【完全版】最近よく聞くビットコインETF(上場投資信託)って一体・・・何!?
   公開日 : 2018/06/24

【完全版】最近よく聞くビットコインETF(上場投資信託)って一体・・・何!?

五月雨まくら

一橋大学商学部(専攻:芸術産業論)卒業。 外資系コンサルのアクセンチュアを経て独立、ライターになる。 2017年5月、仮想通貨に興味を持って以来、さまざまなメデ ィアにコラムを寄稿。

こんにちは。五月雨まくら (@samidare_makura)です。

近頃、ビットコインETF(上場投資信託 / Exchange-Traded Fund)という言葉を耳にする機会が増えていませんか?ただ、それが何を意味しているのか正確に理解している人は少ないのではないかと思います。

例えば、2018年6月13日に発表されたCoinbace(コインベース)がサービス提供をアナウンスした仮想通貨「インデックスファンド」との違い・・・わかりますか?

おそらく混乱する人が多いのではないでしょうか?

この記事では、厳密な定義よりもわかりやすさを重視しました。ビットコインETFについて一緒に理解を深めていきましょう!

そもそもETF(上場投資信託)って何?

ETFとは、「投資信託」の多様性と「株式投資」の流動性を組み合わせて作られたような金融商品です。なお投資信託とはとてもシンプルに云えば、上場されている複数の株式などがパッケージ化された金融商品です。

例えば、A株・B株・C株によって構成された投資信託Xは、3つの銘柄の動きに連動して、損益が発生します(本当はもっと複雑です)。

そしてETFとは、証券取引所に上場された投資信託です。つまり、株式投資と同じように証券取引所で何回にもわたり売り買いを行うことができ、複数の銘柄に投資を分散させることができる機能を持つ金融商品です。

ETF(上場投資信託)とインデックスファンドの違いとは?

ETFとインデックスファンドは、インデックス(市場全体の動きを表す指標や指数)への投資を伴い、両者ともパッシブ運用商品(Passive Investment Fund)であるという点で共通しています。

ここ、少し難しいですよね。

まず、インデックスとは具体的に云えば、日本では日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)、米国ではS&P500やダウ平均株価などが代表的です。

次に、パッシブ運用商品の特徴は、売り買いがポートフォリオのアロケーション(資産配分)を維持するために行われることです。

これに対して、アクティブ運用商品(Actively Managed Fund)というモノもあり、こちらは売り買いの激しい、つまり回転率(Turnover Ratio)が高い、投機的なファンドです。

ここで重要なことは、パッシブ運用商品では、基本的に市場リスクのみを受け入れるということです。また、マネージャーリスクの排除と必要となる経費の削減も実現することができます。

ちなみに、仮想通貨の中ではインデックスに連動して価値が決まる通貨いわゆるインデックス通貨というモノもあります。代表的なのは次の2銘柄です。

ここでは詳しく解説しませんが、興味がある方はリサーチしてみてくださいね。

ビットコインETFを巡るSECとの攻防

ビットコインETFとは、ビットコインをパッケージに含むETFのことです。

2017年3月、SEC(米国証券取引委員会)は、ビットコイン取引の透明性と規制の欠如により、最初のビットコインETFである「Winklevoss Bitcoin Trust ETF(COIN)」の非承認を決めました。

ちなみに、Winklevoss兄弟は映画「ソーシャルネットワーク」で描かれていた通り、Facebookのマーク・ザッカーバーグから多額の賠償金を得たことで有名ですね。現在は、世界有数のビットコイン長者として知られています。

さて、2017年の4Qには、米国のCME(シカゴ・マーカンタイル取引所)とCBOE(シカゴ・オプション取引所)がビットコイン先物商品を導入して、従来の金融の枠組みの中でビットコインを資産として位置付け、ビットコインETFの実現に向けて試金石の役割を果たしました。

しかし、2018年1月初旬にはSECにビットコインETFの認可を求めた米国の4ファンド、

  • Direxion Shares ETF Trust
  • Exchange Listed Funds Trust
  • Proshares Trust
  • Exchange Listed Funds

は、次々と申請を取り下げることになりました。

その理由について、SECの投資管理ディレクターであるDalia Blass氏は、ビットコインETFには5つの懸念点があると書簡で述べました。それは以下の通りです。

  1. Valuation(信頼価格が存在しない)
  2. Liquidity(流動性の確保が出来ていない)
  3. Custody(信頼に足る信託期間が無い)
  4. Arbitrage for ETFs(アービトラージが困難)
  5. Potential Manipulation and Other Risks(価格操作のリスク)

これに対して、CBOEの代表であるChris ConcanconからDalia Blass氏宛に回答書が送られました。

この中では、ビットコインETFに関する多くの懸念事項に論を唱え、ビットコイン市場が成熟するにつれて、SECが全体論的アプローチを行なっていく必要性があると述べています。

このように、SECのビットコインETFに対する姿勢は否定的でしたが、ビットコイン先物取引は数ヶ月間にわたり成功を収めており、このような成功もあってか3月23日にSECによる規制変更の検討の発表を促しました。

この文書は、SECは、2つのビットコインETFをNYSE Arca取引所に上場するための規制変更を検討する手続きを開始した、と述べています。2つのETFとは、Proshares Bitcoin ETFとProshares Short Bitcoin ETFです。

ビットコインETFが実現するとどうなるか?

現在、ビットコインベースのETFの店頭取引(OTC)市場はすでに行われており、目覚ましい運用益を記録しています。そのため投資家が、ビットコインETFの公開に大きな関心があることは明らかであり、ここ最近のSECの柔和な姿勢は一定の評価を得ています。

ビットコインETFの始動は、仮想通貨投資をより既存の金融の枠組みの中で提供するため、機関投資家を初めとする多くの個人投資家の参入が見込まれます。

これにより、ビットコイン市場の流動性が高まることは間違いありません。また、プレミアムと価格の乱高下が先行する店頭取引市場から投資家をより規律的な市場へ誘導することにより投資家保護にもつながります。

これにより、エコシステム全体に正当性と安定性をもたらすことができるはずです。実現が楽しみですね。

参考:
cryptoren
Coinjournal
The Coinbase Blog

ct analysis

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