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2019/04/16Zcash BD Joshが語る『匿名技術が持つ可能性とは?』 Zcash Business Developer Josh Swihart氏へインタビュー
今回、CRYPTO TIMESではZcash(ジーキャッシュ)が日本を訪れた際にインタビューを実施しました。Zcashは「ゼロ知識証明」と呼ばれる技術を用いることで、トランザクションを秘匿することができる通貨です。 しかし、匿名通貨であるという観点から、マネロン・テロ資金へ使われるのではという懸念点もあり、日本では昨年、coincheckより上場が廃止されました。 今回、実施したインタビューではZcashのBusiness DeveloperであるJosh氏にZcashに関して、そして匿名技術がなぜ重要であるかという点に関してを聞きました。 Zcash Business Developer Josh Swihart氏へインタビュー Zcashと匿名通貨の必要性とは? [caption id="attachment_35843" align="aligncenter" width="667"] Neutrinoでインタビューを実施[/caption] -- 本日はインタビューに応じていただきありがとうございます。自己紹介をお願いします。 Josh:私はJoshと申します。Zcashの開発やサポートを行っているデジタル通貨の会社であるElectric Coin Companyにて、マーケティングとビジネス開発のVP(Vice President)として活動しています。本日はよろしくお願いします。 -- こちらこそ、よろしくお願いいたします。最近だと、匿名技術を用いた動きが世界的にも注目されていると思います。特にエンタープライズ向けにやっていくためには匿名というのは非常に重要だと思うのですが、やはりそういうところを意図しているのでしょうか? Josh:我々は、特にエンタープライズ向けにフォーカスをしてやっているというわけではありません。これは、Zcashがプライバシーと匿名性をどのように扱うか、ビジネスがどのように技術を利用していくかという部分の話になります。Zcashはプライバシーを保護することのできる"通貨"であり、これは価値交換の媒体である通貨として機能させることを意図して開発されています。 エンタープライズにフォーカスをしていないと言いましたが、我々は今後より多くの、特に商業におけるエンタープライズにおいて決済手段、或いは価値交換の媒体としてより広く使われるようになるだろうと予測しています。 しかし、このときにトランザクションにはある種の匿名性、プライバシーの保護という点が非常に重要になってきます。 例えばヨーロッパのカフェなどでは、送信者と受信者の両者の情報、送金額、その他のデータが公開されてしまうという点から単純に仮想通貨決済を受け入れることができない状況にあります。こういった状況の下で、顧客のデータ・プライバシーを保護するという観点から、トランザクションにはプライバシーが必要になってくると考えています。 -- 「匿名で通貨として機能させることを意図している」とお話がでましたが、ここではどのような潜在的ユースケースを想定していますか?匿名でなければならない理由などはありますか? Josh:匿名でなければならないユースケースの一つとして、チャリティー(慈善事業)が挙げられます。現在、世界中では多くのチャリティー団体でZcashを用いた方法が採用されています。 最近ではTORブラウザにおける寄付方式の一つとしてもZcashが採用されました。寄付によって集められたお金は、政治的に不安定なエリア(Political Sensitivities)や危険な場所へと届けられることも多く、仮想通貨による寄付もこのようなケースが多くあります。 例えば、ベネズエラなどの地域にBTCで寄付を行う場合、トランザクションが全てサードパーティにも公開されてしまうため、政府がその人物のところに出向き、寄付されたBTCを奪い取ることも十分に可能です。 このとき、Zcashのシールドトランザクションがあれば、トランザクションの詳細を知ることができないので、関係者を身の危険に晒す必要なしに安全に送金を完了させることができます。 マネロンへの対策方法 -- 匿名通貨であるが故の利点ですね。現在、世界ではAMLの強化が進んでいると思います。Zcashだけでなく、その他の匿名通貨において、世界的にマネーロンダリングやダークウェブにおける利用が懸念されており、これらの可能性という点についてはどうお考えですか? Josh:現在、私たちはNYCの金融サービス局など、レギュレーターと密に連携を取れるよう努力しています。また、シンガポールの金融管理局との面会も今後、控えています。 そして、マネーロンダリングなどに関しての技術的な点ですが、Zcashでは匿名トランザクションだけでなく、透明なトランザクションを行うことのできるオプションも用意しています。 公開トランザクションはもちろん、匿名のトランザクションを行った場合でも、第三者のレギュレーターや監査人などの特定の人物に『Viewing Key』と呼ばれるキーを渡すことで、限られた人々のみに対してトランザクションの内容を公開することが可能です。 また、取引所側でz-addressに対応している場合、取引所がViewing Keyを政府などに提供することで、トランザクションの内容を必要に応じて限定的に公開することもできます。因みに我々の調査では、過去にZcashを用いて、北朝鮮などの国へ資金が流れたと言うような事実は現状ありません。 -- 以前、日本国内の取引所から匿名通貨の上場が廃止されたのは、マネーロンダリングなどを気にしてという流れでした。今回、日本に来日されたのは、匿名性の高い技術に関して見直してもらうという旨の交渉なども含まれていたりしますか Josh:今回、我々が日本に来た理由は主に3つです。最初に、私たちはアジアのマーケットは非常に重要だと考えています。日本もそのうちの一つであるということです。 今回、日本とシンガポール、香港を訪問しますが、アジアにはどのようなコミュニティがあるのか、誰が先導して開発をしているのか、などについて実際に足を運んで理解できればという点があります。 次に、法律面で何が起こっているのかというのを把握するためです。coincheck事件の後、日本では匿名通貨が禁止されてしまいました。これがJVCEAによるものなのか、JFSAによるものなのか、或いは何か特定のルールに起因しているものなのか、今後の日本での再上場を交渉する以前にしっかりと知っておく必要があると考えています。信頼を築くことは非常に難しいことですが、メールなどで連絡を取るよりも同じテーブルで、彼らの意見に耳を向け理解しようと努力することが大事だと思っています。 最後に、Zcashに関してのより広いEducationです。Zcashとはどのような通貨なのか、どのような仕組みなのか、ロードマップはどうなっているのか、などに関して世界中のコミュニティと密にエンゲージしていくことも目的の1つとなっています。 Zcashが考える匿名技術の普及に必要なことは -- 現在、匿名の技術は世界的にもかなり注目されていると思っています。今だとMimble Wimbleのような技術を用いた通貨が出てきたりもしていますが、Zcashの匿名技術などを、どのように普及させていくことを考えていますか。また、より一般的に匿名技術が利用されていくためには何が必要だと考えますか。 Josh:弊社としてのフォーカスはZcashにあり、これには研究開発がもちろん含まれています。この研究には、レイヤー1のスケーラビリティをどのようにクリアしていくのかという課題があります。今後、Zk-SNARKsの技術がより使われるものとしていく、という意味では既に我々の暗号学者の一人が『Sonic』と呼ばれるものに取り掛かっているところです。 その他にも、ZK-Proof技術を利用することで、ブロックチェーン全体のParse(解析)を必要としないSuccinct(簡潔な)ブロックチェーンであったり、スマートコントラクトにおいてプライバシーを実現する『zexe』などの開発も進めています。 Zcash自体がもともと、MITなどの有名な大学の暗号学者7人によって創設されたので、これらの技術もすべて暗号学的なものにはなりますが、一般的に利用されていくために様々な開発や研究を日々行っています。 -- 先日見かけた内容の中で、ZcashがProof of WorkからProof of Stake或いはハイブリッド型のアルゴリズムに移行していくことを検討しているとありました。この内容は現在どの様に進んでおり、これらを検討している背景にはどういった理由があるのでしょうか? Josh:Zcashには非常に優秀なエンジニアがたくさんいて、毎日のようにこれらの議論が行われています。エンジニアのなかには、Proof of Workが長期的に見てネットワークをセキュアに保つには不十分であると考える人もいます。主にマイニングの集権化やエネルギー消費などの問題に関してです。 現段階では、まだ移行は決まっていませんが、Proof of WorkとProof of Stakeのハイブリッド型のアルゴリズムを採用する提案などは確かにありました。Proof of Stakeでは通貨の用途に、単純な取引だけでなくステークも加わることでホルダーに保有するインセンティブを付与するため、ガバナンスモデルとしては非常に面白いものとなります。 さらに、ロックアップを行うことでネットワークの強度としてはよりセキュアなものになります。しかし、現在も議論が行われている最中なのでまだなんとも言えませんね。将来的には移行するかもしれない程度に考えてください。 -- ありがとうございます。最後になりますが、2018年はCrypto Winterと世間からも言われていました。しかし、世界的にブロックチェーン技術に関しては再認識されてきていると思っています。Zcashとして、日本だけでなく世界的にも、今後どのような部分に力を入れたり、どういった目的をもって取り組んでいきたいというコメントをいただけますか Josh:現在、私たちがチームとして最も力を入れているのがレイヤー1のスケーラビリティ、そしてウォレットのユーザビリティの改善です。 どのプロジェクトもAdoptionの部分に力を入れていると思いますが、例えば通貨を購入するときから既にKYCのプロセスや口座情報の登録、BTCやETHを購入してウォレットに送金~~といった具合にいたるところにFriction Point(フリクションポイント)が存在します。 Adoptionを加速させるということは、これらの摩擦を極力減らすことだと我々は考えています。私たちではウォレットで簡単にシールドトランザクションを可能にすることなどが、このステップの一つだと考えています。 その他では、Bolt labsと呼ばれるレイヤー2のプライバシーを主に開発しているところへの投資だったり、サイドチェーンを利用したWrapped ZEC (WZEC)のようなもので、ZECをDEXなど様々な場所で広く利用することができるようなものも考えています。これからも我々は今までどおり、我々のできることをやるだけです。 最後に Zcash Business DeveloperであるJosh氏へのインタビューとなりました。現在、世界的に見ても匿名技術というのは非常に注目が集まる技術となっております。 日本においても、エンタープライズ向けにブロックチェーンを導入を行おうとする際に問われることが多いのが匿名化という部分だったりします。 今後、ZcashやZk-Snarkなどの分野でブロックチェーンがどのように変わっていくか、そして日本でも匿名化技術がどう広まっていくかなどにも再度注目していきたいと思います。 (インタビュー/ 編集 : アラタ )

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2019/04/08ブロックチェーンを通し「資本主義や民主主義の新しい実験の場」をどう作るか–Staked 渡辺創太 後編
