12/11-12/17 資金調達を実施したプロジェクト 9選
あどまん
今週もまた資金調達を実施したプロジェクトについて解説していきます。
今回は12/11-12/17分で、合計9プロジェクトまとめています。
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📅12/16 #本日の資金調達まとめ・Spaceport(@spaceportxyz):$3.6m
・Anima(@animavirtuality):$3m
・Aztec(@aztecnetwork):$100m
・Nametag(@nametagtweets):$2m
・Decent(@decentxyz):$3.5m
・Blocknative(@blocknative):$15m
・Frontrunner(@frontrunnerxyz):$4.75m— ADMEN | CryptoTimes🧲 (@admen_vc_2) December 16, 2022
Evertas
Evertasは機関投資家を仮想通貨投資のリスクから保護するための暗号資産保険会社
Evertasは2017年に設立された暗号資産保険会社で、デジタルウォレット商品をカバーする保険の作成とサービスを提供しています。今回調達した資金は、リクルーティングや独自の技術等の開発に充てる予定です。
保証する範囲は広く、暗号鍵の紛失盗難・スマートコントラクトの誤動作・マイニングセンター、データセンターの火災や洪水・ブロックチェーンインフラの障害などの様々なリスクから機関投資家を守ります。
5i Service Groupというサービスを提供しており、人材、経験、テクノロジーのネットワークを結集し、セキュリティの脆弱性、ハッキング、犯罪組織、国家などの新しいビジネスリスクに対処しています。
Evertas社は、OSINT、HUMINT、商用データセット、ビッグデータ分析ツール、ブロックチェーン/暗号分析ツールを活用し、政府機関が国家安全保障上のリスクや脅威に適用するオールソースインテリジェンスアプローチを使用しています。従来の調査やセキュリティにおける数十年の経験と組み合わせることで、安全な暗号およびブロックチェーン運用をサポートしています。
仮想通貨やそれに関連するものへの投資は非常にリスクが伴います。世界で2番目の規模を誇る取引所FTXですら突然破綻するほどなので、そうした中で機関投資家の参入を進めるにはEvertasのようなプロジェクトが必要不可欠と考えられます。
HP:evertas.com
Twitter:@EvertasRisk
Nillion
Nillionはストレージとデータ計算を安全に行うためのインターネット・インフラを提供することが目的としたプロジェクト
Nillionの最大の特徴はブロックチェーンテクノロジーに依存しない分散型ネットワークという点です。
Nillionの暗号化技術は NMC(Nil Message Compute)テクノロジーと呼ばれ、ブロックチェーンベースと異なり、すべてのデータを完全に複製する分散型台帳を必要としません。そのため、ノード自体がデータセットに対してブラインド状態となり、計算のためのデータの中で一部しか認識されないので、セキュリティとプライバシーを高く保つことができます。それにより企業は競合他社と「互いに重要な情報を渡さないようにしつつ有用なデータを共有する」ことができます。
この技術は機械学習、データ最適化、数学の分野で30以上の特許技術を開発したチーフサイエンティストDr. Miguel de Vega によって生み出されました。
NillionのCEO であるAlex Page 氏いわく『すでに120以上の企業からNillion上でアプリケーションの構築とテストを希望する声があがっている。』とのことで、需要の高さが伺えます。
Twitter:@nillionnetwork
discord:https://discord.com/invite/nillion
Telegram:https://t.me/nillionnetwork
Finterest
FinterestはネイティブBTCにも対応したICP上に構築された初のレンディングプロトコル
🚨 Bitcoin Integration is LIVE! 🚨
This will enable Finterest users to lend and borrow against their Bitcoin without it ever leaving the Bitcoin blockchain. No bridges, no centralized points of failure.
