仮想通貨のメリット・デメリットを紹介【電子マネーと違う】
Crypto Times 編集部
「すべての物事にはメリットとデメリットがある」
これは何事にも当てはまることで仮想通貨も例外ではありません。
仮想通貨には世間に注目されがちなメリットだけでなく、デメリットも存在します。
本記事では仮想通貨の深い知識を得るためにも仮想通貨の良い面と悪い面の両方について詳しく説明していきます。
具体的には下記です。
- ・そもそも仮想通貨とは何か
・仮想通貨のメリット・デメリット
・今後予想されるのユースケース
仮想通貨はあなたのお金に直接関わるものだからこそ、正しい知識を持っている必要があります。
「仮想通貨のメリットとデメリットを知りたい」
「仮想通貨ってどんな使われ方があるの?」
といった方は是非最後まで読んでみてください!
目次
そもそも仮想通貨とは?
仮想通貨とはブロックチェーン技術が支えているインターネット上のお金です。
2009年のサトシ・ナカモトの論文発表により生まれた仮想通貨ですが、2019年になってもまだまだ話題が尽きません。
- -ネットワークトークン-
ブロックチェーンに直接紐付けられており、各ブロックチェーンの仕組みを維持している仮想通貨。(例、BTC、ETH、EOS)
-ユーティリティトークン-
ブロックチェーン上で成り立つ通貨。Ethereum(イーサリアム)上で作られるものが多い。(例:TRON、BNB)
-ノンファンジブルトークン-
ゲーム上のアイテムやキャラクターをトークン化したもの。Ethereum上で発行されることが多い。(例:マイクリプトヒーローズのキャラクター、クリプトスペルズのカード)
-セキュリティトークン-
株式や債権、ストックオプションなどをトークン化したもの。
-リアルアセットトークン-
ドルやユーロなどの法定通貨に価値が紐付けられている通貨。(例:USDT)
これらすべてを覚える必要はありませんが「仮想通貨と一口に言っても様々な種類がある」ということは抑えておきましょう。
では、次に本題である仮想通貨のメリット・デメリットについて見ていきましょう。
仮想通貨の5つのメリット
5つのメリット①送金が早い、安い、いつでも可能
②国や機関を頼らなくて良い
③ブロックチェーンを維持できる
④少額から投資できる
⑤ボラティリティが高い
①送金が早い、安い、いつでも可能
仮想通貨は日本円などの法定通貨と比べて送金を早く、安く、いつでも行うことができます。
仮想通貨の送金はスマホなどで以下の2点を入力するだけで出来てしまいます。
- ・送り先のウォレットアドレス
・パスワード
仮に海外にいる友だちから夜中の3時に「いますぐ仮想通貨を送ってほしい」と頼まれた場合でも、仮想通貨であればすぐに対応することができるんですね。
もし日本円を海外に送らなければいけないとしたら、多額の手数料と時間がかかってしまうことは容易に想像できると思います。
このように、インターネット上のお金である仮想通貨はこれまでのお金よりもスピーディな送金を手軽に行えるのです。
②国や機関を信頼しなくてもいい
次に紹介するのが「国や機関を信頼しなくてもいい」というメリットです。
ビットコインのような仮想通貨は、特定の国や機関を信頼せずに(=トラストレスで)使うことができます。
なぜなら仮想通貨を支えているブロックチェーン技術は、特定の国や機関ではなく全員で管理するシステムだからです。
人類が誕生してから今まで、誰も信頼しなくても使えるお金は存在しませんでした。
私達が普段使っている日本円も、わたしたちが日本銀行や日本政府を信頼しているから機能しています。
これに対して仮想通貨は特定の機関や政府を信頼する必要がありません。
仮想通貨はこれまでの通貨の概念を越えたトラストレスなお金なのです。
③ブロックチェーンを維持できる
次に紹介するのが「ブロックチェーンを維持できる」というメリットです。
BTC(ビットコイン)やETH(イーサリアム)などの仮想通貨はブロックチェーンの維持に関して大きな役割を担っています。
ブロックチェーンではマイナーと呼ばれる人達がデータ承認を行っているわけですが、その作業に対するインセンティブ(報酬)として仮想通貨が支払われています。
これは言い換えると「インセンティブとしての仮想通貨がなければブロックチェーンの維持は難しい」とすることもできます。
