリスク ・使用に伴う潜在的なリスク BNBの購入やBSCの利用前に押さえておきたいポイントをまとめました。 EthereumやBitcoinよりも中央集権的 BSCは、EthereumやBitcoinなど、一般的に代表的なチェーンに向けられるイメージとは、少し特色が異なるポイントがあります。 それは、分散性を一定程度犠牲にしているという点です。 前述したとおり、BSCのバリデーター候補は50程度、その中でアクティブに取引を処理するバリデーターセットは29に限定されます。 どちらも特有の批判はあるものの、分散性の高さに定評のあるEthereumやBitcoinに対して一般的に想像される分散性とは異なります。 (29のバリデーターのうち、何らかの問題が発生した場合は、他のアクティブではないバリデーターが補完する仕組みなどはあります) BSC特有の問題ではなく、似たような構造を持つブロックチェーンが同様に持つ問題ではあるものの、リスクの1つとして注視が必要でしょう。 https://twitter.com/BNBCHAIN/status/1506730488727285771?s=20 ただし、徐々に分散性を上げていこうという取り組みも確認できます。というのも、元々BSCのバリデーターの数は現在よりも少なくなく、より中央集権的でした。 現在はアクティブになるバリデーターの数を拡大していることに加えて、これまでアクティブではなかったバリデーターも、バリデーターセットに加えられる余地が与えられました。 具体的には、バリデーター候補の中からランダムに選出する枠を設け、アクティブではないバリデーターにBNBを委任するインセンティブや、非常時にバックアップとなるバリデーターが品質を維持するインセンティブが期待できるようにしました。 (現在は29のうち、8が候補のバリデーターから選出されていますが、セキュリティ維持のためブロックを生成する機会は限定的です) また、今後アクティブなバリデーターを29から100に拡大する計画も存在しており、より分散性が高く、安定性を保つブロックチェーンにするための開発が進んでいます。 Binanceの影響力によるリスク BSCのエコシステムはコミュニティによってさまざまな開発が進んでいますが、さまざまな面でBinanceが大きな影響力を持っています。 仮にダイレクトにBSCに影響を与える問題でなかったとしても、Binanceに何らかの問題があった場合にレピュテーションリスクが発生する可能性は考えられるでしょう。 例えば、FTXが破綻した際にはSolanaが他の仮想通貨と比較して、SOL価格やDeFiのエコシステムにおいてよりネガティブな影響が及んだ事例がありました。 類似するようなリスクは、BSCやBNB Chain関連のプロトコル・プロジェクトにも存在している可能性があります。 使用に伴う潜在的なリスク BSCのエコシステムを利用したさまざまなユースケースには、DeFiやBSCが持つ潜在的なリスクを含んでいます。 DeFiを利用したさまざまなリスクはもちろん、BSCでは直近でブリッジのトラブルでブロックチェーンが停止するトラブルがありました。 致命的な被害はでなかったものの、今後も類似のトラブルが出てくる可能性はあるでしょう。 https://twitter.com/CryptoTimes_mag/status/1578187238504292352 BSCに限らず、どの仮想通貨にも見られるリスクではありますが、常にバグやハッキングといった潜在的なリスクは警戒しておく必要があります。 BSCについてまとめ この記事では、BSCについてさまざまなポイントから解説しました。 BSCはEthereumに次いで、規模が大きなブロックチェーンです。 それに加えて、業界最大手のBinanceが主導していることもあり、今後もさまざまな方面で影響を与える可能性が高いため、注視していきたいと言えるでしょう。
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2023/03/15ブラジルの大型不動産をトークン化する企業「Kodo Assets」とは?STO情報も解説
近年、ブロックチェーン技術と不動産業界が融合したプロジェクトが世界中で登場しています。 ブラジルの不動産市場に注目したKodo Assetsもそのひとつで、不動産物件をトークン化し販売するサービスを展開しています。 こちらの記事ではKodo Assetsの概要や特徴、不動産トークン化が業界や投資家にもたらすメリットを解説し、さらに同社が今回行う不動産トークンの販売(STO)内容も紹介します。 Kodo Assetsの概要 −Kodo Assetsの概要− 企業名と所在地 Kodo Limited: バハマ Kodo FL1 LTda.: ブラジル ネイティブトークン (ティッカー) KODO1 コアメンバー Ciro Iamamura (CEO) Andre Daher (CTO) Rafael Pettersen (プロジェクト) Graziela Tamanaha (マーケティング) Rafael Motta (コミュニティマネージャー) Tatiane de Oliveira Mendes (財務) Patricia Ajimura (HR) 特徴 不動産のトークン化・販売 公式リンク Webサイト Twitter Telegram Youtube Instagram TikTok Linkedin Kodo Assetsとは? Kodo Assetsは、ブラジル・サンパウロの不動産物件をトークン化し、販売・管理するプロジェクトです。 ひとつの物件を細分化しPolygonベースのトークンとして表すことで、投資家の参入障壁を解消し、従来の不動産取引より効率や流動性に優れたマーケットを展開することを目標としています。 同社初のプロダクトとなるのが、急速な不動産市場の発展を遂げているというブラジル・サンパウロのオフィスビル「Faria Lima Building」です。ブラジル・サンパウロの南米最大級の金融街に2015に建築された超大型の物件です。 Faria Lima Buildingはブラジルに拠点を置くKodo FL1 Ltda.が現在のリース主から買収するオプションを保持しており、22年10月から23年11月まで行うSTOで資金を調達し、買収を実行する予定となっています。 ブラジルの不動産マーケットは90年代後半から法整備が整い始め、いまでは流動性の改善等に伴い資金調達もよりスムーズにできるようになっているといいます。 また、他国に比べてブラジルは不動産金融がGDPに占める割合が極めて低く、Kodo Assetsはそのギャップを埋めることに機会を見出しています。 Faria Lima Buildingのあるサンパウロはブラジルの首都で、人口・多様性・GDP等様々な分野で世界のトップクラスに位置する南米最大級の都市です。 Kodo Assetsは、今回の物件がそんなサンパウロの中で特に魅力的な場所に位置していること、また都市自体が重大な住居不足に悩まされていることに着目しています。 不動産をトークン化するメリット 不動産物件やその他の物理的な資産をブロックチェーン技術を活用してトークン化することにはいくつかのメリットが存在します。 まず、不動産などの所有権がトークンとなることで、その国だけでなく世界中の人々が売買を行えるようになります。適格投資家などの条件もなくなるため、流動性の活性化が期待されます。 さらに投資家の間口が広くなるという点では、トークン化により不動産の価値が細分化されるため、小口の投資家も市場に参入することができるようになります。 加えて、トークンのやり取りは信頼できる情報としてブロックチェーン上に記録されるため、従来そういったプロセスを確立していた仲介業がなくなることで市場がさらに効率化されます。 Kodo Assetsの事業体系・リーガル周り Kodo Assetsは、不動産をトークン化することで投資家の参入機会を増やし、市場の流動性や手数料・規制などに起因する参入障壁を改善することを目指す企業です。 Faria Lima Buildingは上述の通りKodo FL1 Ltda.という会社が買収オプションを保持しており、一方でトークンの発行はバハマに拠点を置くKodo Limitedが行うことになっています。Kodo LimitedはKodo FL1 Ltda.を100%保有しています。 Kodo Assetsが発行するトークンはバハマの規制上ではセキュリティトークンという扱いになり、したがって後述するトークンセールはSTO(セキュリティトークンオファリング)に該当します。 同社のサービスは、トークンやスマートコントラクト関連の処理を担当する「ブロックチェーン」、規制に準じた本人確認や資金洗浄防止策を行う「KYC & AML」、そして実際にユーザーにサービスを提供する部分を担う「Business-related logic」の3本の柱で成り立っています。 また、Kodo AssetsのKYC/AMLはバハマの規制に準拠し、ユーザーによる情報の提出からホワイトリストへの登録、そして最終的な審査完了までの間にいくつもの精査ポイントが設けられています。 KODOトークンについて 該当する物件は登録上はKodo FL1 Ltda.が所有し、ユーザーはSTOで発行されるKODOトークンを購入することでその物件を間接的に所有することができます。 ブラジルでは不動産の売買に際し特定の税を支払う義務が生じますが、KODOトークンの売買であればそれが発生しないというメリットがあるもようです。 ERC-20規格を採用したKudo1トークンはCEX等への上場も目指すほか、DEXのセカンダリ市場でも制限なく取引ができるとされています。 さらに、KODOトークンの保有者は不動産の貸出状況に応じて賃料の一部を受け取ることができます。 賃料から管理費6%および準備金10%を引き、さらにそこから課税額14.53%分を抜いた額に対して、保有枚数/発行枚数分が配当として四半期ごとにUSDCで支払われます。 また、不動産物件自体を売却することになった場合も、同様の税金関連の処理後の額がトークン保有者に支払われることになります。 準備金とは物件の貸出状況に空きがある場合でも維持管理を続行するための資金で、50%が大手金融機関の債権証券、もう50%がブラジル国債で運用されることになっています。 トークン化の方法 (他プロジェクトとの比較) 不動産をトークン化して販売・取引できるようにするにはいくつかの方法があります。 Kodo Assetsのケースでは、物件ごとに総発行枚数を固定した代替可能トークン(FT)を発行し、その枚数×単価が物件の評価額になるというやり方です。 この方法は、米国の不動産市場のトークン化サービスを提供するRealTなどが採用しているやり方です。 こういったプラットフォームでは各不動産の持ち主がレンダーとなり募集をかける仕組みが多い一方、Kodo Assetsの場合はKodo自体が選出し提供するオファーのため、情報の出どころがよりわかりやすいこともメリットになり得るでしょう。 対照的に、PropyやUnitquityなどといったプロジェクトは物件ごとのNFTを発行することで所有権を証明する仕組みを採用しています。 Kodo AssetsはFTを発行するタイプのためNFTのものと比べてセカンダリ市場での取引がしやすく、プロジェクトが稼働するブロックチェーンもDEXが発達しているPolygonのため、流動性や投資家の参入のしやすさといった点で大きなアドバンテージがあるでしょう。 第一回STOについて Kodo Assetsがはじめて展開するSTOは上記のFaria Lima Buildingをトークン化したものになります。セールは3月22日から開始され、総発行枚数25,000枚(総額350万ドル分)が完売次第終了の予定となっています。ホワイトリストの登録も始まっています。 トークン価格は1枚あたり140ドルで、そのほかに個人は13ドル、法人は25ドルを支払ってKYC/AMLを受ける必要があります。 KYC/AML通過後、EVM互換性のあるチェーンでのUSDC, USDTまたはBUSDでKODO1トークンを購入することができます。購入量に制限はないようです。 実際のトークン引渡しはセールの終了、つまり25000枚すべてを完売した段階で各ウォレットに支払われるようです。 【最新版】セキュリティトークンとは?定義と仕組みを徹底解説 まとめ Kodo Assetsは急速な発展を遂げているブラジル・サンパウロの不動産市場をブロックチェーン技術で効率化しているプロジェクトです。 小口投資家の参入や、DEXなどのセカンダリ市場での取引が活発に行われれば、同業界とブロックチェーンの親和性を証明するよい成功例となるかもしれません。 まずは今回開催される第一回のSTOの結果に注目が集まります。 Sponsored Article by KODO Assets ※本記事はKODO Assetsさまよりいただいた情報をもとに作成した有料記事となります。プロジェクト/サービスのご利用、お問い合わせは直接ご提供元にご連絡ください。
