【2019年版】世界中の著名人、機関が行った2018年の仮想通貨価格の予想を答え合わせ!結果は〇〇なことに…!?
ユッシ
仮想通貨市場にとって、2018年は激動の年であったと言えます。そんな2018年を終え、今年2019年は仮想通貨市場はどのようになるのでしょうか。
昨年2018年は世界中の著名人や機関が仮想通貨価格の予想を行ってきました。
たくさんの著名人が行う多くの価格予想は「2018年末までにビットコインは〇〇円になる」という形式で発表されました。
そこで今回は、2019年になった今、昨年末のビットコインの価格に対して、著名人が立てた予想が実際にどのくらい当たったのかまとめてみました。
世界中の有識者や専門家が行ったであろう予想は一体どれくらい当たったのでしょうか!?
著名人が行った予想
まずはじめに、著名人が行った価格予想をまとめてみます。
予想には以下の2パターンがありました。
・「2018年内に〇〇円に到達する」
・「〇〇円で2018年を終える」
1つ目の場合は予想が発表された日から年末までの間の最高価格と照らし合わせ、2つ目の場合は12月31日の価格と照らし合わせました。
ちなみに、12月31日23時59分の時点でビットコイン(BTC)価格は「3813ドル(約41万円)」でした。
さあ、一体どのような結果になったのでしょうか。見ていきましょう!
レディット(Reddit)の共同設立者、アレクシス・オハニアン氏
Reddit(レディット)の共同設立者のアレクシス・オハニアン氏は2018年5月2日に公開されたフォーチュンの取材で「2018年内にイーサリアムは1万5000ドル(約160万円)になるだろう」と予想しています。
同氏はイーサリアムの価格予想の根拠として「イーサリアム上で実際に人々が様々なものを構築しているから」と述べています。
答え合わせ!
予想 | Reddit(レディット)共同設立者「アレクシス・オハニアン氏」(2018年5月2日) | ETH約160万円 |
---|---|---|
正解 | イーサリアム最高価格(2018年5月2日〜) | 約9万円 (差額約150万円) |
結果 | ハズレ❌ |
差額約150万円と大きく予想をハズしてしまいました。
イーサリアムは2018年内にはまだ頭角を表すことはできなかったようです。
イーサリアムは今年2019年にアップグレード計画「コンスタンティノープル」と、「Ethereum 1x」という計画が実行される予定となっており、イーサリアムの描く全てのポテンシャルを発揮するまでにもう少しかかるとされています。
・Ethereum(イーサリアム)の大型アップグレード計画「コンスタンティノープル」の実施日が1月16日に決定!
・Ethereum(イーサリアム)が2019年6月に進化する!?イーサリアムのアップグレード計画「Ethereum 1x」が進んでいることが判明!
記事ソース:FORTUNE
米著名アナリストでファンドストラット社代表「トム・リー氏」
(動画引用:CNBC)
Fundstrat(ファンドストラット)の共同創設者で米著名アナリストのトム・リー氏は、2018年5月23日に米CNBCの取材で「ビットコインが年末までに2万5000ドル(約270万円)に到達する」と予測しました。
リー氏は予想の根拠として以下の3つを挙げていました。
- ビットコインのはマイニング費用と同じ値段、原価で取引されていてそれ以上の価値はある。
- 機関投資家が規制が整っていないなどの理由で未だ参入していない。
- 自社のデータ分析の結果からビットコインの値段は10日間だけで各1年間分の値段の変動をするようなものである。
※リー氏は11月に2018年末のビットコイン格の予想を2万5000ドル(約270万円)から1万5000ドル(約165万円)に下げています。
答え合わせ!
予想 | ファンドストラット共同設立者「トム・リー氏」(2018年5月23日) | 約270万円(5月) 約165万円(11月) |
---|---|---|
正解 | ビットコイン最高価格 (2018年5月23日〜) | 約90万円 (差額約180万円、約75万円) |
結果 | ハズレ❌ |
5月の予想が差額約180万円、11月の遅めの予想も差額約75万円と大きくハズレてしまいました。
リー氏の予想の根拠である「機関投資家の参入」は2018年内には実現しませんでした。
機関投資家が仮想通貨に参入するにはビットコインETFの承認が必要とされていますが、今年、米国証券取引委員会(SEC)はビットコインETFの承認決定期限を何度も延期し結局2019年の2月まで延びてしまいました。
米国証券取引委員会(SEC)が最有力ビットコインETFの判断期限を延期!下げ相場の反転材料が消失!?
