顧客ニーズの分析が可能に|Web3プロジェクト「Cielo Finance」とは?
Henry
– 筆者:@HenryWells1837
Web3サービスの開発初期において、オンチェーンアクティビティを通じた顧客ニーズの洞察は非常に重要です。
ウォレットアドレスの活動を分析することで、ユーザー属性を明らかにし、特にL2チェーンの出現により、チェーンごとの詳細な調査が必要になりました。本記事では、ユーザーのオンチェーン活動を一括で調査できるツール、「Cielo Finance」を紹介します。
このツールを駆使することで、顧客のニーズや潜在的な利益の機会を発見できます。エアドロップを狙う一般ユーザーも、成功している人々がどのような行動をとっているのか、グループ別に分析することが可能です。
目次
Cielo Financeとは
Cielo Financeとはオンチェーンアクティビティのアグリゲーターです。
ウォレットアドレスをリスト化し、チェーン、トランザクションの種類、トークンの種類、USD価格でフィルタリングすることにより、各ユーザーの行動傾向を把握できます。
Cielo Financeのプラン
Cielo Financeは無料プランと有料プランがあります。
有料プランにすることで、追跡できるトークンやウォレット数を増加させることが可能です。*詳細は以下の画像を参照ください。
ここでは、無料プランを活用したシンプルなリサーチ方法をご紹介します。
Cielo Finance(無料プラン)の使い方
まず、https://cielo.finance にアクセスし、「START FOR FREE」 を選択してサービスを立ち上げます。
すると以下の画面が表示されます。
「My Wallets」で自分のウォレットやTelegramとの連携もできますが、公開リストを利用する分析では不要です。そのため今回は、ウォレットとの連携は行いません。
画面左のメニューにある「Public Lists」を選択し、他のユーザーが作成したリストから分析したいリストを選びます。
選択したら、上記の様に他のユーザーが作成したListsが表示されます。
今回は、Debank Top Wallets のリストを選択しました。
このリストには、DeBankのWeb3ソーシャルランキング上位100ウォレットが含まれているリストを見ることができます。これを基に、特定のチェーンやトランザクションタイプでの活動をフィルタリングできます。
フィルタリング例
Chains(ブロックチェーン)の選択
フィルタリングを実施するにあたりまずはブロックチェーンを選択します。Cielo Financeが対応しているチェーンは、以下の24チェーンです。
- Cielo Finance 対応チェーン
- Ethereum、Solana、Base、Degen Chain、Dydx、Arbitrum、Optimism、Blast、Polygon、Mode、Avalanche、BNB、Fantom、Scroll、Linea、zkSync、Mantle、opBNB、Aurora、PulseChain、Metis、Polygon zkEVM、Boba、Evmos
今回は、エアドロップの獲得が期待できるModeチェーンを設定してみます。
Transaction Typesの選択
次にTranscation typesを選択します。
Transaction Typesは、以下の17種類から選択が出来ます。
- Swap – DEXやAMMを用いたスワップ履歴
- LP – DEX等への流動性の供給履歴
- Transfer
- Lending – レンディング履歴
- NFT Mint
- NFT Trade
- NFT Transfer
- NFT Lending
- Bridge – 他チェーンからのブリッジ履歴
- Rewards – 流動供給等から発生した手数料収益の履歴
- Approvals
- Perpetual
- Option
- Wrap
- NFT Liquidation
- Contract Creation
- Other
トップユーザーが他チェーンからModeへブリッジさせる際の金額を把握することで、そのチェーンの潜在的な利益可能性の判断材料となるため、今回は「Bridge」を選択します。
*その他に、Tokens / NFT とUSD Value等を選択できますが、今回は省略します。ぜひご自身で色々とリサーチする際に活用ください。
フィルタリングの結果
先の条件でフィルタリングした結果、下記のユーザーがトップに出てきました。
USDTを頻繁にブリッジしていることが分かります。
このユーザーのウォレットアドレスを見て、どのチェーンから、どのブリッジツールを利用してModeへブリッジしたのか見てみましょう。
DeBankのサイトへアクセスして、当該ウォレットアドレスを入力します。
日本円換算で約11億7千万円弱のトークンを保有しているユーザーであることが分かります。
では、それらの資産をどの様に運用しているか見ていきましょう。
Mode上のIroncladというLending プロトコルに預け入れています。
では、このサービスがどんなものか見ていきましょう。
ユーザー数が執筆時時点で11,502人で貸付金額が日本円で約20億円です。筆者の主観だと、そこそこの規模です。
では、このサービスのページを見ていきましょう。
ETHの年利が24.48%です。
AAVEのEthereum上での年利が1.66%と比較したら運用先としても非常に優れています。
また、このプロダクトは執筆時点ではトークン発行もされていないので、今の時点から預け入れていることでアーリーアダプターとしてTGEの差異にエアドロップの対象にもなるかもしれません。
この様に、無料プランでも各ユーザー動向から、これからのトレンドになる新しいチェーンの特定や新規プロジェクトのリサーチも可能になります。
今回は非常に簡単な方法でリサーチを行いましたが、より高度に自由料プランを活用しながら条件なども絞っていけば、さらなる潜在的な利益の特定が可能になります。
公式リンク
- HP:https://cielo.finance/
- X(旧Twitter):https://twitter.com/CieloFinance
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