キオクシア株急落でも信用買い拡大、買い残は過去最多の5282万株

キオクシア株急落でも信用買い拡大、買い残は過去最多の5282万株

半導体メモリー大手のキオクシアホールディングス(285A)の株価が急落する一方、信用取引を通じて買い向かう動きが強まっています。

東京証券取引所が公表した11月4日申込分の信用買い残は5,282万900株に達し、2024年12月の上場以来、株式分割を考慮しても過去最多となりました。

10月30日時点の4,799万2,400株から約483万株(10.1%)増加しています。特に11月2日は株価が前営業日比約16%下落する場面がみられるなか、信用買い残が約365万株増加しました。

11月4日時点の信用売り残は137万9,900株で買い残を売り残で割った信用倍率は38.28倍です。信用買い残の金額も約8,734億円に達しており、株価の下落局面でも買いポジションが積み上がっている状況がうかがえます。

キオクシア株のチャート|画像引用元:Tradingview

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一方、株価の下落には歯止めがかかっていません。11月4日に一時1万円を割り込み、6日の終値は前日比813円(8.72%)安の8,511円となりました。10月30日の終値1万3,470円から約37%下落し、6月22日に付けた上場来高値からは、株式分割後の水準で約77%下げています。

好業績でも売り止まらず、膨らむ信用買いのリスク

キオクシアは先月末に発表した決算で2026年4〜9月期の連結純利益が前年同期の約37倍となる2兆1,978億円だったと公表しました。10〜12月期も前年同期比約15倍の1兆3,600億円を見込んでいます。

AI向けデータセンターの拡大を背景に半導体メモリーの需要は高水準にありますが、10〜12月期の営業利益見通しは約1兆9,950億円と市場予想を下回りました。米国でAI関連設備投資の持続性に対する懸念が強まっていることも株価の重荷になっているとみられます。

こうしたなか、業績の成長余地や株価の反発を見込んで下落局面で買いを入れる投資家が一定数存在する可能性があります。ただし、信用買い残の増加だけで買い手の属性や投資目的までは特定できません。

また、信用買い残の拡大は将来的な売り圧力につながる可能性があります。信用取引では借り入れた資金を使って株式を購入するため、株価の下落によって保証金の不足が生じると追加証拠金の差し入れや建玉の決済を迫られる場合があります。

キオクシアは好業績への期待が根強い一方、株価の急落と信用買い残の増加が同時に進んでいます。今後はAI関連投資への市場評価に加え、積み上がった信用買い残が解消に向かうのか、それともさらに増加するのかが注目されます。

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