ブロックチェーンのベンチャーキャピタリスト「スペンサー・ボガート氏」
(動画引用:CNBC)
ブロックチェーンのベンチャーキャピタリストのスペンサー・ボガード氏は2018年5月26日にCNBCのインタビューで「2018年末までに最低でもビットコイン価格は1万ドル(約110万円)以上の価格になる」と予想しました。
ボガード氏はインタビューの中で予想の根拠について「ビットコイン(BTC)のユースケースが増加してきていること」や「仮想通貨の制度が整いつつあること」を挙げました。
答え合わせ!
予想 | ブロックチェーンのベンチャーキャピタリスト「スペンサー・ボガード氏」(2018年5月26日) | 約110万円 |
---|---|---|
正解 | ビットコイン最高価格(2018年5月26日〜) | 約90万円(差額約20万円 |
結果 | ハズレ❌ |
差額約20万円でハズレてしまいました。
ボガード氏が言う通り、2018年は日本国内の銀行も仮想通貨と表裏一体であるブロックチェーン技術を積極的に取り入れてきました。
例えば、三井住友信託銀行は不動産取引に関してブロックチェーン技術を導入する実証実験を始めることを発表しています。
同社はブロックチェーン技術を不動産取引に組み込むことで情報の透明性を維持・確保し、取引しやすい環境を実現することを目標としています。
三井住友信託銀行が不動産取引に関するブロックチェーン技術を利用した実証実験を開始!
また、富士通と全国銀行資金決済ネットワーク(全銀ネット)は、ブロックチェーンを活用した銀行間決済の実証実験を共同実施すると発表しました。
みずほ銀行、三菱UFJ銀行、三井住友銀行などがこの実証実験に加盟しています。
「ブロックチェーンを活用した銀行間決済」実証実験を富士通と全銀ネットが実施
ソース:CNBC
トーレーディングアナリシス創業者で米アナリスト「トッド・ゴードン氏」
(動画引用:CNBC)
トッド・ゴードン氏は投資情報サイト「Tradinganalysis.com」の創業者で自身でもアナリストを務める人物です。
同氏は2018年6月22日の米CNBCの取材で「ビットコイン価格は2019年までに1万ドル(約110万円)までに回復する」と予想しました。
ゴードン氏はビットコインの価格が上がる理由として「テクニカル分析をした結果ビットコインは美しい上昇トレンド」と述べています。
さらに、同氏はこのような発言を残しています。
答え合わせ!
予想 | トレーディングアナリシス創業者「トッド・ゴードン氏」(2018年6月22日) | 約110万円 |
---|---|---|
正解 | ビットコイン最高価格(2018年6月〜) | 約90万円 (差額約20万円) |
結果 | ハズレ❌ |
こちらも先程と同様差額約20万円でハズしてしまいました。
ゴードン氏は仮想通貨市場の価格変動は「多くの部分がテクニカル要因」と発言していましたが、分析の結果と実際の結果はずれてしまいました。
価格分析には過去のチャートを分析しそこからトレンドやパターンなどを把握し予想するテクニカル分析と、景気動向や財政政策など全体的な流れを汲んで予想するファンダメンタル分析があります。
ゴードン氏は前者のテクニカル分析で価格予想を行いましたが、2018年のビットコインの流れを読むことは難しかったようです。
ソース:CNBC
香港の仮想通貨取引所ビットメックスのアーサー・ヘイズCEO
(動画引用:CNBC)
アーサー・ヘイズ氏は香港の仮想通貨取引所BitMex(ビットメックス)のCEOを務める人物です。
そんなヘイズ氏は2018年6月30日のCNBCのインタビューの中で「2018年末までにビットコイン価格は5万ドル(約550万円)に到達する」と予想しました。
ヘイズ氏は米証券取引委員会(SEC)のビットコインETFの承認で約550万円まで跳ね上がるとインタビューの中で述べています。
答え合わせ!
予想 | BitMex(ビットメックス)CEO「スペンサー・ボガード氏」(2018年6月30日) | 約550万円 |
---|---|---|
正解 | ビットコイン最高価格(2018年7月1日〜) | 約90万円 (差額約460万円) |
結果 | ハズレ❌ |
こちらも差額約460万円と大きく予想をハズしてしまいました。
ヘイズ氏の価格予想の根拠である「ビットコインETFの承認」が年内に行われなかったため、予想価格から大きくハズレてしまいました。
ビットコインETFが承認されると機関投資家が仮想通貨市場に参入してきやすくなります。
ETFとは投資信託の「多様性」という特徴と株式投資の「流動性が高い」という特徴を組み合わせて作られたような金融商品です。
【完全版】最近よく聞くビットコインETF(上場投資信託)って一体・・・何!?
