Lido & Wombat AMA 内容まとめ

2023/06/07・

boarding bridge

Lido & Wombat AMA 内容まとめ

AMA主催・記事執筆:Taka

EthereumトップTVLを誇る「Lido Finance」、そして大人気ステーブルスワップ「Wombat Exchange」の日本初となる共同AMAを、CryptoTimes公式コミュニティであるboarding bridge(bb)にて開催しました。

今回のコラボAMAでは、Lidoが提供するリキッドステーキングと、そのリキッドステーキングトークンを活用したWombatなどでの運用に関してトークセッションを行いました。

またLidoからはSeraphim氏、WombatからはkWOM氏にチャットスペースでご参加いただき、コミュニティメンバーからの質問にも直接お答えいただきました。

以下は、AMAの内容を日本語で要約したものです。

目次

AMA概要

・日時:6月4日(日)21:00 JST
・場所:bb Discord
・Giveaway:$50 in $WOM × 6名
・参加者:1695名

メンバー

チャット参加

Seraphim | DeFi Expansionist of Lido Finance
kWOM | BD Lead of Wombat Exchange

スピーカー

ADMEN | CryptoTimes
noob botter | CryptoTimes
Taka | モデレーター

参考: Lido & Wombat AMA

AMAセッションの要約

自己紹介(プロジェクト紹介)

Seraphim

本日Lidoを代表して来ました、Seraphimと申します。Lidoは最大のDeFiプロトコルとして、みなさんのほとんどが知っているはずです。簡単に言うと、Lidoはリキッドステーキングプロトコルです。私たちのstETHは、最も利回りの高いLST(リキッドステーキングトークン)の1つです。また、stETHは最も高い流動性とDeFiユーティリティを持つLSTの1つでもあります。

kWOM

kwomと申します。Wombat ExchangeのBDを担当しています。簡単に言うと、Wombatはマルチチェーンのステーブルコインとペッグアセット(LSTなど)のスワップです。Wombatは、LSTとステーブルコインの資本効率を最大化し、ガス代を最小化する独自の革新的な独自アルゴリズムを持っています。また、シングルサイドのリクイディティトークンの設計により、スリッページを最小限に抑え、1inchなどのスワップアグリゲーターで一貫してルーティングでピックアップされ、非常に競争力のある価格を提供することが可能です。

質問トピック

LSTとは何ですか?LSTをめぐってどのようなことが起こっているのでしょうか?

Seraphim

リキッドステーキングの前に、ETHステーキングで利益を得るには、人々はETHをEthereumコントラクトに長期間ロックする必要があります。LSTは、ユーザーが流動性を失うことなく、ステーキングの報酬を得ることを可能にします。非常に良い例として、stETHを使用することで多くのDeFiプロジェクトに参加し、ETHステーキング報酬に加えて利回りを得ることができます。

kWOM

リキッドステーキングは、DeFiの分散型金融インフラにおいて非常に重要なバーティカルです。ネットワークのセキュリティを保護しながら、安定した予測可能な報酬を提供することができます。また、この安定したDeFiレイヤーは、一部の分散型取引所やレンディングサービスに対し、より便利でユーザーフレンドリーなプロダクトを構築する機会を与えています。

例えば、WombatはAMMの分散型スワップで、stETHのような流動性の高いステーキングトークンに流動性を提供します。stETHを持っていれば、Wombatの非常に有利な価格(ベストプライスではないにせよ)と最低のガス手数料で、即時に他のETHやLSTに交換することができます。

さらに、Wombatに上場しているstETHやその他のLST(リキッドステーキングトークン)を保有している場合、これらのLSTをWombatでステーキングしてさらなる利回りを稼ぎ、これらのLSTの流動性と資本効率の向上に貢献できます。

Shapellaアップグレード後、CEXではステーキングが減少する一方でLidoではステーキングが継続的に増加しているのはなぜでしょうか?

Seraphim

Shapellaアップグレードによって、ETH保有者が以前より多くのステーキングを行うようになったのは興味深いことでした。引き出しの機能により、stETHなどの投資プロファイルがより予測しやすくなったと思われます。

また、BinanceがDeFiと互換性のある独自のステーキングトークン(WBETH)を開発したことも興味深かったです。しかし、私は3つの要因から、stETHがステーキングトークンとして選ばれ続けるだろうと考えています:

・最も流動性が高い(したがって、DeFiにおいて最も実用性が高い)。
・CEXの代替プロダクトと比較してより分散化されている(特にV2が展開されるにつれて)。
・平均してトップクラスのステーキングリワードを提供している。

参考:Top Entities Depositing ETH | Nansen

新規のLSDプロトコルにとって、市場シェアを拡大する上で有効な施策は何でしょうか?また、Wombatはそれらの新興LSDと協業する予定はありますか?

kWOM

基本に立ち返ると、流動性はLSTプロジェクトの成功にとって非常に重要です。
流動性が高まるということは、そのLSTを信頼するDeFiプロジェクトが増えるということであり、その結果、そのLSTのユーティリティが高まるということです。

例えば、流動性の高いstETHは、stETHを担保にすることを望む他のDeFiプロジェクトを引き寄せます。その結果、より多くのユーザーがstETHを信頼して購入するようになります。このフライホイール効果は、新しいLSTプロジェクトにとって非常に重要です。

さらに、これはCoinbaseのStaked ETHが急速に成長する重要な理由でもあります。主要な取引所として、自身のStaked ETHの非常に高い流動性をもたらすことができ、この流動性のフライホイールを素早くトリガーすることができるからです。

LST市場が非常に競争的な段階に入った場合、Wombatの資本効率が非常に高いLST交換アルゴリズムは、パートナーのLSTの流動性と資本効率を最高点に押し上げることができるため、LSTFIとして実際に良い立場にあります。私たちは新しいLSTプロジェクトが私たちのファミリーに加わることを歓迎します。

2020年のDeFiサマーのように、2023年は新たなLSDサマーが期待されています。その形成条件についてどう考えていますか?

