ベネズエラの仮想通貨Petroがプレセール初日で7億3,500万ドルの売り上げを記録
Crypto Times 編集部
この記事の3つのポイント!
- ベネズエラ発行の仮想通貨Petroがプレセール初日で7億3500万ドルの売上を記録
- アメリカはこれに対して否定的な見方を示す
- 投資家の中にはPetroは仮想通貨ではないとする声も
引用元: Venezuela President Claims His Country’s Answer to Bitcoin, Petro, Raises $735 Million
目次
初となる原油裏付けの仮想通貨Petroが初日に7億3,500万ドルの売り上げを記録
ペネズエラの大統領、Nicolas Maduro氏はアメリカ政府財務省が以前から警告を発していたにも関わらず、原油に裏付けされた同国の仮想通貨Petroがプレセール初日で7億3,500万ドルの売り上げを達成したと発表しました。
先週水曜日に投稿されたツイートによるとプレセールでの売り上げとして開始前から7億3,500万ドルの売り上げが見込まれており、Maduro氏は同国の経済に好影響を与えてくれるという希望を持っていたそうです。
ベネズエラに経済制裁中のアメリカは否定的な見解
一方でベネズエラは貨幣を大量に印刷したため通貨の価値が大暴落しました。さらに国として約1410億ドルという多額の借金を抱えていることからアメリカ国内ではMaduro氏が独裁者呼ばわりされていると言います。
Maduro氏は「Petroの売り上げによってアメリカによる経済制裁による影響を抑えられる」としていますが、アメリカ財務省はその可能性に否定的な見解を示しています。また、アメリカ財務省はPetroへ投資をしている投資家たちに対して「ベネズエラに対しての経済制裁の対象となる恐れがある」と警告しました。
アメリカ財務省はロイター通信のインタビューで「情報によるとPetroが発行されれば、ベネズエラという国家に対しての信用の延長となるだろう」と話しました。
Maduro氏は国家としての仮想通貨発行に前向きな姿勢
もしこのままPetroが好調な売り上げを持続すれば当初の7億3,500万ドルという目標よりもはるかに多くの金額を集めることになります。Maduro氏はプレセール開始前に合計1億Petroを一枚あたり60ドルで販売し、最終的には60億ドルの売り上げになるとの見方を示していました。現時点では8240万Petroが法定通貨と交換可能な状態にあるそうです。
さらにロイター通信によるとMaduro氏は来週に金に価値を裏付けされた仮想通貨を新たに発行するとされています。
投資家からは「仮想通貨ではない」という意見も
とあるベンチャーキャピタルはブルームバーグのインタビューに対して、「Petroは仮想通貨の成長の妨げになる。私はあれを仮想通貨とは認めない」と答えました。同氏はPetroが仮想通貨ではない大きな理由として非中央集権の必要性をあげています。
さらに同氏は「Petroは完全なる中央集権的システムによって構築されており、仮想通貨というよりは原油を金融商品化したものであり、新らしい原油市場の形となる」と付け加えました。