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2018/04/26ICOで100億円を調達したCOMSAの現状とは?
こんにちは、kaz(@kazukino11111)です。皆さん昨年の秋にICOを行い国内の案件としては異例の100億円を調達したCOMSAを覚えていますか? おそらくこの記事を読んでいる読者の方の中にも投資していたという方がいるのではないでしょうか。今回の記事では、最近ではすっかり名前を聞かなくなってしまったCOMSAの今に着目して現状をお伝えしていきます。 この記事の3つのポイント! 1.COMSAは当初予定していたICO案件を再検討へ 2.CMSトークンは右肩下がりでICO価格を割り込む 3.近日腕時計を販売予定でChronoswiss社はCOMSA上でのICOを検討中 COMSAとは? COMSA(コムサ)はZaifを要するするテックビューロ株式会社が運営しているプロジェクトでBitcoin,Ethereum,NEMを用いて既存ビジネスへのブロックチェーン導入をサポートするというものになっています。 去年の秋にICOを開始し、総額約109億円を調達した超大型ICOとなりました。Mediumによると、2017年第4四半期に行われたICO案件でCOMSAは5位に位置するほどの規模を誇ります。 当初予定されていたICO案件は再検討に 当初ホワイトペーパーには「2017年12月中にはプレミアムウォーター株式会社、Looop社、クリプトマイニングジャパンら3社がCOMSAのプラットフォーム上でのICOを行う」と書かれていましたが、結局これらは行われることなく2018年を迎えました。 そして2018年1月31日にテックビューロ社が公式アナウンスを出し、3社のICOの実施時期を再検討すると発表しました。 2017年は仮想通貨関連の法整備が進んでいませんでしたが、2018年に入り金融庁からの風当たりが強くなったことが実施時期再検討の原因のようです。 今年2月にはプラットフォーム整備に向けた態勢強化を発表 そして、今年2月にテックビューロが出したアナウンスによると、現在COMSAは法令に乗っ取ってICOを展開できるように態勢を整えるという点に尽力しているとのことでした。 おそらくCOMSA上でのICOを検討していた企業からも法整備を先に整えてほしいという声が大きくなったのだと推測されます。 確かにトークンホルダーからしても、法整備を先に完了させてくれた方が安心材料にはなりますよね。 トークンの相場はICO価格を大きく割って下落中 ICOで販売されたCMSトークンですが、当初は1トークンあたり約110円で販売されていました。ICOが終了し、Zaifでの取引が開始された直後は瞬間的に2,000円の値をつけるなど大きな盛り上がりを見せたCMSトークンですが、ICOの相次ぐ延期により、価格は右肩下がりに。 今年3月にはICO価格を大きく割り、60円前後を推移していました。ICO案件が全く発表されないことにしびれを切らした人たちの投げ売りと狼狽売りが重なってこのような結果になったのでしょう。 3月にはスイス製高級腕時計の販売を発表 そんなCOMSAから先月27日に、「仮想通貨をモチーフにしたスイス製高級腕時計を限定販売」というアナウンスがありました。 スイスに拠点を置くテックビューロ・ヨーロッパ株式会社と機械式腕時計ブランドのChronoswiss社が製作した腕時計をZaif上にてオークション形式で販売するとのことでした。 また、Chronoswiss社はCOMSAプラットフォームでのICOの実施を検討しているというポジティブなニュースも入ってきました。これを受け、CMSトークンの相場も70円台まで回復するなど期待が高まっている模様です。 まとめ 100億円という巨額を調達したものの、中々プロジェクトに大きな進展が見られないCOMSAですが、現在も水面下で動いており、今後に期待したいところではあります。 日本発として、CMSトークンホルダーとして、個人的には応援したいプロジェクトの一つです。 kaz 一番最初に2000円で売り抜けられた人ですら後悔するくらいに成長してほしい。
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2018/04/23まだインフルエンサーから買ってるの?
はじめましてBULLヒロと申します。株式トレード5年の経験をいかして、 初心者に向けたチャートやテクニカル知識向上を目指したブログ「3分で分かる仮想通貨ブログ」を書いています。 普段の仕事はIT広告関係で、まさに今回のテーマ「インフルエンサー」は専門題材です。 仮想通貨投資をしている方はTwitterで情報収集をしている方が多いと思います。 インフルエンサーは人より先に得た情報を配信してくれるので、私もさまざまな方をフォローしていつも情報を得ていますが、 インフルエンサーと全く同じ情報を得たとしても、いつ取引するかで結果が変わってきます。 今日は、インフルエンサーの情報を受ける側の立場として、メリットを踏まえたうえでリスクについて整理しましょう。 そもそもインフルエンサーの定義とは? インフルエンサーについて調べると「世間に与える影響力が大きい行動を行う人物」という回答が一般的です。 本来はこの通りが本来の意味だと思うのですが、Twitter上でのインフルエンサーとは「フォロワーの多い人物」の事をさしていると思います。 フォロワーが増えると何か変わるか? ここは、ぼくの話が1番参考になると思います。ぼくは今年の1月にブログを立ち上げ1ヶ月程度はフォロワーが500人程度でした。 そのあと2月後半にかけて様々な方と関わり、引っ張りあげられる形で現在はフォロワーが4,000人を超えています。 仮想通貨のブロガーの上位は10万人以上フォロワーがいるので、まだまだ少ない方なのですが、 何となーく、つぶやいた事でフォロワーさんに迷惑をかけないか、すでに恐怖を感じています。 そしてフォロワーが増えたからと言って、フォロワー500人の時と中身はまったく変わっていません。 どうしてもTwitterを見ているとフォロワーが多い = 信憑性が高いと思われがちだと思いますが相関性は無いです。 「信頼があるからフォロワーが増える」という意見もあると思いますが、炎上ツイートでフォロワーを集まる時点で、信頼性との相関性はないと考えた方がいいですね。 インフルエンサーの話なら欠かせないXPの件 このテーマを取り上げる時点で、きっても切れない話はXPの通称イナゴタワーの件です。 XPは初期開発陣が頓挫し、ロードマップも無いような将来性の見当たらない通貨でした。 当然価格は低迷し1XP 0.02円周辺で水位していましたが、引き継ぐ開発者が表れインフルエンサーに紹介されて火がつき、 ピーク時は1XP 2円まで値上がりました。 2ヶ月もかからず100倍近い高騰です。 買い値でこれだけ見え方が違う その後のXPですが現在は0.34円付近の価格帯で推移しています。 ピークに比べると大幅に下がっているのですが、それでも初期に買った人は購入額10万円でもこのような利益になっています。 選べるカードの枚数が違う 先ほどの例に出した初期購入者は、いつでも利益が出ている分、なんの心配もなくいつでも利確できます。 