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エルメス、NFT「MetaBirkin」の商標めぐる裁判で勝訴 | 約1700万円の損害賠償

エルメス、NFT「MetaBirkin」の商標めぐる裁判で勝訴 | 約1700万円の損害賠償

ハイブランド「HERMES(エルメス)」がNFTシリーズ「MetaBirkin」を手掛けたデジタルアーティストであるメイソン・ロスチャイルド氏に対する裁判で勝訴したことが分かりました。

海外メディアBloombergによると、9人の陪審員はメイソン氏に対して、対象のNFTが”ブランドを保護するうえで厳格な商標法の対象となる消費者製品に近い”と判断。結果的にメイソン氏に13.3万ドルの損害賠償を支払うよう判決が出ました。

「今日起きたことは間違いだった」とメイソン氏。自身のNFTは*アメリカ合衆国憲法修正第1条によって保護された芸術作品で、アンディ・ウォーホル氏「キャンベルのスープ缶」と変わらないと主張したとしています。

アメリカ合衆国憲法修正第1条とは?
アメリカ合衆国憲法で定められている条項。国教の樹立を禁止し、宗教の自由な行使を妨げる法律の制定が禁止されており、表現の自由などを妨げる法律を制定が禁止となっている。

アンディ・ウォーホル氏『キャンベルのスープ缶』

メイソン氏の弁護士は「アーティストが自分のアートからお金を稼ぐことは完全に合法で、商標権は*修正第1条によって制限されている。」とし、メイソン氏の作品は社会がステータスシンボルにどのように価値を置いているかを調べる「芸術的実験」であると述べたとしています。

合計100個のMetaBirkin NFTは、2021年後半にそれぞれ約450ドルで販売され、セカンダリー(二次販売)では一時数万ドルの価格もつけていました。

MetaBirkinのNFT

エルメスは、昨年1月に一部メディアで「MetaBirkin」がエルメスが支援するプロジェクトであると報じられたことなどにより、自社でNFTの販売計画を立てていたなかNFT分野への参入能力が減少したと主張。結果的にエルメス側の勝訴となりました。

メイソン氏は、自身のTwitterで「芸術とは何か、誰が芸術家であるか”を選択する権利があると思っている。」とエルメスを批判しています。

エルメスは昨年9月に暗号資産やNFTマーケットなどの分野で商標出願を行いました。

これまで、Louis Vuitton、Tiffany & Co.、GUCCI、Burberryなど世界的なハイブランドがNFT関連事業を展開するなか、エルメスの今後の動向に注目が集まります。

記事ソース:Bloomberg

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