プロジェクト
2022/01/07KILT Protocol / $KILT とは?プロジェクト概要を徹底解説!
KILTは、セルフソブリン(自己主権型)で検証・取り消し可能なクレデンシャル情報を発行するブロックチェーンプロトコルです。 クレデンシャルとは、個人の認証に必要なIDやパスワードなどの情報です。 個人の情報をブロックチェーン上で自己管理することが可能で、しかも匿名性を持ちながら高いセキュリティでも守られています。 さらに、ネット上に広がる自分の情報を分散型ID(DID)として管理も可能です。 この記事では、KILTが実行するこれらのID検証サービスや資格情報発行の仕組みについて徹底解説します。 KILTの公式リンクまとめ Webサイト https://www.kilt.io/ プロダクト - Twitter @Kiltprotocol Medium https://kilt-protocol.medium.com/ Discord https://discord.com/invite/HztRqvzbhG Telegram Chat/Announcement github https://github.com/KILTprotocol フィッシングサイト/スキャムサイトに誘導されないためにも、公式リンクのブックマークやSNSアカウントのフォローをおすすめします。 KILTの特徴・注目ポイントを解説 KILTは、個人や企業などの重要な個人データを、高い検証技術や信頼性、匿名性などを有したまま分散型IDやクレデンシャル(認証に用いられる情報)として発行するプロトコルです。 PolkadotのKusamaネットワークにおけるパラチェーンオークションで、6番目にスロットを勝ち取りました。 海外取引所のMEXCを始め、KILTコインの上場も注目です。 ここでは、KILTがブロックチェーン技術とPolkadotネットワークで行う新しい分散型IDのビジネスモデルについて解説します。 KILTの特徴 個人データの管理を所有者に戻す新しいビジネスモデルを目指すプロジェクト SocialKYCによる分散型ID検証導入で資格情報の管理・保存・提示できる 資金調達メカニズム「Polimec」でトークン発行により流動性を持たせる Sporran Walletにより資格情報を追加してKILTのデジタルIDを発行できる Stakeboardとの連携でKILTコインのステーキングが可能に KILTコインは証明者に支払う手数料やガバナンス、ステーキングに使用できる 個人データの管理を所有者に戻す新しいビジネスモデルを目指すプロジェクト KILTの目標は、個人や企業の資格情報・証明情報などのデータを、中央集権的な管理者ではなく、個人が自己的に管理できるようにサポートすることです。 Polkadot/Kusamaのパラチェーン接続を目指したのは、Poladotの相互運用性により信頼性の高いインフラストラクチャと繋がったり、セキュリティの高いPolkadotのブリッジを介して安全に外部チェーンとやり取りできるためです。 KILTがどのように目標を達成しようとしているのかというと、資格情報(パスポートや運転免許証などの情報)をブロックチェーン上で非公開のデータへ変換し保存、代わりにクレデンシャル・分散型IDを発行して所有権を確保するイメージです。 それらは、信頼できる証明者(Attester)によって確認し、検証可能でかつ取消可能な情報として保存します。 もう少しイメージしやすくするために、具体例を用いて解説します。 出典:KILT公式Medium 証明者 (Attester) 「証明書情報が正しいことをブロックチェーン上に記録する者」です。証明者になるには信頼性が求められます。ここでは、「運転免許証情報の証明」を例に説明するので、例えば自動車メーカーのTOYOTAとしましょう。 請求者 (Claimers) 証明書を受け取る・利用する私たちユーザーです。(厳密には個人や組織だけでなく、人工知能を持つデータや券売機などのマシンも対象になりますが、ここでは理解しやすいように私たち個人と考えます。) 検証者 (Verifiers) 証明書の情報を利用したい対象です。例えば、年齢確認のためにユーザーの免許証を確認したいマッチングアプリの運営会社としておきましょう。 ここで、個人(私たち)がマッチングアプリを利用したいとなったとき、どのように個人プライバシーを保ったまま、身分証明を行うかを上手の流れに沿って解説します。 ユーザー(請求者)はTOYOTA(証明者)に運転免許証を持っていることを主張する(ここでKILTコインを支払う) TOYOTA(証明者)は運転免許証を確認し、情報をブロックチェーン上にデータを変換して保存、クレデンシャル(KILTで使う証明書のようなもの)をユーザーに発行する ユーザー(請求者)はアプリ会社(検証者)にクレデンシャルを提出し、アプリ会社はクレデンシャルが正しいかをブロックチェーン上で確認する これでユーザーはプライバシーが保たれたまま、身分証明書の情報を利用することができました。 ここで、大事なことが2つあります。「アプリ会社が照会したことはTOYOTAにはわからない」「アプリ会社は身分証の年齢部分のみを確認する」です。 まず、証明者(TOYOTA)は証明書の正しさを検証してクレデンシャルを管理するだけなので、それがどう使われているかを確認することができません。これによってユーザーのプライバシーが保護されているわけですね。 また、ユーザーがクレデンシャルを提供する際、検証される部分が「生年月日情報のみ」ということであれば、アプリ会社はその情報のみを検証します。そのため、住所や運転免許証ナンバーなどの公開したくない情報は保護されます。 Attesterの信頼性について 証明者(Attester)が信頼に値する者でなければ、KILTの仕組みは成り立ちません。構造的にはKILTコインを受け取ることで、不正をはたらくインセンティブがなくなるように設計されているのではないかと考えます。 SocialKYCによる分散型ID検証導入で資格情報の管理・保存・提示が可能 KILTは、検証可能な資格情報を変換してブロックチェーンで管理するオープンソースのプロトコルです。 その資格情報は非公開のまま所有できる分散型IDとなります。 SocialKYCは、このような政府発行の資格情報だけでなく、デジタルIDが広く使われるソーシャルアカウントやメールアドレスなどを検証し、IDとして確認できる仕組みです。 例えば、TwitterやTikTok、Discord、Githubなどのアカウントです。 一企業と子会社間でこれらのID情報は頻繁に共有されていましたが、KILTのSocialKYCであれば非公開のまま多くの分散型ID情報だけを認証できます。 そのビジネスモデルは以下のように評価されています。 Polkadex:取引所のKYCシステムを簡素化するためSocialKYCを導入 GameDAO:SocialKYC導入によりコミュニティとの信頼や参加者増加という利点に注目 DeBioNetwork:SocialKYCはユーザー主権の保証となる このように、メリットとしてユーザーは資格情報やソーシャルアカウントの繋がりを、取引所やゲーム、メディアなど多くのサービスで自分の分散型ID情報として提示し証明が可能となります。 特にDeFiやゲーム業界で注目されそうですね。 KILTの分散型IDだけで、多くのサービスへ自分のID情報を安全・正確に提示できるようになると、様々な分野へのアクセスが容易になり、ユーザーの未来が広がります。 資金調達メカニズム「Polimec」でトークン発行により流動性を持たせる KILTは、Polkadotエコシステムの資金調達メカニズムとして「Polimec」を構築しています。 Polimecでは、まだトークン販売の準備が整っていないプロジェクトでも、トークンの発行や送金が可能となり、流動性をもらたすことが可能です。 Ethereumでトークンを発行する規格であるERC-20に似ており、Polkadot版のERC-20ともいえます。 出典:KILT公式HP 図のように、PolimecはKILTチェーンと別にあるオープンソースのブロックチェーンシステム(Polkadotのパラスレッド)ですが、開発者はKILTです。 Polimecでトークンを発行するとき、KILTの分散型IDシステムが組み込まれているので、適切に本人確認して資格情報の証明が可能です。 これは、詐欺まがいでトークンを発行するプロジェクトはPolimecを使用できないことを意味します。 信頼できるプロジェクトは、新トークンの発行やPolimecから他のパラチェーンへの転送、そしてプロジェクトの準備ができ次第全ての残高をメインネットに移行することができます。 Polkadotで展開する新しいプロジェクトにとって、Polimecは流動性をもたらし簡単に移行できるので広く必要とされそうですね。 Sporran Walletにより資格情報を追加してKILTのデジタルIDを発行できる Sporran Walletは、KILTのIDプロトコルからKILTコイン残高を読み取り、表示させるための拡張機能です。 さらに、Sporranの機能でKILTのデジタルIDを作成できます。 つまり、個人ユーザーが簡単にKILTブロックチェーンのデジタルIDを発行したり、トランザクションに署名したり、KILTコインの管理もできるという機能です。 出典:Sporran公式HP 2021年11月時点ではウォレット機能のみ利用できる状態ですが、今後、KILTのデジタルID情報を保存し、管理・提示までできるようになります。 ウォレットアプリで送受金を操作するかのように、自分のID資格情報を操作して、呼び出しや提出できるとかなり便利ですね。 Stakeboardとの連携でKILTコインのステーキングが可能に Stakeboardは、KILTブロックチェーン専用のステーキングアプリケーションです。 KILTブロックチェーンのコレーターにステーキングして、ブロック生成に成功すると報酬を獲得できます。 このアプリはSporran Walletを読み込むので、KILT残高を自動で認識します。 出典:Stakeboard 実際のStakeboardを見てみると、上のように多くのコレーターにKILTコインがステーキングされています。 ステーキングできる数量は、最低1,000KILTと手数料1KILTです。 KUSAMAパラチェーンオークションのクラウドローン報酬として、KILTコインを受取ったユーザーが一足先にステーキングして報酬に繋げていると考えられますね。 KILTコインは手数料支払いやガバナンス、ステーキングに使用できる 出典:KILTCoin指標 KILTのネイティブトークンKILTコインには、主に3つのユーティリティがあります。 今後さらに使い道が追加される予定ですが、現時点で決まっているユーティリティ(画像の1・2・3)は以下の通りです。 請求者がデジタルID証明のために支払う手数料 オンチェーンで記録するための取引コストや、ガバナンス投票など ブロック報酬の受取のためのステーキング オンチェーンガバナンスやステーキングはほとんどのプロジェクトで採用しています。 KILT独自であるのは、デジタルIDの証明や取消などに必要な手数料をKILTコインで支払うという点です。 2021年11月MEXC上場 KILTコインが最初に上場したのはMEXCです。KILT/USDTのペアで2021年11月25日から取引開始となりました。 KILTのTokenomics KILTはネイティブトークンとして「KILT」を発行しています。 開発者やコミュニティ、サポーターへの詳しい分布は公表されていませんが、鋳造されたKILTコインの権利確定については公式に発表されています。 ここでは、KILTコインの発行内訳やクラウドローンの報酬配布について解説するので参考にしてくださいね。 KILTのTokenomics TGEで1億5,000万枚のKILTコインがプレミントされ供給開始 Kusamaクラウドローン報酬分は450万トークン TGEで1億5,000万枚のKILTコインがプレミントされ供給開始 出典:KILTCoin指標 KILTコインは、トークン発行する「トークンジェネレーションイベント(TGE)」で1億5,000万枚のKILTコインを発行しました。 1億枚はコミュニティ利用分、5,000万枚は開発チームであるBOTLabsへ、60か月間の直線的に権利確定されます。 コミュニティ分の1億枚の内訳について以下にまとめます。 2,700万枚:ロック期間なし 1,500万枚:6カ月のロックアップ 2,800万枚:6カ月の直線的権利確定 3,000万枚:12~24か月の直線的権利確定 上の画像でわかるように、このうち450万枚のKILTコインはクラウドローン用に準備され、すでに配布が終わっています。 そして、KILTコインは、コレーター・デリゲーター・トレジャリー部門に配布されますが、それらの内訳は公開されていません。 Kusamaクラウドローン報酬分は450万トークン KILTはKusamaネットワークの第6回パラチェーンオークションで勝利し、スロットを獲得しました。 このクラウドローン報酬として450万枚を用意しており、参加者は1KSMあたり最低でも25KILTコインが付与されます。 配布されると、KILTコインの一部は6か月にわたり直線的な権利確定となりロック解除される流れです。 KILTのパートナー・提携情報まとめ KILTと提携してエコシステムを盛り上げるパートナーや、BOTLabsが加入するプログラムを紹介します。 BOTLabsは、KILTを開発するドイツの有限会社です。 プロジェクトと開発会社それぞれが繋がりを持つ他のチームを知っておきましょう。 KILTの提携情報 KILTの開発会社BOTLabsが加入する組織・プログラム KILTエコシステムに参加するプロジェクト KILTの開発会社BOTLabsが加入する組織・プログラム 出典:KILT公式HP 上の画像は、KILTの開発会社であるドイツのBOTLabsがメンバーとして加入する組織やプログラム一覧です。 