【PolkaAMA Week 第3弾】『Bifrost』概要や特徴、AMAの内容をQ&A形式で解説

2021/02/05・

ユッシ

【PolkaAMA Week 第3弾】『Bifrost』概要や特徴、AMAの内容をQ&A形式で解説

昨今のDeFi市場の中でもさらに注目を集めているStaking。

本記事では、Polkadot関連銘柄でStaking市場に対するソリューションを提供するプロジェクト「Bifrost」について、先日行われた『PolkaAMA Week hosted by CRYPTO TIMES』の内容を元にQ&A形式で解説していきます。

Bifrostや今後のStaking市場に対して興味がある方はぜひ最後まで読んでみてください。

当日のAMAのYoutubeはこちらで確認が可能です。

目次

Bifrostの概要

Bifrostの概要

ティッカー/通貨名$BNC/Bifrost Native Token
特徴Staking市場において、Stakingの流動性を提供するためのインフラとなることを目指しているプロジェクト。Bifrostのプラットフォーム上でStakingとPLOを実施することでvTokenの獲得が可能。
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BifrostはStaking市場において、Stakingの流動性を提供するためのインフラとなることを目指しているプロジェクトです。

Bifrostのプラットフォーム上でStakingとPLOを実施することで、代替トークンとなるvTokenを得ることができます。

BifrostのAMA

今回のAMAにはBifrostのプロダクトマネージャーのTyrone Pan氏が参加してくれました。

Q1. プロジェクトの紹介をお願いします。

こんにちは、私はTyroneです。今日はBifrostに関しての紹介をしていきたいと思います。

Bifrostは、Polkadotエコシステム内のDeFiにおけるStakingの流動性を提供するためのインフラとなることを目指したプロジェクトです。

現在、私達はStakingとPolkadot Lease Offering (以下:PLO)のためのデリバティブ「vToken」を提供しています。

また、BifrostはSubstrate Builders ProgramやWeb3 Bootcampのメンバーでもあります。

vTokenは、DeFi、DApp、DEX、CEXなど複数のシナリオでのトランザクションを最適化することができ、StakingやPLOなどのガバナンス権の移転チャネルの実現や、Staking資産のリスクをすることができます。

vTokenを担保に貸し出しを行う場合、Stakingの収益で利息の一部を相殺して低金利の貸し出しを行うことが可能です。

Q2. Bifrostはどのような問題を解決するのでしょうか?

Bifrostは主に3つの問題を解決します。

まず1つ目がPoSネットワークにおけるStakingとDeFiの収益競争の問題です。Stakingデリバティブがない場合、ユーザーはDeFiとStakingのどちらかしか選択するができません。

2つ目がクロスチェーンシナリオにおけるStakingの収益生成の問題です。PoSの仕組みは、Stakingの仕組みによってネットワークのセキュリティが維持されているかどうかを判断します。

従って、流動性とセキュリティは相互に排他的であることを意味します。

Staking率が低すぎると(例:VSYS)、PoSのコンセンサスセキュリティトラブルが発生しノードが中央集権化するリスクが高くなり、ユーザーの安全性に不安が生じて損失を被る可能性があります。

一方Staking率が高い場合(例:KSM)、市場の流動性不足を招くことになります。

3つ目がPoSネットワークにおける流動性とセキュリティの問題です。クロスチェーン・シナリオの下では、ユーザーはクロスチェーン・トークンを変換することで、元々のStaking報酬を失う可能性があります。

現状では、手数料などを支払う必要があるだけでなく、Stakingの際の時間的コストも発生します。

ブロックチェーンが徐々に障壁を壊していき、資産やデータがチェーン上を楽に流れるようになると、クロスチェーンのシナリオでStakingの報酬を放出することができるようになり、ユーザーがクロスチェーンに参加するためのエントリーコストを大幅に削減することが可能です。

ユーザーがBifrostを使うのは非常に簡単です。例えば、DOTを取得しBifrost経由でvDOTに変換するだけでvDOTを保有している限り、ステークキングの収益と流動性を得ることができます。

Q3. なぜPolkadotを使ったプロジェクトを始めようと思ったのですか?