‼️The future of #defi for #Bitcoin is now ‼️#ICP https://t.co/vBtU1SzAMu
— Finny (@FinnyICP) December 2, 2022
先日、Internet Computer ProtocolがBTCと統合したことを受け、FinterestのレンディングにはネイティブBTCが対応しています。
正確に言うと現時点ではBTCとUSDCは対応しておらず、今後対応予定となっています。
これまで、ERC上でBTCを扱うには仮想通貨担保型のBTCと同じ価値を持つwrapped Token(WBTC)を活用しなければならず、最近では裏付け資産の信頼性にも疑問を持つ声が多くなってきており、ネイティブのBTCを利用することのできるICPが注目され始めています。
このFinterestはネイティブのBTCを使ってレンディングができるので、今後BTCの用途も増えていきそうです。
2023年1月にベータ版リリース予定
リリース後にはトークンがローンチされ、プロトコルの利用者に対して配られます。このトークンを持っているとプロトコルに追加するトークンを決める際の投票権を得ることができます。また、イーサリアムとの統合も予定しており、この統合完了するとICP上でERC-20のトークンを利用することができるようになります。
Enterpotでは、Finterest EA CardというNFTも売買することができ、このNFTのユーティリティ等はまだ発表されておりませんが、何かしらのインセンティブが与えられるのではないかという期待で、現在65ICP(約170ドル)のフロアプライスをつけています。
HP:https://tyhcm-sqaaa-aaaah-abjya-cai.ic0.app/
Twitter:@FinterestICP
Medium:https://medium.com/finteresticp
SOOHO.IO
すでに2つのプロダクトをリリースしており、サムスンやLGを顧客に持っている
SOOHO.IOは異なるネットワーク間の相互運用性を促進できるDefiインフラストラクチャを構築し、多数の独立したエコシステムが競合することを防ぐこと、あらゆるDefiコンテンツが完全に相互作用することを目指しています。
すでに2つのプロダクトをリリースしていて、顧客には韓国の大手企業サムスンやLGがいます。
SOOHO Odinはわずか2ステップで完結するセキュリティ監査で、ワンクリックでスマートコントラクトの脆弱性をチェックできます。
脆弱性を修正するための具体的なガイダンスも提供しています。
もう一つはKlevaというKlaytn初のレバレッジイールドファーミングに特化したDefiプロトコルです。
Total Value Lockedは2,100万ドル以上あり、レンディングプールに入金するとその証明としてibTokenを受け取れます。
ibTokenは所有しているだけで利息が発生しますが、ステークすることで利息とネイティブトークンKLEVAが報酬としてもらえます。
また通常のイールドファーミングに加え、清算リスクと引き換えに大きなAPYが見込めるレバレッジイールドファーミングポジションを組むことが可能です。清算されるとポジションを自動的に解消され、負債分はレンディングプールに自動で返済される仕組みなので注意が必要です。
興味のある方はぜひ実際に触ってみることをおすすめします。
Twitter:@soohoio
Virtualness
VirtualnessはクリエイターやブランドがWeb3に気軽に参加できるように設計されたモバイルファーストのデジタルコレクションECプラットフォーム
認証されたクリエイターとブランドは、Virtualnessを使用することで、ボタンを数回クリックするだけで独自のブランドのデジタルコレクションをデザインし、ミントを行って展示やソーシャルメディアチャンネルで簡単に共有できます。
SNSの総フォロワー数5,000万人以上、チャンネル登録者数1,000万人以上を誇る世界的YoutuberであるNas DailyとMark Zuckerberg の妹である Randi Zuckerbergもコンセプト段階からサービス内容の形成について支援と出資という形で参加しています。
サービスのローンチは2023初頭を予定しています。
競合が多いジャンルのプロジェクトではあるものの、まだ大きく成功している例はないため、ローンチ直後の動きや評価については注目したいです。
Twitter:@Virtualnessio
Spaceport
Spaceportはクリエイターやブランドの知的財産のマネタイズを支援するために設計された知的財産プロトコル
Creators, brands and agencies transact over $300B a year in IP licensing, but it’s too slow, costly and inefficient. 🐢
Spaceport’s protocol and apps uses Web3 technology to make the process significantly faster and easier, and helps users close more deals. 🤝
— Spaceport.xyz 👾 (@spaceportxyz) December 14, 2022
知的財産ライセンスの市場規模は3,000億ドル以上と言われており、クリエーターやブランドはその処理に追われています。知的財産とその権利をめぐっては様々な法律や手順が絡む上に、弁護士や会計士の手を借りなければいけないことも多く、時間もお金もかかりすぎるのが大きな問題点です。
Spaceportはスマートコントラクトやメタバースを始めとするWeb3テクノロジーを駆使して『知的財産を収益化するために合理化されたワンストップショップアプローチを提供する』ことで、これらの問題を解消します。
サービスのローンチは2023年のQ1に予定されており、実現すればフィジカル・デジタルを問わず、アパレルやゲームなどあらゆる業界で知的財産のライセンスの供与がスタートします。
Web3プロジェクトやブロックチェーンゲームにすでに誰しもが知るような有名コンテンツが入ってくる足がかりになってくれればと期待しています。
ローンチは2023のQ1に予定されています。
Twitter:@spaceportxyz
Nametag
Nametagは分散型ユーザーネームとソーシャルアイデンティティのためのクロスチェーン、クロスプラットフォームサービス
NametagはTwitter・Discord・Youtubeなどの様々なプラットフォームにて自分が持っているNFTを展示できるサービスです。
すでにTwitterとDiscord用のブラウザ拡張機能リリース済で、Youtube用は近日公開となっています。
今後TwitchやOpenSeaなど他のプラットフォームにも対応予定です。
特にTwitterとの連携に力を入れており、ブラウザ拡張機能(Chrome・Brave)を使うことで、NFTコレクションを直接表示することができます。
ただ表示できるのではなく、NFTをクリックすることでマーケットプレイスにそのままアクセスして、そのNFTの詳しい情報も参照可能です。
自分の持っているNFTをTwitter上ですべて他人に見せることができるのはNFTコレクターにとってはたまらないのではないでしょうか?