ソース:CNBC
ギャラクシーデジタルのCEOであるマイケル・ノヴォグラッツ(Michael Novogratz)氏
(動画引用:CNBC)
マイケル・ノヴォグラッツ氏仮想通貨投資銀行のギャラクシー・デジタルのCEOを務めている人物です。
ノヴォグラッツ氏は2018年11月5日に「2018年はビットコイン価格約8900ドル(約96万円)で終了するだろう」と価格予想しています。
この価格予想の理由は「去年の仮想通貨ブームの時ほど売上を上げていない企業が給料の支払いなどのためにビットコインを売ると考えられるから」と同氏はしています。
答え合わせ!
予想 | ギャラクシー・デジタルCEO「マイケル・ノヴォグラッツ氏」(2018年11月5日) | BTC約96万円 |
---|---|---|
正解 | ビットコイン価格(2018年12月31日) | 約41万円 (差額約55万円) |
結果 | ハズレ❌ |
11月5日というかなり遅めの予想だったにも関わらず差額約55万円と予想を大きくハズしてしまったようです。
ノヴォグラッツ氏は2019年のビットコインに関して「(BTC)価格は2万ドル(約227万円)以上になる可能性がある」と語っています。
同氏はこの価格予想の根拠として「機関投資家のFOMOがあるから」としています。
FOMOとは「fear of missing out」の略で、「出遅れることへの恐怖」という意味です。買いが強い状態からさらに買いを呼ぶような状況の相場を指します。
ソース:fnlondon
機関が行った予想
著名人が行ってきた予想はことごとくハズレてしまったようです。
では個人ではなく機関の予想はどうだったのでしょうか。みていきましょう。
パンテラ・キャピタル・マネジメント
仮想通貨へ投資を行っているパンテラ・キャピタル・マネジメントは「ビットコインの価格は2018年内に2万ドル(約220万円)まで行く可能性がある」という予想をしていることが2018年4月13日に報じられました。
同社のCEOは「今回の予想には強い確信を持っている。機関投資家のマネーが市場をより上へと導くだろう」と予想の根拠について述べました。
答え合わせ!
予想 | パンテラ・キャピタル・マネジメント(2018年4月13日) | 約220万円 |
---|---|---|
正解 | ビットコイン最高価格 (2018年4月13日〜) | 約105万円 (差額約115万円) |
結果 | ハズレ❌ |
差額約115万円と大きく予想をハズしてしまいました。
機関が行う予想だから正しいというわけではないみたいですね。。。
金融コンサルタント会社のデビエグループ(deVere Group)
金融コンサルタント会社のdeVere Group(デビエグループ)は「2018年末までにイーサリアムの価格は2500ドル(約27万円)になる」と2018年4月27日に予想を発表しました。
同社は以下の3つの予想の根拠として挙げています。
・2018年はデジタル通貨とスマートコントラクトの利用が拡大する
・多くのプラットフォームが取引の手段としてイーサを利用している
・クラウドコンピューティングの分散化
答え合わせ!
予想 | deVere Group(デビエグループ)(2018年4月27日) | 約27万円(4月) |
---|---|---|
正解 | イーサリアム最高価格 (2018年4月27日〜) | 約8万7000円 (差額約18万円) |
結果 | ハズレ❌ |
差額約18万円で予想を大きくハズしてしまいました。
こちらの予想はビットコインではなくイーサリアムの価格なので、差額18万円はかなり大きいです。
ピッタリとは言いませんが、価格予想が当たるケースは出てくるのでしょうか。。。。
ソース:MarketWatch
米調査会社のトレフィス(Trefis)
米調査会社のトレフィス(Trefis)は2018年6月6日に「年末のビットコイン(BTC)価格は1万2500ドル(約135万円)である」と予想しました。
トレフィスはファンダメンタル分析の観点から、ビットコインの価格は需要(利用者数、取引高)と供給(ビットコイン供給量)によって決まるとし、需要に焦点を合わせ価格予想を起こったようです。
答え合わせ!
