【現地取材】NFTを活用したホテル「NOT A HOTEL」| 1日単位の別荘の所有権

【現地取材】NFTを活用したホテル「NOT A HOTEL」| 1日単位の別荘の所有権

NOT A HOTELは、2020年2月に創業され、『ホテルにもできる別荘を買おう』をコンセプトに設計された新しい暮らしを提供するスタートアップです。

また、2022年6月21日には、『NOT A HOTEL』の宿泊権、イベント参加も可能な特典を合わせた会員権となる『NOT A HOTEL NFT』が発表されました。

本記事では、『NOT A HOTEL』 / 『NOT A HOTEL NFT 』の特徴、そして、2022年7月23日にNOT A HOTEL AOSHIMAで行われたに関するイベントに触れた記事になります。

NOT A HOTELとは

NOT A HOTEL

NOT A HOTELはアプリ1つで、自宅(別荘)とホテルをアプリで切り替えられる「新しい暮らし」を提供し、下記が特徴となっています。

  • 別荘として利用したい分だけ購入が可能  (年間30日からのシェア購入から物件の一棟購入まで)
  • 購入したものの、使わない際はホテルとして貸し出し、収入を得ることも可能
  • オーナーであれば、自分が購入していないNOT A HOTELの利用も可能

2021年9月よりには第1段 NOT A HOTELとして販売された宮崎県青島「NOT A HOTEL AOSHIMA」と栃木県那須の「NOT A HOTEL NASU」は約2ヶ月で40億円の売上になったことで、話題にもあがりました。

7月14日にはNOT A HOTEL Fukuoka、そして、8月1日にはNOT A HOTEL石垣島を竣工することが発表されました。

 

今後、2025年までに各地に30箇所のNOT A HOTELをオープンすることを目指しています。

NOT A HOTELの現在時点でのホテル一覧はこちらのページより確認が可能です。

NOT A HOTEL NFT

2022年6月21日に発表された『NOT A HOTEL NFT』は、NFT保有者に対して、NOT A HOTELの宿泊権が付随されたNFTになります。

本NFTは購入後、Revealされてはじめて「毎年旅をする日」がランダムに決まり、宿泊の3カ月前にNFTホルダーに対して、NOT A HOTELの鍵となる「THE KEY」がAirdropされる仕組みとなっています。

「THE KEY」が届くまではどこのNOT A HOTELに宿泊するかもランダム(今後増えていく新たな施設も含まれる)です。

このNFTを保有することで、毎年NOT A HOTELへの宿泊が可能になり、Membership NFTを保有していれば、47年間この仕組が続きます。

発表されている情報によると、二次流通市場(Openseaなど)でMembership NFTの売買や、The Key自体を売買することもできる仕組みとなっていて、保有者のスケジュールが合わなければ、売買やプレゼントなどができるのが従来の会員制ホテルとのちがいとも言えます。

Websiteによると、ウォレットの中にあるTHE KEYを、12月にオープン予定のサイト上で認証、氏名等の個人情報を入力後、予約手続きが完了になる予定です。 予約後から滞在終了までの間に THE KEY を保有していることが、予約・滞在する権利の条件のようです。

2種類のNFT

NOT A HOTEL NFTは2種類のNFTが存在します。

MEMBERSHIP SとMEMBERSHIP Xとなっており、これらの違いは、1泊/年, 3泊/年、発行枚数が658枚, 24枚となっています。

販売価格も既に発表されており、MEMBERSHIP Sは6ETH(125万円) , MEMBERSHIP Xは24ETH (475万円)です。

2022年7月23日 NOT A HOTEL AOSHIMAイベント

2022年8月2日からNOT A HOTEL NFT 販売前に、AOSHIMA BEACH VILLAGE「LDK」にてMembership NFTのイベントが実施されました。

本イベントは宮崎県青島にて竣工中のNOT A HOTEL AOSHIMAのエリア内で行われました。

NOT A HOTELの各ホテルで提供される部屋は、通常提供されるホテルのスイートルーム以上の広さと利便性を持った部屋であることがNOT A HOTEL CEOの濱渦さんより紹介されました。

また、今回のNOT A HOTEL NFTを話し始めるとき、「提供する皆さんを含んだ誰よりも僕がこのプロジェクトにワクワクして楽しいと思うことをやっているんです」と説明。

今まで提供していたNOT A HOTELは30日から所有ができるものの、金額面などからまだハードルが高いことを感じていて、これらの課題をNFTと掛け合わせることで「1日単位」で利用できる権利として、購入することができる仕組みにしたようです。

「8月2日に販売されるNOT A HOTEL NFTを購入して、Revealするまで、どの日程で泊まることができるようかはわからない。そして、場所も3ヶ月前にTHE KEYのNFTが届くまでわからない。今までの旅行とは違った体験を是非とも経験してほしいという、ワクワク感も体験できます」と濱渦さん。

「因みに私の誕生日は、7月21日となっていますが、この日付のNFTが私の手元に来るかどうかも完全ランダムになっています!手にしたNFTの日付がみなさんにとって特別な日に変わることが僕たちの願いです。」と続けました。

また、当日のイベント参加者向けの特典として、membership NFTのmintが参加者向けに提供されました。CRYPTO TIMESはNOT A HOTELの記念すべきファーストミントをさせていただきました。

現在、竣工中のNOT A HOTEL AOSHIMAは宮崎空港から車で約10分とアクセスもしやすいロケーション、そして、建物の目の前には宮崎のオーシャンビューが見える絶景の場所でした。完成が楽しみです。

NOT A HOTEL NFT Membershipから考えるNFTの未来

2021年BAYCが登場し、NFTは一躍市場のブームとなり、多く存在しています。コレクティブという文脈で語られるNFTですが、投機的な観点からのNFTが多く見受けられており、ユーティリティが存在しないものも多く、需要供給でのみ価格が決まっています。

NOT A HOTEL NFTでは47年間決まった日に利用可能なホテル所有者の宿泊証明としての役割を持っており、明確なユーティリティが存在します。

NFTのRevealやホルダーに対してのエアドロップの仕組み、対象日に利用ができなかったり、NFT自体に価値が無いと考えたらMembership NFTやTHE KEYのNFTをOpenseaなどのセカンダリーマーケットでの売買が可能になっていることも、NFTならではのアイデア性です。

今回のNOT A HOTEL NFTに限らず、リアルな世界と紐づくMembershipタイプのNFTは多く見受けられるようになってきていますが、その多くは特典が購入した値段により異なっている、単なる店舗の会員証であるという側面が強いと感じています。

気になる点としては、47年は建物の耐久年数であるというように書かれていますが、そもそも47年の期間中に建物がなくなってしまった場合はどうなるのか?NFTとして、該当日の所有権自体は個々が有しているものの、NOT A HOTEL という法人自体が仮に無くなってしまったらどうなるかなどの疑問は残りました。

しかし、NOT A HOTEL membership NFTでは、ユーティリティを持たせながら、NFTや暗号通貨の特性をふんだんに取り入れた新しいカタチのNFTであると考えており、これらの新しい取り組みは純粋に今後がどうなるか非常に楽しみでもあるため、動向を注目していきたいです。

NOT A HOTEL Information

NOT A HOTEL Website

NOT A HOTEL NFT Website

Twitter

ニュース/解説記事

Enable Notifications OK No thanks