どちらかが一方的に支えているわけではなく「仮想通貨とブロックチェーンはお互いで支え合っている」ということを覚えておきましょう。
④少額から投資できる
仮想通貨の投資的観点でのメリットも紹介していきましょう。
仮想通貨は1000円ほどの少額からでも投資を始めることができます。
なぜなら、仮想通貨には以下の2つの特徴があるからです。
- ・小数点以下で購入できる
・単価が安い通貨がある
例えば 、1BTC(ビットコイン)=100万円だった場合でも、0.001BTC=1000円から購入することができます。
また、単価が安いXEM(ネム)などの通貨では、1XEM=4円程で購入することも可能です。
上場企業の株を買う場合、最低でも数十万〜数百万円が必要ですが、仮想通貨はビットコインのような人気通貨でも少額から購入することができます。
⑤ボラティリティが高い
もう一つ、投資的な面のでメリットとして「ボラティリティが高い」という点が挙げられます。
仮想通貨は価格変動性(=ボラティリティ)が大きい投資対象として知られています。
下の画像のように仮想通貨の価格は数時間で約50%程で価格が動くこともあります。
「ボラティリティが高い=チャンスが大きい」ということなので、仮想通貨は他の投資対象よりもチャンスが大きいと言えるでしょう。
仮想通貨の4つのデメリット
②ハッキングリスクがある
③ボラティリティが激しい
④市場が不安定
電子機器やITリテラシーが必要
仮想通貨を利用するには「スマホやPCなどの電子機器」や「最低限のITリテラシー」が必要です。
これは、仮想通貨にとって最大のデメリットと言えるでしょう。
仮想通貨の送金や売買にはスマホやPCが必要ですし、パスワード管理などのITリテラシーも必要です。
一方で、私達が普段使っているお金は老若男女、どこの国の人でも直感的に使えますよね。
仮想通貨の場合、ITリテラシーが低い老人や子供、通信設備が普及していない国の人には仮想通貨を使うのは難しいでしょう。
仮想通貨は最先端のお金ですが、利用できる人が限定されてしまうのです。
ハッキングリスクがある
仮想通貨には取引所に預けている限り、ハッキングリスクが存在します。
仮想通貨はインターネット上のお金なので、盗まれる時は銀行強盗ではなくハッキングによって盗み出されます。
みなさんの記憶にも新しい「Coincheckハッキング事件」では、約560億円もの仮想通貨が盗み出されてしまいました。
仮想通貨には現金と違い、物質的な重さが存在しないため盗まれる時は一気に盗まれます。
仮想通貨はインターネット上で使える反面「ハッキング」という新たなリスクが生じてしまうのです。
*「取引所」がハッキングされる可能性があるのであって、仮想通貨の仕組みそのものはこれまでハッキングされたことはありません
ボラティリティが激しい
仮想通貨はボラティリティ(=価格変動性)が激しいため、
- ・投資対象として高リスク
・普段の買い物には使えない
というデメリットが生じます。
ボラティリティが高いということは、高リターンが期待できる反面、高リスクでもあるいうことです。
また、ボラティリティが高い仮想通貨は、日常の買い物などの決済手段には向いていません。
「昨日は1BTCで買えたテレビが、今日になったら2BTC必要になっていた」なんていうお金は使い物にならないですよね。
仮想通貨は価格が安定していないがために「投資対象として高リスク」「決済手段として向いていない」というデメリットが生まれてしまうのです。
市場が不安定
最後に挙げる仮想通貨のデメリットは「市場が不安定」という点です。
仮想通貨市場は大口トレーダーが操作しやすい市場とされています。
というのも仮想通貨市場はまだまだ未成熟なため、資金力を持った人が仮想通貨に参入すると大きな力を持てるのです。
仮想通貨市場は株や為替と比べると「クセがある市場である」ということを覚えておきましょう。
今後予想される5つのユースケース
ケース②:IDや所有権の証明
ケース③:サプライチェーン
ケース④:価値の付与
ケース⑤:分散型マーケットプレイス
ケース①:資産のトークン化
最初に紹介するのが「資産のトークン化」というユースケースです。
こちらはセキュリティトークンに当てはまる活用事例で、株式などのトークン化することで「未上場企業株の流動性向上」が期待できるとされています。