ブロックチェーン・スタートアップ Stakedの渡辺創太にインタビュー。サンフランシスコのChronicled(クロニクルド)でインターンをし、日本のブロックチェーンコミュニティで活躍する現役大学生 渡辺の視点・価値観に迫る。後編では、現在手がけているStakedの特徴や、今後の展開について聞いた。 ※ 今回のインタビュー記事は、CRYPTO TIMES の新井が協力の下、GRASSHOPPER編集部とインタビューを実施し、株式会社電通様が運営するWEBメディアGRASSHOPPERに掲載されたインタビューの転載となります。 前編 : ブロックチェーンの本質は「国家の最小単位が再定義され互いに経済圏が繋がること」–Staked 渡辺創太 前編 ブロックチェーン・スタートアップ Stakedについて –Stakedの事業内容を教えてください。 渡辺:元々、StakedではDEX(Decentralized EXchange)を作っていました。いわゆる分散型取引所です。DEXを作っている途中、 0x(ゼロエックス)というDEXを作っているプロトコルの世界で3番以内に入るようなチームの 助成金を獲得することができました。(参考) 最初は3カ月で数百万円が出る条件だったのですが、私たちのビジョン・ミッションの問題でそれを断り、Substrate(サブストレート)を用いたブロックチェーン開発にシフトしました。現在はPlasmaというスケーリングソリューションを最初から組み込んだブロックチェーンを、Substrateを用いて作っています。(参考) –Substrateを使った開発は現在、構築途中でしょうか?それとも哲学を固めているフェーズでしょうか。 渡辺:両方です。現在2名体制で作っているのですが、私が思想を固め、もう一人が技術的な検証を進めています。 –Stakedの思想面、哲学を開示できる範囲で教えてください。 渡辺:現在フォーカスしているのは「民主主義と資本主義の先」、どのように既存の世界からアップデートしていくのかという部分です。参考にしているのは「Radical Markets」(著者: Eric A. Posner 、E. Glen Weyl)や「エンデの遺言」という本などです。 「Radical Markets」で一番面白いなと思ったのは、すべての所有物をオークションで決めようという考え方です。例えば商業施設を建てたほうが絶対に儲かる土地に私が一軒家を建てたとします。これは効率的資源配分という文脈では経済損失だと思いますが、現在の仕組みだと評価のしようがないですよね。であれば、土地に限らずすべてのものをオークションで値段をつけて取引をしようという考え方を提唱しているのです。「エンデの遺言」で面白いのは、シルビオ・ゲゼルの減価する通貨というアイデアです。自然のあらゆるものが時間の経過とともに減価するのに対して、お金だけが金利という概念を通して価値が増大していきます。これは極めて非自然的です。 斬新なアイデアであればあるほど、実社会に適用する際のハードルはあがります。でも、ブロックチェーンで形成される新たな経済圏ならば、それを実験できるのではないかと考えています。 技術用語解説「Substrate」とは –先程から話題に出ている、Substrate(サブストレート)について簡単に解説をお願いします。 渡辺:Substrateはブロックチェーン開発のフレームワークです。例えば、Wordpressがあるからホームページが簡単に作れるように、Substrateがあればブロックチェーンを作れます。 Substrateは、Substrate Core(サブストレート・コア)とSubstrate Runtime Module Library(SRML)の2つに分かれ、Substrate Coreはベーシックなシステムを提供していて、そこからSRMLでカスタマイズすることができます。このカスタマイズ性がSubstrateの強みで、自分の思想を組み込んだブロックチェーンが可能になります。 私が過去にDEXを作っていたときは、Ethereum(イーサリアム)の上にDEXを作っていました。このとき、Ethereumのプロトコル自体を変えることはできません。仮に変えようと思ったらみんなのコンセンサスを取ってアップデートしなければいけません。そして、アップデートするにはハードフォーク(システムの分岐・分裂)が起こるので、to Bの企業からしたら使いにくいんです。私は、最終的にto Government (to G)まで目指しているのですが「じゃあ明日、ハードフォークします!」みたいなことやられたら、to Gだと対応できないですよね。 ところが、これがSubstrateだったら、国でも企業でも自分の思想を埋め込める上にハードフォークなしでアップデートでき、パブリックブロックチェーンもコンソーシアムブロックチェーンも、プライベートブロックチェーンも全部選んで使えます。 かつPolkadot(ポルカドット)というプロジェクトを使えば流動性とセキュリティのシェアが可能になり、ブロックチェーンを繋げることができます。パブリックブロックチェーンとプライベートブロックチェーンを繋げたりもできるんです。 私が今やりたいのは、この仕組みを使ってブロックチェーンを作り、繋げ、自分の価値観とか資本主義や民主主義の新しい実験の場とすることです。 –理念・方針を生かしたオリジナルのブロックチェーンを作ることができるとなると、どのようなインパクトがあるのでしょうか? 渡辺:誰でもブロックチェーンを作れるようになるという点で、ブロックチェーンがより民主化されると思います。また、今までの開発はブロックチェーンありきのものでした。つまり、Ethereumだったらトランザクションが捌けないのでEOSやTRONという他のプラットフォームやオフチェーン処理を行うといったように、ブロックチェーンにアイデアを合わせなければいけませんでした。これが、将来的にはユースケースに合わせてブロックチェーンをカスタマイズできるようになると思います。 これは一種のパラダイムシフトだと考えています。既存のブロックチェーンプラットフォームだとなかなかニーズを満たすことができなかった企業や政府がもっとブロックチェーンを使いやすくなります。 –Substrateがto G(政府)に導入されると国民の生活はどのように良くなると考えますか? 渡辺:一般消費者が気づかないように提供できれば理想ですね。今は一種のバズワードとして、ブロックチェーンが使われている事自体に注目が集まっていますが、本来はインフラのテクノロジー。意識されず自然と使っているくらいがちょうどいいと思うんです。私たちは日頃の生活でインターネットのHTTPとかTCP/IPを毎回意識しないですよね。それと一緒だと思います。 導入されると、システムとしてかなり効率化されます。前職のサンフランシスコのChronicledではサプライチェーンの最適化を行っていたのですが、医療の部品を生産して末端に届くまでにステークホルダーA,B,C,D,E…が存在し、それぞれデータベースは全部別なんですよね。だから最後のEが不良品に気付いたとき、EはDに、DはCに聞かなければなりません。 もしデータベースが統合されていたらどうでしょう。Eの人はどこからこの部品が来たかわかるので確認がすぐ取れるなど、トレーサビリティーの部分で変化が生じます。この裏側の変化に一般消費者が気付くことはないかもしれませんが。 –日本は実証実験だけでその先に進めていないと言われていますが、日本がブロックチェーンを採用していく際にどういう心構えが必要だと思いますか? 渡辺:まず長期的な視点が大切です。例えば1、2年でリターンを回収しようと考えるのは無理で、5年など長期的なスパンを見てやるのがいいと思います。そして、これは自分に対してのプレッシャーにもしているのですが、プロトコルのレイヤーで戦うスタートアップをもっと増やすべきです。アプリケーションレイヤーはまだ早いと思っています。1年トライして収益を生めないから撤退するということが多く、それでは早すぎます。 これはまだ絵空事ですが、一度、私たちがプロトコルで勝負して成功し、世界で戦えるということを日本に示したいと考えています。例えばアメリカとかだと、1回Coinbaseの人たちが成功しました。そして今その初期メンバーが2回目のスタートアップをやろうとしています。いわゆるCoinbase Mafiaですよね。でも、そのエコシステムが日本に今存在しないと思っているので、それを体現しようと考えています。 –今後の展開を教えてください。 渡辺:今から約1年間は技術の部分を掘り進めます。人員も増やしていきたいですね。そして、私は理念をしっかり固めていきたいと考えています。資本主義と民主主義の先に何があるのか、まだぼんやりとしか見えていません。 今、慶應義塾大学の経済学部にいるので、ブロックチェーン×経済学者として有名な坂井豊貴教授ともお話しさせていただきながら、経済学的に効率的な社会を目指したいと思っています。そして、政治学者や経済学者にも、もっと会っていきたい。正直、学者の方からしたら私たちの話していることってとても浅いと思うんです。だからこそ、知見をお借りして自分の理解も深め、哲学面を固めていきたいです。 あと、もちろんブロックチェーン・テクノロジーが一番大事なのは今後も変わらないのですが、テクノロジーの時代はそろそろ去りつつあるなと感じています。これからはもっと経済や政治、法律の話だと思うんです。学者の方たちを巻き込んでいかないと、業界が発展しないなと感じています。今までが、とてもテクノロジー・ドリブンだったので、そういうコラボレーションができたら私も嬉しいですし、業界にも必要だと思います。 「世の中を変えたいのであれば、既存のモデルを時代遅れにする新しいモデルを打ち立てよ」–これは宇宙船地球号という概念を作り上げたバックミンスター・フラーの言葉です。いろいろな人とコラボレーションしながら、新しいモデルが作れたらいいと思います。 前編:ブロックチェーンの本質は「国家の最小単位が再定義され互いに経済圏が繋がること」 Interview & Text:西村真里子 協力:CRYPTO TIMES 新井進悟 転載元記事 :ブロックチェーンを通し「資本主義や民主主義の新しい実験の場」をどう作るか–Staked 渡辺創太 後編 - GRASSHOPPER

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2019/04/08ブロックチェーンの本質は「国家の最小単位が再定義され互いに経済圏が繋がること」–Staked 渡辺創太 前編
ブロックチェーン・スタートアップ Stakedの渡辺創太にインタビュー。サンフランシスコのChronicled(クロニクルド)でインターンをし、日本のブロックチェーンコミュニティで活躍する現役大学生・渡辺の視点と価値観に迫る。前編ではブロックチェーン領域に至るまでのキャリアを振り返ってもらった。 ※ 今回のインタビュー記事は、CRYPTO TIMES の新井が協力の下、GRASSHOPPER編集部とインタビューを実施し、株式会社電通様が運営するWEBメディアGRASSHOPPERに掲載されたインタビューの転載となります。 後編 : ブロックチェーンを通し「資本主義や民主主義の新しい実験の場」をどう作るか–Staked 渡辺創太 後編 インド、中国でのNPO経験から、ブロックチェーンにたどり着く –ブロックチェーンの若手コミュニティーの中心人物として有名な渡辺さんですが、国内だけではなく海外経験も豊富と聞いています。ブロックチェーン・スタートアップを立ち上げるまでの経緯を教えてください。 渡辺:元々海外に興味をもったきっかけは、東大受験に2回失敗したことです。私の父が山口県出身という縁で、今の大学に入学する前、受験の悔しさを胸に山口・萩の吉田松陰先生の松下村塾 を訪ね、衝撃を受けました。当時は藩の時代なのに、松陰先生は山口県から日本全体のことを考えていた、スケールの大きさに感銘を受けました。 これを現代に置き換えたら、日本に居ながら世界のことを考える、ということかと思い、AIESECという団体を通してインド、ロシア、中国にNPO活動に行きました。その後、日本、アメリカのIT企業で就労経験を積んだ後、スタートアップを立ち上げました。 –なぜNPO活動でそのような国々を選んだのですか? 渡辺:自分の持っている選択肢 で一番厳しそうなところ、それが当時はインドでした。自分の持ち手で一番厳しい選択をするのが自分の成長に直結すると思ったんです。 実際にNPO活動でインドに行ってみると、受験のことはとてもちっぽけに見えてきました。目の前にボロボロの服を着ながら裸足でお金を頂戴と言ってくる幼稚園児くらいの子供がいる現実を見て、生まれた場所が違うだけで毎日の生活に苦しんでいる人たちがいるという現実に、一種の怒りに近い違和感を覚えました。例えばもう一回生まれ直した時に、人口比を踏まえると、インド人として生まれる確率は日本人として生まれる確率の11倍なわけです。 であれば、社会課題の背景にある根本的なシステムを変えられないかと考え始めたんです。 — NPO活動から、ブロックチェーンへとシフトした過程を教えてください。 渡辺:NPO活動中、既存の資本主義社会の、いわゆる市場の失敗で生まれた社会課題に個別でアプローチしている人たちが多いと感じました。私は、これといって特定の分野に強い原体験はなかったので、そもそもこれらの問題を生む社会システムをアップデートすることに興味を持ち、ITに関心を持つに至りました。 なぜなら、資本主義がテクノロジーの発展と共に形作られたように、これからの経済思想もテクノロジーとは切っても切り離せないものになるという仮説があったからです。 最初はAI分野にいきましたが、基本的にデータがあるところが勝つ領域で、GAFAができないことで私にできることは少ないなと思いました。であれば、データの集まる構造自体を変えればいいのではと、ブロックチェーンにたどり着いたのが2016年末のことです。調べていくうちに、思想や設計の面白さ、可能性に惹かれ、この業界に入りました。 –ある程度不自由なく暮らせる日本で、なぜ既存の資本主義に対し「変えなければ」とまで考えたのでしょうか? 渡辺:冷戦後30年間ぐらい、資本主義、民主主義など基本的な社会の仕組みはあまりアップデートされていなくて、様々なところで歪みがでているように思います。一方で大きく変わったのはITとグローバル化だと考えています。 フランスの経済学者トマ・ピケティ氏が著書「21世紀の資本」で言うように資本の収益性のほうが経済成長率よりもはるかに高いため、結局格差が開いていく。本来であれば再分配によって格差を縮めるべきですが、公共性、透明性が高い再分配の仕組みはまだ機能していないと思います。これはブロックチェーンを用いれば可能かもしれません。 また、IT化、グローバル化によって情報の非対称性がなくなりました。結果、アメリカで製造するよりも中国で製造したほうが得をするということに、資本家は気が付きます。労働者のレイオフが行われ、雇用を奪われた労働者が民主主義という仕組みをハックして、善意や公益性ではなく怒りによる意思決定がなされています。 これらを踏まえると、国家という単位が既存のシステムに最適化していないのではないかと思います。Stakedではブロックチェーンの本質を、国家の最小単位が再定義され互いに経済圏が繋がることと捉えています。今後20〜30年ぐらいでそのような仕組みがアップデートされる必要があると思います。 日本で生活しているとこのようには感じないのですが、海外に行って現地の人と話すと、このような考えが深まります。例えばアメリカ・サンフランシスコでは分散型金融(DeFi :Decentralized Finance)が盛り上がっていますし、ドイツではParity Technologies(パリティー・テクノロジーズ)という会社がブロックチェーンの開発を進めていますが、私たちを含め日本からは世界で戦えるプロダクトはまだ出ていません。日本は経済的にもブロックチェーン的にも一種ガラパゴス化してしまっているのかもしれません。 ブロックチェーン企業へのインターン、就職、そして起業 –Stakedを立ち上げに至る渡辺さんのブロックチェーンビジネスのキャリアを教えてください。 渡辺:2017年5月から2018年5月までサンフランシスコにいたのですが、その後半ではChronicled(クロニクルド)というブロックチェーン・スタートアップでインターンをしていました。Chronicledは2017年に世界のブロックチェーン・スタートアップ50社に選ばれており、私以外のインターンの方はかなりスペックが高く驚きました。一人が、Splunk(スプランク)という世界トップレベルのデータサイエンスの会社で働くMBA取得者で、もう一人もゴールドマン・サックス、Amazon本社内定のMBA取得者で正直ビビリましたね(笑)。 インターンを終え日本へ帰国する際に、Chronicledで社員にならないかと言われ、正社員になり2018年12月まで働いていました。日本にいる間は、若者によるブロックチェーンコミュニティであるCryptoAgeに参画しコミュニティー作りもしていました。その後、Stakedを立ち上げました。 後編 : ブロックチェーンを通し「資本主義や民主主義の新しい実験の場」をどう作るか–Staked 渡辺創太 後編 Interview & Text:西村真里子 協力:CRYPTO TIMES 新井進悟 転載元記事 : ブロックチェーンの本質は「国家の最小単位が再定義され互いに経済圏が繋がること」–Staked 渡辺創太 前編