ドイツ企業が多いので、それぞれ簡単に紹介します。 INATBA:ヨーロッパを中心に活動するグローバルブロックチェーン協会 BUNDESVERBAND:ドイツのブロックチェーンテクノロジーを推進するドイツ経営者連盟 DIF:分散型IDのオープンエコシステム確立・相互運用確保の組織 BerChain:ベルリンのブロックチェーンコミュニティ・ハブ parity:Substrateブロックチェーンフレームワーク(ビルダープログラムとして) ブロックチェーンforEU:ヨーロッパ向けのブロックチェーン技術推進組織 Substrateのビルダープログラム以外はすべてヨーロッパやドイツ系の組織です。 KILTは世界中にコミュニティが広がっていますが、基盤のBOTLabsは拠点をドイツとしているので、ドイツのコミュニティを特に重視していることが分かります。 KILTエコシステムに参加するプロジェクト エコシステム加入プロジェクト Finoa、Glacier、Web3 Identity Lab、Moonbeam、Polkadot、FRACTAL、DeBio、Acala、SUBSCAN、onfinality、SRLabs、Stakeboard、SPORRANなど KILTのエコシステムに参加するパートナー一覧です。 デジタルID発行やステーキングでKILTに新機能をもたらすSPORRANとStakeboardについてはKILTの特徴でも紹介しました。 Polkadotのパラチェーンオークションで注目を浴びたAcalaとMoonbeamもパートナーです。 AcalaはPolkadot上のDeFiハブを目指しており、KILTはAcalaにトークンを移動することでKILTコインの様々な活用の幅を広げます。 Moonbeamは、KILTが作成するPolkadotの流動性メカニズム(Polimec)を統合しました。 Polkadot系のプロジェクトと横のつながりを持つことで、KILTの機能が利用されたり、またKILTの活動の幅が広がったりするのがわかりますね。 KILTの出資VCや資金調達元の情報まとめ KILTの資金調達情報や出資するベンチャーキャピタルを解説します。 といっても、KILTは公に資金調達ラウンドを実施していません。 それでも十分な開発資金やクラウドローン貢献者への十分な配布が行われているので、資金源はしっかりしています。 分散型ネットワークとなりさらに変化するKILTの資金に関してまとめるので、ぜひ目を通してくださいね。 KILTの資金調達元 資金調達ラウンドは実施せず自己資金がメイン Web3財団の助成金を2回受領 資金調達ラウンドは実施せず自己資金がメイン KILTはこれまで資金調達ラウンドを実施していません。 多くのプロジェクトがトークンイベントやシードラウンドなどで資金を得ていますが、KILTは行わず自己資金で運営・開発しています。 自己資金で賄える理由は、KILTのCEOであるIngoRübe氏が、ドイツの大手メディア兼VCでもある「Hubert Burda Media」のCTOを兼任していることが大きいです。 Hubert Burda Mediaは、ドイツ最大のメディア企業の一つで、世界中の400を超えるメディア印刷やデジタルブランドを担う実績があります。 数々の資金調達ラウンドをリードする資金力があり、2018年度は27億ドルの収益があることから、KILTのバックを支える大企業といえます。 具体的な資金提供などの情報はありませんが、KILTのこれまでの開発資金やクラウドローンでの自己投資は十分であり、資金調達を行う必要はなかったと考えられます。 完全分散化による変化 KILTは2021年11月に完全に分散型ネットワークとなりました。そのため今後の資金はWeb3財団の助成金とトレジャリーからの支給となります。 Web3財団の助成金を2回受領 KILTはWeb3財団の助成金を2回受領しています。 2020年の第一四半期Wave5で、匿名性を確保しながら資格情報を提示したり、取り消したりする際の機能で採用されました。 同じく第三四半期のWave7では、Polkadotの資金調達メカニズム「Polimec」に関する開発助成金です。 どちらもKILTの重要で欠かせない機能であり、必要性を認められ助成金を得られました。 KILTのコアメンバーを紹介 KILTを立ち上げ、開発にあたるコアメンバーと有力なアドバイザーを紹介します。 大元である開発企業はドイツのBOTLabsです。 といってもチームは分散化しておりグローバルなメンバーが揃っているので、彼らの能力や経歴をぜひチェックしてくださいね。 KILTのコアメンバー 創設者兼CEO INGO RÜBE氏 事業開発副社長 CHRISTINE MOHAN氏 運営ディレクター MATTHIAS MÖLLER氏 Hubert BurdaMediaの理事会員 PHILIPP WELTE氏 創設者兼CEO INGO RÜBE氏 IngoRübe氏は、KILTの創設者であり、KILTの開発会社「BOTLabs」のCEOでもあります。 さらに、ドイツの大手出版社であるHubert BurdaMediaのCTO(最高技術責任者)を兼任しており、出版用の無料オープンソースコンテンツ「Thunder」を開始した実力者です。 ベルリン工科大学出身で、過去にはヨーロッパ大手のメディア企業「AxelSpringer」のITプロジェクトディレクターを6年以上務めていました。 デジタル戦略とコンテンツ管理に長けており、大手メディア業界での幅広い経験を持ってKILTを立ち上げたと分かります。 事業開発副社長 CHRISTINE MOHAN氏 CHRISTINE MOHAN氏は、ソフトウェアとデジタルメディアで25年の経験があり、ニューヨークの新興企業でブロックチェーンプラットフォーム立ち上げや戦略コンサルに携わってきました。 KILTでは事業開発担当の副社長として、エコシステム開発やマーケティングなどに従事しています。 過去にはWeb3財団のマーケティング責任者も務め、DOTトークンの販売を促進しました。 運営ディレクター MATTHIAS MÖLLER氏 MATTHIAS MÖLLER氏は、BOTLabsの運営ディレクターであり、メディア業界向けのデジタルサービスの開発で長く責任者をしています。 Hubert Burda Mediaでもプロジェクト管理や技術責任者の経験があり、ドイツのメディア業界に精通していることがわかります。 英語、ドイツ語、イタリア語の言語をマスターしており、グローバルなブロックチェーン業界でリーダーシップとなるには適任です。 Hubert BurdaMediaの理事会員 PHILIPP WELTE氏 KILTのアドバイザーにおいて、Hubert Burda Mediaの理事会メンバーであるPHILIPP WELTE氏の存在は大きいです。 1998年からHubert Burda Mediaの一員として子会社の創設やディレクターなどを務めました。 2009年から理事会メンバーとしてさまざまなプロジェクトのアドバイザーを兼任しています。 KILTのバックを支える、超強力な権力や莫大な資力を握る人物と考えられます。 KILTのロードマップ(2021年12月時点)を解説 KILTが達成してきた項目を確認するために、これまでのロードマップをまとめます。 公開されているのは2021年にテストネットを立ち上げてからのロードマップ(上図)です。 この内容に沿って解説するのでぜひ参考にしてくださいね。 KILTのロードマップ テストネット「Mashnet」の立ち上げ PolkadotのテストネットROCOCOに接続 Kusamaパラチェーンオークション勝利 KILTメインネットの立ち上げ KILTメインネットにて監査完了 完全な分散型ネットワーク構築 テストネット「Mashnet」の立ち上げ 2021年第一四半期、KILTはテストネットである「Mashnet」を立ち上げています。 Polkadotの公式ウォレットであるPolkadot{.js}にて、Mashnetを接続すれば操作できる仕様です。 KILTデモアプリやMashnet用のコイン(無価値)で操作のテストし、メインネットローンチ前に問題なく機能を確認できました。 PolkadotのテストネットROCOCOに接続 2021年3月、KILTはAcalaNetworkとAstarNetworkに次いで、3番目にROCOCOパラチェーンに接続しました。 ROCOCOはパラチェーン構築用のPolkadotのテストネットです。 パラチェーンと同じコードで実行されるROCOCOで、KILTは正常に稼働し始めたのでPolkadot・Kusamaのパラチェーンに接続する準備が整った証拠です。 Kusamaパラチェーンオークション勝利・メインネット立ち上げ 出典:KILT公式Medium 2021年9月、KILTはKusamaパラチェーンオークションで6番目に勝利してスロットを獲得しました。 パラチェーンに接続し、次の段階であるガバナンス・トレジャリーの導入やパラチェーンへKILT機能の追加を行います。 最終的に、KILTの権限でプログラムを実行する「sudoキー」を削除して、完全に分散化する予定であり、これは2か月後に達成されることになります。 KILTのメインネットはすぐに起動し、コレーターの強化やガバナンス開始、ステーキングの準備が始まりました。 2021年11月KILTメインネットにて監査完了 KILTが完全に分散化する最終段階として、セキュリティ監査を行う必要があり、2021年11月に完了しました。 サイバーセキュリティコンサルタントである「SRLabs」によって、KILTのブロックチェーンや開発キットSDK、SporranWalletについて監査が実施済みです。 SRLabsはPolkadot系のプロジェクトで多く監査を務めています。 監査の結果、8つの問題が指摘されましたが、KILT開発チームによるアップグレードで解決されました。 完全な分散型ネットワーク構築 2021年11月11日、KILTが完全に分散化されたネットワークに移行したと発表されました。 Sudoキーが完全に削除され、KILTのコミュニティにガバナンスシステムが移ることで、ネットワークへの変更がKILTコイン所有者で提案・実行できるようになります。 今後、KILTの開発会社BOTLabsは、コミュニティ全体でネットワークを管理するためのガイドを公開します。 例えば、KusamaからPolkadotパラチェーンへの移動提案も投票で行われると予想されており、さらなる進化に期待です。 KILTの最終目標 最終的にはブロックチェーンプロジェクトの枠を超えて政府にデジタルIDを提供し、重要インフラの一環となり技術を構築することを目指します。 KILTの競合・類似プロジェクトと徹底比較 KILT Litentry Manta/Caramari コンセプト 自己主権型で検証と取消可能な 匿名のクレデンシャル情報・DIDを発行 分散型ネットワークでユーザー識別の リンクを可能にするアグリゲーター プライバシー保護の ブロックチェーンアプリケーションプラットフォーム 仮想マシン 未実装だがPolimecでMoonbeamと 統合によりスマコン機能提供可能 未実装だがPatractと 統合によりink!でスマコン開発 将来的にWASMやZKVMの スマコンプラットフォームを構築 トータル供給(Polkadot) - 1億枚 10億枚 トータル供給(Kusama) 1.5億枚 - 100億枚 Web3助成金 2回受領 1回受領 1回受領 Backers Web3Founderなど Hypersphere、PAKA、 FBG CAPITAL、CANDAQ、NGCなど PolychainCapital、MulticoinCapital、 LONGHASH、CoinFund、Hypersphereなど KILTの類似プロジェクトとして、LitentryとManta/Caramariを比較しています。 3つすべてが個人情報・プライバシー問題に焦点を当てており、ブロックチェーン上で分散して管理するプロジェクトです。 セキュリティ問題や速度・ガス代を考慮してPolkadotネットワークを選んでおり、スマートコントラクトは間接的・将来的に対応可能となります。 大きな違いは、Backersとしてプロジェクトに投資する企業がKILTのみ存在しません。 自己資金と助成金、トレジャリーでKILTを維持できる巨大な財力を持つとわかります。 KILTのまとめ この記事では、KILTのプロジェクト概要やKILTコイン、出資元や開発メンバーなどについて徹底解説しました。 個人情報をブロックチェーン技術により自己主権的に管理することを、個人からビジネス、国レベルへ展開していくプロジェクトだと理解できたと思います。 もう一度KILTの重要ポイントを振り返りましょう。 KILTのまとめ 個人の資格情報を検証可能・取消可能・匿名性を保ちながらクレデンシャル情報を発行する KILTの信頼できる証明者によって資格情報をブロックチェーン上に保存できる Kusamaパラチェーンで展開することで高い信頼性とセキュリティを持つ KILTコインは資格情報の請求やステーキング、ガバナンスで利用できる 完全な分散型ネットワークに移行済みなのでコミュニティ主権でKILTの方針が決まる KILTはドイツのBOTLabsが開発企業ですが、サポートメンバーやコミュニティは世界的に分散しています。 また、KILTの完全分散型により、アップグレードや展開はコミュニティ全体で決めることになり、まさにWeb3の世界に移行しました。 KILTの考えや技術が世界的に広まることで、未来の本人確認手段は大きく変わるかもしれません。 従来までのリスクや手間がなくなり、KILTの分散型ID・クレデンシャル情報で自己を証明できる世界はそう遠くないでしょう。
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2022/01/05Gala Games / $GALA とは?プロジェクトの概要を徹底解説!