仮に値下がりしても、すでに資金もあり知名度があるインフルエンサーであれば、自らのアクションで値上がりための活動もお手の物です。 ここまで見ると、初期に購入した人と後から買った人の圧倒的な選択肢の違いが分かると思います。 なので、インフルエンサーはすでに圧倒的に余裕のある状況で、「まだこの通貨は買いである」と楽観的な意見を出している可能性が高いのです。 それも悪気などありません。 なぜなら当の本人にとっては大きく利益を出した、ありがたい通貨だからです。 相場の世界で手垢がついた銘柄とは? これまで初期に購入してその銘柄を推奨している人と後から買った人との、圧倒的な景色の差を説明しました。 あそこまで景色が違うと、今の購入者のリスクは抜きにして、すでに持っているインフルエンサーは自分が持っているコインを紹介します。 しかし一度値上がりした通貨は高い価格で損をかかえたまま保有している人が多く、値上がり時に大きな売りが出やすいです。 この事を株などでは「手垢がついた銘柄」と言い、投資経験が長い人は避けるものです。 もちろん、そんな事は関係なくさらに上がる可能性もありますが、売りが強い銘柄という事を理解したうえで購入しましょう。 人ではなく事柄で判断しよう これまでインフルエンサーや初期ホルダーとあなたの立場には、圧倒的な差がある事を説明しましたが、 それでも時間をかけて新しい情報を仕入れてくれる、インフルエンサーの情報は重宝するものです。 もちろん私も色んな方をフォローして、自分の知らない知識や情報を集めています。 インフルエンサーの情報は参考にはしても、「誰が言っているから買う」ような行動は避け 提供された情報の「この部分は将来性があるから買おう」と、人から事に注目点をずらしましょう。 この先、年内にも一通りの通貨がある程度以上の値上がりをするタイミングがきっと来るでしょう。 そのような時に、正しい判断基準で良い結果につながる事を祈ります。
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2018/04/17ビットコインの$1000スパイクはなぜ起こったのか?
Crypto Times公式ライターのYuya@yuyayuyayayuです。 4月12日、ビットコインの価格が1時間で1000ドルも急上昇するというサプライズが起こりました。 ブロックチェーンの特性上この価格の急騰の理由をズバリと突き止めることはできません。ですが、ネット上では色々な分析・説が上がっています。今回は、中でも可能性の高そうなものをまとめます。 ビットコインの価格急騰! 4月12日、19時50分(日本時間)で6876.36ドルであったビットコインが、20:45分には7796.25ドルとなり、約1時間で919.89ドルの急上昇を見せました。 銀行セクターでは、翌日の市場のオープンと共に真逆の動きを見せました。 JP Morganが9時30分ー15時30分間で114.50ドルから109.12ドルに急降下、米シティバンクも同時刻に73.22ドルから69.91ドルまで下がりました。 他の仮想通貨も概ねビットコインの価格変動と連動しているといえます。eosのみビットコインより先に価格が急騰していますが、これ自体はeosDACのエアドロップが関連していると考えられています。 価格急騰の理由には諸説アリ・・・? 仮想通貨市場でこのような急激な動きのワケを突き止めることは、他のアセットの市場と違い難しいようです。 ブロックチェーン自体に匿名性がありますから、せいぜいどこの取引所で一番取引されたか、くらいしかわからないのです。 しかし、そういった取引所・取引量やニュースの情報を基に、今回の価格急騰が何故起こったのかを説明する説がいくつかあるので紹介したいと思います。 イスラム法学者「ビットコインはシャリーア的にOK」 4月10日、インドネシアベースの投資ファンドBlossomでシャリーア・コンプライアンスを務めるMuhammad Abu Bakar氏は、ビットコインはイスラム法下でも使用可能なものだと発表しました。 シャリーア(=イスラム法)とはイスラム教徒が守るべきルールを集めた法律で、多様な解釈が可能なため、Bakar氏のようにイスラム法を学問的に研究する人たちもいます。 ビットコインはただの通貨ではなく取引や支払の方法でもある上、ブロックチェーン自体が今までにない技術であるため、これらがシャリーア下で許可されるべきかどうかには議論がなされてきました。 今回はビットコインだけの話でしたので他の通貨はまだわかりませんが、これだけでも(単純計算で)16億人のイスラム教徒の人々がビットコイン市場に参入できることになります。 この発表が今月10日、ビットコインの急騰がその2日後に起こったことを考えると、市場の拡大が推測されることに基づいて価格が上がった可能性は大いにあると言えるでしょう。 金融機関の大きな動き これに加え、今回の価格急騰は大型の金融機関の動きが引き金となった可能性が高いそうです。 英Indipendent紙のインタビューで、ブロックチェーンのスタートアップSmart Valor のOlga Feldmeier氏は、今回の変動はたったひとつの機関によるものである可能性すらあると主張します。 「大型の金融機関やヘッジファンドは、仮想通貨市場に入り込むタイミングをずっと伺っている。」とFeldmeier氏は言います。 「ビットコインの価格が7000ドルを超えたとき、取引ボリュームのほぼ全てがBitfinexから来ていた。つまり、どこかの金融機関がとても大規模な注文をしたと推測できる。」 仮想通貨は長期型投資のアセットとして人気があるため、売られにくく買われやすいーつまり、買ってホールドする人が多い、と言われています。 ですから、こういった機関による買い注文などが要因となるブル的な勢いは加速しやすいとも言えるでしょう。 注文システム・テクニカル分析に沿った動き CoindeskのOmkar Godbole氏は、今回の価格変動はテクニカル分析的な観点ではあまり驚くべきものではないと指摘します。 ビットコインの価格は同日16時ごろに100ドル近く落ちており、それから約四時間に急上昇が起こっています。 Godbole氏は、テクニカル分析ではこういった凹みの後から上昇までの時間が長ければ長いほど、ダウントレンドを破った時の急騰力が強いと言います。 レトロスペクティヴ的な見方ではありますが、ある意味分析通りのため、そう驚くことでもないとGodbole氏は主張します。 まとめ 政治(宗教)、金融機関、テクニカル分析といった様々な観点から、今回のビットコインの価格急騰のワケを考察してみました。 もちろんこれらが間違っている可能性もあれば、複数の要因が重なって起こった出来事なのかもしれません。 しかし、このように色々な目線から今回のような分析をしておくことによって、次回の価格変動を精査する際に役に立てばと思います。 最後まで読んでいただきありがとうございました!
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2018/04/16【検証】2017年に話題になったICOって今はどれくらいロードマップ通りに進んでるの!?