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2019/03/29Interview with Dapp.com CEO Kyle Lu: What is Dapp.com? Helping DApps Gain Well-deserved Recognition
Dapp.com is a “one-stop platform” for decentralised applications (DApps) across multiple blockchains. Crypto Times has interviewed Kyle Lu, the CEO of Dapp.com. Lu was the former partner and VP global ecosystem for Achain. He has incubated over 10 DApps and taken Achain from a Chinese project to a global blockchain with a top 80 market cap. Being an evangelist for DApps, Lu is also an author for Hackernoon, Good Audience, etc. and a regular speaker for DApp market analyses and blockchain adoption. Below is an edited transcript of our interview. [caption id="" align="aligncenter" width="427"] Above: Kyle Lu (Source: Dapp.com)[/caption] 1. What is the core service Dapp.com provides? Kyle Lu: Dapp.com is a one-stop platform for decentralised applications (DApps). We allow users to explore 1,700 ranked blockchain games, social network, tools built on Ethereum, EOS, Steem, NEO and TRON. We believe that DApp games will be one of the first major applications of blockchain technology, and there are already good ones out there. Currently, there are two problems. First, DApps are hard to access. We have kind of solved this accessibility problem by providing a marketplace to discover all kinds of DApps from major blockchains. Secondly, using DApps can be complicated - you have to set up different accounts (wallets), hold different tokens and install different browser tools for each blockchain. What we are building is an all-in-one platform where you can set up/manage these accounts, find DApp games and simply use and play. [caption id="" align="aligncenter" width="631"] Dapp.com[/caption] The DApp market is growing, and a lot of good contents are emerging now. In order for this market to continue growing, we need the following things: Infrastructure (blockchain platforms), contents (products), public interest in DLT and tools like wallets. We at Dapp.com aim to effectively connect all of these in just one platform. 2. What is the difference between Dapp.com and DAppRadar? KL: DappRadar is more like a list of DApp user data. Dapp.com is the App Store for DApps which also showcases a lot of data analytics. Some data, like numbers of total users/players, are only available at our platform because we believe that is important for users. At Dapp.com, users can also see app reviews and tips, just like Apple’s App Store. The whole idea is to help users discover good projects. And we will also have a new wallet tool to provide an easy access to account set-ups and management. Users will be able to use DApps on Dapp.com very soon. [caption id="" align="aligncenter" width="647"] Each listed DApp has a set of detailed interactive data/stats as well as user reviews and ratings.[/caption] 3. What are Dapp Tokens (DAPPT)? KL: Dapp Token is an ERC-20 utility token for our ecosystem. You can pay for various platform services like account creation with DAPPT. For example, you normally have to pay a fee to create an EOS account, but by using DAPPT, you can do it cheaper and easier on our platform. Thanks to our partners like Kyber Network, PundiX and 0x, DAPPT can also be used to get an access to some premium contents/functions for partnered decentralised applications. And of course, DAPPT is also the core of our incentive mechanism. We are currently giving out some DAPPT to the community. [caption id="attachment_34910" align="aligncenter" width="542"] Dapp.com CEO Kyle and CRYPTO TIMES founder Arata[/caption] 4. The concept of browser-based DApp games is novel, but the games themselves are not particularly exciting at the moment. How can DApp games compete against well-made ones that are normally distributed on centralised platforms such as App Store, Steam, etc.? KL: We have to agree that DApp games or blockchain games have less gameplays than those of traditional games. But, the technology is only a one-year-old child and it takes at least 9 months to develop larger games. We are happy to see that larger game studios and companies are already building blockchain-based games, as they saw that there is a great market opportunities to build more collaborative games and also allow user to own in-game assets. And they have also suffered a lot from having to share up to 30% of their profits with App Store and Google Play. I believe that the the difference between normal and decentralised applications will be unrecognisable in the future. People won’t even know if they are using normal or decentralised apps. For example, take a look at Steemit. There, users don’t really feel like they are interacting with a blockchain, but they are certainly benefiting from it – contents are permanently stored on chain and resistant to censorship. But, at this stage, I think people actually need to see that they are playing decentralised applications so the technology gains some recognition it deserves. 5. What is your expansion plan for Japan? KL: Japan is a very crypto-friendly place because the regulation is clear – we know exactly what we can and cannot do. We believe DApp gaming is the next buzz in the industry and Japan has a lot of good game developers and skilled gamers, so this is a huge market for us. Our current goal here is to work closely with Japanese game developers and establish a local community.