Seraphim

DeFiの活動の大部分は、実際にはLSTを中心としたものです。さらに、ETHをステーキングすることは、利回りを得ながらETHのアップサイドを確保するためのリスク調整された最良の方法と思われます。

LSTファイナンス(LST FI)として、例えばunshETHが注目されています。彼らはLSTにさらなるユーティリティを加え、追加の利回りを提供しています。

ReStakingもまた、注目に値します。これは検証ノードが、ブリッジやオラクルといったEthereumエコシステムのミドルウェアの検証を支援できるようにします。その際、ユーザーはLSTを通じて検証ノードと直接的なインタラクションが可能です。具体的には、各検証ノードは、異なるサービスプロバイダーの検証を選択し、異なる利益をもたらすことができます。逆に、LSTのユーザーは、リスク許容度に応じて、さまざまな異なるベネフィットプランを選択することができます。

kWOM

彼の意見に同意です。Shanghaiアップグレード以降、LSTのステーキング数が減るどころか増えているのは、LST市場が非常に強いことを証明していると思います。今後予定されているETH Cancunのアップグレードは、ETHの利用をさらに促進し、LSTの需要を増加させます。私は、LSTの将来に非常に強気です。

LSTの将来は、LSTの上流サービス・プロバイダーのイノベーションに依存するはずです。

参考:“リステーク”でイーサリアムのセキュリティを活用可能にする「EigenLayer」とは

Ethereumは次のブルマーケットでどのようなストーリーが期待できますか?具体的に注目している分野を教えてください。

Seraphim

LSTは、もしかしたらバイナリーオプションや価格が大きく変動する短期オプションも重要な語り口になるかもしれません。

kWOM

LSTが安定した利回りで非常に重要な役割を果たすことは同意見です。またDeFiのマスアダプションには、RWA(リアルワールドアセット)も重要であると考えています。

コミュニティQ&A

Lidoに預けられるETHの最低数は決まっていますか?

最低数はありません。これはLidoのセールスポイントの一つです。

今回のAMAで、LidoとWombatがコラボしているのはなぜですか?

Wombatは現在BNBとArbitrumで展開されています。そして来週、ArbitrumのWombatでwstETH/ETHの流動性提供者(LP)に対して、$ARBトークンで報酬を提供します。

投資家はstETHのデペグを恐れています。どのような対策をしていますか?

Shanghaiアップデート以降、1~3日以内にstETHからETHを引き出すことができるようになりました。以前はETHを引き出すことができませんでしたが、これによりリスクが低減されました。

CelsiusのLidoからのETH引き出しについて何か知っていますか?

はい。CelsiusはLidoから10億ドル近くを引き出しましたが、非常にスムーズでした。

他のプロジェクトと合併するつもりはありますか?現在はDappsが多すぎます。

stETHは他のLSTと比較してとても良いプロダクトですから、Lidoが他のプロジェクトと合併することはないでしょう。私たちは競争することが好きですし、それで上手くやっていきます。🙂

良いプロダクトは生き残り、市場に適合していないものは退場すると考えています。

Lidoと競合するのはどのプロジェクトだと思いますか?優位性を守るために行なっていることはありますか?

本当の意味での競合がいるとは言い難いのが正直なところです。商品が非常に優れていて利回りも良く、DeFiの中で最も流動性が高いため、あまり優位性を守る活動をする必要がないのです。

セキュリティ面ではどのような対策を行っていますか?

Lido v2 では、200万ドル近くのコストをかけて監査を複数回実施しました。

参考:Lido Audits

Wombatは、異なるトップクラスの監査を3回受けており、コントラクトに追加されたアップデートを常に監査しています。バグバウンティもあり、分散型のホワイトハットともセキュリティについて連携を行なっています。

なぜ日本でAMAを開催することになったのでしょうか?また日本のweb3コミュニティにLSTFiをわかりやすく説明するにはどうしたら良いでしょうか?

DeFiとLidoは、アメリカよりもアジアにフォーカスしています。それと、私はアニメが大好きなんです。「Ergo Proxy」や、
最近では「Made in Abyss」が好きです。

LSTFiとは、LSTを使って作られたプロダクトです。例えばunshETHには、stETH、rETH、cbETHなど様々なLSTが含まれています。また、AMMを内包しており、LSTをスワップすることができます。

LSTFiのもう一つのアイデアは、LSTに裏付けられたステーブルコインです。例えばGravitaは、複数のLSTに裏付けられたステーブルコインであるGRAIを作りました。

まとめ

以上が今回のAMAの内容です。

LidoとWombatのチームメンバーを直接bbにお招きし、コミュニティメンバーからの質問にお答えいただく貴重な機会となりました。

The Marge後のEthereumにおいて核をなすLido、そしてLSTFiの代表格として期待されるWombatの今後に期待が高まります。

また、今回は世界を代表する2大プロジェクトのコラボAMAとだけあって、反響も特に大きかったことが印象的です。AMAの告知ツイートは1000件を超え、当日の参加者は1695名、チャットスペースでは287件のコメントをいただきました。

ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。

AMA Giveawayの当選発表については、bbのDiscordアナウンスをご確認ください。

関連リンク

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