どうも、カリフラです(。・ω・。) 2017年にはICOにて話題になった通貨が数多くありましたが、ロードマップ通りに進んでるの? また、どれくらいの進行状況なのかというところについて3銘柄を厳選して今回まとめていきたいと思います。 ICOとは Initial Coin Offeringの略で、トークンセールなどとも呼ばれ、独自の暗号通貨を発行し、それを販売することで開発費や人件費などの経費を調達するというもの。 ADAコイン ADA公式サイト ではまず1つ目はADAコインことカルダノから見ていきましょう。 こちらはADAコインの2017年のロードマップですが、一部予定通りに行かなかったものはあるもののほとんどが予定通りに進んでいるといった印象です。 2017年の10月頃には大手海外取引所のBinanceやBittrexに上場し話題になり、価格も高騰しましたし順調にいっていると言えるのではないでしょうか。 2018年のロードマップから読み取れる進み具合は未だ取りかかれていない企画や進行状況が20%のものも見られますが、4月時点で既に50%も進んでいるプロジェクトもあったりと2018年度も今の所順調と言えるでしょう。 今後もこの調子で開発・マーケティングが進んでいくといいですね。 検証結果! 大手取引所上場済み 概ねロードマップ通りの進捗 価格もICO価格から大幅に上昇 OmiseGo(オミセゴー) OmiseGo公式サイト 続いてはICO価格から何十倍もの高騰を見せたOmiseGoのロードマップを見ていきます。 OmiseGoのロードマップは「囲碁」のワードを使って表現されていますね。 このロードマップからだとFUSEKI(布石)が2017年にリリース予定で、SENTE(先手)・HONTE(本手)は2018年上半期にリリース予定、そして残りのAZI(味)・TESUJI(手筋)・TENGEN(天元)に関してはリリースが未定といった感じですね。 ちなみに第一段階であるウォレットSDKがリリースされたという発表はまだ出ていないので、現在開発中ということでしょうね。 ロードマップ通りに行けば、オミセゴーは2018年の上半期にプロダクトをローンチすることが何回もありそうなので今後の動向に注目ですね。 検証結果! 大手取引所上場済み 概ねロードマップ通りの進捗 価格もICO価格から大幅に上昇 Tezos(テゾス) TEZOS公式サイト はい、そして最後は2017年の7月上旬にICOが行われたTezos(XTZ)の進行状況を見ていきます。 ちなみにカリフラが初めて参加したICO銘柄なんですよね〜。 TezosのICOは当時過去最大の約262億円を調達し話題を集めましたが、2017年11月にはTezosの運営で内紛が勃発したり、XTZトークンが持ち逃げされたという噂もあったり当初予定されていた2017年末にトークンが配布も未だに実行されていない状況です。 このように、ロードマップと言いますか予定通りに進んでいないプロジェクトもありますね。(どちらかと言うと予定通りに進んでいないことの方が多いでしょう。) https://twitter.com/TezosJapan/status/981333299904696320 しかしTezosに関しては先日東京にてミートアップが行われたりと、遅れながらも着々と準備が整ってきているようです。 検証結果! 未だにトークン配布されず トークン未配布のため未上場 着々と行動はしているがロードマップからは遅延 まとめ というわけで今回は2017年に行われたICOがどれくらいロードマップに沿って稼働しているのかということでしたがいかがだったでしょうか。 私たちの私生活に置き換えてもそうですが、予定はあくまで予定であってうまく行かないことって多いですよね〜。 ブロックチェーンやプロダクトの開発ももちろんうまく行かないこともありますので、ICOに参加する際にはしっかりホワイトペーパーを読み込んで、そしてロードマップを見て、そのプロジェクトがうまくいきそうかどうかをしっかり判断して投資していくことが大事になってくるでしょうね。 そして、自分が投資している銘柄はもちろんのこと、注目している銘柄が今どのような状況なのかチェックしながら今後のポートフォリオを組み立てていきたいですね(。・ω・。) という感じで今回はこのへんで終わりにします。 最後まで読んでいただきありがとうございました。それではっ(*・ω・)ノ
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2018/04/15行動経済学から見る仮想通貨【第4回】- ブロックチェーンの価値をめぐるバブル –
Crypto Times公式ライターのYuyaです。 「行動経済学から見る仮想通貨」シリーズ第三回では、ハイマン・ミンスキーが提唱したバブル理論を用いて仮想通貨バブルのメカニズムを解説しました。 今回は、仮想通貨から一歩外に出て、ブロックチェーンという技術全体から仮想通貨バブルを考察したいと思います。 行動経済学から見る仮想通貨【第1回】 -仮想通貨を買う人とその動機- - CRYPTO TIMES 行動経済学から見る仮想通貨【第2回】- 仮想通貨ブームとバイアス- - CRYPTO TIMES 行動経済学から見る仮想通貨【第3回】- ハイマン・ミンスキーとビットコインバブル- - CRYPTO TIMES スペキュラティブ・バブル Eden BlockのCEOであるNoam Levenson氏は、バブルを理解するカギは「推測(=スペキュレーション)」と「実用力」であると語ります。 この2つの言葉は、ある資産の真の価値をめぐる推測と、その資産の実用性のことを指します。 ブロックチェーンで例えてみましょう。 まず、この技術(ビットコイン)が話題になるにつれ、人々が(仮想通貨)市場に投資を始めます。これから大きくなる技術、つまり、現時点で過小評価されている資産にお金を入れるということです。 ここで難しいのが、どのポイントでブロックチェーンが正当な価値に到達するのか、つまり、ブロックチェーンというテクノロジー自体がいくらなのか、を判断することです。 この結果、利益への誘惑や情報の欠乏が重なり、人々はブロックチェーンはまだ正当な価格に達していないと推測し、価格が高騰します。 これがスペキュラティブ(推測・投機)バブルの始まりなのです。 過大評価されやすい資産 Levenson氏は、こういったスペキュラティブ・バブルの崩壊には資産の実用力が関係してくると主張します。 バブルの崩壊は、この推測上の真の価値(バブルピーク時の価格)に技術の実用性(実社会への応用に基づいた価格付け)が追いつかないことが判明した時に起こるというのです。 過去の金融危機から考察すると、バブルというのは 現時点で資産があまり実用・応用されていない。そして、 価値を付けにくい。特に、資産自体に利用価値がない。 資産に起こることが多いといえます。 90年代後半に起こったドットコム・バブルはインターネットの普及とその莫大なポテンシャルをめぐって起こったスペキュラティブ・バブルでした。 似たように、ブロックチェーンにも社会・金融・ビジネスの構造をガラリと変える可能性が備わっています。そして今、私たちはこの技術が少しずつ実用化されている段階にいることになります。 しかし、家、食べ物、石油などといったものと違い、ブロックチェーンという概念自体には直接的な利用価値はありません。 