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2019/03/29DAppsゲームにおけるアプリストアを目指すプラットフォーム『Dapp.com』 とは? CEO Kyle Lu氏 独占インタビュー
Dapp.comは異なるブロックチェーン上の分散型アプリケーション(DApps)を全て一括でブラウジング・管理を目指すプラットフォームです。 今回、CRYPTO TIMESでは同プロジェクトのCEOであるKyle Lu氏にインタビューを行いました。 Lu氏は以前までAchainの元パートナー・エコシステム役員代表補佐を務めていました。同氏は10以上のDAppsをインキュベートし、Achainを時価総額80位レベルのブロックチェーンプロジェクトにまで育て上げた実績があります。 同氏は人気メディアHackernoonやGood Audienceなどに寄稿したり、DApps市場・ブロックチェーン技術普及関連のトピックでスピーカーを務めた経験もあります。 Dapp.com Dapp.comのKyle Lu氏へのインタビュー [caption id="" align="aligncenter" width="427"] Kyle Lu氏 (ソース: Dapp.com)[/caption] -- Dapp.comの紹介と軸となるサービスについて教えてください。 Kyle Lu氏 (以下Kyle): Dapp.comは分散型アプリケーション(DApps)の「ワンストップサービス」を提供するプラットフォームです。 当プラットフォームでは、イーサリアムやEOS、Steem、NEO、TRON上に存在する1700種以上のブロックチェーンゲームやソーシャルネットワーク、ツールなどがリスティングされています。 私たちは特にDAppゲームがブロックチェーン技術の人気の火付け役になると信じていますが、現在のDApps市場には2つの問題があります。 まず一つめは、DAppsは未だにアクセスが悪い・見つけにくいという点です。Dapp.comでは、メジャーなブロックチェーン上のDAppsを網羅したマーケットプレイスを提供することでこの問題の解決に取り組んでいます。 二つめの問題は、DAppsを利用するまでのプロセスが複雑な点です。一般の方は、ブロックチェーンごとのアカウント(ウォレット)開設や、多数の暗号通貨の管理、ブラウザツールのインストールなどの途中で挫折してしまうことが多いかと思います。 Dapp.comはこれら全てのプロセスをプラットフォーム内で一括で行える技術を開発しています。 [caption id="" align="aligncenter" width="631"] Dapp.com[/caption] DApps市場は成長を続けており、有望なコンテンツが日々登場してきています。 この市場が成長を続けるためには、インフラ(ブロックチェーンプラットフォーム)、プロダクト、世間の分散型台帳技術(DLT)への関心、そしてウォレット等のツールの4つをまとめた環境を創造する必要があります。 これら全てを包括したプラットフォームを作り出すことが私たちDapp.comのミッションです。 -- ありがとうございます。その中で、Dapp.comとDAppRadarの違いは何でしょうか Kyle : DAppRadarはDappsのユーザーデータを羅列したウェブサービスです。Dapp.comはこのようなデータを提供するだけでなく、アップルやアンドロイドなどのアプリストアのような役割を果たすプラットフォームです。 それに加え、将来的にはDapp.comでは各種ブロックチェーンアカウントの開設や管理も一括で行うことができるようになります。EOSのアカウント開設をしたことがありますか?EOSのアカウントをアクティベートするのは非常に手間が掛かるし、これを初心者がやろうとするとおそらく、非常に困難です。 また、ユーザー・プレイヤー数など、Dapp.comでしか取り扱っていない重要なデータもたくさんあります。従来のアプリストアのように、ユーザーが投稿したレビューなどを確認することもできます。 うまくまとめると、Dapp.comは有用性のあるDAppsデータを提供し、さらにユーザーが面白いプロジェクトを見つけられるような基盤を開発するプロジェクトです。そして、将来的にはアカウント開設・管理、プラットフォーム内からのDApps利用などにも対応します。 [caption id="" align="aligncenter" width="647"] Dapp.comでは、各DAppsごとのデータを確認できるだけでなく、ユーザーレビューを投稿・閲覧することもできる。[/caption] -- Dappトークン(DAPPT)について教えてください Kyle : Dappトークン(DAPPT)はDapp.comエコシステム用のERC-20ユーティリティトークンです。DAPPTはアカウント開設等の様々なプラットフォームサービスに利用することができます。 例えば、EOSなどのブロックチェーンプラットフォームではアカウント開設に諸料金が発生しますが、Dapp.comでは、DAPPTを利用して通常より安く簡単に開設を行うことができます。 Kyber NetworkやPundiX、0xなどといったパートナーのクロスチェーン技術の提供により、DAPPTは提携しているDAppsのプレミアム機能などの利用にも活用できるようになる予定です。 そしてもちろんですが、DAPPTはエコシステム育成のためのインセンティブとしても機能します。私たちは現在DAPPTのコミュニティエアドロップ等も行っています。 --「ブラウザベースのDAppゲーム」というコンセプトには目新しさがあります。しかし、従来のスマホゲームと比べるとDAppsゲームはまだ、特別に面白くないというのが現状だと思います。DAppゲームが今後SteamやApp Storeなどで配信されているゲームと対等に競っていくためにはどんな要素が大事になってくると考えていますか? Kyle : Dapp・ブロックチェーンゲームが従来のゲームよりも面白みが少ないということは確かに事実だと思いますが、DAppsというもの自体がまだ誕生してから1年くらいの技術であること、そしてスケールの大きなゲームは開発に最低9ヶ月ほどかかるということを考慮に入れなければいけません。 大型のゲームデベロッパーや企業はすでにDApps市場の可能性や、DLTを活用したゲーム内資産管理の有用性を見出しています。 また、App Storeなどの集権型プラットフォームではサービス利用料(利益の最大30%)などを支払う必要がありましたが、分散型プラットフォームではこれらのコストを削減できる点もデベロッパーにとって魅力的だと思います。 私は、集権型と分散型アプリの違いというのは将来的には見分けのつかないものになっていくと考えています。 例えばSteemitなどでは、ユーザーは特に「ブロックチェーン技術を活用している」と感じないと思いますが、コンテンツが半永久的に保存される点や、検閲耐性のある点など、見えないところで恩恵を享受しています。 とは言ったものの、私は今の段階では、ブロックチェーン技術の普及のためにDAppsの「分散型」という点をどんどん売りに出していくべきだと思います。 -- Dapp.comの今後の日本での事業展開について教えてください。 Kyle : 日本は「規制内容が明確」という点でとてもブロックチェーン系プロジェクトに優しい国だと思います。私たちDapp.comとしても日本市場では何ができて、何をしてはいけないのか、というのがはっきりわかっています。 私たちはDAppゲーミングが今後一般的に広く流行していくと確信しています。日本には有名なゲームデベロッパーやプロゲーマーがたくさんいるので、日本市場を逃すわけにはいかないと考えています。 現状の目標は、日本のゲームデベロッパーと親密な関係を築き、国内でのコミュニティを発展させていくことです。 まとめ [caption id="attachment_34910" align="aligncenter" width="800"] Dapp.com CEO Kyle と CRYPTO TIMES Founder アラタ[/caption] Dapp.com CEOであるKyleによるインタビューでした。DAppsゲームは今後、ブロックチェーンが世に出ていくにあたり、必ずしも注目される分野であると考えられます。 その中で、DAppsゲームにおけるアプリストアを目指すというDapp.comの今後の動きにも要注目していきたいと思います。 (インタビュー/ 編集 : アラタ ) Dapp.com Webサイト

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2019/03/11NEOハンズオン講師の二人から見たブロックチェーンの魅力とは?
