FOMC後に調整のビットコイン、専門家「まだ恐怖を感じる時ではない」

FOMC後に調整のビットコイン、専門家「まだ恐怖を感じる時ではない」

米連邦準備制度理事会(FRB)は先日の連邦公開市場委員会(FOMC)において、政策金利を0.25%引き下げる決定を下しました。これによりFF金利の誘導目標レンジは3.50%から3.75%となり、3会合連続での利下げとなります。

併せて更新されたドットチャート(政策金利見通し)では2026年と2027年にそれぞれ1回ずつの追加利下げが見込まれているほか、パウエル議長は会見でデータ次第では利下げを一時停止する可能性に触れつつも、再利上げが基本シナリオではない点を強調しました。

この結果、過度な引き締め懸念が後退した米国株式市場は上昇し、国債利回りの低下とともにドル安が進行するなど、伝統的な金融市場はリスクオンの反応を示しています。

一方でリスク資産の一角であるビットコインは株式市場とは対照的な動きを見せました。

FOMC通過後に下落に転じ、91,800ドルの価格水準を割り込んだことで暗号資産市場全体で調整局面入りが意識されました。この状況について、MNFund創設者のミヒャエル・ファン・デ・ポッペ氏は91,800ドルの喪失が痛手であることを認めつつも「恐怖を感じる時かもしれないが、まだその時ではない」と冷静な分析を示しています。

その根拠として、短期的な時間枠では依然として安値を切り上げる動きが続いており上昇トレンドの構造自体は崩れていない点を挙げています。

同氏の分析によると、今後の展開として91,800ドルがレジスタンスラインとなる一方で89,500ドルが重要なサポートラインとして機能しています。ビットコインが91,800ドルを再試行しブレイクする可能性は十分にあるものの、もし89,500ドルの安値を割り込んだ場合は、80,000ドル付近でのダブルボトム形成に向けた一段安のリスクが生じると警告しています。

Bitcoin price by TradingView

現在、ビットコインは92,400ドル付近を推移しており短期で上昇を続けています。

ミヒャエル・ファン・デ・ポッペ氏は今後上昇モメンタムが維持された場合、ビットコイン以上にイーサリアムのパフォーマンスが興味深い展開になる可能性があるとも指摘しており、主要アルトコインを含めた市場全体の動きが注視されます。

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