AI時代はビットコインが投資先の保険? 米運用会社が資産配分の見直しを提言

AI時代はビットコインが投資先の保険? 米運用会社が資産配分の見直しを提言

米資産運用会社ARKインベストは9月22日、AIなどによる経済成長を見据え、債券を減らして株式やビットコイン(BTC)への配分を増やす選択肢を示しました。成長に伴う金利上昇を予測するとともに技術革新に取り残された企業の倒産リスクに対し、BTCが保険になり得るとしています。

キャシー・ウッド氏が投資家向け書簡で見直しを提案したのは株式60%・債券40%という従来型の資産配分です。自社の経済予測が実現すれば、債券の比率を下げ、株式や場合によってはBTCを増やすことを検討できると説明。具体的なBTCの配分比率は示していません。

この提案の前提は技術革新によって経済成長が加速し、インフレが鈍化する一方で金利は上昇するという予測です。ARKはAI、ロボティクス、蓄電、ブロックチェーン、複数の生体情報を解析するマルチオミクスの普及により、今後5年間で世界の実質GDP成長率が年率7%以上へ加速する可能性を示しています。

企業が生産性向上によるコスト削減を値下げに反映すれば、需要の拡大につながります。一方、自動運転や配送サービス、データセンターへの投資は資金需要を押し上げます。ARKはこの組み合わせによって物価に下押し圧力がかかっても金利は上昇し得るとし、短期金利が6〜8%、長期金利が5〜6%へ向かうシナリオを提示しました。

一般に市場金利が上がると、既に発行された固定金利の債券価格には下落圧力がかかります。他方、技術革新を取り込む企業には売上高や利益の成長が期待できるため、ARKはこの環境を債券より株式に有利と判断しています。

金利上昇と企業倒産への備えに「金とBTC」

金利上昇は借り手の負担も増やします。特に変動金利の借り入れを抱える企業では金利に連動して利払いが膨らみます。AIなどによって競争力を失う企業には事業の悪化と資金調達コストの上昇が同時に及ぶ恐れがあります。

ARKが警戒するのは未公開株投資と銀行以外による企業融資を合わせた約16兆ドルの市場です。これらの投資・融資に関わる企業の変動金利債務に着目し、技術の変化に対応できなければ企業価値や債権の回収可能性が損なわれるリスクを指摘しました。

倒産が広がれば取引相手の支払い不能などを通じて金融システム全体に影響が波及する可能性があります。ウッド氏はこの信用リスクへの保険の候補として金とビットコインを挙げています。BTCへの期待はAIによる直接的な価格上昇ではなく、経済構造の変化に合わせた配分先と企業や金融取引に伴うリスクへの備えという位置づけです。

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記事ソース:ARK Invest

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