Gala Gamesは、Play-to-Earn要素を含むブロックチェーンゲームを複数展開しており、ゲームを楽しみたいユーザー・稼ぎたいユーザーが特に注目しています。 Ethereumチェーンに基づいて構築されていますが、スマートコントラクトの導入や、Flare・Polygonとの提携によりゲーム内取引は円滑で安価です。 $GALAでNFTを購入し、ゲーム内に設置したりミッションをクリアしたりすることで収益化を狙いますが、純粋にゲームのみでも十分楽しめるほど作りこまれています。 この記事では、Gala Gamesの特徴や公開されているゲーム紹介、トークン情報などを徹底解説します。 GameFiはたくさんありますが、Galaのように複数のゲームを配信するプロジェクトは珍しいので、概要をつかんでゲームやプロジェクトの魅力を感じてくださいね! Gala Gamesの公式リンクまとめ Webサイト https://app.gala.games/ Twitter https://twitter.com/GoGalaGames Medium https://gogalagames.medium.com/ Discord https://discord.com/invite/JtnCNMFnnK Telegram https://t.me/GoGalaGames Youtube https://www.youtube.com/c/GalaGames Gala Gamesの公式リンク一覧です。 フィッシングサイト/スキャムサイトに誘導されないためにも、公式リンクのブックマークやSNSアカウントのフォローをおすすめします。 Gala Gamesの特徴・注目ポイントを解説 Gala Gamesは、Ethereumブロックチェーンに基づいたゲームプラットフォームです。 ゲーム会社によってプレイヤーの自由が損なわれないように、ブロックチェーンの仕組みを利用して全てのプレイヤーがゲームに対する発言力を持ち、アイテムなどの資産は自身でブロックチェーン上で保管するという環境を提供します。 ただのゲームではなく、ゲーム内資産が実際に報酬となるPlay-to-Earnにも対応しており、新しい稼ぎ方の一つとして業界でも注目されています。 ここではGala Gamesの特徴や知っておくべきポイントを解説するので、ぜひチェックしてくださいね。 Gala Gamesの特徴 ゲームや資産を自身でコントロールするブロックチェーンゲームを提供 Play-to-Earn対応で実際に稼ぐことができる NFTシリーズ「VOX」が限定販売され将来価値に期待 Galaノードに参加するとトークンや限定NFTがもらえる スマートコントラクト実装済みでEthereumに基づく完全分散型ネットワーク ゲームや資産を自身でコントロールするブロックチェーンゲームを提供 Gala Gamesは、複数のブロックチェーンゲームを開発・提供するプロジェクトです。 単なるゲーム会社ではなく、「ブロックチェーンを基盤とするプレイヤー主導のゲーム会社」であると主張し、引き付けたいのは投資家などではなくゲーマーだと考えています。 これまでの企業が開発するゲームにおいて、アイテムを獲得しても実際に「自分の物」にならないことを重要視して、何もできない物ではなく、プレイヤーが実際に所有しコントロールできる必要があると考え、Gala Gamesが始動しました。 その結果、ブロックチェーン上でゲームを構築することにより、アイテム・ゲーム内資産をGala Gamesエコシステムで実際に所有できる環境を提供します。 NFT化されたアイテムの購入や売買も可能とし、ゲーム内での取引によっては実際の収益にも繋がります。 ゲーム方針をプレイヤーがコントロールする方法として、後述するGala Gamesノードを所有するコミュニティメンバーが、ゲーム開発などの意思決定に参加することも可能です。 このように、ゲーム会社主導ではなく、様々な権利をプレイヤー主導として最高のゲームを構築するのがGala Gamesの目標です。 Play-to-Earn対応ゲーム「Town Star」で実際に稼ぐことができる 出典:GalaGames公式HP Gala Gamesは複数のゲームを開発しており、詳細が公開されているのは上記8つのゲームです。 2021年12月時点でプレイまたはテストプレイできるのはTown Star、Miranrus、Spider Tanksとなっており、その他のゲームも先行してNFT販売を行っています。 実際にTown Starの特徴やプレイ方法を簡単に紹介します。 Town Starは、土地を決めて農場を作り、作物を売って、貯まった資金で街づくりをするゲームです。 森や平野、ビルの近く、海の近くといった場所を選択し、実際に街を作っていきます。 Play-to-Earnの要素として、デイリーミッションをクリアするとゲーム内通貨である「Town Coin($TOWN)」を獲得できます。 Town CoinをUniSwapなどでGALAトークンに変えることで収益化が可能です。 出典:GalaGames公式HP そして、デイリーミッションで$TOWN付与対象になるために必要なのがNFTです。 GALAトークンでNFTを購入し、自分の街に設置すれば$TOWNの付与対象となります。 レア度が高いNFTやNFTシリーズ「VOX」であればより多く稼げる仕組みです。 NFTシリーズ「VOX」が限定販売され将来価値に期待 VOXとは、Gala Gamesが限定販売しているNFTシリーズです。 Town StarやMirandusで各8,888体発売され、即完売するほどの人気でした。 上の画像のように、VOXはOpenSeaで二次流通しているので、公式セールで購入できなかった場合でも入手可能です。 Town Starの場合、街にVOXを設置すれば収益性が上がるのでプレイヤーは狙いどころですね。 Mirandusの場合、アバターの能力を最大限に強力にするため、アバターと対となるVOXが必要であり、VOXが一致すればゲームの特別ボーナスへのロックが解除されます。 また、MirandusのVOXをTown Starに設置して報酬を稼ぐことも可能です。 出典:GalaVOX Gala Gamesは将来的に、VOXメタバースやVOX Coinを登場させる予定です。 Galaの複数あるゲーム内を行き来するVOXや、DeFiを実行するVOXとして様々なユーティリティが生まれます。 各ゲーム8,888体以上は販売されないので、完売したVOXはOpenSeaで購入するしかありません。 高価ですがゲームをやりこむなら必須アイテムです。 Galaノードに参加するとトークンや限定NFTがもらえる Gala Gamesはノードシステムを採用しており、Galaのエコシステムを成長させたいという気持ちがあれば世界中の誰もが協力できます。 Galaノード運用のためのライセンスを購入し、Galaのネットワークに貢献することで、GALAトークンや限定NFTといった報酬を得られます。 出典:GalaGames公式HP 上の画像は、Gala Gamesノードエコシステムの全体図です。 ノードに参加するユーザーは、新たなゲーム追加や支援するゲーム、Gala Gamesのロードマップ発展などの発言権があり、重要な役割を持ちます。 画像の各役割は以下の通りです。 GalaGames:エコシステムの管理業務を提供し、ノードソフトウェアの更新や開発運営、マーケティングで支援 各ゲーム制作会社:TownStarなど。Galaのツールを使ってNFTを販売しGalaエコシステムに参加する ノード:ランダムに割り当てられた報酬・NFTなどが分配される エンドポイント:パブリックデータベースにより配布データのランダム性の証明 各ゲーム開発者から集められたNFTは、画像中央部分にあるランダム性分配アルゴリズムにて集約され、各ノードにランダムに配布されます。 パブリックデータベースにより、公的にアクセス可能となっているので、ノードエコシステムの信ぴょう性も高いですね。 実際にGalaノードに参加すると、毎日GALAトークンや各ゲームのトークン($TOWNなど)、さらにNFTがランダムに配布されるというのが利点です。 自宅のPCからノードに参加して報酬を獲得し続けるチャンスであり、世界中の16,000プレイヤーがすでにノードとしてエコシステムに参加しています。 分散性が高く、多くのプレイヤーがGala Gamesのロードマップに関係するのが分かりますね。 ノードの初期費用 ノードになるには運用ライセンスを最初に購入する必要があります。2021年12月時点で12.7万以上の$GALAが必要です。 スマートコントラクト実装済みでEthereumに基づく完全分散型ネットワーク Gala GamesはEthereumブロックチェーンに基づいて構築されています。 GALAトークンに使用されるERC-20規格と、様々なウォレットが所有するアイテムの処理を行うERC-721とERC-1155規格です。 ネットワークは完全分散型であり、中央集権化のリスクもありません。 また、スマートコントラクトを導入しており、ANCHAIN.AIによるセキュリティ監査も完了済みです。 ANCHAIN.AIは、デジタル資産の検出・監視・防止ソリューションを提供しており、Gala GamesがDeFiやDAppsを導入するときにも支援すると述べています。 Gala GamesのPlay-to-Earnの処理能力や資産管理方法にも信頼がおけるとわかりますね。 Gala Gamesで配信中・配信予定のゲーム概要を簡単に紹介 Gala Gamesのプラットフォームに追加されているゲームについて紹介します。 まだ開発中やノード投票待ちの場合もあり、実際にプレイできないゲームがあるので注意してください。 特徴や最新情報をまとめるので、ぜひ参考にしてくださいね。 Gala Gamesの特徴 Town Star Fortfied Echoes of Empire Spider Tanks Legacy Last Expedition Mirandus The Walking Dead:Empires Town Star 出典:GalaGames公式HP 「Play-to-earn対応で稼ぐことができる」でも紹介したTown Starは、Gala Gamesで最も有名かつ人気のあるゲームです。 街づくり・農場ゲームとしてより生産性のある街を作り、農作物や砂糖などの加工品を売って稼ぎます。 Play-to-earnで$TOWNを稼ぐにはNFTが必要です。 例えば、画像左側は給水塔で、作物に水をあげるのが簡単になります。 価格は29,980TOWN COIN($0.7時点で約$21,000)です。 右側はサトウキビを10個保存できる専用倉庫となっており、14,565TOWN COIN($0.7時点で約$10,000)で購入できます。 稼いだ$TOWNで新たなNFTを購入し、さらに街を発展させられます。 ただし、Town Starはゲーム開始時にサーバーの期間を1週間や1か月から選択し、期間が過ぎるとすべてリセットされることを覚えておきましょう。 稼ぎやすい好条件の土地がリセットされると、次のユーザーによる争奪戦が始まります。 Fortfied 出典:GalaGames公式HP Fortfiedは、中世の世界が舞台で、NFTのタワー(塔)と土地を利用して対プレイヤー戦を行うゲームです。 自分の土地で自分が適用した条件で相手と戦ったり、中立の土地で様々なプレイヤーと戦って賞金を勝ち取ることもできます。 土地やタワーを持たずに戦うことも可能で、勝利すれば賞金の一部を獲得できるため、NFTがなくても参加し稼げます。 2021年12月現在はNFTは発売されておらず、ゲーム自体も開発中のままとなっておりリリース時期は未定です。 Echoes of Empire 出典:GalaGames公式HP Echoes of Empireは、映画のような映像美が特徴的な宇宙を舞台にしたSF戦闘アドベンチャーゲームです。 正式リリースは2022年第2四半期ごろの予定です。 宇宙を支配する王室と戦うために、宇宙船や武器のNFTを所有したり、ギルドを作って紛争に参加したり、基地の襲撃なども行うNFT戦略ゲームといえます。 Spider Tanks 出典:GalaGames公式HP Spider Tanksは、クモのような形をしたタンク(戦車)を選び、他のスパイダータンクとバトルする対プレイヤー戦ゲームです。 2021年12月にテストリリースして遊べるようになりました。 複数のPlay-to-Earn要素があり、パイロットの戦闘報酬や、スパイダータンクの保有者の貸出報酬、工場所有者やマップ所有者となって稼ぐこともできます。 出典:GalaGames公式HP 公式ストアで販売されているNFTは、マップやスパイダータンクのボディ、武器などです。 例えば、上の画像のマップNFTを購入すると、工場や武器、戦車を配置することができます。 強力なスパイダータンクを保有して受動的な収入を獲得しながら遊べるゲームですね。 Legacy 出典:GalaGames公式HP Legacyは、Town Starに似た街づくりゲームです。 数千のアイテムから製品や建物をデザインし、実際に工場で製品を作って市場で売ります。 2022年に正式リリース後、NFTの設置や競争イベントなどで、ゲーム内トークン「LegacyCoin」を入手・活用できる予定です。 工場や労働者、装飾、家など様々な設計を行い、大きな工業都市を構築することでスキル競争に勝利し、トークンを稼ぐことができるPlay-to-Earnとなります。 出典:GalaGames公式HP 上の画像はLegacyで販売されているLAND(土地)NFTです。 LANDを購入して、建物や製品をレアにカスタマイズすることで収益性を高めることができます。 Last Expedition 出典:GalaGames公式HP Last Expeditionは、操作するアバターの本人視線でプレイするFPS(First-person shooter)ゲームで、プレイヤーは臨場感あふれる体験をしながらエイリアンと戦います。 リリースはノードによる投票待ちの状態ですが、ブロックチェーンゲームでFPSは少ないのでゲームの価値は高いですね。 Play-to-Earn要素の詳細は明かされていませんが、アイテムのNFT売買やギルド戦闘による報酬になると予想されます。 Mirandus 出典:GalaGames公式HP MirandusはTown Starに次ぐ2番目に開発されたゲームで、2021年12月にテストリリースしました。 ファンタジーRPGであり、深い森や川、海、島々を冒険して、モンスターと戦いながらミランダスという謎の大陸を目指します。 プレイヤーはNFTで土地を所有して、農場や都市、街、城を建設し、Play-to-Earnとして稼ぐことも可能です。 MirandusのVOXも販売され、すぐに完売していることから人気度の高さがわかります。 VOXにはエルフ、強力な船員、埠頭など様々なNFTが組み込まれていました。 出典:GalaGames公式HP Galaストアで販売されているMirandusのNFTは多くが売り切れています。 特にMirandusのDragon NFTは375ETHで売れるなど、多くの話題も出たのが記憶に新しいです。 船員やアイテムを購入することができますが、やはりレア度が高いのはVOXのNFTでしょう。 NFTを通じて稼いだり、土地や船を買ったり、ミランダス大陸を探す冒険に出たりと複数の遊び方を選ぶことができるゲームです。 The Walking Dead:Empires 出典:GalaGames公式HP The Walking Deadは、アメコミが原作で、ゾンビに支配された後の世界で人間とゾンビが戦うヒューマンドラマとして世界中で人気です。 大規模な多人数同時プレイオンラインゲームであるMMORPG(Massively Multiplayer Online Role-Playing Game)として、ウォーキングデッドがGala Gamesに登場しました。 武器や物資を集めて生き残り、チームを組んでゾンビと戦い、他プレイヤーから物資を奪うこともできるサバイバルゲームです。 Play-to-Earn要素として、NFTの土地を購入し発展させることで稼ぐことができます。 出典:GalaGames公式HP 上の画像はウォーキングデッドで公開されているNFTです。 2021年12月時点でプレイ時期は未定ですが、土地のNFTは先行して販売されています。 