2019年2月、NEOの日本語文献としては初の開発指南書「Starting NEO」が公開。執筆は、NEOの日本人ディベロッパーコミュニティKeymakersのメンバーと複数の有志により行われた。 今回はStarting NEOの執筆者でもある、現役でIT企業でエンジニアを努めている太郎良さん、京都大学の3回生である南口圭吾さんより、ブロックチェーンに抱く思いと展望を語っていただいた。 本記事は2019年3月21日から23日にかけて開催される金沢工業大学主催・NEO Global Development協賛のブロックチェーンハッカソンの企画のもと実施しており、ハッカソンに参加する学生やエンジニアの方を対象に、先輩ブロックチェーンエンジニアの体験談などのリアルな話を届けていく。 Starting NEOについて Starting NEOは、NEOの日本人ディベロッパーコミュニティKeymakersのメンバーと複数の有志により執筆された、日本語としては初のNEO開発指南書になっている。 執筆には先日CryptoTimesでも取材をさせていただいたBlockBase社の真木大樹さんなどが協力をするなど、多くの有志の手により完成した。 内容はNEOのコンセンサスアルゴリズムであるDBFTの解説から実際のスマートコントラクト開発まで網羅されており、NEOブロックチェーンを用いた開発にご興味のある方は是非ご一読いただきたい。 Starting NEO Starting NEO執筆者の二人のプロフィール 今回お話を伺うのは、IT企業でエンジニアとして働く太郎良 梓(タロウラ アズサ)さんと京都大学三回生の南口 桂吾(ミナミグチ ケイゴ)さん。 二人は本業の傍ら、NEOのハンズオンコーディングの講師として活動しており、Starting NEOの執筆にも関わっている。 [caption id="attachment_33504" align="aligncenter" width="275"] 南口桂吾さん[/caption] [caption id="attachment_33505" align="aligncenter" width="282"] 太郎良梓さん[/caption] ブロックチェーンに携わるきっかけ 二人はブロックチェーンを専門として仕事をしている訳ではなく、コミュニティメンバーとしてNEOの活動を支えている。きっかけは共通しており、NEOが大阪で開催したハンズオンだという。 「初めて大阪でのNEOのハンズオンコーディングに参加したことがきっかけです。ブロックチェーン初心者が参加者のほとんどであった中で、参加者の皆さんが積極的に意見を交換し合いながら作業を進めている姿がおもしろいと思い、興味を持ちました。」 南口さんが、言うように、ブロックチェーンの技術は比較的新しい技術だからこそ参加者同士の意見交換は活発な印象が強い。一方で、太郎良さんはブロックチェーンプロジェクトのあり方に感銘を受けた。 「ブロックチェーンに興味を持ったきっかけは、NEOの葉山さんが会社のセミナーにお越しになった際に、ブロックチェーンプロジェクトの『コミュニティベース』という動きに感銘を受けたことです。それからブロックチェーンの様々なイベントに参加することになり、新しい技術を肌で感じることができるのが面白いと思っています。他の業界に比べて”世の中を変える”という雰囲気があり、業界の方々は興味深い人が多いです。どんどんブロックチェーン業界の人たちに引き寄せられて、その人達のビジョンを聞くのが楽しいです。」 [caption id="attachment_33506" align="aligncenter" width="659"] ハンズオン講師をする二人[/caption] 二人がブロックチェーンに足を踏み入れたキッカケは、NEOのハンズオンコーディングだったようだ。本業はメディア業だという南口さんは元々開発をメインに行なったことはなかったが、彼はブロックチェーンの思想に惹かれた。 「私の会社はメディア業なので、元々開発をメインにやっていたわけではありませんでした。しかし、今はコードを書く方も勉強しながら活動をしています。ブロックチェーンが世の中を変える未来がわかりやすく、自分でも納得しながら勉強を進めることができて非常に良いです。」 決して簡単とは言えないブロックチェーンプログラミング。自身で学習を進める南口さんは更にこう語る。 「ハッカソンなどに出てコードを書いているわけではないですが、コード書くために仕組みを理解しようと努力しています。コードを自分で調べていくことでNEOの技術書の執筆は非常に勉強になりました。複雑なものも理解しながら自分のものにできているのはとてもいい経験だと感じています。」 一方で、新しい技術だからこそ苦労することが多い中、本業にもその学習が活きていると太郎良さん。 「ブロックチェーンはドキュメントや仕様のバージョンアップが頻繁にあり、それぞれの互換性が完全にはなかったりして困ることがしばしばあります。少し前動いていたものも少し後には使えなくなっているので、付いていくのには体力がいりますね(笑)。会社で自分の仕事だけやっているよりも新しい知識が入ってくるので、ブロックチェーンの学習が会社での仕事にも役立っています。また、私は海外エンジニアと話すのが好きで、言葉の壁を超え、コードを通して自分の思いを伝えられるのがおもしろいと思っています。」 ハンズオン講師としての思い 自力で学習を進め、今では自らがハンズオン講師として未来のブロックチェーンエンジニアたちを相手にする二人。 南口「コーディングをしていて動かないところが出てくるのは結構当たり前だと思っています。ただ、ブロックチェーン関連の人は皆で手探りでやっていることが多いので、参加者で一緒に触れる・楽しむ機会を得られればいいと思ってハンズオンに臨んでいます。また、わからない人がポツポツでてきたときに細かく対応できるよう心がけています。」 太郎良「やはり環境構築が大変だと感じています。Linuxでだいたいは動くので、Linuxのような環境を最短で作り上げることを意識しています。ハンズオンでは、参加者の人々と一緒に達成したとき非常にやりがいを感じています。」 講師として参加者の疑問を解決している立場として、一緒に楽しんでいく姿勢で学ぶことが大事であるという南口さん、ブロックチェーンの環境構築は一般より難しいと太郎良さんは語っている。 [caption id="attachment_33741" align="aligncenter" width="467"] 金沢工業大学でのハンズオンの様子[/caption] 二人は今回のKITハッカソンを開催する金沢工業大学でもハンズオンを複数回実施している。自身も積極的にハッカソンに出場する太郎良さんは、 「ハッカソンでは、決められた時間内にチームを組んでモノを作るということが、とても良い経験だと思っています。ハッカソンが終わったあとは勉強不足を痛感することもありますが、その反省が次にいきていますね。成長のいい機会だと感じています。」 そして、KITハッカソン出場者に向けてこうも話した。 「やはり、何かモノを実際に作るという経験が大事で、手を動かした時間は非常にためになると思うので、積極的にチャレンジしていってほしいと思います。」 一方、ハッカソンの主催経験がある南口さんは「楽しむ」ことが大事だという。 「私は開発者として参加したことはありませんが、ハッカソンを運営したことがある経験から話すと、複数人で集まってなにかをする経験は非常にいいものだと思います。あまり良くわからないものに対して、試行錯誤しながら取り組むことは、ハッカソンだけに関わらず、どこに行っても大事な経験だと感じます。当日にできたものの出来も大事だと思うのですが、その時間を経験として楽しめるといいなと思います。」 NEOの技術書執筆のエピソード 二人はハンズオン講師として活躍しながらも、NEOの日本語文献「Starting NEO」の執筆にも参加。 南口「NEO JP BOOKの執筆では、自分一人で学ぶのではなく、自分よりも詳しい人からアドバイスがあったりして、技術書を複数人で一緒に書くのも面白いと思いました。実際に書くことで理解はとても深まります。最初は書けるか不安でしたが、英語の情報を自分で探していくなかで、自信がつきました。」 一方、複数人で一つの文献を作り上げるなかで、ブロックチェーンらしさを感じたという太郎良さん。 太郎良「ブロックチェーンの文献執筆をGitHubのプルリクベースで作成するのがモダンな感じがしました。私は日中仕事があったので夜や朝など空いた時間で調べていましたが、参考にするソースが少ないので、実際のソースコード読んだりして書いていきました。自分自身もまだまだ初心者なので、自分が理解できるように心がけて執筆を行いました。」 やはり参考にできる情報はまだまだ少なく苦労したようだ。その分、Starting NEOのような日本語文献はこれからブロックチェーンを始める人に確実に役に立つという意味で素晴らしい取り組みであることは間違いないだろう。 [caption id="attachment_33798" align="aligncenter" width="389"] Starting Neo 表紙 (GitHubより)[/caption] Starting NEOを執筆することで、日本人のブロックチェーンプログラミングへの参加ハードルを下げたとも言える二人。未来のブロックチェーンエンジニアに南口さんは「きっかけ」が大事だという。 南口「実はブロックチェーンエンジニアのハードルはそこまで高くないのではないか、と思っています。本当に天才的で追いつけないブロックチェーン専門家のような方はまだほとんどいないと思っていて、皆が試行錯誤しながら触っている雰囲気は初心者からすると馴染みやすい環境だと思います。NEOのプラットフォームやブロックチェーンという、難しい概念について解説を書いていくのも一つの関わり方になると思いますし、ハンズオンや勉強会のような場にくると、スムーズに関わりをもてるようになるかなと思います。ブロックチェーンを触ろうという方々に面白い人達が多いのも魅力の一つかなと思います。」 太郎良さんも「きっかけ」が大事だと自身の経験を通じだという。 太郎良「もし興味を一度でも持ったら、それをきっかけにするのがいいと思います。自分がやりたいと思ったことはモチベーションが上がるので。自分はギターを弾くのですが、コードを覚えるよりも好きな曲を引いて見る方がいい感じで、同じようにとりあえず行動してみるのがいいと思います。毎日アップデートが行われているので、成長の過程を見れるのが良いと思います。」 興味をもったとき、そこがブロックチェーンへの入り口。既にブロックチェーンの門をくぐっている二人は、今後の展望について最後にこう話した。 南口「やはり手を動かしながら一通り作れるようになりたいです。ブロックチェーンは情報が公開されているので、それを分析したりDappが扱っているデータについて調べてみたいと思っています。もっと自分としても開発力を高めていきたいです。」 太郎良:「ブロックチェーンが本当に必要かどうか、がテーマです。ブロックチェーンが活躍していく部分を増やすという意味で貢献していきたいと思っています。開発ツールを豊富にして、少しでも貢献していきたいです。まだまだ大阪などには開発している人が少ないイメージなので、もっと仲間が増えるといいなと思っています。」 最後に 今回はNEOのコミュニティメンバーとして活躍する二人の姿が伝わってくるお話を伺った。 これからブロックチェーンを始めようと思っている方はぜひ二人の経験談を参考に一歩踏む出してみてはいかがだろうか。 今回、インタビュー中でも触れたKITハッカソンは、3月21〜23日にKIT(金沢工業大学)が主催しNEO Global Development協賛するブロックチェーンハッカソンだ。 「目に見えない資産をデジタルにどう伝えるか」をテーマとして開催され、事前学習としてNEOやIOST、Uniqys Kitのハンズオンも実施される。興味のある方は是非とも下記ページをご参照ください ハッカソンの詳細はこちら インタビュー : アラタ , 文字書き起こし : フジオカ

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2019/02/28エストニア×ブロックチェーン スタートアップ事例と電子政府化の必然性
