買戻しとバーンを自動化した暗号通貨 EverRise / $RISE とは?
Yuya
暗号通貨の買戻しとバーンはトークンエコノミクス開発におけるひとつの戦略として様々なプロジェクトで研究・採用されています。
BSC上に暗号通貨「$RISE」を展開するEverRiseは、この買戻し・バーンの一連の作業をトランザクションごとに自動で行う仕組みを開発したプロジェクトです。
通貨名/ティッカー | EverRise / $RISE |
特徴 | 買戻しとバーンを自動化した暗号通貨 |
公式リンク | Webサイト |
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トークン価格の成長を促す買戻し&バーン
株式の世界では、自社で発行した株式を市場から買い戻すことで株主の利益配分を増やす「自社株買い」が存在します。
これは、市場に流通する発行済株式の数を減らすことで、会社の利益総額に対する1株あたりの利益(≈価値)を増やすというものです。
これに似た概念が「バイバック&バーン(買戻しと焼却)」という名で暗号通貨の世界にも存在します。
自社株買いは企業の財務戦略的な側面も持ちますが、暗号通貨では買い戻したトークンを完全に消滅させ、発行母体となるプロジェクトが得をすることなく供給枚数をカットさせるケースが多くみられます。
暗号通貨は供給量が無制限に増え続けるようデザインされているものも多いため、買戻し・バーンはただ投資家への好感度材料となるだけでなく、二次的にインフレ率をコントロールする役割もあります。
買戻し・バーンを行っている有名な例といえば、暗号通貨取引所「Binance」が発行する$BNBです。同取引所は前四半期で得た営業利益の20%をBNBの買戻しに充て、それをすべてバーンしています。
暗号通貨取引所 Binanceが約430億円の $BNB バーンを発表
EverRiseの特徴
EverRise ($RISE)の最大の特徴は、この買戻し・バーンを自動で各トランザクションごとに行うという点にあります。
同プロジェクトでは、各トランザクションの6%が「買戻し税」として自動で徴収され、Krakenと呼ばれるスマートコントラクト内に保管されます。
そして、マーケットでRISEトークンの売りが入ると買戻し税でトークンが買われ、その場でバーンされる仕組みになっています。
EverRiseのホワイトペーパーでは、この仕組みには以下の3つのアドバンテージがあるとされています。
- RISEが買い戻されると、流動性プール(RISE/BNB)においてRISEの供給が減りBNBの供給が増えるため、RISEの価格上昇に繋がる。
- 買い戻されたRISEはバーンされるため、この買戻しは実質無料でBNBの供給量を増やしていることになる。
- 売りが入るごとに都度買戻しが発生するため、売りが連続で入ることがほぼない。したがって投資家からの信頼獲得につながる。
また、トランザクションごとに発生する手数料には上記の6%のほかに、ユーザーに報酬として還元される2%とマーケティングに使用される3%が含まれているようです。
EverRiseのプロダクト
$RISEトークン開発のほかに、EverRiseはDeFi関連のプロダクトを展開・開発しています。
EverOwnはスマートコントラクトのオーナーシップ(所有権)を一時的に手放すDAppです。
DeFi業界では、プロジェクトがユーザーからの信頼を得るために、開発したスマートコントラクトのオーナーシップを永久的に手放すことがあります。
しかし、そうすると特定のDEXに対応するなどの理由でコントラクトに変更を加えることができなくなり、プロジェクト成長のボトルネックとなってしまうことがあります。
EverOwnでは、オーナーシップをコミュニティに預けることができ、コミュニティは投票を通して開発団体にオーナシップを返却することができます。
また、DeFiプロジェクトではお馴染みの流動性ロックの分野でも、既存のものから更に透明性や利便性を改善したEverLockと呼ばれるDAppが開発されています。
このほか、EverSale、EverWallet、EverSwapといった新たなプロダクトも続々発表され、開発が進んでいます。
まとめ
EverRiseは、トークンの買戻しとバーンをトランザクションごとに自動で行う仕組みを開発し、従来より公正に効率よく供給量を絞ることをねらっています。
トランザクションのパーセンテージで買戻し資金を調達し、プールのRISEが増えるたびに買戻しが入るこのシステムが今後どのようにワークしていくか要注目です。
免責事項
本記事で紹介したプロジェクトは、投資や購入を推奨するものではありません。必ずご自身の判断に基づいてのご利用をお願いしております。