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2023/02/19adidas(アディダス)NFT・Web3への参入動向の一覧
これまでの取り組みやこれからのポテンシャルから、NFTにおいて注目したい企業の1つがadidasです。adidasはすでにいくつかのNFTコレクションを発表しており、多角的にNFTの事業に取り組んでいます。過去にはadidasによるNFTの販売で、2,300万ドルを超える収益を上げたプロジェクトも見られました。 この記事では、そんなadidasのNFTにおける注目したい取り組みや、今後の注目ポイントなどについて解説しています。 adidasとNFT [caption id="attachment_78035" align="aligncenter" width="800"] 画像引用元:INTO THE METAVERSE[/caption] 既存のテック企業や、アパレルブランドによるNFTやメタバースへの参入が相次ぐ中、adidasは注目企業の1つに挙げられます。直近では、adidasが保有するBAYCがワールドカップに伴うCMに登場したことが話題になりました。 catch our family reunion all World Cup long 🏡#ImpossibleIsNothing pic.twitter.com/UCNG2WBnLg — adidas (@adidas) November 14, 2022 CMにはリオネル・メッシ氏、カリム・ベンゼマ氏、ソン・フンミン氏などが登場しており、スター選手とBAYCが同じ動画の中で収まっていることが分かります。(各選手は、サッカーの5大リーグで活躍するスター選手) adidasのNFT・メタバースへの取り組みは、すでに発表されているものだけでも注目したい事例が複数確認できます。類似の例としてNIKEが挙げられ、NIKEもNFT・メタバースへの進出に積極的です。 以下の記事でNIKEのNFT・Web3への取り組みについてもまとめています。 NIKE(ナイキ)NFT・Web3への参入動向の一覧 | スニーカー、プラットフォームを展開 adidasのNFTの動向まとめ [caption id="attachment_78035" align="aligncenter" width="800"] 画像引用元:INTO THE METAVERSE[/caption] これから、adidasのNFTへの参入や注目したい動向について以下の観点から解説していきます。 ・adidasの本格的な参入 ・プラダとのコラボ ・Wagmi UNITEDとの提携 ・adidas Virtual Gearの発表 これまでのadidasの動きについてまとめてチェックしていきましょう。 adidasの本格的な参入 [caption id="attachment_78035" align="aligncenter" width="800"] 画像引用元:INTO THE METAVERSE[/caption] 2021年12月に、adidas Originalsは本格的にNFT・メタバースへの参入を発表しました。「Into The Metaverse」と題されたドロップは、「BAYC」「gmoney」「PUNKS Comic」とのコラボでした。 アーリーアクセスと一般向けの販売の二段階で販売され、当時の時価で2,300万ドルの収益を上げました。このNFTには、その後対象のプロダクトを入手できる権利などが付与されており、保有によってさまざまな特典を受けることが可能です。 また、このイベント前の11月には、The SANDBOXにてadidasが確保した土地が確認されており、adidasによるメタバースへの進出などが期待され、SANDの価格が上昇するといった現象も見られました。 Adidas x Bayc 👀 pic.twitter.com/pgpBZcyLzV — The Bitcoin Express (@The_BTC_Express) December 15, 2022 このコラボNFTホルダー向けに提供されたフィジカルジャージは既にホルダーたちの手に届いています。 プラダとのコラボ [caption id="attachment_78035" align="aligncenter" width="800"] 画像引用元:Prada.com[/caption] 2022年1月には、「ADIDAS FOR PRADA RE-SOURCE」というadidasとプラダのコラボが発表されました。 その内容は3,000の作品(写真)を募集し各写真を集約化した作品をNFTとして販売するというもので、収益の大部分(80%)は非営利団体に寄付されますが、一部の収益は作品を提供した参加者に分配されます。(参加に伴い、費用などは不要) 参加者の抽選は、前述したadidas Originalsが発行したNFT保有者から選定され、保有者が共同クリエーターとして参加することが可能になるイベントでした。 Wagmi UNITEDとの提携 adidas is excited to announce our partnership with @WAGMIUnited to become the official kit supplier for @crawleytown. adidas supports WAGMI’s vision of creating possibilities for football fans globally to connect, create and belong through innovation.⚽ pic.twitter.com/awYlcBP2fC — adidas Football (@adidasfootball) June 27, 2022 2022年6月には、Wagmi UNITEDとの提携も発表されました。(公式キットーメーカーやアパレルパートナーを含む) Wagmi UNITEDは、EFLリーグ2(プレミアの下部リーグ)の「クローリータウンFC」を保有しており、インターネットやWeb3を介して、新たなクラブ経営を目指しています。 adidasとの提携に際してNFTが発行され、そのNFTの保有者はクラブからのさまざまな特典、adidasからの物理的なプロダクトとの引き換え、クラブにおける重要な問題における意思決定などに参加可能です。 前述したようなファッション、アパレルと近しい取り組みとは少し特性が異なるものの、スポーツ・特にサッカーはNFTやWEB3周りのトピックで注目されがちなので、親和性の高い提携であると言えるでしょう。 adidas Virtual Gearの発表 [caption id="attachment_78035" align="aligncenter" width="800"] 画像引用元:adidas.com metaverse[/caption] 2022年11月には、adidas Originalsにより「adidas Virtual Gear」と題されたウェアラブルNFTが発表されました。 INTRODUCING ADIDAS VIRTUAL GEARUnveiling the genesis collection of adidas Virtual Gear 🧵👇1/6 pic.twitter.com/FUt9Qhj8VO— adidas Originals (@adidasoriginals) November 16, 2022 今回のNFTは、バーチャルな環境に焦点を当てたものとなっています。発表において、メタバースやWeb3への取り組みを加速させるものという旨が確認できるため、今後何らかの形で各プラットフォームへの対応などが期待できるかもしれません。 adidasとNFTの今後 Hey Into the Metaverse NFT holders, It’s time to move into phase 2, claim your exclusive physical ITM merch at https://t.co/m70gU99NQA. 1/6 pic.twitter.com/7RLDQ0rS2b — adidas Originals (@adidasoriginals) April 28, 2022 前述したようなadidasのNFT・メタバースへの取り組みを踏まえると、以下のような展開が可能性として考えられます。 ・スニーカーなどの展開 ・メタバースへの拡張 ・新たなハイブランドなどとのコラボ 特にフィジカル・バーチャル問わずに、何らかの形でスニーカーが登場する可能性は考えられます。そもそも、adidasの主力商品がスニーカーやスポーツ系のシューズであり、親和性が高いです。 NIKEはすでに、スニーカーに焦点を当てたNFTを展開しており、現物の商品と引換可能なものも存在しています。 また、バーチャルなウェアラブルNFTを販売しているものの、目立った動きをまだ見せていないため、メタバースなどへの取り組みについても今後注目したいです。同時に、これまでの傾向から何らかのハイブランドとコラボする可能性も考えられます。 adidasとNFTについてまとめ この記事では、adidasのNFTにおける取り組みについてさまざまなポイントから解説しました。 具体的に詳細が発表され展開されているもの、まだ詳細がわからないものを含めると、adidasはNFTにおいてさまざまな取り組みを行っています。さまざまなブランドがNFTやメタバースへの参入を行う中、adidasは注目したいブランドの1つなので今後も注視していきたいと言えるでしょう。 – adidas 関連リンク – INTO THE METAVERSE adidas.com metaverse Prada.com - 画像出典 - Robert Way / Shutterstock.com
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2023/02/14新世代チェーン「Shardeum」の可能性 | シャーディング特化型L1の魅力とは
今回は、2023年Q1にメインネットのローンチを控えるShardeumについて解説していきます。 ShardeumはEVM互換のシャーディング特化型レイヤー1ブロックチェーンで、現在テストネットで稼働しているプロジェクトです。 シャーディングはヴィタリック氏が言及(https://vitalik.ca/general/2021/04/07/sharding.html)しているように、スケーラビリティ、分散化、セキュリティをどれも妥協することなく実現する唯一の解決策として注目を集めている技術です。 そんなシャーディングを用いたレイヤー1ブロックチェーンのShardeumが今年のQ1を目処にメインネットをローンチする予定であるため、どのようなプロジェクトか目を通して頂けますと幸いです。 Shardeum概要 Shardeumは、EVM互換のスマートコントラクトで、ノードをシャードと呼ばれる小さなグループに分割することで、作業負荷を分割し、より多くの並列処理を可能にするシャーディング特化型レイヤー1ブロックチェーンです。 シャーディングとは、ネットワークの計算とストレージの負荷を分散させるためのパーティション分割のことであり、各ノードのオペレータは、ネットワーク上のトランザクションの総負荷を軽減することができます。さらに、シャーディングはトランザクションの検証や確認の作業を管理可能な小さな単位に分割することによって、スケーラビリティの向上を目指します。 つまり、シャーディングはスケーラビリティのトリレンマを解決することができると考えられています。スケーラビリティのトリレンマとは、ブロックチェーンがスケーラビリティ、分散化、セキュリティを実現しようとすると、そのうちの2つしか実現できないというものです。 セキュリティが必須条件である以上、本来スケーラビリティと分散化の間にはトレードオフが存在することになりますが、シャーディングはセキュリティを維持しつつ、スケーラビリティと分散化を両立させることが出来ます。 