実は、私達はDeFiとStakingが加熱していて市場にまだStakingの流動性デリバティブが存在しなかった時、Bifrostがローンチされる前にStakingの流動性を使った分散型PoSプールをローンチしました。

このプロダクトはおかげ様で、ローンチ後わずか2週間で50万ドル近くに達しました。これにより多くの経験を蓄積することができました。

BifrostがPolkadotを選んだのは、シングルチェーンのスマートコントラクトに基づいて開発することの弱点、マルチチェーンに移行することの難しさを知っているからです。

技術的な研究の後、PolkadotのRelaychainとSubstrateの開発フレームワークを組み合わせれば、上記の問題を解決できることが分かったため、BifrostはPoladotを選択しました。

Q4. 3月にKusama、4月にポルカドットでParachain Offeringが始まる予定ですが、スロットの落札戦略はありますか?

もちろんです、Kusama Networkのオークションで1次入札をして、最初の3つのオークションでスロットを獲得する予定です。

なぜなら、スロットを獲得しParachainとして接続されたらすぐに他のParachainにもPLO Liquidity プロトコルを展開できるからです。

PLO Liquidityは、特にParachainのスロットオークションのためのもう一つのStakingデリバティブですが、これについては後ほど説明します。

私たちはBNC(Bifrost Native Token)の全体の約16%を貢献者報酬として確保し、これらの報酬のAPRがKUSAMA/Polkadotのステークキング収益よりも絶対的に高いことを保証します。

そうでなければ、BifrostのParachain Offeringに貢献した投資家は、Stakingデリバティブを得ることになり、資産のロックアップ期間がないことを意味します。

Q5. 日本についてどのような印象を持っていますか?

私達のリサーチによると現在日本には25の取引所が登録されていますが、その中にはLiquidのような有名な取引所も含まれており、世界の取引所のトップ10に入っています。

2021年には、世界的な暗号通貨機関が市場に参入し始めたばかりです。日本の業界再編は認可を受けた取引所の買収によって実現する可能性があります。

現在の強気相場が続くことを考えると、2021年には日本の暗号通貨市場がさらに拡大することが予想されます。

ちなみにRococo V1テストネットへの最初のプラグインであるPlasmとは良好な関係を築いており、Bifrostは4ラウンド目に接続される予定です。

その後、我々はPlasmのレイヤ2インフラストラクチャでいくつかのスマートコントラクトの協力を得て、そこにBifrost vTokenのためのより多くの流動性を確保することを計画しています。

Q6. BifrostのvTokenはどのような役割を果たしますか?例えば、Acala NetworkにもDOTをStakeするとMintできるL-Dotがありますがこれとの違いは何でしょうか?

この質問はよく聞かれます。どちらもStakeデリバティブであり、Stake Liquidityをリリースしていますが、ユーティリティーのシナリオやユーザーの体験は全く異なります。

PolkadotのDeFiインフラとしてのAcalaは、すべてのローン、Stake、レバレッジと多くの機能を含んでいますが、そのStakingデリバティブは1:1の償還メカニズムに基づいています。

つまり、DOTをStakeして報酬付きのL-DOTを手に入れることができるというシンプルな仕組みです。しかし、問題は通常のStakeのシナリオにしか対応していないということです。

DeFiのマルチプロトコルの組み合わせでは決済の問題が発生します。しかし、Bifrostにはこの問題はありません。vTokenのStake報酬はvTokenの価格上昇メカニズムによって決済されます。

Acala Networkとは良好な関係にありますし、この2種類のStakingデリバティブは競合商品ではなく、それぞれ異なる特徴を持っており、vTokenはAcalaNetworkのマルチファイナンシャルシナリオにも対応していくことになります。

vTokenの仕組みについては、次回の質問でより明確に説明したいと思います。

Q7. vTokenを利用するメリットは何でしょうか?

whitepaperに書いてあるBifrostのメカニズム

前の質問から少し続きます。Stakingデリバティブのコンセプトは非常に似ていますが、Bifrostの強みはユーザー目線でのプロダクト体験にあります。

利点は主にStaking収益の高収益化と決済にあります。最初に、Bifrostはバリデータの候補である「Bidder」という役割を作成しました。

Bidderは、事前にユーザーにStaking収益を約束することでチケット入札に参加します。 つまり、入札者は「収益の何%を入札者に提供するか」を事前に誓約することによって、チケット入札に参加しているということです。