2017年よりエストニアと日本の二拠点生活を送っている、blockhive Co-Founderの日下光に、CRYPTO TIMESの協力のもとインタビューを実施。エストニアにおいてブロックチェーン領域に取り組む彼に、移住の背景、ブロックチェーンの魅力、エストニア国民が電子政府から受け取るメリットなどを聞いた。 ※ 今回のインタビュー記事は、CRYPTO TIMES のFounderである新井(アラタ)が協力の下、インタビューを実施し、株式会社電通様が運営するWEBメディアGRASSHOPPERに掲載されたインタビューの転載となります。 ブロックチェーンが生活に浸透して見えなくなっていた –エストニアにはブロックチェーンを利用したスタートアップがたくさんあるのでしょうか? 日下:エストニアはブロックチェーンこそ発達しているものの、スタートアップの数は少ないですね。最近少しずつ増えて来ています。エコシステムがあるともいわれていますが、実際にはありません。むしろそれを我々が現在、作っています。 2017年にエストニアに行ったとき、衝撃を受けたのはブロックチェーンが生活に浸透しているので見えなくなっていたことでした。これはブロックチェーンの成功例と言えるでしょう。ただ、世界的にはブロックチェーンが注目されているので、ブロックチェーンの導入がインビジブルになっているエストニアに飛び込んで、現地でそれを実体験しながら世界に向けて挑戦しています。 今テクノロジー面でのアドバイスを行っているAgrelloというリーガルテックのスタートアップがあります。創業者は19歳で司法試験に合格しましたが、ブロックチェーンの登場で、これからはブロックチェーン、スマートコントラスト、AIが弁護士の仕事を奪っていくだろう=弁護士になる意味はないと考え、この会社を創業したのです。 Agrelloは、電子署名を利用したデジタル契約書などのサービスを提供していて、紙の書類が一切不要になります。Agrelloが提供する「AgrelloID」は、エストニアのIDと同じ仕組みで、日本でもパスポートがあれば、アプリからこのAgrelloIDを作成することも可能です。国境を跨いだ二者間の契約がより簡単になりますので、我々は日本とエストニアでも利用しており相手の方にAgrelloIDの作成をお願いしたりしています。もちろん、契約の情報はブロックチェーン上に記録され、改竄もできません。 –このAgrelloのビジネスモデルはどのようなものなのでしょうか? 日下:AgrelloID発行自体は無償です。企業の導入や、自社システムへの導入時のビジネスが肝となっています。導入したい企業は、契約のプラットフォームをエンタープライズで採用し企業間で利用します。ライセンスでマネタイズするSaaS (Software as a Service) 的なイメージが近いですね。 本人性の担保としては、Agrelloが採用している電子署名を利用することで、証明を確実にすることができます。 さらには、タイムスタンプにより、契約書のサインをお願いして一週間後に紙の書類が返送されてきたなんてこともなく、どのタイミングから契約が執行されるのかわかります。 –他に関わっているブロックチェーン事例を教えてください。 日下:まだ公開前なので名前は出せませんが、保険 × ブロックチェーンで進んでいるところがあります。 エストニアでは既に個人のデータが存在するので、こういった個人が提供する情報に基づく最適化を行った保険を提供していくことが可能となります。そこで、保険にかかわる情報を個人に帰属させるという企業向けアドバイスを我々で行っています。 日本では、行政間での連携が取れていないだけでなく、病歴の移行やインプット・インターフェースの統一など様々な課題があります。我々はよく「データポータビリティ」と呼んでいるのですが、IoTの連携でヘルスケアのデータを自身に帰属させるような仕組みが整えば、あとはサービス・アプリケーションレイヤーでそれをどう扱うかによって、マーケットプレイス的に保険機関との連携もスムーズになっていくのではと思っています。 ブロックチェーンを使うことで、こういった個人に帰属すべき情報を不当に我々が売買できないということを担保・証明できるのも一つのメリットです。 エストニアの考え方はLocation Independent(場所からの独立) –日下さんはエストニアで構想された仮想通貨エストコイン関連でも仕事をしていましたが、その活動についても教えてください。 日下:私はエストコインの規格検討委員会に個人として入っています。前述の通り、エストニアでは行政の方々もブロックチェーンに対する理解があるためブロックチェーンエンジニアやスタートアップは歓迎されます。是非に、とエストニア行政に迎えてもらっています。 彼らは、行政を『Government as a Service』と呼んでおり、行政がインフラを作り、あとは課題も問題も熟知している民間に任せる、OSのような立ち位置にいると言っています。 私のエストニアでのキャリアはe-Residencyのアドバイザーから始まりました。これは、住民だけでなく、会社を作ることもできるボーダレスなコミュニティで、e-Residencyによって世界中の人がエストニアに起業することができるようになります。実際、エストニアにはイギリスやアメリカ、シンガポール、日本などから起業する会社も多く、独自のグローバルなコミュニティも出来上がっています。 フィジカルなエストニアはEUに属しておりユーロという通貨がありますが、バーチャルなエストニアにも通貨があってもいいんじゃないのか?とのことで始まったのがエストコインの構想です。私の役目は民間のスタートアップ側からどのように実現していくかを考えることで、現在でも続いています。 –フィジカルもバーチャルも行き来しているのがユニークなところですね。 日下:そこがエストニアの面白い点で、考え方がLocation Independent(場所からの独立)なのです。エストニアでは、衣・食・住は縛られてしまいますが、それ以外は場所に縛られない生き方として、公共財として行政が提供すべきものは平等に提供していくことで色々な人にチャンスを与えようとしています。 日本では2018年1月、電子政府化5ヵ年計画を発表しています。日本をエストニアのようにしていこう!ということで、エストニアの成功事例を日本に輸入しようとしています。 日本と違い、エストニアの電子政府化には必然性があって、九州ぐらいの大きさの土地に130万人しか住んでいない国なんです。その中で、行政サービスを国民全員に提供する道は、デジタル化しか残されていなかったんです。なぜなら、人もいなくてお金もなかったからです。 これから日本も人口縮小し、過疎地が増えることも予想されます。なのでエストニアの仕組みを導入するのは必要なのですが、その前提となるマイナンバーの普及率もまだ10%(約1,300万人)くらいなんですよね。政府の動きと同様、国民もインターネット上で本人性を担保できるようになる必要があると考えております。 –電子政府時代を迎えるにあたり、企業はどのような準備をすべきでしょうか? 日下:いままさに我々でやっていることの一つで、日本が電子政府化する前提で日本企業をエストニアに誘致しています。 我々社内では『Back to the Future』プロジェクトと呼んでいるのですが、エストニアでは、Xroadのおかげで行政基盤と連携したビジネスを作ることができていて、行政と民間企業は切っても切り離せない状況にあります。様々なサービスがありますが、既に3,000社以上が行政のサービスと連携しています。 もし、日本でも電子政府が実現するのであれば、これに備える必要があると考えています。日本企業が行政と連携したサービスを現状で作る方法としては、エストニアに行ってしまうことが近道になります。 エストニアには法人が作れる上、130万人の個人のデータも存在しているので、アルゴリズムだったり機械学習のモデルだったり、国民のデータを活用することも可能です。例えば、ある製薬会社などが、いずれは厚生労働省などと連携して医療費の削減をしたいと考えたとして、エストニアに行き、処方箋の電子データを活用したサービスを考えることも可能です。 日本での電子政府というアイデア自体が、エストニアの技術を日本が採用して作っていて、マイナンバーもこれらを参考・活用しているので相互互換性が生まれます。そういった意味でも、将来的な日本の電子政府化が完了し次第、エストニアから技術を戻す『Back to the Future』なのです。 −−最後に日本でブロックチェーンをこれから活用しようとしている方々向けにコメントいただけますか? 日下:まだ信用のないスタートアップが何かサービスを作るとき、特にフィンテック・サービスを作る際にはブロックチェーンテクノロジーを活用していくべきだと考えています。自分たちが作るサービスがスケールする際に、信用コストが求められるかどうかがYESなら検討していくべきでしょう。 データを中央集権的に集めてそこでマネタイズではなく、その主権を個人に戻す思想があるサービスであればブロックチェーンは最適です。 個人的に、Freemium戦略の次に現れたのがブロックチェーンだと思っています。みなさまのビジネスでブロックチェーン採用を考える上で「データの保管をどこにおくのか?」を考えるのが重要です。もしもデータを個人に戻すのではなく、自分の会社で管理したいと思うのであればブロックチェーンは不要なのでバズワードとしての「ブロックチェーン」という言葉も使わないでほしいぐらいです。収益性とかエンジニアの単価などを見ても、データの保管や思想がないのであれば、ブロックチェーンを使わない方が圧倒的に安く済みます。 ブロックチェーンは哲学を実現することのできる一つのツールですから、収益性などの観点からではなく、自分がどのような世界を実現したいのか?を 考えた上で活用していく方々が増えていくことを期待します。 エストニア在住日本人 blockhive 日下光 に聞くブロックチェーン事情 〜データ主権を個人が持つ魅力 - CRYPTO TIMES Interview & Text:西村真里子 Edit:市來孝人 協力:CRYPTO TIMES 新井進悟 転載元記事 : エストニア×ブロックチェーン スタートアップ事例と電子政府化の必然性 - GRASSHOPPER

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2019/02/27エストニア在住日本人 blockhive 日下光 に聞くブロックチェーン事情 〜データ主権を個人が持つ魅力
2017年よりエストニアと日本の二拠点生活を送っている、blockhive Co-Founderの日下光に、CRYPTO TIMESの協力のもとインタビューを実施。エストニアにおいてブロックチェーン領域に取り組む彼に、移住の背景、ブロックチェーンの魅力、エストニア国民が電子政府から受け取るメリットなどを聞いた。 ※ 今回のインタビュー記事は、CRYPTO TIMES のFounderである新井(アラタ)が協力の下、インタビューを実施し、株式会社電通様が運営するWEBメディアGRASSHOPPERに掲載されたインタビューの転載となります。 エストニアはBitcoinが誕生する前からブロックチェーンを導入 –まず、エストニアに注目することとなったきっかけを教えてください。 日下:日本でエストニアと言えば、2017年夏に政府が構想を発表した仮想通貨エストコインで有名になったと思いますが、私は2015年からエストニアの魅力に取り憑かれておりました。 きっかけはある雑誌と出会ったことです。見出しに『エストニアは(ロシアに)領土を奪われてもデータがクラウド上にあるので存続し続ける』と書かれており、電子政府や仮想住民「e-Residency」についてなど「信用経済」をベースに行われている政府活動に衝撃を覚えました。 先立つこと2012年、TED meets NHKというイベントで、私は『The next stage of social capital』というスピーチを行い、「これから貨幣経済は終わり、信用経済になる。みんなは、お金の稼ぎ方は知っているが信用の稼ぎ方は知らない」という課題を投げかけていました。加えて、日本で信用経済をベースにしたサービスを作っていたということもあり、エストニアが心に大きく響いたのです。 –「信用経済をベースにしたサービス」とはどのようなものですか? 日下:2012年当時の我々が疑問に思っていたのが、インターネット上に「価値」ある数字が存在しないということでした。FacebookのLikeもTwitterのリツイートも、影響度としてはいいのですが「価値」ではない。 信頼や信用をデジタル上で可視化・数値化し、貨幣の代わりに信用の媒体とすることを目指して研究開発とサービス提供をしていました。今でこそ理解してくださる方が増えましたが、当時は早すぎたのですね。なかなかビジネスとして立ち上がるのが難しかったです。 VCからは沢山の話が来たのですが、我々はIPOする気もバイアウトを実施する気も当時はなかったので、運営資金が必要で受託開発をスタートさせました。その受託案件の一つの要件に仮想通貨が含まれておりその際にBitcoinのホワイトペーパーを読み衝撃を受けました。自分たちがもっていた思想が、タイムスタンプや単調性データ構造などでアーキテクチャーとして確立されていて、そこからもうどっぷりはまってしまいました。当時2013年で、そこから2016年末まではブロックチェーン開発案件だけがどんどん増えていきました。 –当時はどのようなブロックチェーン案件が多かったのでしょうか? 日下:金融の取引所とかペイメントが多かったですね。あとは、Ethereum系のプロジェクトで、ICO(仮想通貨の新規売り出し)が始まる前から不動産や再生可能エネルギーのスマートグリッドの話が少しずつ出てきていました。 国際送金に仮想通貨のペイメントを使うとか、ブロックチェーンを使って日中の不動産の送金に仮想通貨を使えないかとか、社内のポイントシステムにブロックチェーンを使う実証実験プロジェクトが多かったです。 –その後、日下さんがエストニアに移住した経緯を教えてください。 日下:私がエストニアに移住したのは2017年ですが、当時の日本はブロックチェーンといえば仮想通貨一色でした。私がブロックチェーンの魅力と考えている「個人のエンパワーメント」「個人に主権を渡すこと」「中央に拠らない仕組みづくり」が日本に浸透するにはまだまだ先だと感じ、ブロックチェーンを使って実現できているところはあるかと探したらエストニアだったのです。 電子政府と呼ばれるエストニア政府は20年近く、ハッキングなどの被害を受けずに運営され続けているという事例があります。実はBitcoinが誕生する前にエストニアではブロックチェーンを導入しているんです。 エストニアではまさに広義の意味でのブロックチェーンを使っています。ここでの広義というのは、ブロックチェーンで改竄を防ぐタイムスタンプや、要素の一つである分散性を利用しているということです。 エストニアでは各省庁のデータベースにこれが利用されていますが、その各省庁のデータベースはそれぞれ別個です。一般的に言われているブロックチェーンでは、それぞれが同じデータを持っていて、違ったデータが見つかればそれを間違った、不正な情報として検出できる仕組みになっていると思いますが、エストニアの場合、情報は複製されていません。 エストニアの国民は生まれた瞬間から、ここに自分の情報が記録されていきます。その運用原則は『Once-Only Principle』と呼ばれ、自分に紐づく情報がそれぞれ必要な場所にのみ保管され、決して重複して複数の場所に保管されることがないという仕組みです。要素技術として以下の技術が採用されています。 