そのため、イーサリアム創設者であるヴィタリック・ブテリン氏も兼ねてよりイーサリアムのロールアップスケーリングにおいてシャーディングの重要性について説いています。 ロートマップの一つでもある「The Surge」はシャーディングによるロールアップのスケーラビリティ向上を目指すものであり、イーサリアムにおいてもシャーディングが必要不可欠な技術であることが分かります。 関連:CT Analysis第32回レポート『Ethereum 2022年夏 次期アップグレード「The Merge」とその後のロードマップを理解する』を無料公開 https://twitter.com/VitalikButerin/status/1609209529706872833?s=20&t=QnOW0InGbgwAEsb6ZyMKvw また、ShardeumはPoQ(Proof-of-Quorum)とPoS(Proof-of-Stake)を用いることによって、ネットワークの運用コストの削減や取引手数料が低いことも特徴として挙げられる他、待機ノード、ノードローテーション、無許可参加などの仕組みによって、ネットワークのセキュリティ面においても強化されています。 Shardeumの5つの特徴 ・EVM規格のレイヤー1ブロックチェーン ・リニアなスケーラビリティと低手数料 ・バリデータ・ノードの管理が手軽 ・トランザクションの処理が早く&低レイテンシー ・PoQとPoSによる強固なセキュリティ Shardeumは"ダイナミック・シャーディング"と呼ばれる技術を採用 シャーディング技術を用いたブロックチェーンはShardeumだけでなく、NEARやHarmony、Zillqaなど複数のプロジェクトでも用いられています。 例えば、Zilliqaのシャーディング技術は、取引をブロックにグループ化し、ブロックレベルでコンセンサスを求めます。コンセンサスとコミットメントがブロックレベルで行われることは、トランザクションのファイナリティに時間とリソースがかかってしまうため、シャーディングを展開する上で効率的な方法ではありません。 このようにシャーディング技術にも課題はあり、Shardeumはこれらの課題を解決すべく「ダイナミック・シャーディング」と呼ばれるシャーディング方法を採用しています。 シャーディングは、前述したようにネットワークを細かく分割することで、ノードによるトランザクションを高速に処理する技術です。しかし、これだけではリニアなスケーラビリティを実現することはできないため、Shardeumはさらに、過去のデータを「アーカイブ・ノード」にオフロードすることで、トランザクションを検証するバリデータ・ノードをより軽量化します。 また、ダイナミック・シャーディングは、ブロックレベルではなく、各トランザクションでコンセンサスを実現することで、トランザクション処理のために複数のシャード間でコンセンサスが得られるまで待つ必要はなく、各トランザクションを個別に処理してからブロックにまとめるため、わずか数秒のレイテンシーを実現できます。 コンセンサスメカニズム/コンセンサスアルゴリズムにはPoQ+PoSを採用 ShardeumのコンセンサスメカニズムとコンセンサスアルゴリズムはPoQとPoSの2つを採用しています。 Proof of Quorum(PoQ)とは、コンセンサスグループの過半数がその取引に投票したことを示すレシートを生成することを意味します。 コンセンサスグループの各ノードは取引のハッシュに署名し、コンセンサスグループの他のノードにそれを伝えます。ノードはこれらの投票を集め、投票数が50%以上になると、その取引に関するコンセンサスを証明するレシートを形成します。 Shardeumはネットワークを安全に保つためにPoQとPoS(Proof of Stake)の両方のコンセンサスアルゴリズムを使用し、検証ノードはネットワークプロトコルに従って動作することを保証するためにSHMをステークする必要があります。 Shardeumのトークノミクス $SHMはネットワークにリソースを提供する報酬として、バリデータ、アーカイブ、スタンバイの各ノードで採掘される予定です。このコインは、Shardeumネットワークでのスマートコントラクトの実行や、転送トランザクションの実行に関連するガス料金の支払いに使用されます。 $SHMのトークノミクスは以下のような配分となっています。 51%:コミュニティ - ノードへの報酬、バリデータ、アーカイブ、スタンバイ・サーバー 18%: Sale - 3ヶ月のクリフと2年間に渡って配布 15% :チーム - 3ヶ月のクリフの後、2年間に渡って配布 11% :Foundation - Token Generation Event (TGE)でアンロックされます 5% :エコシステム - TGEでアンロックされます ロードマップ ロードマップは以下のようになっています。 2023年Q1にはメインネットのローンチ及び$SHMの発行を予定しています。しかし、Q2にも「Public sale」と記載しているため、もしかしたらQ2に延期する可能性もありそうですね。 開発メンバー Shardeum Co-Founder兼Committer - Nischal Shetty氏 1,000万人以上のユーザーを持つインド最大の暗号取引所であるWazirXの創設者兼 CEO。Nischal氏は、10年以上にわたってインドでグローバルな製品を構築してきた経験を持 つ起業家です。ソフトウェアエンジニアとしての教育を受けたNischal氏は、過去に2,000万人以上のユーザーを持つソーシャルメディア管理ウェブサービスであるCrowdfireを設立した経験もあります。これまでの成功により、フォーブスの「30歳以下の30人」リス トにも選ばれています。Nischal氏の使命は、「すべてのインド人がクリプトにアクセスできるようにすること」です。 Co-Founder兼Committer兼Creator - Omar Syed氏 2017年にShardusを生み出したブロックチェーンアーキテクトて。過去30年にわたり、Omar氏はNASA、Yahoo 、Zyngaで耐障害性の高い分散システムを構築する支援に携わってきました。ケース・ウェスタン・リザーブ大学にて人工知能を専攻し、学士号および修士号を取得。 Omar氏は、結婚紹介サイトや株式センチメント分析サイトなど、いくつかのスタートア ップ企業にも携わった実績を持つ。また、Omar氏は息子のアーミルと共に戦略ボードゲーム「アリマー」を考案し、人工知能の画期的な研究を促進する「アリマー・チャレンジ賞」を提供している。長期ビジョンは、「安定した仮想通貨に基づく無条件のベーシックインカムを誰もが受け取り、貧困と飢餓をなくす世界」です。 テストネットの始め方 Shardeumは現在テストネット段階であり、テストネットでShardeum上のDappsに触れていると将来的にSHMのエアドロップが獲得できる可能性があります。 そのため、テストネットの始め方についても解説していきます。 事前準備 ・メタマスク ・Discord Discordはテストネットトークンをもらうときに必要になりますので、参加しましょう。 MetaMask(メタマスク)の使い方まとめ!入出金・トークン追加も超簡単 ネットワーク追加 Shardeumは1.xと2.x という2つのネットワークを開発中です。 2023年2月8日現在は、Liberty1.6と2.0が開発されています。 ① Shardeum 1.6 Chainlistで「shardeum」と検索して1.Xを追加しましょう。 <ネットワーク追加> https://chainlist.info/ ・Network Name: Shardeum Liberty 1.6 ・New RPC URL:https://liberty10.shardeum.org/ ・Chain ID:8080 ・Currency symbol (optional):SHM ・Block Explorer URL (optional):https://explorer.liberty10.shardeum.org/ ② Shardeum 2.x ・Network Name: Shardeum Liberty 2.0 ・New RPC URL:https://liberty10.shardeum.org/ ・Chain ID:8081 ・Currency symbol (optional):SHM ・Block Explorer URL (optional):https://explorer.liberty10.shardeum.org/ もし、Chainlistで追加することができなかった場合、メタマスクから手動で追加する必要があります。 ①メタマスクのネットワークから「ネットワークを追加」をクリック ②上記の詳細を各項目に入力し、「保存」をクリック。 テストネットトークンを取得 ShardeumのDiscordに参加し、「LIBERTY」チャンネルから「faucet-1.6と2.1」があるので、クリックしましょう。 コメントを書き込むところに「/faucet」と入力するとウォレットアドレスを入力するように求められるので、自分のアドレスを入力して送信。 そうすると、100SHMがウォレットに届きます。 Dappsを触ってみよう 無事ウォレットにテスト用ウォレットが届いたら後は普段のようにチェーン上で展開されているプロダクトを使ってみましょう。 Swapped Finance ①Swapped Financeにアクセスし、ウォレットをコネクトして、スワップ ②流動性の提供 「プール」の「追加」から流動性を提供することができます。 DotShm DotShmはENSのようなName Serviceです。 DotShmもテストネット上でdomainを取得することができるのでやっておきましょう。 ①DotShmにアクセス、検索欄の中に好きな単語を入力しSearchをクリック。 Registerと表示されていれば、取得することができます。 「Already Registered」と表示されていれば、すでに他のユーザーに登録されているため取得することができません。 ②好きなドメインが見つかったら、「Register Domain」をクリック ③Success!!と表示されたら、ドメインの取得が完了です。 Shardeum Name Service こちらもまたShardeumのName Serviceです。 好きなドメインを検索し、recordと表示されていたらMintしましょう。 YOGAMA NFT Yogama first genesis collectionは、2222のヨガポーズと25のゴールデンヨガスペシャルパスのプロジェクトです。 現在はテストネットにてNFTをmintすることができます。 他にもすでに多くのdappsが開発されているので、興味がある方は以下のShardeum公式サイトよりDappsを探してみましょう。 https://shardeum.org/ecosystem/ 以上、Shardeumの解説でした。 イーサリアムの開発において重要な要素でもあるシャーディング技術を用いたShardeumは、他のブロックチェーンでは試みられなかったアプローチをとることで多くのユニークな機能を兼ね備えているプロジェクトです。 トークノミクスにも5%分がエアドロップ分として確保されていることから、テストネット利用者はSHMが貰える可能性があるため、テストネット段階から積極的に触れておくことをオススメします。 免責事項 ・本記事は情報提供のために作成されたものであり、暗号資産や証券その他の金融商品の売買や引受けを勧誘する目的で使用されたり、あるいはそうした取引の勧誘とみなされたり、証券その他の金融商品に関する助言や推奨を構成したりすべきものではありません。 ・本記事に掲載された情報や意見は、当社が信頼できると判断した情報源から入手しておりますが、その正確性、完全性、目的適合性、最新性、真実性等を保証するものではありません。 ・本記事上に掲載又は記載された一切の情報に起因し又は関連して生じた損害又は損失について、当社、筆者、その他の全ての関係者は一切の責任を負いません。暗号資産にはハッキングやその他リスクが伴いますので、ご自身で十分な調査を行った上でのご利用を推奨します。(その他の免責事項はこちら)
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2023/02/13PFP NFTのマルチチェーン化 | 対応プロジェクト一覧