未上場企業とはNASDAQなどの証券取引所で株式が取り扱われていない企業のことを指します。
実はこの未上場企業の株式市場はとても大きいのです。
もし「Airbnb」のような未上場企業の株式がトークン化されると、これまで一部の人しかアクセスできなかった株式が市場に出回ることになります。
仮想通貨(セキュリティトークン)が実現・普及すればこれまで眠っていた株などにより多くの人がアクセスできるようになります。
価値の付与
次に紹介するのが「価値の付与」というユースケースです。
仮想通貨(主にノンファンジブルトークン)を用いることで、これまで価値をつけられなかったものに価値を付与することができます。
これだけでは、抽象的すぎるので一つ例を出します。
「クリプトスペルズ」というブロックチェーンゲームでは、カードの1枚1枚がトークン化されています。
トークン化されたカードはブロックチェーンに情報が刻まれているので「このカードは世界に一つしかない」と証明することが可能です。
これにより、これまでただのデータに過ぎなかったカードに価値が付与されることになります。
現在、ノンファンジブルトークンに最も適しているのは「ゲーム」の分野とされ、ブロックチェーンゲームと呼ばれるものが注目を集めています。
今後は、仮想通貨によってこれまで価値が付けられなかったような経験や能力などにも価値が付与される時代が来るかもしれません。
IDや所有権の証明
次に紹介するのが「IDや所有権の証明」というユースケースです。
ブロックチェーンとそれを維持する仮想通貨を使うことで、絶対に偽造されない身分証明データや権利証明書を作ることができます。
なぜならブロックチェーンには「一度刻まれた情報の改ざんはほぼ不可能」という特徴があるからです。
自分の経歴、土地や財産の所有権をブロックチェーン・仮想通貨で証明できるようになれば、詐称や証明にかかるコストなどを大幅に減らすことができるでしょう。
分散型マーケットの誕生
次に紹介するのが「分散型マーケットの誕生」というユースケースです。
分かりづらいので少し言い換えると「仮想通貨を使うことでブロックチェーン技術が搭載されたアプリケーションを誰でも作り出すことができるようになる」ということです。
Ethereum(イーサリアム)がその例で、Etehreum上でアプリケーションを作ることで、ブロックチェーンの特徴をもったアプリをかんたんに作ることができます。
ちなみにこのEthereumを支えているのが、ネットワークトークンのETH(イーサ)という仮想通貨です。
仮想通貨とブロックチェーン技術が普及することで分散型アプリケーションを作るコストが減り、これまでなかった新しい分散型のマーケットが誕生するのです。
サプライチェーン
最後に紹介するのがサプライチェーンとしてのユースケースです。
サプライチェーンとは、商品が生産者から消費者に渡るまでの一連の流れを表します。
ブロックチェーン技術をサプライチェーンに組み込むことで、よりクリアな流通を可能にすることができます。
例えば、ブランドバックは高価であるが故に、偽造品などが大量に市場に出回りやすいという特徴を持っていますよね。
そこで、生産者から消費者に届くまでの情報を改ざんができないブロックチェーン上で管理することにより、消費者は安心して本物を手にすることができるようになります。
このようにブロックチェーンや仮想通貨を使うことにより、クリアな流通を行えるようになるのです。
まとめ
①送金が早い、安い、いつでも可能
②国や機関を頼らなくて良い
③ブロックチェーンを維持できる
④少額から投資できる
⑤ボラティリティが高い
-仮想通貨のデメリット-
①電子機器やITリテラシーが必要
②ハッキングのリスク
③ボラティリティが激しい(高リスク、決済に使えない)
④市場が不安定
-ユースケース-
「IDや所有権の証明」「価値の付与」「分散型マーケットの誕生」など
仮想通貨は始めるまでの難易度が少々高いです。
以下の記事では仮想通貨の始め方について詳しく解説しているので「これから仮想通貨を始めたい」と思っている方は読んでおくとよいでしょう。
あわせて読みたい仮想通貨の始め方 | 今日からできる!【完全ガイド】
以上、最後まで読んでいただきありがとうございました。