なので入札者は、ユーザーシェアに高いStaking収益を入札しており、トップの収益だけが最初に取引を行うことができます。

そのため、ユーザーは元のチェーンよりも高いStaking収益を得られるかもしれません。Bidderがこれらの票を獲得した後、Bifrostプロトコルを使ってバリデータに投票し、投資戦略に基づいて利益を得ることができます。

一方で、収益の決済に関しては、収益の量をユーザーのアドレスに直接送ることには2つの大きな欠点があります。

1つが「多くの計算リソースが必要になる」ということ、そして2つ目が「DeFiにとって自己増殖型のトークンはクロスチェーンでの流通やDeFiへの広範な参加を助長するものではないということ。

つまり、簡単に言えばBifrostはデリバティブと元の資産の間の1:1の為替レートを崩し、Stakeがリターンを増加させるように為替レートをリアルタイムで変化させます。

このメカニズムの下では、デリバティブは、元本と収益の合計を表し、ユーザーは、資産が集中取引所やウォレットにある場合でも、その利回りを受け取ることができます。

Q8. BifrostはvTokenを使ってStaking報酬を増加することをできると書いていますが、どのように確保するのでしょうか。

現在の暗号通貨市場には短期的なユーザーも多く、Stakeをする前に市場で売買するケースも想定されます。

先に述べたように、「Bidder」はユーザーのためにStaking報酬のAPRを発行しますが、Stakeしたユーザーが得られる報酬の額はvTokenの価格上昇も考慮された額になります。

これらの「Bidder」は通常、より多くのトークンを獲得し、より多くのバリデータに投票するために、ユーザーに対してより高いAPRを発行します。ふぁあ

これらのメカニズムはすべて分散的に実行されており、これらの資産は誰かやBifrostによって移動することはできませんが、異なるParachainによって共同で維持されているPoSのコンセンサスの下で実行されます。

我々がPolkadotを選んだ理由は、ユーザーが単一の文字を信じる必要がないからです。

だから、この入札メカニズムの下でユーザーはより高い報酬を得る機会を持つことになりますが、それは約束されたものではなく市場全体に依存しているものです。

短期的に取引をしているユーザーにとっては、なぜStakingデリバティブを選択しないのでしょうか?

vTokenを保有している間にStaking報酬を得ることができ、その間に市場価格が上昇すればいつでも売却することができます。

そうでなければ、市場が劇的に下落した場合、vTokenはリスクを回避するための資産となり、vTokenの価格は他のネイティブ資産のように急速に下落することはありません。

同時に、市場が下落している間であってもStakingにはより多くの需要があるでしょうが、それはvTokenも同じになります。

Q9. Whitepaperに書いてあるPLO Liquidityのケースでは、他にParachainになりたいプロジェクトがBifrostを介すことでさらなる収益を得ることができるという理解であっていますか?

通常のParachainとPLOの比較図

彼らはBifrostを介すことで彼らを応援する投資家の預金が流動性を持つことになるので、Parachain獲得の際により多くの貢献者を得ることができます。これは非常に興味深いですよね?

ここでPLO Liquidityとは何かを紹介しておきます。PLO Liquidity プロトコルでは、スロットオークション中のDOTとKSMの流動性問題を解決するために、他のParachainのためにvsDOTとvsKSM(バウチャースロットDOT/KSM)のデリバティブを提供します。

Parachain Offeringに勝利したプロジェクトの資産は、6-24ヶ月間Unstakeできないという問題に直面します。もしくはParachain Offeringで負けた場合でも数週間のロックアップがおこります。

そのため、PLO Liquidityのユーザーは自身でvsTokenを発行でき、Parachainに1DOTを入金することで、1vsDOTを得ることも可能となるのです。

vsDOTはロックアップ期間中に売却することができ、その価格は市場に依存します。vsDOTの価格が1:1よりも高ければ、一部の買い手が価格差で売買することで価格は下落します。

反対に1:1より低ければ、Polkadotを長期投資したい一部の買い手は、安値で買って将来的に1:1 DOTに換金できるので、それを買うでしょう。

現在、我々は対DOTと対KSMの取引シナリオを提供するためにZenlinkとChainXとの初期パートナーシップを持っていましたが、これに関してWeb3財団から新たな助成金の承認を受けている最中です。

Q10.  BNCを中長期的に発展させるための仕組みは?

