半減期後のビットコイン、価格上昇は?過去のデータを徹底分析
Crypto Times 編集部
米大統領選挙への関心が高まるなか、ビットコインに関して忘れてはいけないトピックが「半減期」です。
本記事では、過去の半減期におけるビットコインの価格推移を詳細に分析し、2024年4月の半減期後における価格動向を探ります。
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目次
ビットコイン半減期とは|価格上昇のトリガー?
ビットコインの半減期は、約4年ごとにマイニング報酬が半分に減少するイベントです。
これはビットコインの発行量を抑制しインフレを防ぐ設計で結果として希少性が高まり、価格上昇圧力につながると考えられています。
過去の傾向からビットコインの半減期は価格上昇のトリガーになるとの見方が持たれています。
過去の半減期と価格推移
ビットコインはこれまでに4回の半減期を経験しました。それぞれの半減期前後の市場の反応を見ていきましょう。
1回目(2012年7月):黎明期の半減期、認知度不足とマクロ要因
1回目の半減期当時は、ビットコインの認知度が世界的に低く、価格への影響は限定的でした。
半減期前後で価格は約10ドルで推移。ビットコインの認知度が世界的に低かったため「半減期があったから価格が上がった」とは言い切れない値動きとなっています。
また、その後、急激な価格上昇は発生しているもののキプロス金融危機といったマクロ経済要因の影響が大きく、半減期との直接的な関連性は低いと考えられています。
2回目(2016年7月):認知度向上、調整期間を経て大幅な上昇へ
2回目の半減期はマイニング報酬が25BTCから12.5BTCへと減少しました。
半減期直前に価格は上昇傾向を示しましたが、直後には調整期間に入り下落。半減期が終わってから概ね半年ほどの調整期間を経た後、2017年に入り価格が上昇、年末には約2万ドルに到達しています。
多少の調整はあったものの、ビットコインの供給量よりも需要が高まり徐々に価格が上がっていきました。
また日経新聞等のメディアで取り上げられたことで認知度が向上し、ユーザー増加と価格上昇に繋がった可能性が考えられます。
3回目(2020年4月):コロナショック、金融緩和、DeFiブームのトリプルパンチ
3回目の半減期は、コロナショックによる市場の混乱、世界的な金融緩和、DeFiブームという特異な状況下で発生しました。
金融緩和による余剰資金の流入、DeFiプロジェクト「Uniswap」の大型のエアドロップ(仮想通貨を無料でユーザーに配布する行為)のイベントによる市場の活性化が重なり、価格は急騰。
コロナショックでビットコイン価格は30万円まで下落したものの、世界的な金融緩和による余りでビットコインにも資金が流入したと考えられます。
2021年4月には当時史上最高値となる約6万9000ドルを記録しました。
4回目(2024年4月):成熟市場における半減期の真価
4回目の半減期は、ビットコイン市場が成熟期を迎える中で発生しました。
2024年1月に米SECによって現物型ビットコインETFが承認されたことなどにより、機関投資家を含む多様なプレイヤーが市場に参入。
ビットコインETFの承認でアセットクラスとしての地位を得たものの、需要と供給のバランスが拮抗しレンジ相場になっている状況が続いています。
現在は、70,000ドルを超える値動きを見せているものの、過去最高値を大きく超える動きは見られません。
レンジ相場からの脱却にはさらなる、市場にプラスに働く大きなニュースが必要で直近では米大統領選挙後の米規制の整備などが注目されています。
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2024年以降の価格動向は?長期トレンドとリスク要因
ビットコインの半減期は価格上昇のトリガーになる可能性があるものの、調整期間も存在します。
第3回目(2020年)のような急騰もあれば、第1回目や2回目のような緩やかな上昇もあり、過去の事例から半減期後3ヶ月~1年の間に大きなインパクトが出る可能性があると推測されます。
長期的な視点では各国政府や企業によるビットコイン保有の動き、市場の需要拡大から価格上昇傾向が続く可能性があります。
日本の上場企業メタプラネット社によるビットコインの大量購入の例なども長期トレンドの上昇への期待を示していると言えます。
一方で規制強化や技術的なリスクは下落要因となる可能性があります。アメリカがビットコイン大国を目指している一方でネガティブなニュースがあれば規制強化につながる可能性もあります。
また、過去に発生したビットコインキャッシュとの分裂騒動のような技術的なリスクも発生する可能性もゼロとは言えません。
投資判断:短期のボラティリティと長期の成長性
ビットコイン投資の鍵は、短期的な価格変動に囚われず長期的な視点を持つことです。
現在、優勢となっているトランプ氏は仮想通貨に対して非常にポジティブな姿勢を示しており、同氏が当選した場合、市場にとってさらなる追い風となる可能性が指摘されています。
しかし、2016年の米大統領選で事前予想に反してトランプ氏が勝利した事例や今年2024年にフランスの大統領選で予想を覆しエマニュエル・マクロン氏が当選した事例も存在し、政治情勢はどのように変化するかわかりません。
そのため、短期的なトレンドに執着せず一定のタイムスパンを考慮した上で半減期後の値動きのイメージを持つと良いでしょう。
まとめ
ビットコインを取り巻く環境は常に変化しますが、希少性という根源的な価値は不変です。
半減期は需給バランスに大きな影響を与えるイベントであり、価格上昇の契機となる可能性は高いと考えられます。
マクロ経済の動向や規制の行方にも注意しながら、リスク管理を徹底した投資戦略を立てることが重要です。
短期的な変動に惑わされず、長期的な視点でビットコインの成長性を評価することが投資成功の鍵となるでしょう。
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