まず、x-roadと呼ばれる、各省庁がデータを連携しあうためのデータ連携基盤があり、そして、e-idと呼ばれる電子IDに自分のすべてのデータが紐づいています。例えば、住民票の情報はここ、保険の情報はこの省庁といった具合に各省庁で保管されていて、金融庁が〇〇のデータが必要といった場合には各省庁への問い合わせを行います。 しかし、文字通り自分の個人情報は自分のものなので、データのアクセスに対する許可は自分自身で出します。自分の情報が各省庁に分散されて、暗号化されて保管されていますが、これを復号化できるのは自分だけなのです。 また、ポータルサイトがあって、自分の情報の変更はすべてそこで行うことができます。仮に誰かが自分の情報にアクセスした場合も、誰がいつどこでアクセスしたかがタイムスタンプで記録されています。ここには、KSIブロックチェーンと呼ばれるものが利用されています。 例外は警察です。警察は全員タブレットを持ち歩いていて、彼らが持つIDを使ってログインすることで、特権を使ってデータにアクセスすることが許可されます。でも例えば、警察官が仮に一日に3度自分のデータにアクセスしていた場合、自分側ではポータルを使うことで、いつ何回警察からのアクセスがあったのかがわかるような仕組みになっています。 これらは、すべて個人単位のe-idにより管理されているので、連続して二つの病院に行った場合でも、入った瞬間に「前の病院で何か不満がありましたか?」と聞かれ、カルテの情報もすべて保管されているので、もう一度同じことを説明する必要はありません。 すべて自分自身に紐づくので、自分のデータを誰が扱っているのかというのが見えるという特徴があります。先生が自分の情報に不用にアクセスしている場合、これはrevokeといってそれをClaimすることで、その人はアクセスできないように設定も可能です。これは、データの主権が個人にあるからで、まさにブロックチェーンの特徴を使ったものになっています。 分散型で情報が透明になり、誰かを無理に信用する必要がない –現在、日本の上場企業のブロックチェーン採用率は高いのでしょうか? 日下:実際の数はまだ少ないと思います。例えば、銀行が導入するとなると基幹システムなどのスイッチングコストがかかってしまうので。本質的に、信用のある企業がブロックチェーンを使うメリットはさほどないと考えております。無名のスタートアップが銀行業を行う際にはブロックチェーンはいいかもしれないです。 –どういう企業・団体がブロックチェーンを活用するには適しているのでしょうか? 日下:地方でしょうか? 例えば、行政単位ではなく民泊とか商店街の人たちがコインを作る際には分散型ガバナンスで特定の誰かがデータを持つ必要がなくなるのでブロックチェーンは有効だと考えます。 –日下さんの考えるブロックチェーンの魅力を改めて教えてください。 日下:元々、インターネットはもっと個人のエンパワーメントができるツールだと考えていました。これは、マスメディアの発信やコントロールから離れ、Socialによって個々人が情報の発信源になることができるからです。 フェイクニュースなどの問題はありますが、私は個人のエンパワーメントにワクワクしていました。しかし結果は、GAFA(Google, Amazon, Facebook, Apple)を中心に一部の人々だけが情報をコントロールできていて、情報へ対するアクセシビリティはありません。ここに平等性や公平性は全くないと思っています。 それがブロックチェーンの登場により、『正直者が馬鹿を見る』という昔から抱えているフラストレーションを解消できると思いました。ブロックチェーンは特定の権力でコントロールできない情報の透明性を担保し、より個人が正直者になれる仕組みであると魅力を感じています。 あとは、信用コストという言葉についてよく話しているのですが、人間はお互いを信用することが常にボトルネックになっています。信用できる仲間と仕事すると生産性がものすごく高くなりますが、信用できない仲間の場合には週次レポートや定例ミーティングでの進捗確認などにコストを割く必要が出てきます。ブロックチェーンを導入すると、分散型で情報が透明になるので特定の誰かを無理やり信用する必要がありません。 一点だけ気を付けなければいけないのが、ブロックチェーンは定義がないんです。日本だと、ブロックチェーン技術は”Blockchain Technology”と訳されることが多いですが、海外だとこれは”Blockchain Technologies”と訳されます。 例えばインターネットにおいてインターネットは一つしかないので”Internet”ですし、httpのプロトコルも一つのプロトコルしかありません。しかしブロックチェーンの場合、1970年代くらいからある技術を全部総称し、その複合がブロックチェーン技術になります。 例えば、EthereumとBitcoinっていうのは完全に別々で、インターネットで例えるならhttpとTCP / IPくらいの差があります。イメージで言うと、ウェブサイトはみんな”http://www~~~/”に展開されますが、TCP / IPのプロトコルにアップしても、パブリックには誰も見てもらえません。 今は、一つの単一のブロックチェーンがあるわけではなく、定義としては固まっていない広義のブロックチェーンの定義をすり合わせていっているのが現状です。 –ありがとうございます。後編ではエストニアのスタートアップについて教えてください。 Interview & Text:西村真里子 Edit:市來孝人 協力:CRYPTO TIMES 新井進悟 転載元記事 : エストニア在住日本人に聞くブロックチェーン事情 〜データ主権を個人が持つ魅力 - GRASSHOPPER

インタビュー
2019/02/27VR・ARを用いた仮想世界の創造とは?Mark.Space(マークスペース)へのインタビュー!
Mark.Space(マークスペース)は、VRやARを用いた仮想世界の開発に取り組んでいるプロジェクトです。 マークスペースが提供する仮想世界の中では、居住区に自分のアパートを設けたり、暗号通貨MRKを用いてデジタル空間内でのオンラインショッピングなどをすることができます。 今回クリプトタイムズは、そんなマークスペースの東京オフィスを訪問し、プロジェクトの詳しい内容や開発状況について詳しく聞いてきました。 Mark.Spaceってどんなプロジェクト? ユニットには仮想住宅や店舗などが設置でき、将来的にユーザーは現実世界にいる感覚でデザインやショッピングを楽しむことができるようになる見込みとなっています。 今回は、そんなマークスペースの近未来的なプロジェクトの進捗状況や計画について詳しく取材してきました。 Mark.Space東京オフィスに訪問!事業内容を取材 今回は、マークスペースジャパン代表取締役のシャモフ・ドミトリーさんと、取締役の原田 健太郎さんがインタビューに応じてくださいました。 [caption id="" align="aligncenter" width="522"] シャモフ・ドミトリー氏 マークスペースジャパン取締役: モスクワ出身・日本在住のドミトリー氏は、マークスペース以前は日露間のライセンシングビジネスに携わっていた。[/caption] [caption id="" align="aligncenter" width="521"] 原田 健太郎氏 マークスペースジャパン取締役: マークスペース以前は暗号通貨関連のLINE@やブログ、セミナー等の運営に携わったほか、ロシアのプロジェクトに日本のマーケティングや資金調達等の援助を行ってきた。[/caption] --本日はインタビューに応じていただきありがとうございます。まずは、マークスペースが行っている事業について詳しく教えてください。 原田さん: マークスペースは、本拠地をロシアに置くプロジェクトで、VRやARといった技術を用いて「バーチャル世界にもう一つの地球を作ろう」というものです。 マークスペースのバーチャル世界には、街や店舗、家はもちろん、逆に現実世界には存在しないような世界も存在します。 [caption id="" align="aligncenter" width="566"] マークスペースでは、このようなファンタジー・ゲーム風の空間も作り上げることができる。[/caption] 仮想世界の建物やオブジェクトは現実世界のもののように利用することができます。例えば、マークスペースは現在、自動車メーカーのランドローバーと提携して、当社の自動車ショールームを仮想世界内でデモ制作しています。 将来的には、こういった仮想世界内の店舗区域でユーザーが実際にオンラインショッピングをすることができるようにしていきます。 私たちマークスペースは、VRのプラットフォームビジネスの先駆けになりたいと考えています。ユーチューバーがコンテンツを展開する場所がユーチューブであるように、マークスペースもVRを利用した「コンテンツクリエイター向けの箱」になろうとしています。 マークスペースの仮想空間は「ユニット」と呼ばれるもので区切られています。このユニットは上限30万ユニットとなっています。ユニットの数に上限を設けることで土地価格の差が発生し、現実世界同様「あの区域は土地が高い/安い」といった現象が起こることを見込んでいます。 ユニットはマークスペースの暗号通貨「MRKトークン」で取引でき、Unitex(ユニテックス)という自社取引所ですでに取引可能となっています。また、MRKトークンを法定通貨に換金するスキームもすでに整っています。 マークスペースでは現在、居住区ユニットと呼ばれる仮想住宅だけが利用可能となっていますが、将来的にはショッピングや教育、娯楽などといったことも仮想空間内でできるようにすることで「現実世界でやっていることをどこでもできるように」していきたいと考えています。 仮想世界でのショッピングでは、自身のアバターを通して商品を試着したりできるようにし、通販と連携することで商品が実際に届くシステムを構築しています。また、学校やライブなど、本来であれば外出しなければいけない行事をVRを通して行えるようにもしていきたいと考えています。 マークスペースのプロジェクトチームは約70名ほどで構成されており、日本では私たちを含めて4名が活動しています。また、マークスペースはすでにファッション・アパレル業を主とする150社ほどと提携を結んでいます。 ドミトリーさん: また、私たちのプロジェクトは、ショッピングによる手数料や仮想世界内での広告掲載料、ユニットの改築などにおける手数料を主とした収益モデルを計画しています。 ブロックチェーン技術の導入について --マークスペースはブロックチェーン技術を取り入れているとのことですが、これを使う理由はなんなのでしょうか?一般的な中央集権型のデータベースで良いのではないでしょうか? ドミトリーさん: マークスペースでは、トランザクションやユニットの所有権の記録などに分散型台帳を用いています。ユニットを誰が所有しているのかブロックチェーン上で確認できるほか、モノの売買や手数料のやり取りなどを全てスマートコントラクトを通してブロックチェーン上に記録していきます。 また、将来的には仮想世界のグラフィック処理を「分散型レンダリング」でまかなっていくことも計画しています。マークスペースの膨大な仮想空間を一度に数千人のコンピューターを使ってレンダリングしていく、というものです。もちろん、このレンダリングに対する報酬はMRKトークンで配布していく見込みです。 --MRKは現在、イーサリアム上のトークンという形ですが、今後独自のチェーンを構築していく予定などはありますか? ドミトリーさん: もともと作る予定はありましたが、今は模索中という形ですね。チーム内では、ステラーに移行するという話も検討されています。 --住居やショッピングの場となる「ユニット」の売買はMRKトークンで行えるとのことですが、法定通貨での支払い等を導入していく予定はありますか? 原田さん: 一応、マークスペース内のサービスは全てMRKトークンで決済されることになっていますが、ブロックチェーン技術や暗号通貨にあまり詳しくない方にもわかりやすいように、表記的には「該当円分のMRK」を支払うという形になります。 また、ショッピングにおいては、外部サイトに誘導してモノを購入させることも可能な上、2020年に向けて、クレジットカードを登録して購入時に法定通貨をMRKに自動換金するシステムなども考えています。 もちろん、流通量を上げるために、MRK購入による商品割引なども考えています。 VR・AR技術はどう普及していくか? --マークスペースを利用するには、やはりVRゴーグルがないとダメですか? ドミトリーさん: そんなことはありません。ウェブブラウザ上からアクセスすることももちろん可能です。その場合はマウスやキーボードを使って画面上に表示される空間を移動する、という感じですね。 --VRやARってまだまだ広まっていないイメージですが、今後こういった技術は日本でどのように普及していくと考えていますか? 原田さん: VR技術はまだ大きく普及してはいませんが、着実に広まりつつあります。例えば新宿や渋谷にはVRパークやVRゲームセンター、VRジムなどがありますし、マンションの「VRモデルルーム」なんてものも少しずつ発展してきています。 自社が行なっていく展開としては、まずは洋服屋さんや自動車メーカーなど仮想空間と親和性の高い小売業から積極的に取り入れていこうと考えています。 企業だけに限らず、来年のグランドオープン後からは、個人の方でもハンドメイド商品を売り出すことなどが可能になります。ですから、仮想空間上でVRショップをオープンすることに興味があれば、価格の安い今のうちにユニットを購入しておくのも手だと思います。 ドミトリーさん: アップルやフェイスブックなどのテック大手が独自のVRゴーグルを出すという噂もありますね。これが本当にリリースされたら爆発的に普及も進むのではないかと考えています。 このように大手企業でもVR部門が増えており、仮想空間上の物体の質感や温度、重量がわかる技術を開発しようとしている企業なども出てきています。 --数々の企業がVR関連のプロダクトやサービスを提供し始めているんですね。グーグルなどの大企業が入ってきた場合、どのように差別化を行なっていきますか? 原田さん: マークスペースはこの事業に関する特許なども取得しているので、先行者利益的な面でとても強いと考えています。また、必ずしも競争していくというわけではなく、一緒に協力して成長していけるパートナーも積極的に探しています。 --最後に、投資家のみなさんに向けて一言お願いします。 原田さん: MRKトークンの価格はすぐに上がるようなものではないと思います。「0か100か」みたいな感じで、VR技術が普及すると同時に価格も動き出すのではないかと考えています。マークスペースは技術と実需の整ったプロジェクトなので、気長に楽しみにして待っていて欲しいです。 ドミトリーさん: また、マークスペースのトークンは現在4つの取引所に上場していて、今後有名な取引所にも上場する予定です。トークン価格は確かに大事ではありますが、MRKトークンはエコシステム内でのユーティリティがとても高いものであることも覚えておいて欲しいです。 まとめ VRを利用した仮想世界で「もう一つの地球を作る」マークスペースは、とても近未来的なプロジェクトを実現しようとしていることがわかりました。 現実世界でいう土地にあたる「ユニット」を軸に、住居やVRショッピング、将来的には教育や娯楽など幅広いジャンルを仮想世界でカバーしていきたいとのことでした。 また、ブロックチェーン技術を導入することで透明性の高いユニット管理と、トークンをベースにした経済モデルを実装している点も興味深く感じました。 プレスリリースに基づいた情報によれば、オンラインショッピング機能もじきに正式リリースされ、以降アップデートを通してAIスタッフやアバターなどの機能がより充実していくようです。 Mark.Space公式ウェブサイトはこちら Mark.Space(マークスペース)がバージョン2.0を発表!居住区ユニットのグラフィックを改善 仮想現実(VR)ショッピングが実現?! マークスペース(Mark.Space)が12月に大型アップデートを追加予定