長期的な利益はStakingの流動性に依存しているので、私たちはBNCの価値をキャプチャするシナリオを設計しましたが、その中にはデリバティブ流動性手数料、入札者ガバナンスバウチャーのスラッシュ担保、Stakingの収益の買い戻しまたはBurningが含まれています。

BifrostはBNCを買い戻すためにStaking収入の10%を確保しますが、これはガバナンスの発行または破壊のためにトレジャリーに流れます。

vTokenが早期に十分な流動性を確保するために、BNCの多くは10年でリリースされ、2年ごとに半減するvTokenのミント報酬としてドロップされます。

私たちは、BNCのプライベートセールとvETHのミントドロップの第2期が間もなく開催されることを発表していますが、一般販売はありません。

ミントドロップイベントでは一般販売の代わりに多くのBNCが放出されます。詳細に関しては下記媒体でいずれ発表するでフォローしておいてください。

Website https://bifrost.finance/
Github https://github.com/bifrost-finance
Telegram https://t.me/bifrost_finance
Medium https://medium.com/@bifrost_finance
Twitter https://twitter.com/bifrost_finance
Discord https://discord.gg/8DRBw2h5X4

Q11. 将来的にはBifrostの上にもDeFiサービスがローンチされるのでしょうか?

BifrostはParachainを目指しますが、実はパブリックチェーンではありません。

今後、開発者がアプリケーションを開発できる仕組みやガバナンス、トレジャリーの仕組みを追加していくつもりですが、現状ではまだ開発を進めている期間であるため、直接Bifrost上に開発をすることはできません。

仮に開発者の方々がBifrostを利用したいというケースであれば、Bifrostのvトークンを利用して他の場所で開発するといった形になります。

また、DeFiのシナリオを考えるとEthereum上のDeFiと接続する場合、ERCとPolkadotとのブリッジを介してDeFiのサービスと繋がっていくなどが考えられます。

Q12. BifrostのサイトのDappに行きました。Stakingのページに行きましたが、使い方がよく分かりませんでした。まだ、DOTはStakingできないのでしょうか?

StakingとRedeemはまだオープンしていません。

ただ、CC4 Testnetの際にオープンする予定となっています。

その際、テストしてDAPPを利用することがテストネット上でできるようになります。

Q13. Acalaの他にもStafiなども同様のプロジェクトと認識してますが、StafiとBifrostとの違いはどのあたりなんですか?

Stafiは2つのデリバティブStakingを持っています。

LDOTとvTokenの違いは以前に説明しましたが、StaFiとの違いも実は同様で 1:1のredeemという点でセトルメントにおけるUXの違いがあります。

Stakingの報酬を獲得する場合、報酬はオンチェーンで分配されます。

例えば1枚の報酬が発生した場合、この+1枚がどこから支払われるのかという問題があります。

BifrostではBidder30と呼ばれる分散的な仲介者を界することができる点、またvTokenの価格変動でStaking報酬を表現できる点などがアドバンテージとなります。

実は、vTokenのStakingによって獲得できる価値は変わりませんが、Stakingの事業者などが提供するサービスと比較してもvTokenの報酬量の方が高くなります。そこがStafiとの違いです。

まとめ

Bifrostについて紹介してきましたがいかがだったでしょうか。

内容がやや難解で分からない部分もあったかと思いますが、直接プロジェクト内部の人の話を聞けるのはなかなか無い機会だと思います。

引き続きCRYPTO TIMES並びにPolkadot Labs. JPでは、プロジェクト内部の人を交えながらのAMAや記事を提供していきます。

Polkadot関連銘柄に興味はある方は是非LINEのオープンチャットにも参加してみてください。

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