ブロックチェーンを利用したプロダクトが生まれて初めて、価値を計算することができるのです。 これが将来、実用化が進んだ段階でのブロックチェーンの価値を推測する上で問題となるのです。 その結果、推測された価値が、ブロックチェーンが実際に社会にもたらす価値よりも遥かに高くなる可能性があるわけです。 ブロックチェーンには、上記の項目以外にも特別に価値付けを難しくする要素があります。 Milano-Biococa大学のFerdinando Ametrano氏は ゲーム理論 暗号学 コンピューターネットワークとデータ処理 経済・金融理論 といった理論・技術的な面、そして更に一番大きいのが、現在の社会・金融・ビジネスの価値観が変わることに対する抵抗が仮想通貨に対する理解を複雑化していると言います。 まとめ ブロックチェーンが社会を激変させることはほぼ確実といってよいでしょう。しかし、この技術が完全に普及するまでにはまだ10~20年かかると言われています。 言い換えれば、今の市場では10~20年先の「ブロックチェーンの値段」を推測しているわけですから、とうてい正確なものとは言えないでしょう。 投機的な取引はこういった現象に生かされているとも言えるのかもしれませんね。 参考文献: About Bitcoin, Blockchain, and the DLT Chimera Popping The Bubble: Cryptocurrency vs. Dot Com
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2018/04/13【RSK Blockchain Conferenceレポート】プロジェクトやプロダクトの紹介
先日開催された「RSK Blockchain Conference in tokyo」では、RSKについてだけではなく様々な面白いプロジェクトやプロダクトが紹介されました。 紹介されたものについての概要をまとめてみました。気になるものがあったら是非チェックしてみてください! BUNDLE BUNDLEは、仮想通貨の取引所をまとめて一括で取引できるプラットフォームです。 BUNDLEでは、Buy、Utilize、Navigate、Diversify、Learn、Easeの6つをテーマにしています。 それぞれの意味は以下のようになっています。 ・Buy(複数の通貨をワンクリックで買う) ・Utilize(通貨をベストプライスで買う) ・Navigate(コミュニティがもっと稼ぐ) ・Diversity(一つのアカウントで複数の取引所にアクセス) ・Learn(良いトレーダーから学ぶ) ・Ease(取引を単純に) と、並べられてもこれらのポイントが実際にサービスにどのような形で反映されているのかよく分からないと思います。 BUNDLEのHPで公開されているこちらのデモ動画を見ればイメージが掴めると思いますのでちょっと見てみましょう。↓ https://www.youtube.com/watch?v=ofpO-4fnC9s 取引所一覧と通貨一覧が1ページに収まっていて、それぞれの通貨の最安値が表示されていることが分かります。 また、自分で選択した通貨でポートフォリオを組むことができるようです。ワンクリックで複数の通貨を購入することもできるみたいですね。 さらに、他の人のポートフォリオを見ることが可能で、上手いトレーダーから学ぶこともできるようです。 このサービスが実現すれば「BinanceにログインしてBNBトークンを買って、今度はKucoinにログインしてKCSトークンを買って、今度は・・・・・」といった手間が省け、とても取引しやすくなると思います。 BNDトークンを発行し、ICOも成功したようですし今後の動向に注目です。 CoolWallet S CoolWallet SはCoolBitx社が開発した世界初のカード型ハードウェアウォレットです。 従来のハードウェアウォレットはパソコンに接続して使うものでしたが、CoolWalletはBluetooth でアプリ(ios/androind)に接続し、資産の管理をすることが可能となります。 CoolWallet Sは現在Bitcoin(BTC),Litecoin(LTC), Ethereum(ETH), Ripple(XRP)の4種類となっており、今後追加予定だそうです。 もしカードを紛失、破損してしまった場合も、アプリ側から復元をすることが可能なので安心です。 また日本語対応のため、英語が分からない方でも利用が可能となっています。 気になる方はホームページ(https://coolwallet.io/ja/)にアクセスしてみてください。 Youtubeで紹介動画をあげている方(エルメスさん)もいらっしゃるのでこちらも是非参考にしてみてください。 https://www.youtube.com/watch?v=zZf_0huu05I EthicHub EthicHubはコーヒー豆や、とうもろこしなどの農産物の生産者と投資家を直接繋げることができるプラットフォームです。 世界に銀行口座を持っていない人は約20億人いると言われており、そのうちのほとんどが生産者だと言われています。 彼らは、地元の仲介してくれる人や企業に多額の仲介料払って、自分達の農産物を販売しています。 そこでEthicHubは、スマートコントラクトを利用したサービスで先進国の投資家と生産者を直接結びつけます。 EthicHubを使えば世界中の先進国の投資家達が生産者のバックアップをすることが可能となります。 もちろん投資家側にもきちんと報酬が入るようなシステムになっています。 「日本の家で普段何気なく飲んでいるコーヒーの豆を作っているブラジルの農家さんに投資ができる。」 もし、そのブラジルの農家さんが上手くいけば自分も報酬を得ることができる。これはなかなか面白いですね。 ホームページに紹介動画があります。英語ですが絵が分かりやすいので是非ご覧ください↓ https://www.youtube.com/watch?v=6wfn4MKU-os Wibson wibsonは個人のデータを販売できるプラットフォームです。 私達が普段何気なく暮らしている中で生まれるデータは実は企業側からするととても欲しいものなんです。 例えば、「朝ごはんは卵焼きとご飯を食べた」「朝は必ずシャワーに入る」など私達にとってはどうってことないことでも、 企業側からすればそれは顧客のニーズを分析する際の重要なデータとなるのです。 wibsonでは、個人のデータを好きな時に欲しい人や企業に販売することができます。 自分達の何気ない情報で報酬がもらえたら嬉しいですよね。企業側も、莫大な費用をかけてデータを収集しなくてすむのです。 しかし、そうなるとデータ購入者は「いい加減なデータではないか?」、データ提供者側は「プライバシーに問題が出るのではないか?」といった心配が出て来る可能性があります。 報酬が欲しいからといってテキトーにデータ入力をしている人が出て来る場合もあるし、自分の情報が変な様に使われる可能性もありますよね。 Wibsonでは、スマートコントラクトを実行し、暗号化されたオフチェーンでトランザクションを送ります。 この結果、個人のデータの信頼度が上がり、好きな時に自分のデータを市場から消したり出したりできます。 winbsonのHPはこちらとなっています。詳しい内容は是非こちらをご覧ください。 