プロフィール欄に表示させるギャラリーの配置はWebアプリにて変更可能で、リアルタイムでTwitterに反映されます。
現時点でEthereum・Solana、Arbitrumをサポートしており今後も随時追加されるとのことです。
拡張機能の使い方は公式Mediumにわかりやすくまとめられているので、少しでも気になった方はぜひ実際に触ってみてください。
Noken・Achievementというオリジナルコレクションがある
このオリジナルコレクションは通常のNFTのように購入したりMintしたりして入手するのではなく、一定の条件を満たすとプレゼントされるようになっています。イメージとしては家庭用ゲームでいうトロフィー・実績・達成目録に近いです。
たとえば『The Father of ETH』というAchievementはEthereum生みの親Vitalik氏からTwitterでフォローされると自動で発行されます。
条件が厳しいだけにAchievementを持っているのはたった2名しかいません。集めたくなりますね。
このNokenとAchievementもさまざまなプラットフォーム上で展示可能です。
Nametagジェネシスコレクション(2022年1月6日より前に作成された♯1〜♯5000)ホルダーには様々な特典がある
- ガバナンストークンNTの割当
- Nametag関連の新しいNFTドロップに対する無料のAirdropやMinting
- 提携コレクションのAirdropやWL登録
- 特別なアイテムの付与(ジェネシスページスキン、ジェネシスバッジ)
- プロジェクトの方針やパートナーシップに対する投票権
Twitter:@nametagtweets
Medium:https://medium.com/@nametag
Discord:https://discord.gg/nametag
Decent
Decentはカスタマイズ性の高いトークンベースプロジェクトを簡単に構築するための、ノーコードコントラクトビルダー
Decentはクリエイターがカスタマイズ性の高いトークンベースプロジェクトを簡単に構築するためのプロトコルです。機能豊富でガス効率の良い標準的なNFTコントラクトから、カスタマイズ可能なリリースページ用のスターターキットまで、どんなクリエイターや組織もDecentでWeb3のプロジェクトを開始することができます。
2022年11月にアーティスが高度にカスタマイズ可能なWeb3プロジェクトをノーコードで簡単に構築して収益を最大化できるサービス『CreatorHQ』を立ち上げました。
初心者の開発者でもSolidityに触れることなく高度なweb3アプリケーションをデプロイできるようにします。
現時点でEthereum・Polygon・Arbitrum・Optimism・• zkSync (upon launch)へのサポートを発表しています。
CreatorHQで出来ることは以下です。
Ethereum、Polygon、Arbitrum、またはOptimismにプロジェクトをデプロイする。
ライブリリースを簡単に一元管理できます。
収益を追跡し、ボタンをクリックするだけで資金を引き出すことができます。
ロイヤリティの分割とメタデータの管理
自分専用のリリースページにアクセス
埋め込み可能なiFrameの作成
View analytics –今後リリース予定
用意されているフォーマットを選択して組み合わせていくことで、プロジェクトの立ち上げ・管理・トークン配布の流れや報酬の仕組みの設定をすることができます。
今後のロードマップとしては、リリースしたばかりのCreatorHQに注力しつつ
- Liquid staking
- Auction house
- 独自に開発したクロスチェーン技術のさらなる応用
- CreatorHQを用いた分析
- ロイヤリティプロトコルの実装
などを推し進めていくとのことです。
Twitter:@decentxyz
Discord:https://discord.gg/WV2jHjpYVQ
Frontrunner
FrontrunnerはCosmos上で構築された分散型スポーツ予測市場プラットフォーム
Frontrunnerは、Cosmos上に構築された初のガス代ゼロの分散型スポーツ予測市場で、ハウスエッジのない最高のオッズを得ることができます。
一般的なスポーツブックと比較すると、オッズを設定できたり、いつでも売買や引き出しができたり、パフォーマンスや履歴がひと目で確認出来るなどのメリットがあります。
イメージとしてはかつてFTXにあった株式トークン『〇〇win(lose)』を売買するのに近いです。
Defiとオーダーブックに特化して設計されたInjectiveをベースに構築しているため、他の汎用チェーンを用いた予測市場と比べ、早く安く(ガス代0円)安全な取引を可能となっています。
プレシーズン(ベータ版)リリース済でネイティブトークンの発行時期は未定
プレシーズンはすでにリリースされており、モバイルアプリは1月末に完成予定です。
サービスリリースに合わせて無理にトークンをローンチするのではなく、サービスが軌道に乗ってトークンの需要や有用性が生まれてからローンチするとの方針を明らかにしています。
そのため現在の取引はUSDTもしくはUSDCにて行われています。
今はテスト期間のため、ウォレットを接続するだけで口座に500ドルが反映されます。スクショ付きのとてもわかりやすいFAQsが用意されているため、はじめての人でもすぐに操作方法やルールを把握して売買を始められます。
気になった方はぜひ実際に取引してみてください。
Twitter:@frontrunnerxyz
Discord:https://discord.com/invite/Jaa7VveU4d
今週は以上となります。