この土地は、自分の基地や避難所として安全な場所にしたり、他プレイヤーがこの土地に定住して売買や戦闘を行うことで受動的な報酬を得たりすることができます。 Gala GamesのTokenomics Gala Gamesのネイティブトークンは$GALAです。 リリースする各ゲームがPlay-to-Earn要素を持つので、ゲーム内トークンを稼ぐことになりますが、2021年12月時点ではTown Starの$TOWNのみ流通しています。 LegasyがLegacy Coinを発行すると述べている通り、今後トークンが増えると予想されます。 ここでは、現時点でわかっている情報とトークンについて解説するので参考にしてくださいね。 Gala GamesのTokenomics $GALAのTokenomics $TOWNのTokenomics $VOXcoinの将来性 $GALAのTokenomics GALAトークンの総供給量は約500億枚です。 2021年12月時点で14%程度の約70億枚のGALAが流通しています。 公式のTokenomicsの説明によると、2021年7月21日から1年間、毎日17,123,286GALAが配布されており、その半分が創設者のノードオペレーターへ、残り半分がGalaGamesを保存管理するメンバーへ送られているようです。 ビットコインに半減期があるように、GALAも毎年7月21日に新規供給量が半減する予定です。 次回は2022年7月21日に、新規発行枚数が17,123,286GALAから8,561,643GALAへ減少します。 $TOWNのTokenomics $TOWNは、Town Starのゲーム内トークンであり報酬として受け取ることができます。 UniSwapや0xプロトコル、OKExなどがTOWNトークンの取引に対応しています。 最大供給は1,000億枚とされ、2021年12月時点での循環供給は約2,900万枚です。 それ以外のTokenomicsに関する情報はほとんど公開されていません。 $VOXcoinの将来性 Gala GamesのNFTシリーズであるVOXは、Town StarやMirandusで販売され即完売するほどの人気でした。 将来的にVOXメタバースやVOXCoinを導入すると発表されています。 メタバースでVOXのアバターを使って遊ぶとVOXCoinを獲得できるPlay-to-Earnにも対応する方針です。 VOXによって生成されるトークンであり、GalaGamesが提供するメタバース全体で使用できる予定ですが、全ゲームで統一されるのかはまだ発表されていません。 VOXの紹介サイトには、他のトークンと交換できる場合もあると記載されており、VOXCoinのユーティリティがどのように広がるのか、期待しつつ発表を待つしかないですね。 Gala Gamesのパートナー・提携情報まとめ Gala Gamesと提携するパートナー情報、さらにGalaが行う他のプロジェクトへの出資やファンド設立情報についても紹介します。 様々なプロジェクトと提携することで、Gala Gamesのエコシステムを拡大し、コミュニティの利益にも繋がるのがわかります。 Gala Gamesの提携情報 Gala Gamesの提携情報 Gala Gamesの出資情報 Gala Gamesの提携情報 上の画像は、公式サイトで確認できるGala Gamesの提携パートナー一覧です。 簡単に特徴をまとめます。 Flare:EVM対応の分散型ネットワーク。セカンドレイヤーソリューションとしてGalaのNFTや取引に利用。 Bitrue:仮想通貨取引所。GALA・ゲーム内通貨取引など。 MazerGaming:プロeスポーツ・エンターテイメント組織。Galaがクリエイターを後援。 Brave:プライバシー型ブラウザメーカー。MirandusのNFT購入に$BATを拡大、Braveユーザーの割引。 Polgyon:分散型ネットワーク。ガス代節約としてゲーム内取引に活用される。 さらに、最近ではデジタルマーケットプレイスである888TheNewWorldと提携して、888のアーティストがGalaのNFTアイテムを作成する機会を増やしました。 2021年11月には、OrbitChainとKLAYswapを提供するOzysと提携しています。 これにより今後、Galaでスワップやブリッジ機能を統合する予定です。 インフラやゲーム、NFTなど様々なプロジェクトと提携してGala Gamesのエコシステムを大きくしているとわかります。 Gala Gamesの出資情報 Gala Gamesは資金調達やICOを行っていません。 運営によると、すべて自己資金で開発から運営まで進めているようです。 さらに、Gala Gamesは他のプロジェクトへ出資しています。 例えば、2021年10月、Dapper LabsがリードするCONCEPT ART HOUSEのシリーズAラウンドで、20以上の投資家チームとともに合計2,500万ドルの出資に参加しました(記事ソース)。 CONCEPT ART HOUSEは、様々な種類の高品質なアートを提供するプロバイダーであり、提供先にはGala GamesのCEOであるEric氏が創設した「Zynga」が含まれているため、この出資に至ったと思われます。 2021年12月には、仮想通貨投資企業C2 Venturesと共同で、メタバース・ゲーム・関連プロジェクトに対して1億ドル(約110億円)のファンドを共同で設立しました(記事ソース)。 GameFiプロジェクトや開発者に投資され、今後さらにブロックチェーンのゲーム業界を盛り上げるという気合が感じられますね。 Gala Gamesのコアメンバーを紹介 https://twitter.com/BitBenderBrink/status/1470489206485102593 Gala Gamesは、2021年12月にラスベガスで3日間にわたる大型イベントを開催しました。 チケットはNFTで販売され、イベントではGala Gamesの最新情報発表やチームメンバーとの交流会も行われ、コミュニティとチームが実際に対面する素晴らしいイベントでした。 ここでは、アグレッシブなGala Gamesのコアメンバーを3名紹介するので、ぜひチェックしてくださいね。 Gala Gamesのコアメンバー CEO Eric Schiermeyer氏 CTO Adam Price氏 CMO Jason Brink氏 CEO Eric Schiermeyer氏 Gala GamesのCEOはEric Schiermeyer氏です。 カリフォルニア大学大学院卒で、過去には複数の企業でアドバイザー・投資家として経歴を積み、ゲームやソフトウェア会社でも技術責任者を経験しています。 サンフランシスコの大手ソーシャルゲーム開発会社である「Zynga」の共同創設者でもあり、現在に至るまで15年以上勤めてZyngaのほぼすべての業務を経験し管理します。 マーケティング力やゲーム開発技術、管理者としての能力も高く、GalaGamesを成功へ導いているといえますね。 CTO Adam Price氏 Gala Gamesの最高技術責任者であるAdam Price氏は、AMAでもよく発言しています。 メタバース・NFTゲームで人気のThe SAND BOXのCTOも務めており、ブロックチェーンとゲーム業界どちらにも精通しているのが分かりますね。 Stuff & Thingsという企業の創設者で、Redisと呼ばれる高速処理メモリデータベースのアプリケーション開発を現在も行っています。 これはゲーム業界でもよく使われるもので、ゲームデータやランキングなどの情報をメモリ上で管理するようなイメージです。 技術者としての開発能力や問題処理能力が優れており、他者からの評価も高く、Gala Gamesの信頼できるメンバーの一人です。 CMO Jason Brink氏 Jason Brink氏は、Gala Gamesの最高マーケティング責任者です。 2013年から仮想通貨・ブロックチェーン業界に携わり、理論家や伝統者として多くのブロックチェーンプロジェクトにも関わってきました。 学術コンサルタントであり、ブロックチェーンコンサルティング会社「RubricPartners」の創設者でもあります。 他にも、エネルギー研究エコシステムの開発を行うQuoxent($QUO)のディレクターや、韓国のソフトウェア開発会社「Moiin」のグローバルビジネス責任者も務めており世界的に活躍しているのが分かります。 Gala Gamesのまとめ この記事では、Gala Gamesについて特徴やゲーム内容、トークン情報や開発メンバーを徹底解説しました。 ゲームを本気で楽しみ、コミュニティ主導でゲームを大きくしていることがわかりましたね。 もう一度、Gala Gamesの重要ポイントを5つにまとめて振り返りましょう。 Gala Gamesのまとめ 複数のPlay-to-Earn対応ブロックチェーンゲームを提供 Galaノードに参加すると報酬やNFTが貰えるがライセンスに数百万円かかる レアNFTシリーズのVOXはTownStarとMirandusで限定8,888体販売され即完売 VOXはGalaのゲーム内で将来的に幅広く使えるため注目 Gala Gamesの月間利用者は130万人を超え日本人ユーザーも多い Gala Gamesは投資ファンドを設立したり、対面の大型イベントを開催したりと、とにかくブロックチェーンゲームの業界を盛り上げているのが分かります。 一つのプロジェクトで複数のゲームを提供し、それぞれが完璧に制作され、各ゲームが独立したTwitterやMediumなどの媒体も持っています。 The Walking Deadのゲーム概要も公開され、ゲーム・アメコミ・ドラマ・ブロックチェーンといった様々な異なる利用者やファンを引き込み、Gala Gamesは大きく成長していくと考えられますね!
プロジェクト
2021/12/13Polkadot/Kusama向けNFTエコシステム「Unique Network ($UNQ)/Quartz ($QTZ)」を徹底解説
Unique Network ($UNQ)はNFTの利便性を改善する技術開発や、NFTマーケットプレイス/DEXを展開するプロジェクトです。 UniqueがKusama ($KSM)向けに展開しているプロジェクトがQuartz ($QTZ)で、第14回目のオークションで無事スロットを確保しKusamaのパラチェーンとなっています。 こちらの記事では、そんなUnique NetworkおよびQuartzの概要・技術・特徴、$UNQ/$QTZのトークノミクスやセール情報、プロジェクトのパートナーやロードマップなどを徹底的に解説していきます。 Unique Network/Quartzの公式リンクまとめ ウェブサイト https://unique.network/ Telegram https://t.me/Uniquechain Twitter https://twitter.com/Unique_NFTchain Discord https://discord.gg/jHVdZhsakC GitHub https://github.com/UniqueNetwork SubSocial https://app.subsocial.network/@UniqueNetwork_NFT テクニカルペーパー https://github.com/UniqueNetwork/unique-techpaper/blob/master/unique_techpaper.pdf NFTマーケットプレイス https://unqnft.io/#/market Unique Network特徴を解説 Unique NetworkはPolkadot/Kusama上でのNFTエコシステム構築や関連技術の開発を行っているプロジェクトです。 QuartzはUnique Networkが現在フォーカスしているKusama上でのNFTエコシステムです。 まずはUnique Networkが開発している技術から見ていきましょう。 Unique Networkの主な役割 Unique Networkは、NFTの利便性向上技術や、NFTマーケットプレイス・ウォレットなどNFT関連の多方面での開発を行っています。 UniqueのNFTマーケットプレイスはすでに利用可能で、ChelobricksやSubstraPunksなど注目を集めているNFTが多数リスティングされています。 [caption id="" align="aligncenter" width="927"] UniqueのNFTマーケットプレイス[/caption] このマーケットプレイスのようにUnique Networkの名のもと提供されているプロダクトもある一方、開発している技術の多くはQuartzに落とし込まれており、Unique自体はどちらかというとデベロッパー団体的な位置付けになっています。 では、Unique Networkが開発を手掛けるNFT関連技術はどのようなものなのかを見ていきます。 複数NFTをコレクションとして管理 Unique Networkでは複数のNFTをひとつのコレクションとして所有することができます。 コレクションを作成しそれに属するNFTを発行することで、所有権を保ったまま個々のNFTを別アドレスに移動したり削除したりできるようになります。 主なユースケースとしては、NFTアートのギャラリー出展、ゲーム内アイテムの貸し出しなどが考えられます。 コレクションロールとホワイトリスティング Uniqueのコレクション機能にはOwner (所有者)とAdministrator (管理者)の2種類のロールがあります。 AdministratorはOwnerだけが追加・削除できるロールで、主にコレクションの管理を自動化するために利用します。 また上記の2種類のロールとは別に、ホワイトリストを作成することで該当コレクションへのアクセス権限を設定することもできます。 例えばデジタルアートギャラリーを出展するにあたり自分でコレクションを作成し、そのコレクション内に事前に許可を与えたアーティストにNFTを発行してもらう、などといったことができるようになります。 他にもUniqueでは、NFT自体が他のNFTや一般的なトークン(FT)を所有できる機能や、NFTの所有権を分割できる機能など、アートやゲームをはじめ様々な分野でNFTを活用できるポテンシャルを備えています。 Unique Networkのチーム/アドバイザー情報 Unique Networkは開発やマーケティングなどそれぞれの分野でたくさんの経験を積んできたプロが揃っています。 こちらでは創設者やエンジニア、マーケティング担当などのチームのコアとなるメンバーを紹介します。 [caption id="" align="aligncenter" width="310"] Alexander Mitrovich氏[/caption] Unique NetworkのCEOを務めるAlexander Mitrovich氏はLuxoftなどの企業で30年ほどチームを指揮してきた経験を持つ方です。 Mitrovich氏は2017年にBlockchain Labを設立し、様々なプロジェクトやブロックチェーンプラットフォームでの経験を通してブロックチェーン技術のマスアダプションを研究してきました。 [caption id="" align="aligncenter" width="309"] Greg Zaitsev氏[/caption] クリプトのアーリーアダプターであるGreg Zaitsev氏は、業界初の仮想通貨インデックス「Crypto 100」の生みの親で、ほかにも様々な分野でのプロトタイプ製作を大きく評価されている人物です。 2019年にはPolkadotから開発資金の提供も受けたZaitsev氏はUnique Networkの大元となるNFT Palletを発明し、Mitrovich氏と共にUnique Networkを設立しました。 [caption id="" align="aligncenter" width="311"] Charu Sethi氏[/caption] Unique Networkのマーケティングを担当するCharu Sethi氏はテック業界全体で12年以上、うちブロックチェーン業界では3年のマーケティング担当経験を持ち、IBMなどの大企業でブロックチェーン普及を促進する活躍をしてきた人物です。 [caption id="" align="aligncenter" width="309"] Irina Karagyaur氏[/caption] Irina Karagyaur氏はUnique Networkのメタバース上のビジネス開発を担当する人物です。 同氏はPolkadotの西ヨーロッパアンバサダーのトップに立ち、イギリスベースの国際ブロックチェーン・リアルエステート財団(FIBREE)のチェアマンも務めています。 そのほか、DeFiやWeb3.0サービス、NFT、不動産のトークン化などに特化したブロックチェーンコンサルティング企業「Design B2C」の共同創設者でもあります。 Uniqueマーケットプレイスの使い方を解説 上述の通り、Unique NetworkではすでにSubstraPunksやCheloBricksなどがリスティングされたNFTマーケットプレイスが利用可能になっています。 $UNQは未だテストネットトークンのため、現在こちらのマーケットプレイスに対応している通貨は$KSMのみです。 マーケットプレイスへのアクセスは、プラットフォーム上のウォレットまたはPolkadot{.js}からとなっています。こちらでは、この二通りでのアクセスの仕方を解説していきます。 プラットフォームのウォレットでアクセスする方法 まずUnique NetworkのNFTプラットフォームにアクセスし、下画像赤線の「Accounts」へ移動します。 続いて、下画像赤線の「Add account」をクリックし、プラットフォームのウォレットを生成します。 すると以下のような画面が表示されます。 上画像赤線のボックスに表示される12個の英単語はニーモニックフレーズといい、ウォレットを復旧させるときに必ず必要になるパスワードの役割を持ちます。右側のドロップダウンメニューは初期設定のMnemonic (ニーモニック)のままにしておきます。 先に進む前に、このニーモニックフレーズを必ず紙などアナログのものにメモし、失くすリスクの低い場所へ保管します。万が一このフレーズが他人の手に渡ると、ウォレットを乗っ取り仮想通貨を引き出すことが可能になってしまいます。 フレーズのメモと保管が完了したら、上画像黄色線のチェックボックス(「ニーモニックシードを安全に保管しました」という確認)にチェックして「Next」をクリックします。 次に以下のような画面が表示されるので、「new account name (ウォレットの名前)」「password (パスワード)」「password (repeat) (パスワード再確認)」をそれぞれ入力、そして右下の「Next」をクリックします。 最後に表示される画面は確認画面となるので、特に間違い等が見当たらなければ「Save」をクリック。すると下画像赤線のように生成したアカウントが表示されます。 これでプラットフォーム上のウォレットを利用する際の準備は完了です。 Polkadot{.js}ウォレットからアクセスする方法 次に、ブラウザ拡張ウォレット「Polkadot{.js}」からUnique NetworkのNFTマーケットプレイスにアクセスする方法を紹介します。 Polkadot{.js}自体の実装方法はこちらの記事でわかりやすく解説しています。 まずはインストールしたブラウザからPolkadot{.js}のメイン画面を開き、下画像右上の+マークをクリック、そして「Create new account (新しいアカウントを生成)」をクリックします。 次に下画像の「GENERATED 12-WORD MNEMONIC SEED:」の下に表示される12個の英単語(ニーモニックフレーズ)を必ず紙などアナログのものにメモし、失くすリスクの低い場所へ保管します。このフレーズが他人の手に渡ると、ウォレットを乗っ取り仮想通貨を引き出すことが可能になってしまいます。 ニモニックフレーズはウォレットを復旧させるときに必ず必要になるパスワードの役割を持ちます。フレーズのメモと保管が完了したら、上画像黄色線のチェックボックス(「ニーモニックシードを安全に保管しました」という確認)にチェックして「Next」をクリックします。 次に表示される画面は以下のように設定します。「A DESCRIPTIVE NAME FOR YOU ACCOUNT (わかりやすいアカウント名)」、そしてパスワードと再確認をそれぞれ入力していきます。 最後に画面下のオレンジ色のボタン「Add the account with the generated seed (生成されたシードをもとにアカウントを作成する)」をクリックします。NETWORKの部分は「Allow use on any chain」のままにしておきます。 最後に、Unique NetworkのNFTマーケットプレイスにアクセスし、画面右上のドロップダウンで作成したアカウント名とアドレスが表示されていれば成功です。 正しく表示されない場合は、マーケットプレイスのウェブページを再読み込み(ctrl+R)してみましょう。それでも直らない場合は上画像の「NETWORK」欄が「Allow use on any chain」に設定されていない可能性があります。 これで、Polkadot{.js}ウォレットを利用する際の準備は完了です。 マーケットプレイスの使い方まとめ 上記の2通りのいずれかの方法でウォレットをマーケットプレイスに接続できたら準備は完了となります。 あとは外部のウォレットや取引所から接続したウォレットアドレスに$KSMを送金し、マーケットプレイスで好きなNFTを購入することができるようになります。 $UNQトークンのトークノミクスを解説 Unique Networkには$UNQと呼ばれるトークンが存在します。 総発行枚数は10億枚で、インフレ率はローンチから10年目まで徐々に下がっていく仕組みになっています。 年 年間インフレ率 1 10.00% 2 9.33% 3 8.67% 4 8.00% 5 7.33% 6 6.67% 7 6.00% 8 5.33% 9 4.67% 10 4.00% 10年目からのインフレ率は年間4%で固定となります。 ローンチ時のトークンジェネレーションで発行される枚数は約6,800万枚で、その内訳は以下の通りとなっています。 分配先 初期発行枚数(約6,800万枚)からの分配率 トレジャリー 24% プライベートセール 20% チーム&アドバイザー 18% エンジェル投資家 15% Polkadotクラウドローン 15% パブリックセール 8% $UNQトークンのユーティリティ $UNQは具体的に以下のようなユーティリティを持っています。 トランザクション頻度調整やDDoS攻撃防止を目的とした手数料 DAppsのデータストレージ料金 スマートコントラクトを通したDApps内決済 アプリ開発推進プログラム レートリミットの更新料金 Unique Networkでは、通常のスマートコントラクトに格納しきれないDAppsデータを専用の分散型ストレージに保管することができ、この利用料が「DAppsのデータストレージ料金」となっています。 アプリ開発推進プログラムはUnique Network上のDAppsデベロッパーを増やす取り組みで、一定数のトランザクション手数料をプロジェクトのトレジャリーでカバーするというものです。 レートリミットとは、ブロックチェーン上で大量のオンチェーンデータを読み込む必要のある古いデータにアクセスできる上限頻度です。Unique Networkでは、$UNQを支払うことでこの上限を引き上げることができます。 Unique Networkのロードマップとインベスター情報 Unique Networkは現在テストネット2.0下にあり、さらなる開発がどんどん進んでいます。 まずはじめに、昨今の界隈のスタンダードにもれることなく、Unique Networkもプロダクトのマルチチェーン化に取り組んでいます。 Unique上でトークンをロック/アンロックし対象チェーンでトークンを発行/バーンというスタンダードな手法ですが、UniqueをNFT所有権分割のためのブリッジとして使うというユースケースも構築されています。 これは例えばCryptoPunksなどの高額なNFTを一度Unique上に移して任意の数量に分割、それを対象チェーンに戻すことで実質元チェーンで所有権を分割保有できる、という使い方が期待されます。 NFTの利便性向上の面では、トークンの貸借、NFT画像の利用や動画の放映にあたる権利、所有者の代理人がアセットの売買等を行う権利などといった、より現実味のある所有権管理の仕組みが開発されているもようです。 ほかにも、独自のNFT取引所およびオークションプロトコル、ゲーム開発を促すためのUnreal Engineの統合、上述のDAppsストレージ機能など、いくつもの注目に値する技術が並行で開発されています。 Unique Networkのインベスター・パートナー情報 Unique Networkは、ブロックチェーンやNFT、ゲーミング、メタバースなど様々な界隈の著名な団体からバッキングを受けています。 Unique Networkは今年5月にOutlier Ventures、Animoca Brands、DFGなどを対象にプリセール第一ラウンドを行い、430万ドル(約4.9億円)を調達しています。 さらに、今年10月末に同じくOutlier Ventures、そしてThe LAO、Flamingo、Nalu Capital、その他200名以上の投資家を対象にプリセールの第二ラウンドも行い、1130万ドル(約13億円)を調達し、現在トータルで約160万ドル(約18億円)もの資金を調達しています。 インベスターからの注目に加えて、Uniqueは他企業や団体とのパートナーシップにも着手しており、今年8月には国連関連機関のHuman Settlement ProgrammeおよびGlobal Challengesから気候変動対策プロジェクト「DigitalArt4Climate」の開発パートナーに選ばれたことを発表しました。 DigitalArt4Climateは、ユースアーティスト・デザイナー・活動家などが気候変動に対する行動を促すようなアートを創造するサポートをするイニシアチブです。 Kusama上でのNFT発行から管理までを担うQuartz Unique Networkの姉妹プロジェクトに位置付けられているQuartz ($QTZ)は、Kusama ($KSM)上のNFTエコシステムです。 Quartzの根幹となる機能は以下の4種類に分けられます。 NFTの発行: コーディングの知識ゼロで簡単にNFTが発行し、上述のOwnerおよびAdministratorが管理できる。 マーケットプレイス: 独自の分散型マーケットプレイスを構築できる。サブスクや予約型トランザクションなど様々な機能を利用できる。 ギャラリー: 閲覧や宣伝を目的とした自分のNFTギャラリーを作成できる。 ウォレット: 技術的知識のない人でもわかりやすく利用できるウォレット。メタマスクとの互換性も備える。 上述のNFT所有権分割や他のNFT/FTとのリンク等、Unique Networkが開発するNFT関連技術の多くはQuartzに落とし込まれており、Kusamaの主力NFTエコシステムとなる意気込みが感じられます。 $QTZトークンのトークノミクス Quartzの独自トークンは$QTZと呼ばれ、こちらも総発行枚数は10億枚、インフレ率の推移も$UNQと全く同じになっています。 Kusamaのパラチェーンとしてのローンチが済んだ段階(ジェネシス)で発行される枚数は約3,700万枚で、内訳は以下の通りになっています。 分配先 初期発行枚数(約3,700万枚)からの分配率 トレジャリー 39% クラウドローン 8% エンジェル投資家 15% プライベートセール 20% チーム&アドバイザー 18% インセンティブ等エコシステム関連の支出元となるトレジャリーが39%、プライベート投資家やチームへの分配が合計で53%となっています。 Kusamaパラチェーン獲得のためのクラウドローン(すでに調達済)に割り当てられた額は全体の8%となっています。 $QTZトークンのユーティリティ $QTZは具体的に以下のようなユーティリティを持っています。 NFTの固定トランザクション手数料 スマートコントラクトの固定トランザクション手数料 DAppsのプロモーションステーキング レピュテーションステーキング ガバナンスステーキング 独自トークンを手数料に利用するというのは一般的ですが、$QTZの場合は手数料が予め決められた値で固定されるという特徴があります。 スマートコントラクトのトランザクションの場合は、そのDAppsの複雑さに応じて手数料を固定し、ネットワーク混雑度などで変動しない仕組みになっています。 ステーキングのユーティリティについても、DApps関連のものや、レピュテーション(評判)を獲得するためのステーキング(デリゲーション)、ガバナンスに参加(投票)するためのステーキングなどいくつかの種類があります。 Kusamaパラチェーンのオークションに勝利 Quartzは約9000のステークホルダーから約54000KSM (2100万ドル相当)を調達し、2021年11月にKusamaのパラチェーンスロットを勝ち取っています。 パラチェーンへの接続は12月の第一週から48週間の間維持されることになっています。 今回のクラウドローンへの参加者には、前述の通り約300万QTZ(TGE総発行枚数の8%)が報酬として配布されます。 $UNQのトークンセールについて解説 Quartzの$QTZに関しては現在Kusamaパラチェーン獲得のクラウドローンの調達が済んだ段階にあり、トークンセールの詳しい情報は発表されていません。 Unique Networkの$UNQは12月14日Whitelistラウンドと12月15日Publicラウンドに開催されるセールが開始される予定となっています。セールの基本的な情報は以下の通りです。 日程: 2021年12月14/15日 当イベントへの割当枚数: 8000万枚(総発行枚数の8%)、うち5%がホワイトリストラウンド、3%がパブリックセール トークン価格: 0.25USD ベスティング期間: トークンジェネレーションから3ヶ月間、線形 支払い可能な通貨: DOT, USDT, USDC, ETH セールプラットフォーム: TokenSoft KYCはTokenSoftのプラットフォームから実施する必要があります。 ホワイトリストラウンド ホワイトリストラウンドとは、以下の条件のいずれかを満たした人のみが参加できるセールラウンドです。 Quartz ($QTZ)のクラウドローンに参加した 11月26日 日本時間19時より前にアンバサダー登録を申し込んだ 12月6日のスナップショット前にChelobrickまたはSubstrapunkのNFTを所有している これらに加えて、KYCを行うことも必須事項となっています。 ホワイトリストラウンドには最大で5000万枚(総発行枚数の5%)が割り当てられています。 パブリックセール パブリックセールは、ホワイトリストラウンドへの参加権のない人が誰でも参加できる早い者勝ちのセールラウンドです。 こちらもKYCは必須で、アロケーションは3000万枚(総発行枚数の3%)となっています。 Unique Network/Quartzのまとめ こちらの記事では、Unique NetworkおよびQuartzの概要や特徴、トークン情報などをくまなく解説しました。 Unique Network/Quartzは、Polkadot/Kusama上でのNFTエコシステム確立を目指す有力プロジェクトです。 その開発内容はNFTマーケットプレイスだけに留まらず、マルチチェーンでの所有権分割や複数NFTのコレクション管理、NFTとNFT/FTの紐づけなと画期的な技術を多く含んでいます。 プリセールラウンドでは世界中のファンドから多額の資金が集まっており、国連関連機関などとのパートナーシップも目立っています。 UniqueもQuartzも未だ開発初期段階にあり、QuartzはKusamaパラチェーンのスロットを確保、Uniqueは21年12月中にトークンセールを行う予定となっています。 Polkadot/Kusamaネットワークが急速に発展している中、Unique Network/Quartzの開発の様子やアップデートは今後も要注目です。
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2021/12/10Moonbeam($GLMR)/Moonriver($MOVR)とは?プロジェクト概要を徹底解説!