mobilum 「Pay anywhere, any cryptocurrency, any payment card」 mobilumのテーマです。mobiliumはあらゆる仮想通貨をあらゆる支払いカードと直接繋げることができるサービスです。 現在、仮想通貨で支払いができるお店などはまだあまりありません。日本で有名なところではビックカメラでBTCで支払いができるぐらいでしょうか。 また出来たとしても、支払いをする際には店によって勝手が違ったりと色々と面倒です。 mobilumはクレジットカード等の支払いカードと各仮想通貨の架け橋となるサービスです。 mobilumで公開されているイメージです。↓(キャラクターかわいい、、) XRP,NEO,LTC,BTCなどのコインをmobilumウォレットに入れる ↓ mobilumトークンに変換する ↓ mobilumプラットフォーム上でVISAカードや、MasteCardなどに繋げる。 こんな感じですね。実際に上手く利用するには、仮想通貨が世界にもっと広がる必要があると思いますが、そうなった時とても魅力的なサービスだと思います! mobilumのHPはこちら。キャラクターがかわいい(←2回目)ので是非見てください! Quoinex Quoinex(コインエクスチェンジと読みます)は株式会社QUOINEが運営する仮想通貨取引所です。 対応言語は日本語と英語となっているので日本人の方はスムーズに利用することができます。 QuoinexはBTCのトレードにかかる手数料が無料という特徴があります。これは現物取引でもレバレッジ取引でも無料となっています。 また、通貨ペアの種類がとても多いのも特徴の一つです。 JPY(日本円)、USD(米ドル)、EUR(ユーロ)、HKD(香港ドル)、AUD(豪ドル)、CNY(人民元)、SGD(シンガポール・ドル)、 INR(インドネシア・ルピア)、IDR(インド・ルピー) など53種類もの通貨に対応しています。 さらに、レバレッジを最大タイの25倍までかけることができます。トレードを頻繁にする方にはとても魅力的な取引所です。 日本での知名度は他の大手取引所と比べてまだまだですが、これからどんどん注目される可能性のある取引所です。 Quoinexのトークン「QASH」も発行されていますので、気になる方は是非調べてみてください。 ホームページ(こちら)も日本語で書かれていて、見やすいので是非チェックを! Blox Bloxは仮想通貨投資家が抱える問題を解決するためのサービスです。 仮想通貨投資家が抱える問題というのは3つあります。 ・取引所が沢山あり、資産管理が大変 ・価格変動が激しいため初心者にとってはハードルが高い ・情報を追うのが大変 すでに仮想通貨取引をしてる方は「うんうん」と頷いていると思います。 Bloxでは、異なる取引所の通貨を一括で管理することができます。 さらに、トレーダーネットワークというものがあります。 これは、やり手投資家の投資を自動で真似できたり、他の人のポートフォリオをBloxが発行するトークンを払うことで閲覧できたりするものです。 初心者がベテラントレーダーの真似をして稼ぐことができる可能性があるということです。 さらに、BloxではICOダッシュボードを用意して視覚的に見やすい情報を利用者に与えたり、Blox側から利用者にタイムリーな情報を与えられるサポートをします。 これらのサービスにより上に挙げた3つの問題が解決できると考えられています。 BloxはCDTという自社のトークンも発行しています。気になる方はホームページ(こちら)を是非チェックしてみてください まとめ 「RSK Blockchain conference in tokyo」で紹介されたプロジェクトやプロダクトをまとめて紹介してみましたがいかがだったでしょうか。 仮想通貨は値段の上下だけではなく、様々な魅力的なサービスを生み出すことができるものだと分かったと思います。 今回のようなイベントではこのように様々なサービスの紹介がされていることがあります。 是非、興味がある方はこのようなイベントに行ってみて色々情報収集してみてください! (それかここの記事読んでください笑) この記事は以上になります!ありがとうございました! ・【RSK Blockchain Conferenceレポート】Root Stock CEOが考えるブロックチェーンの未来 ・【RSK Blockchain Conferenceレポート】パネルディスカッション「私たちの世界を変えるアプリケーション」
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2018/04/11【3月のファンダによる値動きまとめ】値上がり開始日、変動率を振り返ろう
2018年も4月に入り、新年度が始まりました。 月が変わったということで3月の注目ファンダでまとめたファンダで、そのあと値動きがどのようになっていたかを振り返ります。 ファンダでどのように値動きがあったのかを知っておくことでトレードに役立てることができるかもしれません。 留意点 値動きの初動などは個人的な判断を含みます。 掲載している値動き・チャートはBTC建てです。 NEO:ONTエアドロップ 日にち 最安値 最高値 初動日 02/21 0.010880 0.011530 最高値 02/27 0.012817 0.013988 当日 03/01 0.011600 0.013007 初動-当日 最大変動率 8 28.6% 予定日 内容 3月1日 NEOホルダーへのONTのエアドロップ(0,2%の割合)1974823ブロックでスナップショット 注目度が高かったこともあり、NEOが当日にかけて値上がりしました。 最大で28.6%の値上がりを記録しています。(Binance) 27日はNEOの利確売りもあったようで、エアドロップ当日までには下がっていますね。 ETC:ハードフォークでCROが付与 日にち 最安値 最高値 初動日 02/09 0.002417 0.003180 最高値 02/14 0.003530 0.004109 当日 03/01 0.003002 0.003224 初動-当日 最大変動率 20 70.0% 予定日 内容 3月4日~3月5日 ETCが5500000ブロックでハードフォーク。CLOが1:1で付与 $etc seems like a no-brainer. 5th March Calisto airdrop, volume already picking up, price rising. Could go to 500k or even higher. — GPas (@GarryPas) 2018年2月8日 ETCのハードフォークは引用Tweetのように、1ヶ月ほど前から注目度が高く、早くから値上がりがありました。 最大で70%の値上がりがあり、注目度の高さが伺えます。 GTO:ウォレットリリース 予定日 内容 3月4日~3月5日 GTOのウォレットがローンチ 地合いの悪さ、公式発表が遅れたこともあってか、値動きはほとんど見られませんでした。 ADA:ロードマップアップデート 予定日 内容 3月4日~3月5日 ロードマップがリニューアル 毎月のロードマップアップデートがあり、日程通りに行われました。 ロードマップに予定されているだけのファンダは遅れることが多いです。 運営からの発表などがない場合は、telegramなどで運営に直接確認するのが良いかもしれません。 