【約1287億円規模】仮想通貨Celestiaのエアドロップを振り返る|今後の獲得戦略も解説
Henry
– 著者:Henry(@HenryWells1837)
昨年2023年は多くのエアドロップが行われ、2月にはOptimismからの第2回目のエアドロップが、その翌月にはArbitrumのエアドロップが実施されました。
その他にも、$MAV、$WLD、$ARKM、$PYTHなど様々な仮想通貨のエアドロップが行われ、ベア相場の中でユーザーを市場に留めるための施策としての役割を果たしました。
本記事では、2024年度のトレンドの一つと予測されている「モジュラー型ブロックチェーン」のガバナンストークン$TIAのエアドロップを振り返りながら、$TIAのユーティリティ、ステーキングユーザーを対象に既に配布が約束されたエアドロップについてなど、著者の予測と共に紹介していきます。
目次
$TIAの概要
こちらの章では、公式ドキュメントに記載されている内容を中心に解説します。
$TIAの基本情報
1. ティッカー:TIA
2. 供給量:10億 $TIA
3. インフレスケジュール:最初の年は8%、その後年間10%ずつ減少し、最終的には年間1.5%のインフレ床に到達
4. utia:ステーキングの単位。「micro TIA」とも呼ばれ、1 TIA = 1,000,000 utia。
5. microtia:utiaの別名。
トークンの割り当てとアンロックスケジュール
$TIAは、以下の用に割り当てられます。
これらのトークンは、以下のスケジュールでアンロックされます。
$TIAエアドロップの内訳
今回の$TIAエアドロップは、下記の条件で合計 60,000,000 $TIAが下記の条件を満たしたユーザーへ配布されました。しかし、対象者全員がClaimをしなかった事もあり、Claimをしたユーザーは下記の最低配布数量よりも多く$TIAを入手しました。
配布対象者数の多い「Early Adopters of Ethereum Rollup」と「Stakers and IBC relayers, Cosmos Hub and Osmosis 」のスナップショットが2023年1月1日以前だったことから、エアドロップを獲得したい場合、獲得に向けて動き出す日は早ければ早い方が良いことが分かります。
$TIAのユーティリティ
公式ドキュメントによると$TIAには下記の使用用途があると説明されています。
- プロトコル開発側がCelestiaを利用する際の手数料 – Blobspaceへの支払い
→Celestiaのネイティブアセットであり、開発者はデータの可用性のためにネットワーク上でPayForBlobsトランザクションをTIAで支払う。 - ガス代などへの仕様 – 新しいロールアップの立ち上げ
→開発者はトークン発行せずに独自のブロックチェーンを立ち上げることが出来、その際に$TIAをガストークンおよび通貨として使用し、データ可用性の支払いにも使うことが可能。 - ステーキング – プルーフ・オブ・ステーク ( P.O.S )
→各ユーザーは$TIAをCelestiaのバリデーターに委任することで、バリデーター報酬の一部を得ることが可能。 - 分散型ガバナンスへの投票権
→各ユーザーは$TIAをステーキングすることで、分散型ガバナンスへの投票権を獲得することが可能。
開発側がCelestiaを用いる際に$TIAが必要不可欠ということから、一定のニーズがあることが分かります。
$TIAをステークすることで得られたトークン
$TIAのローンチから記事執筆時で2ヶ月半が経過しましたが、既に$TIAをステーキングをしているユーザーには下記プロジェクトのトークン配布が発表されています。
*$SAGAに関しては、当該期間の11月7日と比較して12月1日のステーキング量が多かった場合、ボーナスとして+αの$SAGAが付与されます。
いずれのトークンも、まだローンチされていないため、どの程度の規模感のエアドロップになるかは不明ですが、$TIAローンチから本日までの短い期間にエアドロップが重なるのは$TIAステーカーにとっては嬉しい出来事です。
上記3銘柄は$TIA以外のトークンをステーキングしていた場合でもエアドロップの対象になっている場合もありますので、ぜひ各公式サイトで確認してみてください。
【各プロジェクト公式LINK】
- Dymenstion
・公式サイト
・公式Twitter - Doki
・公式サイト
・公式Twitter - Saga
・公式サイト
・公式Twitter
今後の戦略
これまでの$TIAを含む4件のエアドロップを振り返ってみると「$TIAを保有するウォレットアドレスを集中させるか分散させるか」について戦略について考える必要があります。重要なのは、エアドロップの条件がプロジェクト側の裁量に大きく依存しており、どのプロジェクトでも最大数を獲得することは困難であるという点です。これを理解した上で参加することが重要です。
例えば、Sagaのようにロイヤリティボーナスという追加報酬の条件を設けるケースもありますが、これを予測することは難しいでしょう。一方で、$DYMのような比較的寛大なエアドロップもあります。そのため、個々の予算に応じて、最小基準として25$TIAを考慮するのが良いでしょう。ただし、これはあくまでミニマム量を確実に獲得するための戦略であり、将来的には$DYMのように1$TIAのステーキングでエアドロップ対象になる可能性も残っています。したがって、一概に正解とは言えませんが、各ユーザーは自身の予算と求めるリターンに合った戦略で$TIAのステーキングを検討すべきです。
まとめ
$TIAのエアドロップに関する全体概要を解説しました。
Celestiaは、従来のモノリス型ブロックチェーンと異なり、モジュラー型を採用しています。このモデルでは、ブロックチェーンを構成する「Data Availability」、「Consensus」、「Settlement」、「Execution」の中で、「Data Availability」と「Consensus」をカバーし、残りの「Settlement」と「Execution」をEthereumやRoll Up Chainなどに任せることが可能です。これにより、アプリケーション毎に特化したチェーンの開発が容易になり、将来的には「1アプリケーション = 1チェーン」という考え方が広まる可能性があります。
このため、Celestiaの重要性が高まり、Celestiaを選択したプロジェクトが、その貢献者(ステーカー)に対してエアドロップを行うことも考えられます。
直近では、Data Availability(DA)でCelestiaを採用しているManta Networkが、$MANTAのエアドロップ対象者として$TIAステーカーを検討しているという憶測もあります。
クリプトに多くの時間を割けないユーザーにとって、$TIAのステーキングはエアドロップを楽しむための良い手段になるのではないでしょうか 。
画像引用元、記事ソース:https://blog.celestia.org/genesis-drop/