PFP NFTのマルチチェーン化が進む 一般的にPFPと呼ばれているNFTプロジェクトのマルチチェーン化が、2023年になり進んでいます。既に対応しているプロジェクト、対応していく発表をしているプロジェクトがいくつかあります。 NFTプロジェクトの中でも知名度を獲得しているプロジェクトが対応に向けて進んでいるので、この記事で紹介をします。 Doodles Cool Cats Pudgy Penguins DeGods/y00ts 本記事で紹介するプロジェクトは上記のものとなります。 Doodles Dooplication is now Live! Dooplicate your Doodles here: https://t.co/yXPZWOosWy pic.twitter.com/YrJzv6vsfb — doodles (@doodles) February 1, 2023 Doodlesは既にFlowブロックチェーンを利用してNFTの展開を行っています。Dooplicationという機能から、Doodles2として該当するウェアラブルNFTをリリースしました。 関連:Doodles2がウェアラブルNFTを発表 NFTは、FlowブロックチェーンのマーケットプレイスGaiaで既に二次流通取引が行われています。安いものは、約20ドルから取引がされています。 関連:Doodles2、マーケットプレイス「Gaia」で取引開始予定 Doodlesは、メインストリームにプロジェクトを持っていくためにFlowを選択したと公表しています。誰でも簡単に使えるブロックチェーンに移行することで多くの人にDoodlesを知ってもらい所有してもらうことが狙いと考えられます。 Cool Cats New PFP. New Chapter. Same Blue Cat. See you at our Town Hall streaming LIVE on YouTube tomorrow Feb 1 at 3PM ET: https://t.co/EDXbg2QrFU pic.twitter.com/m4AmFhSD9i — Cool Cats (@coolcats) January 31, 2023 Cool Catsは、2023年1月31日にYouTubeライブで多くの発表を行いました。 Ledgerウォレットとのコラボ 3Dキャラクターの提供 Cool Scoreのリリース マルチチェーン化の構想 主にこれらのような情報が公開されました。この中にマルチチェーン化の構想も語られています。 YouTubeライブの24:59あたりからマルチチェーンに関するコメントが話されているので、ご覧ください。1つのチェーンに縛られず、マルチプラットフォームに対応できるように積極的に取り組んでいくそうです。 関連:Cool CatsがCool Scoreを導入 Pudgy Penguins(Lil Pudgys) There’s been a leak from the lab: A portal allowing Lil Pudgys to travel between chains has opened… The Lil Pudgys are officially cross-chain 🧵 pic.twitter.com/16xVApFduo — Pudgy Penguins (@pudgypenguins) January 25, 2023 2023年1月26日にLil Pudgysがブリッジできるようになったとツイートしています。EthereumからArbitrum、Polygon、BNB Chainにブリッジが可能となりました。Ethereumからの行き先が、3つ選べるプロジェクトは珍しいです。 SNSアイコンやフィジカルアイテムへの変換対応は、まだ全てのチェーンが対応しているわけではないので、ホルダーの使い方によってチェーンを選ぶことができます。 DeGods/y00ts DeGods will officially bridge to Ethereum in Q1 of 2023. The bridge is not the destination. It is on the path to get there. pic.twitter.com/Wy8CbGx5VZ — DeGods III (@DeGodsNFT) December 25, 2022 DeGodsとy00tsは現在SolanaブロックチェーンのNFTですが、2023Q1にEthereumとPolygonに移行することが発表されています。 厳密には、DeGodsとy00tsは別プロジェクトとして扱われている側面があることから、Doodles、Cool Cats、Pudgy Penguinsのようなマルチチェーン化とは少し違いますが、DeLabという大元は同じなので本記事に掲載しています。 関連:DeGods、y00tsがEthereumとPolygonにブリッジを発表 DeGodsがEthereumにブリッジされることは、コミュニティ内でも歓迎の声が多かった印象ですが、y00tsのPolygonへのブリッジに関しては、polygonで有名PFP NFTが存在しないことからか、反対の声も当初は少なくはなかったです。 Polygonに移行するy00tsは、未知の領域に踏み込むと言っても過言ではないので、今後の動向に注目したいところです。 関連:CT Analysis NFT『DeGods 概要と考察レポート』を公開 まとめ PFP系のNFTプロジェクトは、PFPという言葉では収まらない活動範囲となってきていることがわかります。その上でEthereumより手軽なブロックチェーンを使用するという選択が行われているのかと考えられます。 今後、おそらくマルチチェーン化は進んでいくことが予想されますので、どのプロジェクトがどのような目的で、どのNFTをマルチチェーン化させていくのか注目していきたいところです。
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2023/02/10幹細胞の管理や取引をブロックチェーンで行うプロジェクト「SuperCells」 特徴や仕組みを解説!
SuperCells (スーパーセルズ)は幹細胞(スーパーセル)の管理や取引をブロックチェーン上で行う会員制メタバースプロジェクトです。 同プロジェクトは、医療分野での研究・活用が進んでいる幹細胞の研究や保管、培養、取引などをブロックチェーン上で管理できるシステムの開発に取り組んでいます。 また、この一連の管理にトークンを組み込むことで、同分野を経済化し、高額な幹細胞事業を手の届きやすい価格で提供することを目指しています。 こちらの記事では、そんなSuperCellsのプロジェクト概要やトークノミクス、開発の状況などを詳しく解説していきます。 SuperCellsの概要・特徴 プロジェクト名 SuperCells (スーパーセルズ) ネイティブトークン (ティッカー) SuperCells Token (SCT) コアメンバー 大島 昇 (代表取締役) 村上 聡 (取締役) 本庶 佑 吉田 治 特徴 幹細胞の研究、保管、培養、取引などを行う会員制メタバース SuperCellsは、近年医療分野で急速に研究・実用化が進んでいる幹細胞について、その研究や保管、培養、取引などをブロックチェーン上で管理するシステム(メタバース)を開発しているプロジェクトです。 代表取締役の大島 昇氏は、天然水ウォーターサーバー大手のプレミアムウォーター株式会社を創業した実績を持つ起業家です。 SuperCellsは幹細胞医療の需要・供給、コミュニティ、監督といった一連の流れすべてをメタバース内に組み込み、ユーティリティトークン(SCT)を導入することで、幹細胞事業・経済を活性化することを目指しています。 SuperCellsは、市場性の大きな幹細胞医療の分野で、医療を受ける店舗とWeb3を掛け合わせる、というユニークな取り組みをSuperCellsを行っています。 SuperCellsのビジョン 幹細胞医療のメタバースを構築するにあたり、SuperCellsは3つのビジョンを掲げています。 まずひとつめは、メタバース自体の構築のために1億ドル以上の資金を調達する、というものです。初期投資は22年6月に開始されており、23年1月にはエンジェルラウンドが開始されています。 ふたつめのビジョンは、SuperCellsの幹細胞メタバースで1000万人を支援する、というものです。SuperCellsは会員制サービスを予定しており、任意のタイミングで入会予約を募る仕組みをとっています。 最後に、幹細胞事業の活性化促進のためのマイルストーンとして、100以上の病理学・幹細胞ファンドが同メタバースに参加する、というビジョンが掲げられています。事業との提携は22年8月から進んでいるもようで、23年5月で20の事業との提携がゴールとなっているようです。 幹細胞医療の躍進とボトルネック 幹細胞(スーパーセル)を活用した医療は、老化や、がん、その他の諸疾患に対する療法として日々進化しています。 米国を中心として研究がさかんに行われており、中国をはじめとする世界各国で注目を集めています。 それにともなって市場も急激な成長を遂げており、その規模は2024年までになんと6000億ドルほどにも到達すると予測されています。 しかし、幹細胞医療は幹細胞の培養・保存をはじめ、資源やデータの管理・コンプライアンス基準がまだ確立されていないうえ、現在その価格は約300万円からと富裕層のみにしか手の届かないものになってしまっています。 そこで、SuperCellsはブロックチェーンを活用してデータの管理を効率化するとともに、SCTトークンを用いて医療の価格を下げようとする試みに取り組んでいます。 SuperCellsのプロダクト SuperCellsの会員制サービスは、治療実績や特許のある幹細胞医療を患者ごとにカスタマイズされた形で提供しているようです。 具体的なプロダクトは現在、ユーザーの幹細胞を採取・培養し、身体機能維持やアンチエイジングに利用する「ベーシック治療サービス」、特許技術を用いて腫瘍の予防・治療や、アルツハイマーや糖尿病などの疾患からの回復を行う「病理学的治療サービス」の2つがあり、家族ごと入会するプランなども用意されています。 これらのプロダクトはSCTで支払うことにより通常価格の半額で購入することができます。また、幹細胞治療の証明書は譲渡可能なNFTとして配布されます。 近年躍進する幹細胞医療は現状とても高額ですが、SuperCellsは国内での幹細胞自社培養などでコストを削減しながら幹細胞医療をより手の届きやすい価格で提供することを目指しています。 幹細胞医療をより安く提供することに加え、SuperCellsは湖山医療福祉グループ、さくらクリニックといった医療法人とサービスの提携パートナーになっており、実績のある医療従事者や研究者とすぐれた医療資源を確保しています。 また、SuperCellsはWeb2.0的なプロダクトも展開予定で、中国、香港、台湾、ベトナム、カンボジア、タイなどアジア圏の旅行会社と提携し、銀座への幹細胞治療ツアーを販売する計画も進めているようです。 SuperCellsトークン (SCT)について SuperCellsメタバース上での基軸通貨となるのが、SuperCellsトークン (SCT)です。上述の通り、SuperCellsのプロダクトはSCTで購入することで半額になります。 BEP-20規格(BSC)の同トークンは、総発行枚数は32.5億枚となっています。トークンの割り当ては70%が幹細胞プロダクトにおけるペイメント、20%が市場運営・マーケティング、10%がユーザーインセンティブとなっています。 50,000 USDT相当のSCTがプロダクトに支払われると、その分のSCTはバーンされて幹細胞治療の予約を証明するNFTに変換されます。 さらに、プラットフォームの純利益の15%はバーンされた分の買戻しに充てられます。トークンの上場はまず中国系の取引所を目指していくようです。 製品基金会の設立 SCT保有者は、100万枚をステークすることで幹細胞事業や研究の製品基金会 (基盤団体)を設立することができます。 この基金会として、独自にコミュニティや医療機関、幹細胞治療の患者、研究開発機関等からの投票(ステーキング)を募ることができ、総ステーク枚数が500万枚に達すると、配当を受け取る権利や、基金会の活動の結果うまれたプロダクトを利用する権利が得られるとされています。 ガバナンス SCTエコシステムのガバナンスはオンチェーンとオフチェーンに分けられています。 