インタビュー
2019/02/24Blockchain Platform IOST Preparing a “Secret Weapon” after its Mainnet Launch
The IOST project is building a blockchain platform that aims to achieve high scalability and decentralisation by implementing their own sharding scheme and consensus mechanism. After a number of testnet releases over the last year, the Beijing-based team is finally launching its main-net on February 25th. Upon such a big event, Crypto Times has been given an opportunity to interview the CEO and co-founder of IOST, Jimmy Zhong. Before IOST, the entrepreneur was running an online academic platform called StudyPool. At the same time, he heard about the blockchain technology from one of his college professors, and soon started to come up with improvements for solving the scalability-decentralisation tradeoff problem. Having realised the technology is beyond cryptocurrencies thanks to smart contracts, he has sold StudyPool for 40 million USD and established the IOST team in 2017 with 20 members. Below is an edited transcript of our interview. [caption id="" align="aligncenter" width="586"] Above: Jimmy Zhong from his office in Beijing.[/caption] Crypto Times: What is going to happen at the mainnet release, and what will users be able to do? Jimmy Zhong: Firstly, I will be live-streaming on Twitter on the day of the mainnet release (February 25th). We will release detailed documentations and articles in multiple languages, and officially release the plan for 2019 and onwards. The actual token swap from ERC tokens to mainnnet tokens is planned on March 10th. Upon the mainnet launch, you will be able to play DApp games with better performances. My team is trying to bring more and more games onto the IOST platform. We are also working with many partners. A New York-based startup called Bern Protocol is building a decentralised content distribution platform, and they are going to be one of the first projects that will issue tokens on our platform. We also have partnerships with PWC Europe, multiple Chinese enterprises and gaming companies. With these partnerships, we aim to introduce our blockchain on products that are already big parts of our society. That's why we are looking at well-known companies in the industries of gaming, finance, content distribution, advertisements and so on. We are finally launching a product, and I am very excited about it. In order to grow our user base, we are releasing a "secret weapon" in late March. On this update, users will be able to play DApp games without any background knowledge. You know, we want users to just get a wallet and play. We are lowering the bar and removing the technical complexity. I believe this will give non-tech people an opportunity to participate in using the blockchain technology. Crypto Times: What are the core differences between IOST, Ethereum, EOS and TRON? [caption id="" align="aligncenter" width="581"] Image from IOST.io[/caption] Jimmy: Current Ethereum has a high network latency, and its TPS is about 20. TRON has a low latency, but at the moment, they are doing the opposite of what we want in a decentralised network. EOS also achieves a low latency with its TPS scoring 1000-ish. Generally, when you want to scale a blockchain, many projects resort to network sharding or consensus with fewer nodes. EOS manages to boost its TPS by doing the latter; their delegated proof of stake (DPoS) consensus mechanism has 21 nodes that are chosen via elections. But in fact, these 21 nodes are controlled by 6, 7 groups of people. IOST, on the other hand, is one of the first highly scalable AND decentralised blockchain platforms. We are not saying that our platform will scale millions TPS - that would just be a pure lie. With our efficient distributed sharding (EDS) system, IOST will surely run a lot faster than Ethereum, and under our proof of believability (PoB) consensus, it will probably have around 100 nodes, too. Crypto Times: After two major market crashes, how is the "crypto winter" affecting the IOST project? [caption id="" align="aligncenter" width="420"] Market capitalisation during the period from 2017 November to 2019 January | Image and data from CoinMarketCap[/caption] Jimmy: December 2017 was an annoying time for us because of all the nonsense projects with obvious lies. Luckily for us, we have enough fund and time to keep going even after the second crash at the end of last year. Now that speculators are gone, it's time for people who believe in the distributed ledger technology. So we are still pretty bullish on the technology. Just like Bitcoin has a place as a currency, IOST will have a place as a good blockchain platform. I have a strong team to keep advancing even under the current market climate. There are about 100 members here in Beijing office, and another 30 members are working in Japan, Korea and the United States. Approximately 50 members are in the development team - we have a PhD from Princeton, graduates from best universities in China, and computer science competition winners. Bringing more people on board is equally important, so we also allocate a lot of resources to marketing and promotions.