予想 | Trefis(トレフィス) (2018年6月6日) | 約135万円 |
---|---|---|
正解 | ビットコイン価格 (2018年12月31日〜) | 約41万円 (差額約94万円) |
結果 | ハズレ❌ |
差額約94万円で大きく予想を外してしまいました。
著名人の予想だけでなく、機関の予想も全滅のようです。。。
ソース:Trefis
予想結果一覧
ここで一度これまで出てきたものを全て1つの表にまとめてみます。
名前 | 予想 | 根拠 | 結果 |
レディット設立者 「オハニアン氏」 | ETH:約160万円 | イーサ上で様々なものが構築されている | 約9万円 (差額約150万円) |
---|---|---|---|
ファンドストラット代表 「リー氏」 | BTC:約270万円 | ・マイニング費用と同じ原価で取引されている ・機関投資家の参入 | 約90万円 (差額約180万円) |
ベンチャーキャピタリスト 「ボガード氏」 | BTC:約110万円 | ・ユースケースの増加 ・大手銀行の参入 | 約90万円(差額約20万円 |
トレーディングアナリシス創業者 「ゴードン氏」 | BTC:約110万円 | テクニカル分析の結果美しい上昇トレンドを描いている | 約90万円(差額約20万円 |
ビットメックスCEO 「ヘイズ氏」 | BTC:約550万円 | 機関投資家の参入 | 約90万円 (差額約460万円) |
ギャラクシー・デジタルCEO 「ノヴォグラッツ氏」 | BTC:約96万円 | 仮想通貨企業が社員へ払う給料のためにBTCを売却 | 約41万円 (差額約55万円 |
パンテラ・キャピタル・マネジメント | BTC:約220万円 | 機関投資家の参入 | 約105万円 (差額約115万円) |
デビエグループ | ETH:約27万円 | ・デジタル通貨とスマートコントラクトの利用拡大 ・多くのプラットフォームが取引手段としてのイーサを利用 | 約8万7000円 (差額約18万円) |
トレフィス | BTC:約135万円 | (ファンダメンタル分析により算出) | 約41万円 (差額約94万円) |
2018年の価格予想の結果をまとめてきましたが、結果は「ほぼ全てがハズレ」でした。
そもそもこういう予想って意味あるの?
今回悲惨な結果になってしまった2018年の仮想通貨価格予想でしたが、そもそもこういう予想って当たることはあるんでしょうか。
著書「ヤバイ経済学」で有名なスティーヴン・D・レヴィット氏とスティーヴン・J・ダブナー氏が手がけた「0ベース思考」という本の中でこのような供述があります。
最近ではいろいろな専門家の予測を体系的に追跡する研究者が現れ始めた。なかでもおもしろいのが、ペンシルベニア大学の心理学教授フィリップ・テトロックが行った研究だ。彼は政治に焦点を絞り、官僚や研究者、国家安全保障の専門家、エコノミストなどの300人近い専門家をリストアップして、彼らが立てた数千の予測を20年にわたって追跡した。
テトロックの研究結果は、なかなかに考えさせられるものだった。こういった選り抜きの専門家たちでさえ——96%が大学院で教育を受けていた——「自分たちが知っている以上のことを知っていると思い込んでいた」と彼は指摘している。予測の的中率はどうだったか。テトロックが茶化して言うように、「チンパンジーが投げるダーツ」の確率と大差なかったという。
(スティーヴン・D・レヴィット、スティーヴン・J・ダブナー,2015年,「0ベース思考」より引用)
この本によると、大人になればなるほど、有識者になればなるほど「アイ・ドント・ノー(わかりません)」が言えなくなってくると言います。
世界の名だたる著名人や機関がことごとく予想をハズしてきた2018年の結果と照らし合わせると、この本に書かれていることにもうなずけます。
複雑な要因が絡み合う仮想通貨市場の価格を長期的に予想することはほとんど無意味なことなんでしょう。
まとめ
2018年の価格予想をまとめてきましたがいかがだったでしょうか。
仮想通貨の価格はゆっくり時間をかけて上がっていくと思いますが、「いつ〇〇円になる」などの予想を立ててもしょーがないのかもしれません。
有名人やインフルエンサーが言っている価格予想もほどほどに捉えておくとよいと思います。
今回この記事を読んでくださった方々には2019年の仮想通貨市場を賢く立ち回ってもらえればと思います。
以上、2018年の仮想通貨価格予想の結果まとめでした!最後まで読んでくださってありがとうございました!