SRN:リオネル・メッシを起用したコマーシャル撮影開始 日にち 最安値 最高値 初動日 03/07 0.000057 0.000063 最高値 03/08 0.000060 0.000087 当日 03/08 0.000060 0.000087 初動-当日 最大変動率 1 53.4% 予定日 内容 3月7日~3月8日 バルセロナでメッシを起用したコマーシャル撮影スタート CM撮影当日に値上がりがありました。注目度はそれなりに高そうですね。 さっちゃん 4月4日で出来高があるのも気になります… OK:OKCashが半減期を迎える 日にち 最安値 最高値 初動日 03/01 0.000023 0.000029 最高値 03/02 0.000025 0.000036 当日 03/08 0.000022 0.000025 初動-当日 最大変動率 7 60.4% 予定日 内容 3月7日~3月8日 OKの報酬が半減 半減期直前が最高値になりました。 初動日からは最高で60%ほどの値上がりになっています。 次回の半減期を狙う方は参考にしてみてください。 XMR:ハードフォークでXMV付与 日にち 最安値 最高値 初動日 03/02 0.028252 0.031899 最高値 03/07 0.031466 0.034315 当日 03/15 - - 初動-当日 最大変動率 13 21.5% 予定日 内容 3月14日~3月15日 1529810ブロックブロックでXMRがハードフォーク、1XMRに対して10XMVが付与 MoneroV's snapshot date will be postponed to ~30th of April, block 1564965 to facilitate third-party services requests, and reasons detailed in the following announcement:https://t.co/JscBURccNM$xmv #monerov $xmr pic.twitter.com/f6QHY0qxws — MoneroV (@monero_v) 2018年3月8日 予定されていたXMRのハードフォークは延期になり、この発表後に暴落が起こっています。 このハードフォークに向けて値上がりはあったので、次のハードフォーク(4月中を予定)までにどう値動きするかに注目です。 TRX:テストネットローンチ・バーン 日にち 最安値 最高値 初動日 03/19 0.00000349 0.00000389 最高値 03/20 0.00000375 0.00000458 当日 03/21 0.00000409 0.00000445 初動-当日 最大変動率 2 31.2% 予定日 内容 3月21日~3月22日 TRXのテストネットがローンチ 予定日 内容 3月中 TRXのコインバーン。枚数は未発表 注目度が高かったのでしっかり値上がりがあったようです。 この後のBurn発表もあって3月は継続的に値上がりが続きました。 SHIFT:ウォレットなどリリース多数 予定日 内容 3月31日 ウォレットのリリースやホワイトペーパーの更新など、多数のイベントが重なる 時価総額200位以下の草コインで、注目度が低かったこと、地合が悪かったこともあってか、あまり値動きはありませんでした。 その後4月4日には大きく買いが入っています。 NAS:メインネットローンチ 日にち 最安値 最高値 初動日 03/19 0.00048990 0.00059300 最高値 03/19 0.00077301 0.00092600 当日 03/30 0.00077301 0.00092600 初動-当日 最大変動率 11 89.0% 予定日 内容 3月中 メインネットがローンチ 確実に進んでいるプロジェクトということもあり、注目度高めでした。 最大90%近い値上がりもありましたが、事実売りもあって現在値下がりはしています。 COSS:フィアットペア取引開始 予定日 内容 3月中 取引所「COSS」でフィアットペアの取り扱い開始 フィアットペアの取引は4月中になるという公式アナウンスがありました。 遅れながらも、公式発表後には価格が上がっています。 ICON:モバイルウォレットリリースなど 予定日 内容 3月中 モバイルウォレットローンチ、トークンスワップなど ICXのモバイルウォレットローンチ、トークンスワップは3月中の予定でしたが、こちらは遅れています。 一方、Bithumbに上場したことによる値上がりもありました。 まとめ 3月のファンダによる値動きをまとめました。 動き出すタイミングや価格の変動率をある程度把握しておくと、アルトコインのトレードに役立つかもしれません。 さっちゃん まだまだ地合いは悪いので、ビットコインの動きにも注意しましょう。
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2018/04/03ママコイナー主婦ミーの仮想通貨ニュース振り返り!【3月まとめ】
初めまして!ママコイナーの ミー@me_memechanと申します。 今回からCrypto Timesさんで連載記事を書かせていただくことになりました。 私は、自分のブログ『主婦が仮想通貨で生活するブログ』で毎日、仮想通貨ニュースのまとめの記事を書いています。 連載記事では、激流のような流れの速い仮想通貨ニュースの中から、さらに厳選したニュースや仮想通貨に関する情報をピックアップしてまとめたいと思います。 3月の仮想通貨ニュースまとめ もう4月に入りましたが、2018年3月は下降トレンドに突入して、総じて下げ相場になってしまいました。いったい世界では何が起こったのでしょうか。 今回は、2018年3月に起こった4つの大きなニュースを振り返りたいと思います。 マウントゴックスの売り圧力 3月に大きくビットコインの価格が崩れたのは、マウントゴックスの売り圧力が大きな原因の一つではないかといわれていました。 マウントゴックスの売り圧力とは、当時経営破綻したマウントゴックス取引所の破産管財人が32,000BTCを市場に放出した売り圧力です。 32,000BTCは、日本円に換算すると300億円を超える金額になり、これだけ大きな金額が一気に売りに出されれば投資家の不安要素として働いたのではないかというものです。 しかし、現実は1度に売りに出されたのではなく、2017年12月22日~2018年2月9日の5回にわたって、売りに出されており、実際にビットコイン価格の終値が下落したのは、このうちの1回(2月8日の4,000BTC)の売りだけです。 このことからも、マウントゴックスの売り圧力が実際のビットコインの価格下落に直接的につながったとは言い難いと考えらます。 しかし、マウントゴックスにはまだ16万6344BTCと、16万8177BCHが手元に残っています。 この売りに出されていない手元に残っているBTCとBCHをどのように売るのかで、また大きな論争や投資家の不安を呼ぶ要因になることは間違いないと考えらます。 Mt Goxの破産管財人がBTC売却について語る - CRYPTO TIMES G20の規制 G20の規制の話は、以前から大きな話題になっていました。 G20とは、日本、アメリカ、中国、欧州連合などを含む先進国の中央銀行総裁や財務大臣が集まり、世界の経済・金融情勢や国際通貨制度などを話し合う大きな会議です。 