オンチェーンガバナンスは、スーパーノードの選出、コミュニティルール、プロダクト・SC財団基金関連の投票が行われます。 SuperCellsはトランザクションチェーンとコントラクトチェーンに分かれており、スーパーノードはトランザクションチェーンでの検証・記録を行う役割を担います。 対してオフチェーンガバナンスはプロダクト運営、アドバイザーやチームの構成などにまつわるもので、SuperCellsの理事会が独自で行います。 ロードマップ 22年3月に発足したSuperCells開発チームは、2023年のロードマップを公開しています。 2022年には、プロジェクトの設立にはじまり、各チームの形成や財団の準備、プラットフォームやブロックチェーンの基板設計と開発が進められてきました。 今年はSCTの流通を主としたエコシステムの展開が多く予定されています。 1月: SCT販売、エンジェルラウンド開始 2月: 取引所への上場、ブロックチェーンの始動、会員制サービスの予約開始 3月: コミュニティ機能のローンチ 4~6月: 段階的なサービスのローンチ、事業提携の推進 11月: SuperCellsパブリックチェーンの構築 SuperCellsの公式アプリは4月ごろにローンチされる予定となっています。店舗の確認から治療の決済・予約までをワンストップでできる幹細胞メタバースも6月までにはローンチされるもようです。 まとめ こちらの記事では、幹細胞医療とWeb3.0を掛け合わせた画期的なプロジェクト「SuperCells」を紹介しました。 同プロジェクトは、現在進行形で進化する幹細胞産業にブロックチェーン技術を応用することでデータ管理を効率化し、さらにSCTを導入して医療価格を抑える取り組みを行っています。 幹細胞医療をより多くの人が受けられる未来の実現に取り組む同プロジェクトには要注目です。 関連リンク: 公式ウェブサイト SuperCells基金 公式ウェブサイト DApp Twitter Discord Telegram Sponsored Article ※本記事はいただいた情報をもとに作成したスポンサード記事となります。プロジェクト/サービスのご利用、お問い合わせは直接ご提供元にご連絡ください。
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2023/01/26Enjinが開発するブロックチェーン Efinity / $EFI の特徴、概要を徹底解説!OKCoinJapan上場やEFI獲得キャンペーン情報も
Efinityは、分散型クロスチェーンメタバースのインフラを担うPolkadotベースのブロックチェーンです。 同プラットフォームは、他チェーンのNFTをインポートする機能や、ネイティブトークン($EFI)のインセンティブを他チェーンにまで波及させてNFTの価格形成を促す機能などを備えています。 こちらのページでは、Enjinが開発するブロックチェーンEfinityの概要や特徴を解説し、技術的な仕組みやパートナシップ、開発者情報にも触れていきます。 また、EFIトークンのOKCoinJapan上場、またそれに際するキャンペーン情報も詳しく紹介します。 OKCoinJapan上場・キャンペーン情報 EfinityのEFIトークンは、2023年1月26日からOKCoinJapanにて国内初の取扱いが始まります。 詳細情報は、以下の通りです。 取扱開始暗号資産: エフィニティトークン($EFI) 取り扱い開始日時: 2023年1月26日(木) 17:00 対象サービス: 販売所 EFI豪華プレゼントキャンペーン 今回OKCoinJapanは日本国内初上場を記念して、EFI取扱いキャンペーンを開催しています。 現在、クイズに答えて正解すると2,000円相当のエフィニティトークン(EFI)がもらえるEFI取扱いキャンペーンを開催中です。 / EFI取扱いキャンペーン第1弾! \ 抽選で計20名様にプレゼント🎁 ■5,000円相当の #エフィニティトークン $EFI 参加方法 ✅フォロー@OKCoinJapan ✅いいね❤️ + RT 〆切:1/25 17:00 詳細https://t.co/bOfL02izRk#EFI #EfinityToken pic.twitter.com/rnsI6QVKhX — OKCoinJapan(オーケーコイン・ジャパン) (@OKCoinJapan) January 18, 2023 また、今回のキャンペーンはプレゼントキャンペーンの第二弾となり、今後も以下の 2つのキャンペーンが予定されています。 ・23年1月26日(木)~:【口座開設・取引キャンペーン】新規口座開設とEFIの取引でEFIがもらえるキャンペーン ・23年2月中旬予定:【取引キャンペーン】EFIを購入するとEFIがもらえる取引キャンペーン まだ口座を保有されていない方や、EFIの購入を検討されている方向けの豪華プレゼントキャンペーンが予定されていますので、今回のキャンペーンの機会をぜひ活用ください。 今後のキャンペーンの情報はOKCoin JapanのTwitterアカウントをフォローすることで、確認ができるのでこちらもフォローしてはいかがでしょうか。 OKCoin Japanの新規登録はこちら Efinityブロックチェーンの概要・特徴 プロジェクト名 Efinity (エフィニティ) ネイティブトークン (ティッカー) エフィニティトークン (EFI) コアメンバー Maxim Blagov氏 (CEO) Oscar Tan氏 (CFO/CLO) Rene Stefancic氏 (COO) 特徴 デジタルアセットの価格形成やブリッジ機能を備えたPolkadotパラチェーン Efinityは、Enjinが開発を手掛けるブロックチェーンで、NFT等のデジタルアセットの取引の高速化や手数料削減に特化しています。 EfinityのネイティブトークンであるEFIトークンは、ネットワークを運営するCollatorノードや、ガバナンス参加者、価格形成を促進するNFT買い手・売り手、Efinity上のデベロッパーへのインセンティブとして機能します。 価格形成の促進とは特定のNFTの買値・売値を提供する行為を指し、それ自体で$EFIインセンティブを得ることができる仕組みになっています。このシステムが様々なプラットフォームのアセットをEfinity上に呼び込むネットワーク効果をもたらし、エコシステムを発展させていくというのが同プラットフォームの狙いです。 EfinityはPolkadotベースのパラチェーンで、Paratoken規格はERC-721だけでなく、ERC-20やERC-1155など様々な規格のトークンに対応しています。 パラチェーンオークションは2021年末に完結し、22年3月から正式にPolkadot上にオンボードされています。 https://twitter.com/Polkadot/status/1476583388488167426?ref_src=twsrc%5Etfw%7Ctwcamp%5Etweetembed%7Ctwterm%5E1476583388488167426%7Ctwgr%5Efd266044090123d1ccc2e432e5638fbdb3efd5b4%7Ctwcon%5Es1_c10&ref_url=https%3A%2F%2Fenjin.io%2Fblog%2Fefinity-parachain-slot-confirmed パラチェーンのクラウドローンには約770万DOTもの投資が集まり、これらのコントリビューターには96週間(1.8年)かけて2億枚のEFIが配布されることになっています。 Collatorノード EfinityのエコシステムにはリレーチェーンバリデータとCollatorノードの2種類のノードが存在します。 まず、Efinityを含むPolkadotネットワーク全体のセキュリティは、Polkadotリレーチェーンのバリデータが担保します。 一方、Efinity自体はPolkadot上で独立したブロックチェーン(パラチェーン)であり、この中でのトランザクションの処理は自前のノードが担当することになり、これがCollatorノードにあたります。 [caption id="" align="aligncenter" width="800"] PolkadotリレーチェーンとEfinityの関係性[/caption] Collatorノードの選出はENJトークンを保有するユーザーが同トークンをステークして行います。選出されたCollatorノードはネットワークへの貢献の対価としてEFIトークンが専用のプール(Collatorプール)から支払われ、該当するCollatorに投票したユーザーはその報酬の一部を受け取ることができる仕組みになっています。 一度に稼働するCollatorノードは10台となっており、Collatorプールからの報酬は均等に配布されます。また、この10台のいずれかがオフラインになった時に稼働するバックアップノードも存在します。 Collator自身も稼働するにはENJトークンをステークする必要があります。アクティブCollatorノードがオフラインになった場合、その空きにはENJステーク額が一番多いバックアップノードが入ることになっています。 クロスチェーンブリッジ Efinityには、ERC-20トークンをインポートするブリッジ機能が存在します。それに加えて、Enjinは現在ERC-1155トークンのブリッジ機能も開発しています。 Enjinエコシステムはイーサリアムにルーツがあるため、このブリッジ機能が実装されればイーサリアムからERC-1155トークンをインポートできるだけでなく、Efinity上で生成されたERC-1155パラトークンを逆にイーサリアムに持っていくこともできるようです。 さらに、このブリッジ機能はチェーン間でのパラメータの共有も可能で、例えばイーサリアムからEfinityにインポートした際にトークンを譲渡不可にするなどといったこともできるようになります。 マーケットプレイスと価格形成 Efinityには、NFTなどのデジタルアセットの価格形成促進というエコシステム内外に大きなメリットをもたらす機能があります。 それはEfinityエコシステム上のデジタルアセットに買値・売値をつけることができる機能です。対象となるトークンはマーケットプレイスなどにリストされている必要もなければ、そもそもネットワーク上に存在している必要すらないというのが特徴です。 最も高い買値(Bid)を提示しているユーザーは、Efinityの価格形成プールから該当トークンのトランザクションで発生した手数料の一部がインセンティブとして支払われます。このインセンティブの存在がデジタルアセットの積極的な売買を促し、価格形成に繋がるというのがこのシステムの狙いとなっています。 Fuel Tank、クラフティングなどの諸機能 ほかにも、Efinityは多数の画期的な機能を持ち合わせています。 トランザクション関連では、 複数のデジタルアセットの送信や共同署名を行える機能: アセットの取引に有効 手数料を支払うアドレスを指定できる機能: 企業やデベロッパーなどによる手数料補助などに使うことができる Discreteアカウント: 管理者、オーナー、オペレーターなど役割を決めた複数のエージェントがひとつのアカウントを運用できる機能 などがあります。Discreteアカウントのうち、特に手数料の支払いのために作られたものはFuel Tankと呼ばれます。 また、GameFiなどの分野で便利な機能として、利用可能数や所有権を調整可能な「レシピ」に基づいて特定のコレクティブルを組み合わせて別のアイテムにできる「クラフティング」機能も存在します。 Efinityのエコシステム Efinityはそのスケーラビリティと手数料の効率性からすでに大きな注目を浴びており、実際にローンチされたプロダクトが数多く存在します。 My Meta Studio/MyMetaverse: ブロックチェーンゲームプラットフォーム My Meta Studioは、NFTを活用したブロックチェーンゲームを開発するスタジオで、Play-to-Earn MMOやFPS、サンドボックス系など様々なジャンルのゲーム開発を手掛けています。 また、同スタジオが展開するMyMetaverseは、エコシステム中のブロックチェーンゲームにワンストップでアクセスできるプラットフォームで、Enjin/Efinityエコシステムに集まるBCGデベロッパーの架け橋的な存在になることを目指しています。 