Moonbeam/Moonriverは、Polkadot系プロジェクトとしてEthereum完全互換性を持ち、マルチチェーン対応としてユーザーエクスペリエンスを高める期待のプロジェクトです。 Polkadotのパラチェーンに接続され、ネットワークが完全に起動開始すると、多くのプロジェクトがMoonbeam/Moonriverを経由して展開していくと考えられます。 ネイティブトークンGLMR/MOVRは、クラウドローン参加者への報酬やステーキング、ガバナンスなどで使用されるので、今後の価格動向には注目です。 この記事では、スムーズな移動や構築を可能にしたMoonbeam/Moonriverの機能性や特徴について徹底解説します。 トークンアロケーションや設立チーム、資金調達情報まで解説するので、今特に注目すべきプロジェクトMoonbeam/Moonriverを知るためにぜひチェックしてくださいね! 【報酬50%UP】MoonbeamがPolkadotオークションでスロット2を獲得 Moonbeam/Moonriver Networkの公式リンクまとめ Webサイト https://moonbeam.network/ https://moonbeam.network/networks/moonriver/ プロダクト Moonbeam/Moonriver App Twitter Moonbeam/Moonriver Medium https://medium.com/moonbeam-network Discord https://discord.gg/PfpUATX Telegram Chat/Announcement github https://github.com/PureStake/moonbeam フィッシングサイト/スキャムサイトに誘導されないためにも、公式リンクのブックマークやSNSアカウントのフォローをおすすめします。 Moonbeam/Moonriverの特徴・注目ポイントを解説 Moonbeam/Moonriverが目指す、Ethereum完全互換性をもつプラットフォームの特徴について解説します。 Polkadotの相互運用性によりMoonbeam/Moonriverの目標が実現されるとわかるので、実装している機能を理解しておきましょう。 Moonbeam/Moonriverの特徴 Polkadot上でEthereum完全互換のスマートコントラクトプラットフォームを展開 Polkadotの相互運用性がMoonbeam/Moonriverのマルチチェーン展開を達成させる Moonbeam・Moonriverでステーキングできる ネイティブトークン「GLMR」「MOVR」で手数料支払いやガバナンスで活用できる EtherscanとMoonbeam/Moonriverが統合したMoonscanの開発 Polkadot上でEthereum完全互換のスマートコントラクトプラットフォームを展開 Moonbeam/Moonriverは、Ethereumと完全に互換性を持つスマートコントラクトを展開します。 スマートコントラクトの構築にあたる開発者は、環境が整っているEthereumで始めることが多く、EVM(イーサリアム仮想マシン)向けのプログラミング言語を学んでいる場合が多いです。 しかし、他のブロックチェーンで開発したくても、互換性がなく学んだ言語を使えない場合、技術があるのに開発する機会を失ってしまいます。 そこで、Moonbeam/MoonriverではEthereumで培った技術をそのままPolkadot上でも活用できるようにします。 [caption id="attachment_68845" align="aligncenter" width="800"] 出典:Moonbeam公式HP[/caption] 完全にEthereumと互換性のある環境を整えるため、まずEVMを実装します。 これだけに留まらず、Moonbeam/MoonriverはEthereumのWeb3 RPC(遠隔手続き呼び出し)やサブスクリプション、アカウント、キーなども同一で操作可能です。 例えば、上の画像にある互換性を持つ機能の概要は以下の通りです。 Solidity言語対応により、書き直しせず既存のスマコンをPolkadotに展開 ECDSA(デジタル署名アルゴリズム)とH160アドレスによりEthereumと同じ一つのアドレスでOK Ethereumのトランザクションやステーキングなどの機能拡張 既存のツールやDAppの操作窓口をMoonbeam/Moonriverに接続 抜粋ですが、上記のようなMoonbeam/Moonriverの機能により、単にEVM実装だけでなくさまざまな恩恵が受けられます。 一般ユーザーも開発者も、ほとんど手を加えずにEthereumからPolkadot上へDAppの移動が可能となり、Ethereumで使っているアカウントやキーをそのままMoonbeam/Moonriverで使用できる機能です。 基本的な形式は変わらず、ガス代低下や取引速度改善などのメリットが生まれ、より使いやすくなります。 Polkadotの相互運用性がMoonbeam/Moonriverのマルチチェーン展開を達成させる Polkadotのパラチェーン同士は相互運用してトークンの移動などが可能です。 また、Polkadot以外のブロックチェーンを接続するために、独自のブリッジ機能を活用することもできます。 このPolkadotの相互運用性モデルが、Moonbeam/Moonriverのクロスチェーン展開をサポートしており、Polkadotを選んだ理由の一つです。 [caption id="attachment_68875" align="aligncenter" width="1225"] 出典Moonbeam公式HP[/caption] クロスチェーンで他のチェーンと取引できるようになり、さらにはマルチチェーンとして他のブロックチェーンでDAppsを展開できるのがMoonbeam/Moonriverです。 Polkadotの開発フレーム「Substrate」のモジュール機能で「EVM Pallet」を活用することで、主にEthereumで展開していたDAppsをMoonbeam/Moonriverでコピーして、パラチェーンで展開できるイメージです。 上記の画像のようにマルチチェーン展開では、新規ユーザー獲得や、Polkadot系・ERC-20規格系の資産へアクセス、パラチェーンのエコシステム早期展開などのアプローチが実現します。 マルチチェーンのイメージ 例えば、分散型取引所「1inch」ではEthereum、BSC、Polygon、Optimismなど異なるネットワークで同じアプリケーションを使えます。マルチチェーンはこのようなイメージです。 Moonbeam・Moonriverでステーキングできる MoonbeamとMoonriverは、Polkadotのブロック生成メカニズムに基づくステーキングを導入します。 すでにMoonriverではステーキングシステムを開始済みです。 ブロック生成については以下記事の「Polkadotの4種類のプロトコル参加者」を理解しておきましょう。 PolkadotとSubstrateの概要と仕組み、取り巻くエコシステムに関して 仕組みとして、まずトークン保有者であるノミネーターが、特定のコレーターを推薦してステーキングします。 コレーターがブロックの検証や生成を行うと、そのコレーターに賭けられたステーキング額を考慮した報酬が発生し、ノミネーターと共有するシステムです。 出典:Moonbeam公式HP ステーキング方法は、例えばMoonriverであればメインネットのステーキング画面にアクセス後、コレーターと数量を入力してノミネートすればOKです。 最小ステーキング額について、Moonriverでは5MOVR~預入れできます。 利用するにはMetaMaskを接続するので、Polkadot{.js}にトークンを入れておかなくても問題ありません。 Moonbeam/MoonriverのEthereum完全互換というメリットがここでも発揮しますね。 ネイティブトークン「GLMR」「MOVR」は手数料支払いやガバナンスで活用できる Moonbeamは「GLMR(Glimmer)」を、Moonriverは「MOVR」といったネイティブトークンを発行しています。 パラチェーンオークション勝利後、貢献したユーザーに報酬として配布されています。 公開されているGLMRとMOVRの活用方法は以下の通りです。 スマートコントラクトのガスデータ分析サポート 分散型ノードインフラ作成のセキュリティ強化 オンチェーンで提案や投票などのガバナンス実行 取引手数料の支払い 両方のメインネットが完全に立ち上がると、GLMRやMOVRで取引やステーキングして運用できると考えられます。 GLMRの総供給量は10億枚であり、年間のインフレ率(新規発行)は5%(5,000万枚)が目標です。 MOVRの総供給量は1,000万枚となっており、GLMRと同じくインフレ率は5%(50万枚)の予定です。 GLMR/MOVRは、永久的にパラチェーンスロットへ接続するための支払いや、コレーターなどのMoonbeam/Moonriverネットワークサポーターに報酬として配布され続けます。 EtherscanとMoonbeam/Moonriverが統合したMoonscanの開発 Etherscanは、Ethereum上の取引分析やウォレット・トランザクションの確認などさまざまなEthereumの情報に特化した分析サイトです。 トランザクション状況を見るためEtherscanを使用した経験がある人は多いかもしれません。 2021年10月末、そのEtherscanとMoonbeam/Moonriverを統合したMoonscanの提供を開始しました。 [caption id="attachment_68986" align="aligncenter" width="800"] 出典:Moonscan[/caption] 上の画像はMoonriverのMoonscanです。Etherscanとほとんど同じ見た目だとわかります。 Moonscanにて、ユーザーは自分が発行した個々のトランザクションやブロックの表示が可能です。 開発者へのアプローチとして、スマートコントラクトの実行やコレーターデータの確認、Moonbeam/MoonriverのERC-20・ERC-721(互換性やNFT発行で使われる規格)関連の情報を見ることができます。 将来的には、Substrateを利用してMoonscanに、ステーキングやガバナンスなどMoonbeam/MoonriverエコシステムとPolkadotで起こっていることを表示し、把握できる統合型ツールとして展開する予定です。 BSC(バイナンススマートチェーン)やPolygon、Fantomなどサイドチェーンやレイヤー2と同じ機能レベルとなることがわかります。 Moonbeam/MoonriverのTokenomics Moonbeamのネイティブトークンは「GLMR」、Moonriverは「MOVR」です。 パラチェーンオークションのクラウドローン参加者には、報酬としてGLMR・MOVRが配布されます。 ここでは、GLMR・MOVRの発行時のトークンアロケーションや、クラウドローンの権利確定について解説するので、ぜひ参考にしてくださいね。 Moonbeam/MoonriverのTokenomics GLMRのトークン割り当て Polkadotクラウドローンの報酬権利確定 MOVRのトークン割り当て Kusamaクラウドローンの報酬権利確定 GLMRのトークン割り当て [caption id="attachment_69853" align="aligncenter" width="879"] 引用:Moonbeam公式HP[/caption] Moonbeamの発行トークン「GLMR」の初期発行量は10億枚ですが、年間5%のインフレ率を目標とする上限なしのトークン供給となります。 インフレの目的は、セキュリティニーズの対応や継続的なパラチェーンスロットへの支払い、ネットワークをサポートするコレーターへのインセンティブです。 インフレ率5%のうち、1%がコレーター、1.5%がパラチェーン準備金、2.5%がコレーターのステーキングで有力なユーザーに配布されます。 ガス代などで使用されたトークンは80%が焼却され、全体の供給量を調節しますが、これは取引の増加によりデフレになるとGLMRの価値に反映することを意味します。 GLMRの割り当ては上の画像のように細かく分けられており、大まかにまとめたのが以下の通りです。 資金調達合計:36% プロトコル開発:15% 創設メンバー・従業員:14.6% クラウドローン報酬:15% 開発者やパートナー・アドバイザー:9% 流動性プログラム:5% パラチェーンスロット継続確保:3% 資金調達は、シードラウンド、ブロックチェーン重視企業の資金調達ラウンド、コミュニティトークンイベントの3つによるもので、それらの参加者に対する割り当てが36%です。 長期的なプロトコル開発や従業員メンバーに割り当てられるトークンも多いとわかります。 これらのトークンはロック期間があり、GLMRの初期循環量は全体の約5%にあたる約5000万枚になる計算です。 参考:https://moonbeam.foundation/glimmer-token/transparency/ クラウドローンの報酬割り当て・権利確定 Moonbeamがパラチェーンオークションのクラウドローン参加者へ配布するために割り当てたGLMRトークンは、初期供給の15%である1.5億GLMRです。 スロット獲得後、報酬は以下のように分配されます。 30%はパラチェーンの起動に成功するとすぐに請求可能 残り70%は96週間のリース期間があり、ブロックごとに均等にアンロック 報酬として受取るGLMRトークンの比率は、オークション終了時に集まったDOTトークンの総数に対する、個人が預けたDOTに比例して計算されます。 例えば、クラウドローンで10DOTを預入れ、オークション終了時に合計1,000,000DOT集まっていた場合、1DOTの比率は10万分の1となり1,000GLMRトークンになる計算です。 MOVRのトークン割り当て [caption id="attachment_69498" align="aligncenter" width="770"] 引用:Moonbeam公式HP[/caption] Moonriverのトークン「MOVR」の初期供給量は1,000万枚ですが、GLMRと同じく年間5%のインフレ率を目標とする上限のないトークン供給です。 上図がトークンアロケーションです。 GLMRより分布が少なくてすっきりしていますね。 大きな項目を以下にまとめます。 クラウドローン報酬:30% Kusamaスロットリースやコミュニティ報酬保護分:40% Moonbeam管理下のネットワーク維持用トークン:24.5% 開発者採用プログラム:4.5% Kusamaパラチェーンオークションのクラウドローン用に30%となっており、すでに配布が進んでいます。 将来永久的にパラチェーンスロットに接続するためのリース料分も予約されていますね。 コミュニティ報酬保護分は、流動性インセンティブなどです。 Kusamaクラウドローンの報酬権利確定 Kusamaクラウドローンの参加者へ配布するためのMOVRトークンは、初期供給の30%である300万トークンです。 MoonriverはKusamaオークションで2番目にスロットを獲得しており、2021年8月にメインネットを立ち上げています。 その時すぐに配布量の30%である約100万トークンが請求可能となり、残りの70%は48週間にわたって毎週均等にアンロックされています。 Moonbeam/Moonriverのパートナー・提携情報まとめ Moonbeam/Moonriverを構築するプロジェクトやパートナーを紹介します。 多くのパートナーと連携してMoonbeam/Moonriverの機能を構築しており、またMoonbeam/Moonriverでの展開を進行するプロジェクトもあります。 種別ごとにまとめるのでぜひ目を通してくださいね。 Moonbeam/Moonriverのパートナー API・ツール 資産管理・発行 ブリッジ・DApps コレーター DeFi オラクル ウォレット パラチェーンプロジェクト API・ツール [caption id="attachment_69265" align="aligncenter" width="957"] 出典:Moonbeam公式HP[/caption] 上記は、プログラム同士を繋げるAPIと、使用されるツールに関するMoonbeam/Moonriverのパートナーです。 例えば、SubQueryはPolkadot系プロジェクトを多くサポートしており、チェーン上データの高速処理ツールを展開しています。 全体的に見ても、Ethereumスマートコントラクトのツールやフレームワークとも提携しており、Ethereumでの開発チームが容易に移動できることが分かります。 資産管理・発行 [caption id="attachment_69264" align="aligncenter" width="863"] 出典:Moonbeam公式HP[/caption] 資産管理・発行のパートナーは、資金調達時の機能拡張や、トークン化・トークン発行・転送などのプラットフォームが多いです。 例えば、PolkastarterはEthereumとPolkadot間の転送やクロスチェーンのトークンプールなどを展開しています。 Moonbeam/Moonriverとの提携で、Ethereum向けのコードをPolkadot向けのフレームワークへ移動・提供がしやすくなります。 ブリッジ・DApps [caption id="attachment_69263" align="aligncenter" width="828"] 出典:Moonbeam公式HP[/caption] ブリッジ機能として提携する上記のプロジェクトは、主にクロスチェーンスワップや、チェーンの互換性、Ethereumからのブリッジといったものが多いです。 例えば、RelayChainはMoonriverやEthereum、Shiden、BSC、Fantom、Avalancheなどさまざまなチェーンをサポートしており、高速で安全なブリッジ機能を提供しています。 すでにMoonriverでパートナーシップを結んでおり、MoonriverとShiden間で独自トークンのブリッジも可能となっています。 コレーター [caption id="attachment_69262" align="aligncenter" width="1045"] 出典:Moonbeam公式HP[/caption] Moonbeam/Moonriverのコレーターは、ブロックの作成をサポートしており、Polkadotのリレーチェーンとパラチェーンの両方でノードを維持する機能を持ちます。 コレーターになると、Moonbeam/Moonriverのプロジェクトをサポートすることになり、報酬としてGLMR・MOVRトークンを獲得できます。 上記のコレーター一覧はほんの一部です。 バリデーターやノードオペレーター、ブロックチェーンインフラなどのプロジェクトが揃っていると分かりますね。 DeFi [caption id="attachment_69261" align="aligncenter" width="985"] 出典:Moonbeam公式HP[/caption] Moonbeam/MoonriverエコシステムのDeFiは、DEXアグリゲーターやレンディングプロトコル、分散型取引所など多くのプロジェクトが提携しています。 