ブロックチェーンの位置付け、現状、そして未来へ | Unlockd JC Oliver氏インタビュー
   公開日 : 2018/05/22

ブロックチェーンの位置付け、現状、そして未来へ | Unlockd JC Oliver氏インタビュー

YuyaCRYPTO TIMES公式ライター

ct analysis

JC Oliver氏はマイクロソフトやVerizonなどといった大手IT企業での活躍経験のある方で、現在は広告リワードプラットフォームUnlockdMoviecoin、Bankexなどに携わっています。

今回は、21日に東京・高輪で開催されたFinwise Summitにスピーカーとして登壇されたOliver氏に会場で直接インタビューをさせていただきました。

ビジネスにおけるブロックチェーンの位置付け、現状と課題」という広いテーマでたくさんの興味深いアイデアを共有してもらいました。

「ブロックチェーン産業」は存在しない

BBC、マイクロソフト、VerizonにAOLといった大手企業での経験をお持ちのOliver氏。まずはブロックチェーン系の分野に興味を持ったきっかけを聞いてみました。

ーー 本日はインタビューに応じていただきありがとうございます。まずは、どのような動機でブロックチェーン技術に関わりを持つようになったのか教えてください。

Oliver氏: 人や物のID認証をする上でブロックチェーンには大きなポテンシャルがあると思ったのがきっかけです。ブロックチェーンというのはそれ自体がプロダクトになる技術ではなくて、経理やマネジメントといったビジネスの大元を支える技術だというところに惹かれます。

今でこそブロックチェーンという技術自体がひとつの業界のようになっていますが、正確には認証システムを要するビジネスであれば産業を問わずに応用できる技術です。そういった意味で、「ブロックチェーン産業」というものは存在しないわけです。

ーー なるほど。今はブロックチェーンという名前だけで注目が集まるものですが、将来はあって当たり前になるかもしれないということですね。

Oliver氏: はい。また、「行動に応じて消費者が報酬をもらえる」という今までになかったサービスを提供できるのも良いと思います。映画製作における資金管理やファンがリワードを貰えるMoviecoinの設立に至ったのはこれが理由です。

チーム作りには技術側と産業側両方の知識が必要

ーー それでは、ブロックチェーン技術に関わりたいという人に需要のある質問をさせてください。今、この技術分野ではどのような人材が必要とされているのでしょうか?

Oliver氏: 当然ですが、まず「分散型」の考え方に慣れているエンジニアですね。そして忘れてはいけないのが、産業側の知識を持つ人です。もちろん、両方ひとりでこなせるならそれも良いことです。ともかく、フロント(産業サービス側)とバック(技術側)両サイドで人材が求められています。

先ほども言ったように、ブロックチェーン技術は応用できるビジネスモデルありきですから、技術側と該当する産業側両方の人間のアイデアが必要になります。

ーー 確かに、サミットで登壇された時のプレゼンにも「技術はイノベーションの機会を作り出すが、実際にイノベーションを作り出すのは人の創造力だ。」という引用がありましたね。

Oliver氏: はい。私が作った名言です。結構気に入っています。

ブロックチェーンは見えない技術

ーー ここまでポテンシャルのあるブロックチェーンですが、この技術が本当に身近な存在になるまでにはまだ10年、20年かかると言われているのはなぜでしょうか?

Oliver氏: 浸透が遅い一番の原因はブロックチェーン技術自体が見えたり体験できたりするものではないからだと思います。

例えばVRだったら「デジタル世界が360度で体験できる」というのが明快ですよね。しかしブロックチェーンというのはビジネスを効率化する認証システムですから、いくら革新的とはいえ一般の方には本当にわかりづらいものです。

ーー 確かに、デジタル通貨などに対しても実体のなさに抵抗を覚える人などもいますよね。

Oliver氏: 少し前に、イギリスの大手スーパーで牛肉と偽り馬肉が売られていたことがありました。消費者はわかりようもないのでこれは大変な問題ですよね。しかしブロックチェーンで物流を管理すれば、商品のでどころや運搬ルートが確実にわかりますから、こういった問題は解決されるわけです。

ここでVRと馬肉の話を比べると、物理的に体験できる前者の方が圧倒的に普及が早いわけです。ブロックチェーンは本当に革新的な技術ですが、目に見えないため良さが広く理解されるまでには時間がかかるということですね。

おわりに

ブロックチェーン技術は、今こそトレンドの影響でひとつの産業のようになっていますが、これから世間的な認知が広まるにつれ様々な業界でビジネスの基幹となっていくものだということでした。

「馬肉の話、書いてくれよ!」などと冗談を交えつつ終始笑顔でインタビューに応じてくださったOliver氏はとても気さくな方でした。

同氏は現在、映画やグッズの購入に使えるユーティリティトークンと、映画製作者が融資に使えるセキュリティトークン両方を発行するプラットフォームMoviecoinの開発に力を入れています。

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