Lost Relics: MMORPG Lost Relicsは、Enjinベースのコレクティブルを採用したブロックチェーンゲームです。 ハック&スラッシュ系MMORPGである同ゲームでは、手に入れたアイテムにUncommonからTranscendentまで6段階のレア度が存在し、公式ウェブサイトから「どのアイテムがいくつドロップしたか」「特定のアイテムはあといくつ存在するか」といった情報が確認できるシステムがすでにできあがっています。 Azure Heroes: デジタルコレクティブル Azure Heroesは、マイクロソフトとEnjinによるコラボレーションによって生まれたNFTバッジプロジェクトです。 同プロジェクトでは、「ソフトウェアエンジニアリングの分野での環境保全活動」「プロジェクトのオープンソース化」「メンターシップ」など、主にIT関連の分野で功績を収めた人物にAzure Hero NFTバッジを与えることができます。 NFTバッジはERC-1155トークンで、ブリッジの完成後はEfinityにインポートすることができるようになります。 EFIトークンについて EFIトークンはEfinityブロックチェーンのネイティブトークンで、総発行枚数は20億枚となっています。 割合 割当先 35% エコシステム 20% Enjin/Efinity 15% ステーキング/プール 10% 開発チーム 7% アーリーラウンド 5% 戦略ラウンド 5% パブリックセール 3% シードラウンド EFIトークンのパブリックセールは2021年6月にCoinListで実施されています。ステーキングおよびプールに割り当てられている15%は、Efinityパラチェーンの最初の8~10年の稼働分のものとなっています。 EFIトークンのユーティリティ EFIトークンは、Efinityエコシステム内の多方面で利用されるシステムの要となっています。 まず、EFIトークンは手数料(ガス)通貨として機能します。手数料は、トランザクション/価格形成、ブリッジ、スマートコントラクト等、トランザクションのタイプに応じて上下する仕組みになっています。 マーケットプレイスでの注文執行で発生する手数料の2.5%はCollator、コミュニティ、価格形成、Fuel Tankの4種類のプールに割り当てられ、エコシステムの循環をさらに促進する役割を果たします。 またEFIはガバナンスへの参加、また参加へのインセンティブにも使われます。 パートナーシップ、開発者、ロードマップ等 Efinityの開発元であるEnjinのプロダクトは、Microsoft (Azure Heroes)、サムスン(Samsung Blockchain Keystore)、BMW (Vantage)などの企業で利用されています。 ほかにもSquare Enix, OKX Blockdream Venturesなど様々な業界の有名企業がEnjin/Efinityとパートナーシップを締結しています。 開発者 EnjinのCEOを務めるのは、ソフトウェアデザイン・マネジメントなどの分野で18年の経験を持つMaxim Blagov氏です。シドニー工科大学出身で、過去にも様々な企業で取締役やクリエイティブディレクションの役職を務めてきた実績があります。 Oscar Franklin Tan氏は、EnjinのCFOおよびCLOを務める人物です。ハーバード大学卒の同氏は、シンガポールを拠点としてEnjinとEfinityを初期から支えています。 Rene Stefancic氏は、EnjinのCOOを務めています。もともと金融業界出身のStefancic同氏は、CoinCodexでマーケティングのトップや、ブロックチェーンアドバイザ、ITコンサルタントなど多数のポジションで活躍した実績を持っています。 開発状況 Efinityの開発状況については、公式ブログ頻繁にレポートが公開されています。 2023年1月17日の開発アップデートでは、NFT発行時に名前や画像といったメタデータを付与させる機能、Efinityのマルチトークンパレットに他のパラチェーンからのトークンを送信できる機能などが追加されました。開発アップデートは、月に2回更新されています。 また、2022年末にはプロダクトの発表が相次いで行われました。 BeamはQRコードを介してNFTを受け取ることができるウェブウォレットで、イーサリアム, Enjin (JumpNet), Efinityに対応しています。現在はアンドロイドのみ利用可能となっています。 QRコード機能を活かして、ゲーム内アイテムやコレクティブル、ギフトカード、割引券等のやり取りを簡易化できることが期待されています。 BeamはHapiFam、宗玄酒造、Bite Localなどがすでにユースケースを確立しています。 また、Beamはウォレットを生成するだけでもらえるNFTがあるので要チェックです。 ロードマップ より大まかな開発状況として、Efinityには3段階のフェーズに分かれたロードマップがあります。初期はイーサリアムとの親和性やセール関連、フェーズ2ではエコシステムの諸機能、フェーズ3ではチェーンのユーザビリティに関する機能が追加される予定となっています。 フェーズ1: EFIトークンのローンチ ERC-1155とERC-20ブリッジを実装したJumpnet 早期アダプションステーキング プライベートセール パブリックセール Paratoken規格 フェーズ2: Discreteアカウント EFIネットワーク手数料・プール Collatorノードステーキング マルチシグトランザクション Polkadotブリッジ Fuel Tanks フェーズ3: オンチェーンマーケットプレイス クラフティング ガバナンス トレジャリープール スマートコントラクト EFinity 関連リンク 公式ホームページ Facebook Reddit YouTube Instagram Telegram LinkedIn Twitter Discord Sponsored Article by OKCoin Japan ※本記事はオーケーコイン・ジャパン株式会社さまよりいただいた情報をもとに作成した有料記事となります。プロジェクト/サービスのご利用、お問い合わせは直接ご提供元にご連絡ください。
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2023/01/25「任天堂の世界を」DeFi&分散型ゲームエコシステムTreasureDAOとは
先日弊社のコミュニティboarding bridgeでAMAが行われたTreasureDAOのエコシステムについて解説していきます。 昨年末、Beacon(@The_Beacon_GG)というゲームが日本や中国を中心に突如話題になり、多くのコミュニティやメディアで取り上げられました。 BeaconはTreasureDAOによってインキュベートされており、Treasureエコシステムの1日のアクティビティは1500程度から6000程度に増え、TreasureDAOのトークンMAGICも期待の高まりと共に底値から約400%上昇しています。 この記事では、TreasureDAOの起源、トークンモデル、プロジェクトについて説明します。 TreasureDAOは"分散型任天堂"を目指すプロジェクト TreasureDAOはArbitrum上で開発されているゲームやメタバースに特化した分散型エコシステムで、「The decentralized 'Nintendo'」をテーマに掲げたプロジェクトとなっております。 なぜ、分散型任天堂と呼ばれているかというと、TreasureDAOはいわゆるNintendo Switch的な存在で、そのTreasureエコシステム上で様々なゲームが展開されているからです。 Treasureエコシステムにはユーティリティトークン「MAGIC」が流通しており、Treasure傘下にあるゲームプロジェクト全体の基軸通貨として機能しています。 冒頭でも挙げたBeaconを始め、Smol Brainsやbridge worldなど様々なゲームをプレイすることでMAGICを獲得することができます。 元々はLootから派生したプロジェクト https://twitter.com/lootproject/status/1615365523432161281?s=20&t=H_GkYbN6OUOsn-zD-gZ7sg 2021年8月、黒の背景に白地で8個の単語が並んだNFTテキストファイルが暗号資産界隈で話題になったのを覚えていますでしょうか?TreasureはこのLootから派生したスピンオフプロジェクトです。 Treasureは2021年9月にコミュニティ主導でローンチされ、TreasureエコシステムのNFTやMAGICなど全てのアイテムが無償で配布されたところから始まりました。当初はイーサリアム上で開発されていましたが、Gas代の高騰などの懸念から、ユーザーの参入障壁を下げるためにイーサリアム レイヤー2のArbitrumに移行されました。 2021年12月23日に、Treasure DAOは1kxとの戦略的パートナーシップを結び、1kxが主導のもと、Merit Circle、chain tour guild, AcadArena, Ready Player DAO、Axieが参加して300万ドル資金調達を行いました。Axie Infinityの共同創業者であるJiho氏も出資に参加しています。 Treasureエコシステムのプロジェクト Treasureにはすでに多くのゲームプロジェクトが展開されています。 今回その中から特に注目を集めているプロジェクトを紹介します。 Smolverse SmolverseはTreasureエコシステムにおける最初のNFTプロジェクトとして構築された、言わばTreasureDAOの「顔」となるプロジェクトです。Smolverseの中心となる猿のデザインをしたSmolBrainsは分散型任天堂における「マリオ」的ポジションにあたります。 このSmolverseは、NFTを段階的に進化させる方法を導入しており、Smol Brainsを学校に通わせたり(ステーキング)することで、IQを向上させて脳を肥大化させていきます。 まだSmolBrainsを活用してMAGICを獲得することはできませんが、将来的にはレーシングゲームで獲得したココナッツをMAGICに交換できる予定だと先日のAMAにて言及されていました。 そのレースはSmol Carsの能力であったりSmolBrainsのIQの高さ等が影響するかもしれないため、ステーキングで脳を肥大化させておくことで今後有利に働く可能性が考えられます。 また、SmolverseにはSmolBrains以外のシリーズも展開しています。 キャラクター一覧 ・Smol brains:脳が肥大化していく猿。 ・Smol brains Land:猿たちが暮らす土地。 ・Smol Cars:MAGICを賭けたレースゲームに使用。 ・Smol Brains Pets:SmolBrainsの赤ちゃん。 ・SmolBodies:脳猿にかなり似ているが、ステーキングによって脳ではなく腕が肥大化する。 Smol BrainsはTreasureDAO独自マーケットプレイスTroveで売買することができ、現在880MAGIC(約1,100ドル)で売買されています。 公式サイト:https://www.smolverse.lol/ Twitter:https://twitter.com/smolverse discord:https://discord.com/invite/smolbrains The Beacon The Beaconは、武器を選んでダンジョンを探索し、探索中に武器をアップグレードしながら戦っていく「Roughlite」的なアクションRPGです。ダンジョンはプログラムによって自動的に生成され、毎回異なるダンジョンを楽しむことができます。 現在遊ぶことのできるコンテンツは、「ホームステッドモード」「シングルプレイヤーPVEモード」「酒場クイズ」です。 ホームモード 初期の部屋に様々な家具を飾ることができる「ハウスエディター」です。 シングルプレイヤーPVEモード ダンジョンに入り、決められた時間内にクエストをクリアすることで報酬を得ることができます。ダンジョンは毎日異なり、通過するまで何度でも挑戦できますが、通過できるのは一度だけとなっています(報酬は一日に一度しか回収できません)。 [video width="632" height="360" mp4="https://crypto-times.jp/wp-content/uploads/2023/01/6kPN0V7tYSQv2XN8.mp4"][/video] ダンジョン内で死亡すると再スタートとなります。