最近の提携で目立つのは、分散型流動性ステーキングプロトコルのLIDOです。 Ethereumのシェアがトップであり、MoonbeamとMoonriverには流動性ステーキングを導入するのでDOTの投資先が広がります。 オラクル [caption id="attachment_69260" align="aligncenter" width="844"] 出典:Moonbeam公式HP[/caption] ブロックチェーンに外部情報を提供するオラクルは、Moonbeam/Moonriverでも外部データを取得する際に重要です。 例えば、BandProtocolはデータと接続点であるAPIを集約してスマートコントラクトに接続します。 これによりMoonbeam/Moonriverは、100以上の仮想通貨や為替レートなどの資産価格を取得したり、市場データにアクセスすることが可能です。 ウォレット [caption id="attachment_69258" align="aligncenter" width="819"] 出典:Moonbeam公式HP[/caption] Moonbeam/Moonriverと提携するウォレットとして、Polkadotの公式ウォレットであるPolkadot.jsや、Ethereum対応の拡張機能MetaMaskは特に有名です。 資産をオフラインで安全に保持するAirGap、モバイルウォレットやクロスチェーントークンスワップなどを展開するMathWalletとも提携しています。 Moonbeam/Moonriverでの資産管理や、各プロジェクトの新しいウォレット作成にも繋がるでしょう。 パラチェーンプロジェクト [caption id="attachment_69259" align="aligncenter" width="624"] 出典:Moonbeam公式HP[/caption] Polkadotのパラチェーンオークション関連のプロジェクトともパートナーシップを組んでいます。 例えば、KILTは資金調達メカニズムとして、KUSAMAのオークションで6番目にスロットを獲得しました。 ステーブルコイン発行のEquilibriumや、分散型ストレージを提供するCrustNetworkなどもPolkadotのオークションに参加しています。 パラチェーン間の接続により、Polkadot系のプロジェクト同士が連携して必要な機能を分け合えるのは重要ですね。 Moonbeam/Moonriverの出資VCや資金調達元の情報まとめ Moonbeam/Moonriverの過去の資金調達や出資するベンチャーキャピタルについてまとめます。 Moonbeam/Moonriverの開発会社は、ブロックチェーンインフラやツールを幅広く展開するPureStakeです。 PureStakeは他にも、Polkadotのバリデーターとして提携したり、Algorandサービスの展開としてAlgoSignerというウォレット拡張機能も提供しています。 ここでは、Moonbeam/Moonriverの資金調達元としてPureStakeが調達した資金を解説するので、プロジェクトの経済力を確認しておきましょう。 Moonbeam/Moonriverの資金調達元 2020年9月シードラウンドで140万ドルの調達に成功 2021年3月600万ドルの資金調達ラウンドに成功 Web3財団の助成金受取 2020年9月シードラウンドで140万ドルの調達に成功 Moonbeam/Moonriverは2020年1月にプロジェクトを開始しました。 同年7月にはWeb3財団の助成金を受取っています。 そして、9月にはシードラウンドで140万ドル(約1.6億円)の資金調達に成功しました。 Hypersphere Venturesがリード出資企業となり、Arrington XRP Capital、HashKey、KR1、Bitcoin.com Exchange、Du Capitalらが参加しました。 Hypersphere VenturesのパートナーでありPolkadotの共同創設者であるRobert Habermeier氏は、Moonbeam/Moonriverについて「Ethereum開発者の大部分がアクセスできるスマートコントラクトを展開しておりPolkadotへの入り口となる」と評価しています。 この資金調達によりMoonbeam/Moonriverのネットワーク開発が促進され、この時期、テストネットリリースやEthereum用のアカウント構造の変換も進んでいます。 ブロックチェーンスタートアップのPureStakeが1億4千万円相当の資金調達を完了 2021年3月600万ドルの資金調達ラウンドに成功 2021年3月末、Moonbeam/Moonriverの開発会社PureStakeは、CoinFund率いる資金調達ラウンドで600万ドル(約6.8億円)の調達に成功しました。 この出資には、Binance Labs、ParaFi、Coinbase Ventures、FenbushiCapital、IOSG Venturesと、さらに2020年9月のラウンド参加企業も参加しています。 資金は、開発ツールの構築やセキュリティ監査、アジア市場へのアピールなどに使用すると公表されました。 この時期すでに、SushiSwapやBalancer、IDEXなどの分散型取引所(DEX)がMoonbeam/Moonriverと提携しています。 大きな可能性があるMoonbeam/Moonriverに、ブロックチェーンの投資会社やBinance・Coinbaseといった大手取引所のベンチャー部門が注目しているとわかります。 Web3財団の助成金受取 Moonbeam/MoonriverとPureStake両方の名義でWeb3財団の助成金を二度受取っています。 一度目は、2020年7月に助成金プログラムWave6として承認され、その成果としてWeb3RPCライブラリ(遠隔手続き呼出の集合ファイル)の開発やMetaMaskなどの統合デモンストレーションが行われました。 二度目は2021年7月の助成金プログラムWave10です。 パラチェーン周りのコレーターと連携し、分散型PoSを行うステーキングに充てる助成金となります。 Moonbeam/Moonriverのコアメンバーを紹介 Moonbeam/Moonriverを設立し、Ethereum完全互換のブロックチェーンを創り上げるコアメンバーを紹介します。 多くの重要人物は、Moonbeam/Moonriverの開発会社PureStakeのメンバーです。 Moonbeam/Moonriverを成長させる彼らの簡単な経歴や担当部門をチェックしておきましょう。 Moonbeam/Moonriverのコアメンバー CEO兼創設者 Derek Yoo氏 COO Stefan Mehlhorn氏 主任兼ブロックチェーンエンジニア Alan Sapéde氏 主任兼エンジニア Tim Baldwin氏 Moonbeam財団 Aaron Evans氏 CEO兼創設者 Derek Yoo氏 Moonbeam/MoonriverのCEOであり創設者であるDerek Yoo氏は、開発元であるPureStakeのCEOでもあります。 アメリカのペンシルベニア大学出身で、マサチューセッツ州在住です。 ソフトウェア企業の「fuze」の元創業者で、13年以上にわたり技術責任者などの役職付きで勤務しており、その後PureStakeを立ち上げました。 業界のスペシャリストとしてMoonbeam/Moonriverの展開を進めます。 COO Stefan Mehlhorn氏 Moonbeam/Moonriverの最高執行責任者であるStefan Mehlhorn氏も、PureStakeのCOOを兼任しています。 会社設立や運営、資金調達、財務計画などのスキルに長けており、国際的な事業開発が専門です。 過去にはCandibell社やSumsungPayのアドバイザー・責任者も務めています。 主任兼ブロックチェーンエンジニア Alan Sapéde氏 Moonbeam/MoonriverとPureStakeで主任兼ブロックチェーンエンジニアを務めるAlan Sapéde氏も、以前fuzeのエンジニアや主任として勤務していました。 長期的な戦略でプロジェクトの目標をみんなで達成させるという熱意を持ち、スキルよりもモチベーションが重要だと考えるエネルギッシュな人物です。 主任兼エンジニア Tim Baldwin氏 Moonbeam/MoonriverとPureStakeの主任兼エンジニアを務めるTim Baldwin氏は、20年以上もソフトウェアソリューションの設計や開発に従事してきました。 過去には、EPRIのWebアプリマネージャーやComputer Servisesのエンジニアリング主任も担当しています。 Moonbeam/Moonriverにてプラットフォームの開発や構築を高いパフォーマンスで実行すると信頼されています。 Moonbeam財団 Aaron Evans氏 Moonbeam財団のAaron Evans氏は、現在もfuzeにて主任の上級担当を務めています。 MoonbeamとMoonriverのネットワークを成長させるプロジェクトを採用し、資金提供も行うのがMoonbeam財団です。 エコシステムを構築する有能なプロジェクトを選出するための重要な役割といえます。 Moonbeam/Moonriverのロードマップ(2021年11月時点)を解説 Moonbeam/Moonriverが目標を掲げて進んできたロードマップについて、要点をしぼって解説します。 立ち上げからPolkadotのパラチェーンスロット獲得までの達成項目を確認しましょう。 Moonbeam/Moonriverのロードマップ 2020年7月Ethereum互換性機能構築に対しWeb3助成金を獲得 2020年9月Moonbase Alphaテストネットがリリース 2020年11月アカウント構造をEthereum向けに変換 2021年5月MoonrockをRococoに展開、Moonbeamの実装 2021年6月KUSAMA PLOでMoonriverがスロット獲得、8月に接続 2021年11月Polkadot PLOでMoonbeamのスロット獲得 2020年7月Ethereum互換性機能構築に対しWeb3助成金を獲得 Moonbeam/Moonriverは、PolkadotでEthereum互換性に対応するため、Web3財団の助成金プログラムに参加しました。 2020年7月に、6回目の助成金プログラムで承認されています。 同年1月のプロジェクト始動から半年で、最初の目標を達成したといえます。 ブロックチェーン技術が拡大し、EthereumとPolkadotの相互運用性が重要になることは必然的であり、そこに到達するための最初のステップです。 2020年9月Moonbase Alphaテストネットがリリース [caption id="attachment_69327" align="aligncenter" width="800"] 出典:Moonbeam DOCs[/caption] Moonbase Alphaテストネットは、Moonbeam/Moonriverの最初のテストネットです。 Moonbeam/Moonriverの実験や構築の場所として開発者に提供しています。 上図のように、テストネットですがパラチェーンベースで構成され、Moonbeam/Moonriverの開発会社Purestake(画像内の「P」)により決定されたバリデーターやコレーター、RPCエンドポイントがあるとわかります。 このテストネットが2020年9月にリリースされ、最初の時点ではSubstrateで完全模範されたEthereumブロックの生成、Ethereum RPCサポートなどの機能を使用できるようになり、初期段階の目標を達成しました。 2020年11月アカウント構造をEthereum向けに変換 SubstrateベースのEthereum互換性に対する作業の一つとして、Moonbeam/Moonriverのアカウント構造を変更する必要があり、2020年11月にその作業を実現しました。 簡単に説明すると、SubstrateベースのEthereumスタイルのアドレスは「H160形式」であり、Substrateスタイルのアドレスは「H256形式」となるので、動作を加えるには本来2つのアドレスが必要です。 Moonbeam/Moonriverは、H160形式の1つだけでアカウント内の機能すべてにアクセスできるように構造を変更しました。 テストネットで統合アカウントの実装を確認したのがこの時期です。 最高のユーザーエクスペリエンスを提供して、完全なEthereum互換の環境を構築するための、大きな達成項目です。 2021年5月MoonrockをRococoに展開、Moonbeam/Moonriverの実装 Moonbeam/Moonriverは、独自のテストネットMoonbase Alphaでパラチェーンのセットアップをしており、それに基づくテスト用のパラチェーン「Moonrock」を構築しています。 Moonrockは2021年5月に、PolkadotのテストネットRococoに展開されました。 MoonrockをRococoに接続するのは、Moonbeam/Moonriverの実装と機能的に同じだとプロジェクトは考えています。 この展開で、上の動画にようにRococoに繋いだMoonrockで、Uniswapの動作を確認できているため、Moonbeam/Moonriverの考えるEthereum互換機能の実装テストが完了しました。 2021年6月KUSAMA PLOでMoonriverがスロット獲得、8月に接続 Moonriverは、2021年6月、KUSAMAのパラチェーンオークションで2番目にスロットを獲得しました。 その後8月には、起動プロセスをすべて完了し、Moonriverネットワークが完全に機能しています。 クラウドローンでは200,000以上のKSMを集めており、Moonriverの支持率の高さがわかりました。 プロジェクトの大きな目標の一つであるKUSAMAパラチェーンスロットの獲得を、苦戦することなく達成できたのはMoonbeam/Moonriverの圧倒的な能力の高さだといえます。 2021年11月Polkadot PLOでMoonbeamのスロット獲得 2021年11月からPolkadotのパラチェーンオークションが開催されています。 Moonbeam、Acala、Astarが上位3チームとして競り合いを続けました。 DOTのロック数をみるとMoonbeamの勝利は確実です。 正式にパラチェーンスロットを獲得して、Moonbeamネットワークが完全に始動するのがプロジェクトの目標達成でもあり、新たなスタートでもあります。 Moonbeam/Moonriverの競合・類似プロジェクトと徹底比較 Moonbeam/Moonriver Acala/Karura Astar/Shiden コンセプト Polkadot上でイーサリアム互換の 開発環境提供 Polkadot上でDeFiサービスの ハブとなる PolkadotのマルチチェーンDAppsの プラットフォーム 仮想マシン EVM Acala-EVM X-VM(EVM&WASM) 仮想マシン比較 Ethereum L1と完全互換性、Web3RPC(遠隔手続き)で ETHのツール利用、移動も容易 Web3プロバイダー模擬プログラム導入で Polkadot拡張機能とEthereumDAppを併用可能 WASMにより開発者のプログラム構築が容易、 EVMでL2ソリューションの最先端開発 トータル供給(Pokadot) 10億枚 10億枚 70億枚 トータル供給(Kusama) 1,000万枚 1億枚 7,000万枚 Web3助成金 2回受領 3回受領 7回受領 Backers Binance Labs、Coinbase ventures、IOSG Ventures、 Fenbushi Capital、Hypersphere Venturesなど Coinbase ventures、PanteraCapital、Plychain、 CoinFund、DigitalCurrencyGroupなど Binance Labs、HashKey、LongHash、 FenbushiCapital、Hypersphere Venturesなど 上の表では、Moonbeam/Moonriverと競合のプロジェクトであるAcala/Karura、Astar/Shidenを比較しています。 Moonbeam/MoonriverはEthereum完全互換性を目指し、既存プロジェクトの移動や新規開発に重きを置いているのがわかりますね。 Acala/KaruraやAstar/Shidenは独自の解決法である仮想マシンを導入しており、結果的にすべてのプロジェクトがEthereum互換性に対応する環境構築に取り組んでいます。 その道筋は3つそれぞれ異なるので、表で簡単に違いを理解しておきましょう。 Moonbeam/Moonriverのまとめ この記事では、Moonbeam/Moonriverネットワークの特徴やトークン詳細、メンバーなどプロジェクトの概要を徹底解説しました。 Ethereumと完全互換性を持ち、すでに起動している多くのプロジェクトがMoonbeam/Moonriverを介して展開できるようにサポートしているとわかりましたね。 最後に、重要ポイントを5つにしぼってもう一度振り返ります。 この記事のまとめ Moonbeam/MoonriverではEthereumのWeb3RPCやアカウント、キー、サブスクリプションなどすべて同一でOK クロスチェーン技術により他のブロックチェーンでDAppsを展開できる MetaMaskを接続してMoonbeam/Moonriverでステーキング可能 ネイティブトークン「GLMR」「MOVR」がクラウドローン貢献者に配布される Ethereumのツールやウォレットと続々とパートナーシップを結んでいる これらのポイントを押さえておきましょう。 Moonbeam/MoonriverはPolkadotのパラチェーンに接続し、EthereumとPolkadotの橋渡しやサポートをすることで、開発者やユーザーを後押しします。 多くのDAppsが生まれて、GLMR・MOVRやその他のトークンの流動性も上がり、ステーキング・スワップが増えることで活気づいた経済圏となるでしょう。 パラチェーンスロットを獲得し、立ち上げ完了後のMoonbeam/Moonriverの動きに注目しておきましょう! Webサイト https://moonbeam.network/ https://moonbeam.network/networks/moonriver/ プロダクト Moonbeam/Moonriver App Twitter Moonbeam/Moonriver Medium https://medium.com/moonbeam-network Discord https://discord.gg/PfpUATX Telegram Chat/Announcement github https://github.com/PureStake/moonbeam フィッシングサイト/スキャムサイトに誘導されないためにも、公式リンクのブックマークやSNSアカウントのフォローをおすすめします。
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2021/12/01L2ソリューション「Optimistic Ethereum」| 概要・使い方・リスクまで徹底解説!