このG20で仮想通貨の世界的な大きな規制が入るというニュースが様々なメディアで躍っていました。 しかし、3月19日と20日で実際に開かれたG20では、仮想通貨の規制は入らず、『世界のGDPからみると仮想通貨の時価総額は1%にも満たない小さなもので今の段階で規制するほどの規模ではない』とG20の金融規制をまとめるFSB(Financial Stability Board)の会長が言及しました。 この報道を受けて3月19日のビットコイン価格は急反発して+10%UPと価格を大きく戻していました。 私自身もこのニュースを聞いて、まだまだ仮想通貨市場は小さい黎明期であり、まだまだ伸びしろが残っているものと確信しました。 日本がG20各国に仮想通貨を用いた資金洗浄の防止に協力を求めていく方針を発表 - CRYPTO TIMES 【2018年3月版】世界各国の暗号通貨に対する規制と見解まとめ - CRYPTO TIMES バイナンスの日本撤退 世界最大規模の仮想通貨取引所バイナンスが日本の金融庁から警告を受けたニュースも界隈に衝撃を与えました。 3月22日に金融庁からバイナンスに向けて、「営業をやめなければ、警察当局などと連携して刑事告発する」という内容が日経新聞の電子版からリークされました。 バイナンスのCEOは、まだ金融庁からはなんの警告も受けていないとTwitter上で発表しましたが、翌日になり、実際に金融庁からバイナンスに警告が正式に出されました。 バイナンスCEOはこれを受けて「我々の弁護士が金融庁に問い合わせをしており、解決策を見つけるだろう」と自身のTwitterで述べています。 バイナンスの取引量は現在世界一です。またバイナンスの利用者の割合はアメリカが1位で、日本が次いで2位としています。 多くの日本人がバイナンスを利用しているので、日本人にとっては非常に大きなニュースになりました。 今後、規制がかかり日本からは海外取引所が使用できなくなるのではないかという声が挙がってきていますが、私の私見ではそれはないかと思います。 今回のバイナンスへの警告は、日本への営業を禁止する旨の警告で、顧客の本人確認と匿名通貨のマネーロンダリング対策を行うようにというものでした。 今のところは、日本人ユーザーがバイナンスへのアクセスを禁止するものではないので、私たちユーザーが過敏に反応し過ぎる必要はないかと考えています。 ただ、今後どうなるかは全く分からないので、金融庁の発表には注視する必要はあると思います。 金融庁が世界最大の仮想通貨取引所BINANCE(バイナンス)に警告! - CRYPTO TIMES Binance(バイナンス)が拠点を香港からマルタ島に移転を発表! - CRYPTO TIMES コインチェックNEM不正流出事件の対応 コインチェックのNEM不正流出事件から、コインチェックにも大きな動きがありました。 3月12日には、NEMの補填合計額460億円は顧客のユーザーアカウントに直接反映されました。 また現在は、一部通貨を除く、アルトコインの出金、売却が開始しています。 さらに匿名三兄弟といわれている、モネロ(XMR)、ジーキャッシュ(ZEC)、ダッシュ(DASH)はマネーロンダリング等の観点から今後の取り扱いはなくなる方向で進んでいるようです。 コインチェックは、全ての運営の再開に向けては非常に慎重でセキュリティや運営方針を第三機関や金融庁と綿密に打ち合わせを行っているようです。 コインチェックがどのように動くかで、市場への影響も非常に大きいと考えらます。 資本提携などの話も出ているようですが、公式発表がまだなにも行われていないので、今後の方針方法には注目が集まっています。 コインチェックの補償・返金開始に伴いNEM(ネム)が急上昇 / 他通貨は降下 - CRYPTO TIMES coincheck記者会見の最新情報 来週中にも補償が開始か? - CRYPTO TIMES 4月からの仮想通貨ニュースについて 上記に挙げた4つの大きなニュースはどれもネガティブ要素が強いものです。 しかし、細かなニュースを拾い上げると、ヤフーの仮想通貨市場への参戦や、大企業との提携や実験など仮想通貨界隈には良いニュースも山のように出てきていました。 4月のニュースも当然ネガティブなニュースもポジティブなニュースもたくさん出てくると思われます。 私が注目したい4月のニュースは、SBIバーチャル・カレンシーズ(SBIが新しく開設する取引所)と、コインチェックの今後の動向です。 世界の金融市場から比べるとまだまだ仮想通貨市場は小さなものです。その為に、仮想通貨のニュースは通貨の価格へと直結するものが多いのが現状です。 仮想通貨投資もまだまだチャンスはこれからいくらでもやってくると思うので、そのチャンスや波に乗れるように常に仮想通貨ニュースには目を光らせておきましょう。
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2018/03/29行動経済学から見る仮想通貨【第3回】- ハイマン・ミンスキーとビットコインバブル-
Crypto Times公式ライターのYuyaです。 「行動経済学から見る仮想通貨」シリーズ第二回では、人々が仮想通貨ブームに乗りたがる理由を心理学的な定義から解説しました。 第三回となる今回では、こういったブームがなぜ仮想通貨の価格を激しく上下させるのかを解説し、そして究極の「仮想通貨市場ではバブルが起こっているのか?」という質問にお答えしたいと思います。 行動経済学から見る仮想通貨【第1回】 -仮想通貨を買う人とその動機- - CRYPTO TIMES 行動経済学から見る仮想通貨【第2回】- 仮想通貨ブームとバイアス- - CRYPTO TIMES ハイマン・ミンスキーのバブル理論 ハイマン・ミンスキー(1919-1996)はアメリカ出身の経済学者で、「バブルを組み込んだ」景気変動の理論を提唱し世界中から注目を集めました。 経済景気にはバブルの発生・崩壊が大きく関わっているとし、バブルには決まったサイクルがあると主張したのです。 上の画像はミンスキーの功績を元にしたバブルのチャートパターンの典型的なものです。 仮想通貨の価格チャートがミンスキーのバブルサイクルチャートに一致していれば、仮想通貨市場もバブルである、と言えるかもしれません。 青字でナンバリングされている部分がバブルの段階と言われています。それぞれ詳しく見てみましょう。 1. きっかけ バブルの始まりには必ずきっかけがあります。 新たなテクノロジーや低金利などがきっかけとなり景気が刺激されます。これがバブルの種となるわけですね。仮想通貨の場合はもちろんビットコインとブロックチェーンのことを指します。 2. ブーム きっかけが起こってすぐは価格も低いものですが、いずれメディアからの注目と共にブームが起こります。 市場参入者が毎日のように増え、価格がプラス方向にモメンタムを持ちます。第二回でも解説したように、「チャンスを逃したくない」と恐れて市場になだれ込む人々も増え、市場の熱はドンドン上がります。 3. ユーフォリア チャートの一番大きい山の周辺をユーフォリア(景気の繁栄局面)と呼びます。 「価格はまだまだ上がる」「仮にバブルだったとしても、明日崩れることはないだろう」と言って市場のリスクを軽視し、買い上げ続ける人々が後を絶たない場面です(グレーターフール理論)。 