ダンジョン内には異なる難易度の3つの出口があり、選んだ出口の難易度が高いほどレアな報酬を受け取れる可能性が高くなります。 酒場クイズ 酒場の一番奥にいる酔っ払いのオヤジが出す質問に答えて報酬を得るゲームです。 酒場にいるNPCは毎日違う会話をするので、彼らに話しかけて答えのヒントを得る必要があります。また、問題は毎日12時(BST)に更新され、正解したプレイヤーには「Gen 0 Pet Egg」のホワイトリストを獲得できます。 上位入賞を狙わない場合や、解答がうまくいかない場合は、こちらで答えが更新されるのを待ちましょう。 回答チャンスは1日5回までなので、不正解でチャンスを使い果たすと、その日の報酬を受け取れなくなります。 Beaconはトークンの詳細など非公開情報が多く、現在はエアドロップを期待して参入しているプレイヤーが多くいます。また、ロードマップによると、「一人用PVEモード」の次は「多人数協力型PVEモード」を導入するとのことなので、今後のアップデートにも注目しておきましょう。 公式サイト:https://www.thebeacon.gg/ Twitter:https://twitter.com/The_Beacon_GG Discord:https://discord.com/invite/thebeacon Kuroro Polygon上で開発されていたWeb3版ポケモンこと「Kuroro」がTreasureエコシステムへ移行することが決定しました。 Kuroroは2021年11月末からNFTを販売し、「金のフェリーチケNFT」「銀のフェリーチケNFT」で300万ドル以上の資金を集めています。 チームメンバーは現在27名で構成されており、共同創業者はose氏とOtium氏の二人です。二人ともシリコンバレーの企業で技術部長クラスのポジションを経験した実績を持っており、ose氏は8歳から14歳の子供向けオンライン教材を提供するSynthesis社のCEOを務めています。 Kuroroのゲームコンテンツは「Beast Brawl」と「Wilds: Call of the Islands」の2つが用意されています。 Kuroro Beast Brawl [video width="666" height="360" mp4="https://crypto-times.jp/wp-content/uploads/2023/01/8f1fb8993abf7e4369f33f0be4420c3e.mp4"][/video] Kuroro Beast Brawlはポケモンに似たターン制バトルゲームです。 様々なビーストを集め、自分だけのバトルラインナップを設計して他のプレイヤーと戦い、ランキングを上げ、シーズンバトルで勝利することで報酬を手に入れることができます。 ビーストブロウを戦略性の高いゲームにするために、世界チャンピオンを含む3人のポケモンVGCプロプレイヤーがゲームの仕組みの設計に携わったようです。 現在、ビーストブロウはベータ段階で、事前登録を受付中です。 Wilds: Call of the Islands Wilds: Call of the IslandsはMMORPGで、仲間と一緒にクロロ諸島の群島、古代人、そして彼らの失踪の秘密を解き明かしながら、ビーストのチームを集め、ストーリーを進めていくことができます。 こちらのゲームモードに関する詳細はほとんど出ておらず、アルファベータ版の事前登録は2023年第1四半期に開始する予定です。 また、KuroroにはBeasts OriginsとBeasts Scionsと呼ばれるNFTがあります。 Kuroro Beasts Origins 金のフェリーチケット/銀のフェリーチケットを交換することで、合計6600体のオリジンビーストを生み出すことができます。現時点で4,565体のOrigin Beastが生成され、OpenSeaでのフロアプライスは0.044ETHとなっています。 オリジンビーストのNFTを保有するメリットは以下が挙げられます。 Discordのプライベートチャンネルへの参加権 ゲームやスニークピークへの早期アクセス ビーストブロウでチームに使用することが可能 $KUROのエアドロップ クロロ・ビーストゲーム内の特別な仕組みや特典を利用できる。 ゲームが始まると各オリジンビーストに振られたステータスが重要になってきますが、今回は割愛します。 Kuroro Beasts - Scions スターター・ビースト は現在971体しかいません。オリジン・ビーストと比較して、スターター・ビーストは「繁殖」できず希少性が高いNFTです。現在、Starter BeastはOpenSeaで0.068ETHのフロアプライスで売買されています。 スターターは、特定の特徴を持つ、限られた期間しか入手できない特別仕様のビーストNFTです。 Kuroroのトークンについて Kuroroは、$KUROと$DIVのデュアルトークンモデルを採用しています。 $KUROはKuroroエコシステム全体のガバナンストークンで、$DIVはゲーム内Tokenとして機能する予定です。 オリジンビースト、スタータービースト、ゴールデントレーナーバッジの保有者は、$KUROのエアドロップを受け取ることができ、NFTを保有すればするほど、より多くのトークンを受け取ることができます。 Web3版ポケモンと呼ばれるゲームモデルは非常に注目を集め、今後のアップデートも追っていきたいと思います。 公式サイト:https://www.kuroro.com/ Twitter:https://twitter.com/kurorobeast Discord:https://discord.com/invite/kurorobeasts Trove TreasureDAOは独自のマーケットプレイス「Trove」も展開しています。 TroveはTreasureDAO関連のNFTを売買することができ、TreasureエコシステムのNFTを購入する際はこのTroveを使います。 昨年12月には月間アクティブユーザー数が過去最高を記録し、ArbitrumでのNFTマーケットプレイスNo.1の地位を確固たるものにしました。 公式サイト:https://trove.treasure.lol/ MagicSwap MagicswapはTreasureエコシステムのためのDEXで、現在はMagic/GflyとMagic/ELMの2つの取引ペアのみ対応しています。Magic/ELMの流動性は58万3000ドル、過去24時間の取引額は4万2,000ドル、Magic/Gflyの流動性は58万3000ドル、過去24時間の取引額は4万6000ドルとなっています。 公式サイト:https://magicswap.lol/ Twitter:https://twitter.com/MagicSwap_ ユーティリティトークン「MAGIC」について MAGICの総供給数は3億5,000万枚です。 この内33%はTreasure farm、25%がMining、17%はステーキングと流動性プロバイダーのインセンティブ、15%はエコファンド、10%はチームビルディングに使用されます。 MAGICの半減期はビットコインが4年毎に行われるのに対して、MAGICは毎年発生します。 また、2023/1/26(木)10:30に約6,300万枚のMAGICがアンロックされます。 TIP-23でゲーム優先の持続可能な成長モデルへの転換を図るために、「Atlas Mine」と呼ばれるステーキングで報酬を得るシステムを完全に停止する提案が98.25%で可決されたためです。 MAGICの循環枚数2億600万枚の約30%にあたる6,300万枚がロック解除されることで、大きなボラティリティが発生する可能性があるため、ポジションを持っている方は注意しておきましょう。 現在、MAGICはBinanceやCoinbase、OKXなど多くの取引所で取り扱われており、1/25からBinanceでデリバティブ取引が開始予定です。 TreasureDAOチームメンバー Treasureのチームメンバーの大半はコミュニティから直接参加しており、開発者、プロダクトマネージャー、アーティスト、ブランド構築者、マーケティング担当者、経済学者、そしてゲーマーからなるグローバルな分散型チームで構成されています。 現在29名のメンバーがTreasureの構築に携わっており、John Patten氏は共同創業者兼CEOで、以前はOsmosisの成長責任者であり、Gaarp氏は共同創業者で成長責任者です。 日本からはjcheese(@jc_1917)氏がDevelopment (Front-End)として参画しており、フレンドリーにユーザーとコミュニケーションを交わしてくれることで有名で、先日のAMAにも参加してくださりました。 まとめ TreasureDAOは分散型ゲームパブリッシングプラットフォームとなることで、アイデアを持つビルダーがゲームを構築、公開、マネタイズするためのツールやリソースを提供する重要な役割を担っています。 また、エコシステム内で構築された全てのゲームをMAGIC中心に据えることで、ブロックチェーンゲームの抱えるトケノミクスの課題も解決できる可能性を秘めています。 TreasureDAOの計画によると、Treasureは現在Arbitrum上で構築されていますが、将来的にはCosmos SDKを使って独自のアプリケーション専用チェーンを構築することも検討しているようです。 TreasureDAOは「レイヤー2」「ブロックチェーンゲーム」という2023年以降の注目テーマを掛け合わせており、多くのゲームプロジェクトもローンチを控えているため今後に注目です。 公式サイト:https://treasure.lol/ Twitter:https://twitter.com/Treasure_DAO Discord:https://discord.com/invite/treasuredao
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2022/11/26DeFi特化のチェーン「Sei Network」とは?概要や特徴、今後を解説
Seiは、DeFiに特化したL1チェーンです。 高い処理能力とファイナリティまでの速さ、チェーン側でのCLOBの実装、汎用チェーンと固有チェーンのメリットを上手く取り込んでいるなどの特徴が見られます。 まだテストネット段階ではあるものの、7億円規模の資金調達に成功していたり、わずか数日間でテストネットにおけるNFTが10万件ミントされるなど、注目度が非常に高いプロジェクトです。 この記事では、そんなSeiについて以下の観点から解説していきます。 この記事のまとめ ・DeFiに特化したL1チェーン ・フロントランニングの防止を実現 ・高速なファイナリティと高いスループット ・Cosmosエコシステムとの相性の良さ ・ローンチ時期は不明なもののインセンティブテストネットが実施中 Seiとは?=DeFi特化のL1チェーン Seiは、主にDeFiに特化したL1チェーンです。 現在、DeFiではさまざまなプロダクトが登場しており、展開されているL1チェーンも多岐にわたります。 そんな中で、Seiは「CEXと同等程度」の体験を、ブロックチェーン上で実現する可能性があります。 そんなDeFiに焦点を当てたSeiの概要、チーム、資金調達といった基礎的な情報について解説していきます。 ・これまでのDeFiの課題 ・DeFi特化のSeiが解決する問題 ・Seiのチームと資金調達 これまでのDeFiの課題 DeFiは、中長期的な観点から見ると、安定的な成長を続けています。 過去数年間のTVLからも、その傾向が見て取れると言えるでしょう。 (引用元:DefiLlama) その一方で、DeFiにはさまざまな面での課題が存在します。 例えば、取引が処理されるまでの時間、安定性や信頼性、汎用性の高いL1チェーンでの開発におけるカスタマイズ性の少なさなどです。 そのような背景もあり、現在多数のプロダクトやプラットフォームがDeFiにおける諸問題を解決しようと取り組んでおり、より実用性の高いプロダクト・プラットフォームが登場しつつあります。 DeFi特化のSeiが解決する問題 Seiは、DeFiに存在する諸問題の中でも、特に以下のような課題に取り組んでいます。 高速なファイナリティの確保 高いスループットの確保 フロントランニングの防止 上記のような問題を解決することで、例えばSeiではCLOB(一般的な取引所で採用されているような注文システム)などの対応を目指しています。 まだ、試験的な運用(テストネット)に留まっていますが、今後Seiで実用性・利便性の高いDeFi周りのプロダクトが構築されていく可能性があるでしょう。 Seiのチームと資金調達 https://twitter.com/SeiNetwork/status/1564972903916904450?s=20&t=VIMcaiIdzVKieapULW_jWQ Seiは、2022年8月に500万ドル(約7億円)の資金調達に成功したことを発表しました。 資金調達に伴って以下のような企業が見られ、著名なVCが参画していることも分かるでしょう。 Multicoin Capital(主導) coinbase VENTURES Delpi Digital Hudson River GSR また、SeiはAirbnbやゴールドマン・サックスなどで経験・経歴を持つメンバーによって開発が進められています。 経験豊富なチームや、著名なVCからのバックアップなどが揃っていると言えるでしょう。 Seiの5つの特徴 これから、Seiの特徴について以下の観点から5つピックアップしていきます。 ・トランザクションの処理性能とファイナリティの速さ ・フロントランニングの防止 ・取引に特化したさまざまな技術 ・汎用チェーンと固有チェーンの中間に位置する ・Cosmos SDKとIBC Seiが持つ特別なポイントやその仕組みなどについて解説していきます。 トランザクションの処理性能とファイナリティの速さ SeiはDeFiに特化していることから、チェーンにおける処理速度やファイナリティまでの速さは最も重要なポイントです。 Seiの公式サイトで記載されている処理速度は以下のとおりです。 トランザクションのスループットについては22,00OPS、ファイナリティまでの速さについては600msでの運用が可能であるとの記載が確認できます。 (OPS = TPSに近しい指標、ファイナリティ = トランザクションが確定的になるタイミング) DeFiの利用においてはどれだけトランザクションを処理できるのか?と同時に、トランザクションが確定するファイナリティも重要です。 もしも、上記のような数値が安定的に出せるのなら、大きな期待ができるでしょう。 試験的な段階の数値にはなりますが、同等・近しいパフォーマンスが出ていることが確認できます。 https://twitter.com/jayendra_jog/status/1560305088362528768 ただし、Seiに関する数値については試験的な段階であり、ローンチされ本格的に普及した場合のパフォーマンスについてはまだまだ未確定であることに注意が必要です。 フロントランニングの防止 DeFiにおいては、フロントランニング・MEVが重要な課題として挙げられることが少なくありません。 ブロックチェーンでは、トランザクションを処理する前段階で、保留されるタイミングがあります。 ブロックチェーンにおけるフロントランニングでは、トランザクションが保留されているタイミングで、ターゲットよりも高速にトランザクションを処理し、利用者に不利なレートで取引をさせる行為などが挙げられます。 Seiでは、後述する技術・仕組みによってトランザクションの処理を高速化し、高頻度なバッチオークションを行うことでフロントランニングを解決します。 (バッチオークション = 1つずつトランザクションを処理せず、一定時間内において同じタイミングで処理を行う) MEV (Miner Extractable Value) とは ブロック内のトランザクションを任意の順番で配置し、バンドル化(= 別のプロダクトやサービスと合わせて提供)することで抽出可能な金銭的価値。MEVには、MEV Searcher(サーチャー)と呼ばれるMEVを発⾒を狙うグループと、Proposer(プロポーザー)と呼ばれる、ブロックをオンチェーンに伝播するグループが存在する。 MEVのランドスケープには、トランザクションを組み⽴てて利益を出すサイドと、ブロックの⽣成を実際に担うサイドの、⼆種類の参加者がいる。 取引に特化したさまざまな技術 Seiでは、さまざまなアプローチで、トランザクションの処理を高速化・効率化させています。 代表的なものに、トランザクションの並列処理と市場ごとの区分けが挙げられるでしょう。 通常、ブロックチェーンでは、トランザクションを1つずつシーケンシャルに処理していきます。(順序的に処理していく) しかし、上記のような処理方法では、高い処理能力(高いスループットや低いレイテンシ)を実現するには限界があります。 https://twitter.com/goated2EZ/status/1595296006530564096?s=20&t=BI1p7d3FP74UEdmko0BmJg 一方で、Seiではトランザクションを並列処理しています。(各トランザクションを同時に処理) 並列処理は他のブロックチェーンでも見られますが、Seiでは並列処理に一定の条件を設定し、並列処理の懸念を払拭します。 というのも、並列処理には不確定・非決定性的な事態が発生する可能性があります。(ノード間で矛盾が発生する可能性など) 不確定・非決定性は、DeFiに焦点を当てるSeiにとっては致命的な弱みになってしまいます。(価格に矛盾などが出ると利用者の損失につながる) そのため、Seiでは他の市場に依存しない・関係しないものに限定して、並列処理が可能です。 (並列処理の流れと時間軸のイメージ。上部が並列処理なし・下部が並列処理あり Seiのwhite paperより) 具体的には、同じ市場(同じものに対する注文など)は並列処理が不可能で、異なる市場での取引に関しては並列処理が可能です 一方で、同じ市場を取引する注文に関しては、一般的なブロックチェーン同様に1つずつ順序的に処理していきます。 また、効率的なブロック伝播と楽観的な処理を行うコンセンサス関連の技術であるツインターボコンセンサス(Twin-Turbo Consensus)も、処理速度の高速化に貢献している要素の1つです。 https://twitter.com/jayendra_jog/status/1573058056292016128 その他にも、オンチェーンでは処理性能などから実装が難しいCEXに見られるようなCLOBの実装などに対応しています。 上記はあくまで一例で、Seiはブロックチェーンに予め、DeFi(特にDEX)と相性の良い取引周りの仕組み・技術を組み込んでいます。 また、Seiではチェーンレベルで注文のマッチングエンジンを実装していますが、少なくとも初期段階では取引手数料を徴収しない方針です。(ここで言う取引手数料は、ガス代ではありません) しかし、将来的にガバナンスによって変更される可能性もあります。(将来的な変更が可能な旨がWhite paperに記載) あくまで可能性の話ですが、手数料が徴収される方針になった場合、徴収された取引手数料を元にしたユニークなTokenomicsを構築できるかもしれません。 汎用チェーンと固有チェーンの中間に位置する Seiは、汎用チェーンと固有チェーンの中間に位置するブロックチェーンです。 具体的には、汎用チェーンはイーサリアムに代表されるようなどんな用途にも利用可能なブロックチェーン、固有チェーンはdYdXのような固有のアプリに用いられているブロックチェーンを指します。 両者は、以下のような特徴をもっていますが、Seiは汎用チェーン・固有チェーンのメリットを備えています。 汎用チェーン 固有チェーン コンポーザビリティ(構成可能性) 高い 低い アプリサイドでのカスタマイズ性 低い 高い 他チェーンとの相互運用性 場合によるが低い 高い (IBCに対応するチェーンなど) 手数料 主要なイーサリアムでは高い 低いことが多い SeiはL1ブロックチェーンとして、複数のプロダクトをチェーン上に展開可能であり、汎用チェーンと似通った側面を持っています。 その一方で、展開されるプロダクトはパーミッションであり、展開するプロダクトはガバナンスによってホワイトリストに登録される必要があります。 つまり、固有チェーンほどクローズなブロックチェーンではないものの、汎用チェーンほどオープンなブロックチェーンでもありません。 また、Seiでは、ノードのハードに対して高い負荷が掛かる可能性が指摘されています。 その代償として、高い処理能力を持ちながら、Seiは汎用チェーン・固有チェーンの強みをバランスよく持っています。 Cosmos SDKとIBC Seiは、Cosmos SDK・Tendermintを用いて構築されています。 前述したような技術・特徴の基礎的な部分は、Cosmos SDK・Tendermintによってもたらされています。 また、SeiはIBCにも対応しているため、相互運用性が高く、Cosmos周りとのプロダクトと相性の良いです。 こういった他のチェーンとの相性の良さも、Seiの強みとなっていく可能性があるでしょう。 仮想通貨Cosmos/$ATOMとは?特徴や仕組み、注意点を解説 Seiに構築されたアプリの例 Seiはテスト段階ではあるものの、すでにSeiで開発が進んでいるプロダクトが多数見られます。 いくつかピックアップすると、以下のようなものが挙げられます。 Vortex Protocol (デリバティブ対応DEX) Nitro SVM (SolanaとCosmosのゲートウェイとなるSolanaのL2) Axelar Network (複数のチェーンに対応したブリッジ) UXD (Solana系のステーブルコインプロトコル) Synthr (複数のチェーンに対応予定の合成資産プロトコル) DeFi周りのプロダクトも見られるものの、一部ではNitro SVMのようなインフラ系のものも見られます。 Sei自体はまだまだ試験的な段階での運用にとどまっているため、今後も展開されるプロダクトは注視していきたいと言えるでしょう。 その他のプロダクトについてはコチラからチェック可能です。 Seiのこれまでと今後 これから、Seiのテストネットやローンチ時期などについて、解説していきます。 Seiのこれからについてチェックしていきましょう。 テストネットのこれまでと現在 11月時点で、Seiはテストネットを運用している段階です。 Seiは、テストネットの段階ごとにミッションを設定しており、クリアした方に向けてインセンティブを配布する予定になっています。 現在、ACT4まで実施されていて、各ACTごとにミッションの概要は以下のとおりです。 ACTの段階 ミッション概要 実施時期 ACT1 バリデーターの設定や実行、運用 2022年7月~8月 ACT2 ウォレットの接続やVortexなどの利用 2022年8月~10月 ACT3 Seiに対するハッキング、Vortexに対するハッキングなど 2022年8月~未定 ACT4 Vortexの利用や紹介など 2022年10月~未定 各ミッションの詳細はコチラをご確認ください ただし、開催期間などについては記載されているものと実際の運用に一部乖離が見られます。 実際に参加を検討している方は、Discordなどと併用してリサーチを行ったほうが良いでしょう。 ローンチ時期はまだ不明 https://twitter.com/SeiNetwork/status/1586102864295829504?s=20&t=RN1H_4cUZHtz3SKb2yWviA Seiのローンチ時期は、現時点において不透明です。 まだ具体的なトークンのアロケーションなども発表されておらず、上場に関する情報などもチェックできません。 ただし、着実に開発が進んでいる様子は確認でき、すでにテストネットを数ヶ月運用していることなどからそれほど長期間のスパンではない可能性もあります。 特定のトークンの保有者に対するエアドロを示唆するツイートも確認できるため、Seiに注目しているという方は、ウォッチしていく必要があるでしょう。 https://twitter.com/SeiNetwork/status/1581046611647508481?s=20&t=KZv0bm-hvwajgjrMVbgkqw まとめ この記事では、DeFiに特化したL1チェーンであるSeiについて解説しました。 FTXの一件以降、CEXへのリスク意識が高まり、DEXの利用が広まっているという流れも確認できます。 そんな中で、CEXと近いクオリティでさまざまなプロダクトを構築できるSeiは、今後注目したいプロジェクトであると言えるでしょう。 DEX(分散型取引所)の取引高が急増中。FTX騒動の影響か