4. インサイダーによる利益搾取 資本のもうけが最高水準に達した時、銀行やファンドなど情報・知識のある機関から商品を手放して行きます。 価格が下向きになり、人々はバブルが崩壊し始めたのではと憶測します。 5. パニック バブルの崩壊が目に見えてわかり始めると、投資家・投機家たちはパニックに陥ります。 取引にはマージンの絡みもあるため、人々はあまり損益のことを考えず、今すぐに商品を手放すことを最優先します。 その結果、商品の価格は急降下します。 6. 後悔と分析 バブルの最大の特徴は弾けるまでわからないというところです。人々はこの段階でようやくバブルの存在を認知します。 中には「このバブルが起こることはわかっていた」と錯覚する(ハインドサイト・バイアス)者も出てきます。 経済は次第に回復し、バブルの起こった商品はより厳しく規制・監視される傾向にあります。 しかし、経済の回復、または相対的に規制の緩い商品の登場などが新たなバブルのきっかけとなる場合があります。 (6)の後(1)に戻るからバブル「サイクル」なんですね! ビットコインバブルは起こっているのか? 何やら長々と理論を書いてるけど、結局ビットコイン市場はバブルなの? 実際にビットコインの価格チャートを分析してみましょう。 うーん、右端の部分、ミンスキーのバブルチャートにそっくりですね。 「バブルなの?」という質問には、「バブルでした」とお答えするのが最適かもしれません。 赤色の丸が付いている部分はなんだか小さい版のバブルチャートに見えますね。小さいバブルをいくつか経験した後に、大きなバブルが弾けた後という感じでしょうか。 今後の展開 バブルが弾けた後なのはわかったけど、じゃあこの後はどうなるの? 「バブル」という言葉はその商品の価値が過大評価されているということを示唆します。 土地の価値(日本)や住宅ローンの信用(アメリカ)が過大評価されてバブルになる、と言うのはわかります。過去、あるいは他国の価格・需要・信用を見て相場が出せるからです。 しかし、仮想通貨の場合はどうでしょうか?仮想通貨の本当の価値というのは誰にもわかりません。 将来に今回のスケールを遥かに超えるような「バブル」がおこるかもしれませんし、価格が安定して、不換紙幣に取って代わる通貨になるのかもしれません。 逆に、政治的観点やハッキングのリスク等から見捨てられ、高ボラティリティー系金融商品となり続けるかもしれません。 そもそも、分権性や匿名性といった特徴はどのように価格に反映されているのでしょうか。このように仮想通貨のバブルは他の商品のバブルと状況が大きく違うということがわかります。 では、こういった仮想通貨特有のバブルというものを仮想通貨界・金融界の専門家たちはどう見ているのでしょうか。ここからはまた次回解説したいと思います。 最後まで読んでいただきありがとうございました! 参考記事: 5 Steps Of A Bubble
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2018/03/27腹筋女子 西村紗也香のはじめてのドキドキ仮想通貨 第2回 -初めて買った通貨♪-
CRYPTO TIMESをご覧の皆様、こんにちは!! 西村紗也香(@SAYACA_KOIN)です(^^) CRYPTO TIMESでのコラム第2回目は私が初めて買った通貨に関して書いていきたいと思います♪ わたしが初めて買ったコイン コインチェックに登録して… ハガキが届いて… よぉーし!いざコインを買うぞぉぉぉ!! と準備が整ったところで!私が初めて買ったコインはRipple(リップル)でした! なぜかというと、まず仮想通貨について色々説明してくれた知人から 「とりあえずRipple(リップル)を買うべき!!」 と言われたから。笑 信頼できる人だからこそ、勧められてすぐにコインチェックに登録して…入金して…直感で即行動に移しましたが、、 今思えば、コインについて何も調べずに買うなんて… なんて恐ろしいことをしていたんだ!笑 と思います。笑 でも、それがリップルでホッとしてます。笑 その時は仮想通貨といってもビットコインを買うもんだ。 と思っていたのと、コインチェックで買えるコインを色々見ていても何が何だか…全く分かりませんでした。 ただ、「リップル」を勧められてなんとなく…なんとなーく…名前も可愛いなぁ♡という理由が大きく、、笑 ほんとに“なんとなく”で買っていました。 今思えば、ギャンブルにもほどがある。笑 買ってからRipple(リップル)について調べ始めた そもそも、それぞれのコインについて…どういうコインなのか?どんな目的で作られているコインなのか? など、そんなことすら…知らないままで仮想通貨を始めた私でしたが、、 ハマると相当熱中する性格なので、リップルについてネットで調べる日々になっていきました。 まず、リップルとは “国際送金に使われるというコイン” そして “送金が速い” ということを知り、これは!!目に見えて世の中に必要とされるものじゃないかっ!! とリップルの将来性にかなり期待できる!!とその瞬間にワクワクしたことを今でも覚えています。笑 Ripple(リップル)の時価総額 リップルのことを調べていた際、「時価総額」という言葉が出てきました。 時価総額は【発行枚数×コインの値段】で出てくるということで、、 今の時価総額ランキングは、1位ビットコイン、2位イーサリアム、そして3位がリップル。 リップルが1位になるには、ビットコインの時価総額÷リップルの発行枚数だから… ビットコインは今現在(2018年3月)約1680万枚発行されていて、今のレートをかけると時価総が出る! つまり、、 16,800,000×815,799=13,705,420,200,000円 (桁が多すぎてわからなくなるー笑) でも、リップルだけ上がるというのは少し考え難いので、、 仮に1BTC 300万円になっていたとする! そして、その時はビットコインが1800万枚マイニングされていたとする! これで計算したら、、 1XRP 540円!! ほほぉ〜♡♡♡ リップルが540円くらいになったら、1位になれるのかなぁー♡ あくまで想像だけど、、540円だと去年末に300円タッチしていたし、ぜんぜん現実的な値段だし、ワクワクしますね!! Ripple(リップル)の国際送金 リップルは流動性も高く、銀行はテスト送金をしているという話も聞きます。 リップルが実際に国際送金を開始したら…世界はどうなるのか? リップルの特徴として、、 送金速度が速い 送金手数料が安い この2つが他の通貨との大きな特徴でもあると思うので、 企業間での大きなお金に使われるのはもちろん、一般ユーザー間でも通貨間のハブとして使われるのがポピュラーになっていくのではないでしょうか♪ XRPは送金速度も速く、手数料も安いので、時間的コストも価格的コストも削減可能になりますよね!! また、今はBTC建、ETH建の通貨が多いですが、将来的には、XRP建の取引も登場するんじゃないかなぁ〜♪と、私は想像しています(^^) Ripple(リップル)への握力は高まるばかり 今、仮想通貨の相場は全体的にかなり暗く… チャートを見てもなかなかテンションが上がりませんが、、 こうやって想像しただけでも私はワクワクが止まりません(^^) そんな明るい未来を考えて、この下落ムードのネガティブな気持ちを回避して過ごしています! これからもリップルの今後が楽しみです♡ バックナンバー 腹筋女子 西村紗也香のはじめてのドキドキ仮想通貨 第1回