Optimistic EthereumはL2のソリューションの1つで、Optimistic Ethereumを活用することでガス代軽減や、処理性能の向上が期待できます。 しかし、利用までの手順が少々複雑で、億劫に感じているという方も少なくないでしょう。 この記事では、Optimistic Ethereumの概要や利用方法、注意点などについて解説しています。 「Optimistic Ethereumが気になる!でも、ネットワーク設定とかブリッジとか難しすぎる!」という方は是非本記事をチェックしてください。 また、CryptoTimesが提供する無料のリサーチレポート「CT Analysis」では、2022年の主要なテーマとしても注目されるロールアップに関して、最新版のレポートを無料公開していますので、こちらも是非ご覧ください。 CT Analysis第26回レポート『Ethereumを飛躍的にスケールさせるロールアップの概要と動向』を無料公開 Optimistic Ethereumとは?概要から利用の流れまで まず、はじめにOptimistic Ethereumとは何なのか、Optimistic Ethereumのメリットは?といった概要についてご紹介していきます。 Optimistic Ethereumの基本的な部分を押さえていきましょう。 Optimistic Ethereumの概要 Optimistic Ethereumは、ORU(Optimistic Roll up)を採用しているイーサリアムのLayer2(以下L2)ソリューションの1つです。 Ethereumと同じセキュリティを担保して、ガスコストを安くし、トランザクションも早くすることを目的としているプロジェクトです。 Optimistic Ethereumの概要を理解するためには、L2への理解も欠かせないため、L2の概要なども押さえていきましょう。 L2について イーサリアムで、送金といったトランザクションの処理を行う際に、ベースとなるブロックチェーンをLayer1(以下L1)と言います。 DeFiなどを利用する際に、なにか特別なソリューション・プロダクトを利用していない場合、基本的にL1の仕組みを利用している状態です。 トランザクションが集中していない場合は、このような利用方法で特に問題ありません。 しかし、利用者が増えて、トランザクションが集中してくると、処理性能やイーサリアムの仕様(手数料が高騰しやすい)の問題から、ガス代(手数料)が高くなりがちです。 [caption id="attachment_69859" align="aligncenter" width="800"] Ethereumのガス代のヒストリカルデータ[/caption] このような問題を解決するのがL2のソリューションで、L2のソリューションはL1とは異なる別の場所・方法で、トランザクションの処理を行います。 これによって、処理性能の向上・ガス代の軽減する効果が期待でき、イーサリアムのガス代高騰などの問題から、多数のDeFiがL2のソリューションを導入しつつあります。 Optimistic EthereumはL2ソリューションの1つ Optimistic Ethereumは、そんなL2のソリューションの1つです。 Optimistic Ethereumでは、スマートコントラクトの処理などをL2で行うことで、ガス代軽減や処理性能を向上させています。 類似のものにArbitrumが挙げられ、ArbitrumとOptimistic Ethereumは比較されることが少なくありません。 L2ソリューション「Arbitrum One」の概要や設定方法、基本的な使い方からリスクまで徹底解説! Optimistic Ethereumが行う一連の処理の詳細は、コチラが参考になります。 「L2についてもっと網羅的に知りたい!」 「L2のソリューションに、どんなものがあるのかもっと知りたい!」 「仮想通貨やDeFiの最新のトレンド・動向を詳しく把握したい!」 「クリプトオタクとして成長したい!」 という方は、ぜひ「CT Analysis」の「第26回レポート『Ethereumを飛躍的にスケールさせるロールアップの概要と動向』」をご覧ください。 L2ソリューション「StarkNet」とは?特徴や使い方を徹底解説! L2ソリューション「zkSync」とは?特徴や使い方を徹底解説! CT Analysisでは、L2に限らず、DeFi・NFT・関連技術などについての詳しいレポートを「無料」で公開しています。 CT Analysis L2レポート Optimistic Ethereumのガスコストの安さ 気になるのは、Optimistic Ethereumを利用した際のガスコストの安さとトランザクション速度ではないでしょうか。 Optimistic Ethereumを利用した際のガス代は、Ethereum L1を利用した場合の1%~10%であるとしています。 Optimistic Ethereumはこれまで220万回以上のトランザクションを処理しており、Optimistic Ethereumの利用により節約されたガス代は「1億ドル」を超えています。 普段からDeFiなどを利用している方は、大きなコスト削減になる可能性が高いでしょう。 Optimistic EthereumとL1のガス代料金の比較は、コチラのサイトからチェック可能です。 Optimistic Ethereumを導入しているプロダクト 早速、Optimistic Ethereumを利用してみたいと思ったユーザーも少なくないかもしれませんが、現在、Optimistic Ethereum上で開発しているプロダクトは限られています。 そのため、Optimistic Ethereumに対応していないプロダクトではユーザーは利用することができません。 2021年11月30日時点で、Optimistic Ethereumに対応しているDeFiは以下のとおりです。 Uniswap (DEX) Synthetix (合成資産プラットフォーム) Lyra (オプション取引のAMM) Rubicon (DEX) Kwenta (合成資産のDEX) 1inch (DEXアリゲーター) Wepiggy (レンディング) 非常に知名度の高いUniswapに対応しているのは嬉しいポイントです。 ただ、現時点ではOptimistic Ethereumに対応しているDeFiは限定的であると言えるため、今後に期待です。 また、Optimistic Ethereumに対応しているブリッジ・ウォレット・DeFiなどは、コチラから一覧をチェックできます。 Optimistic Ethereumを利用するときの流れ Optimistic Ethereumを利用するときの流れを簡単に紹介していきます。(詳しい利用手順は、1つ1つ後述しています。) Optimistic Ethereum利用までの全体像は、以下のとおりです。 ETHなどを入手 MetaMaskの作成と設定 ブリッジアプリケーションを利用して仮想通貨をデポジット 各DeFiなどで設定を行う 前提として、Optimistic Ethereumの利用にはETH、ERC20規格の仮想通貨(トークン)が必要です。 ETHの購入には国内仮想通貨取引所での登録が必要になっています。 まだ、国内仮想通貨取引所での登録がお済みではない方は、ビットコイン取引量日本1位で、「100円から仮想通貨」がスタートできるビットフライヤーがおすすめです。 もちろん、ビットフライヤーではETHも扱っています。 ビットフライヤーの登録手順などは、コチラ。 Optimistic EthereumのMetaMaskの設定方法 Optimistic Ethereumの利用には、MetaMaskが必要です。 MetaMaskでウォレットをまだ作成していないという方は、コチラで作成方法をチェックしておきましょう。 また、デフォルトのネットワーク設定(RPC設定)では、Optimistic Ethereumを利用することはできず、Optimistic Ethereum向けに新たなネットワークを設定する必要があります。 Optimistic Ethereumのユーザーガイドでは、Optimistic Ethereumの「chainid.link」を利用することが、もっとも簡単な方法として推奨されています。 また、通常のネットワーク設定同様に、ネットワークの情報を入力することで、接続することも可能です。 chainid.linkを使った接続方法 chainid.linkにアクセス 「connect」をクリック ウォレットの処理を行う 手動で設定する手順 MetaMaskを開く 上部をクリック 「ネットワークの追加」へ 入力を行う 「保存」へ 入力する内容 ネットワーク名 「Optimistic Ethereum」 新規 RPC URL 「https://mainnet.optimism.io」 チェーンID 「10」 通貨記号 「ETH」 ブロックエクスプローラーのURL 「https://optimistic.etherscan.io」 Optimistic Ethereumのユーザーガイドでは「optimistic-kovan」の設定方法も解説されていますが、こちらはテストネット向けのものになります。 Optimistic Ethereumとブリッジの手順 ウォレットの準備が整ったら、次にブリッジについて解説していきます。 こちらも、ウォレットの設定同様にOptimistic Ethereumを利用する上では欠かせない要素なので、チェックしていきましょう。 ブリッジを利用することで、イーサリアム(L1)の仮想通貨をOptimistic Ethereum(L2)で利用できるようになります。 また前提として、予め利用するMetaMaskのウォレットに、仮想通貨を送金しておいてください。 ビットフライヤーの送金手順はコチラ。 Optimistic Ethereumでブリッジを利用して、デポジットする手順は以下のとおりです。 Optimismのゲートウェイへアクセス 「CONNECT WALLET」へ WALLETを選択 ウォレットの処理を行う ウォレットが接続されていることを確認(文字列が出てればOK) 「Deposit」へ 振替元・振替先が正しいことを確認 (振替元 = MAINNET、振替先 = OPTIMISTIC ETHEREUM) ブリッジでデポジットする通貨を選択 金額などを入力 「DEPOSIT」へ Depositを再度クリック ウォレットの処理を行う トランザクションが承認されると反映されますが、トランザクションの状況によっては少々時間がかかる可能性もあります。 また、一般的なトランザクション同様にOptimistic Ethereumへデポジットする際には、ガス代がかかるため注意が必要です。 UniswapでOptimistic Ethereumを使える状態にしてみる Optimistic Ethereumを利用するまでの一連の流れが分かったところで、代表的なDeFiであるUniswapを利用する手順をご紹介します。 UniswapでOptimistic Ethereumを利用する手順は、以下のとおりです。(前提として前述したウォレット・ブリッジの手順を済ませてください) Uniswapへアクセス ウォレットを接続する (ブリッジと同じような手順) 右上の欄をクリック 「Optimism 」へ ネットワークの切り替えを許可 Optimistic Ethereumへ切り替わったことを確認 ここからは、通常のUniswap利用方法とほぼ変わらない手順で、スワップなどを行えます。 また、各DeFi・DAppsによって、若干手順は異なるものの、基本的にそれほど大きな違いはありません Uniswapの利用方法はコチラ。 Optimistic Ethereumから資金を引き出す方法 Optimistic Ethereumを利用していると「仮想通貨を、Optimistic EthereumからL1へ戻したい」となることもあります。 デポジットを解除すること(Withdraw)で、L1へ仮想通貨へ戻すことができます。 デポジットの解除 デポジットの解除方法は、以下のとおりです。 Optimismのゲートウェイへアクセス ウォレットが接続されていることを確認 「Withdraw」へ 振替元が「Optimistic Ethereum」になっていることを確認 通貨を選択 金額などを入力 「Withdraw」へ 再度、Withdrawをクリック ウォレットの処理を行う まだ、これだけではデポジットを解除した仮想通貨が、ウォレットに反映されないため注意が必要です 検証期間と請求 Optimistic Ethereumは、デポジットの解除を行う際に1週間程度の時間が必要です。(検証を行う時間が必要) デポジットの解除を行うまでの時間のチェック方法や、解除後の請求方法は以下のとおりです。 Optimismのゲートウェイへアクセス 右上の「Account」へ 通常であれば、ここに現在のデポジット解除状態(トランザクション)が表示される 表示されたデポジットの解除状態をクリックすると、いつ完了するかがチェック可能 [caption id="attachment_69846" align="aligncenter" width="824"] 引用元:https://community.optimism.io/docs/users/withdrawal.html[/caption] 1週間程度の時間が経つと、「Ready to claim!」が表示される 「Ready to claim!」のトランザクションをクリック 「CLAIM WITHDRAWAL」をクリック ウォレットの承認を行う デポジットを行う際に比べると、若干手順が多くなっています。 もし仮想通貨がどこにあるのか分からなくなったら Optimistic Ethereumから、デポジットを行う・解除する手順の中で「ウォレットに反映されていなくて戸惑っている」ということになるケースもあります。 前提として、デポジット解除を行なってから1週間程度の時間経過と、その後の請求を行なっていない可能性があるため、まずは前述の手順をチェックしてみてください。 それでも、仮想通貨がどこにあるのか分からないといった場合では「トランザクションハッシュ」などをコチラでチェックするのがおすすめです。 トランザクションハッシュとは、トランザクションの番号札のようなもので「仮想通貨が今どのような状態なのか」といった点をチェックするのに最適です。 以下のOptimistic Ethereumのユーザーガイドにて、詳細な方法が記載されています。 絶対にチェックしたいOptimistic Ethereumの注意点 これまで、Optimistic Ethereumの概要や利用手順についてご紹介してきました。 しかし、いくつか解説しきれなかった注意点もあるため、これから注意点をチェックしていきます。 中央集権的な取引所への送金は注意 ティッカーなどがほとんど変わらないため、勘違いしやすいのですが、Optimistic Ethereum(L2)の仮想通貨をそのまま中央集権的な取引所へ送金することはできません。 Optimistic Ethereumのユーザーガイドでも大きく注意喚起がされているので、送金してしまうケースが複数存在していると推測されます。 中央集権的な取引所では、通常L1用のアドレスを表示しているため、そのアドレスにL2の仮想通貨を送金すると、仮想通貨が失われる可能性が非常に高いです。 L1へのアドレスを送金する際は、その前にデポジットの解除を行いましょう。 対応していない仮想通貨もある Optimistic Ethereumは、ETHや複数のERC20規格の仮想通貨(トークン)に対応しているものの、すべての仮想通貨に対応している訳ではありません。 基本的にERC20の仮想通貨であっても、デポジットを行う際のユーザーインターフェースにない仮想通貨の利用は推奨されていません。 例外として、コチラに記載されている仮想通貨の場合は、Optimistic Ethereumに対応していることが発表されているため、利用することが可能です。 はじめて利用するといった方は、ユーザーインターフェースにあるものを利用するのが、安全度が高いでしょう。 デポジット・デポジット解除に伴いコストがかかる Optimistic Ethereumのデポジット・デポジット解除には、通常のトランザクション同様にガス代がかかります。 頻繁にデポジット・デポジット解除を行なっていると、Optimistic Ethereumのガス代が安くなるというメリットを活かせません。 デポジットを行う際は、ある程度まとまった金額をデポジットした方が良いでしょう。 一部の機能が利用できない 複数の仮想通貨・DeFiがOptimistic Ethereumに対応しているものの、現時点では全てが完璧に整備されている訳ではありません。 Optimistic Ethereumに対応していない仮想通貨の場合は、各DeFiでその仮想通貨を利用できませんし、DeFiの一部の機能が完璧にOptimistic Ethereumに対応していないこともあります。 そのため、Optimistic Ethereumでは一部の仮想通貨や機能が利用できない可能性があります。 仮想通貨の銘柄やDeFiの何らかの機能に強いこだわりがあるといったケースでは、予めOptimistic Ethereum環境で対応しているか?という点をチェックしておいた方が良いでしょう。 技術的な問題の発生などが否定できない Optimistic Ethereumはまだ比較的若いソリューションのため、何らかの不具合が発生することはできません。 他のL2のソリューションにも共通していることではあるものの、常に何が起こるか分からないという認識は否定できません。 例えば、Uniswapは、L2で重要な問題が発生した場合、L2のUniswapの全体に影響する可能性を指摘しています。(L1への影響はない) 基本的にどんなプロダクトでもDeFiを利用する際には、技術的な問題が発生する可能性は否定できないものの、L2の利用はL1とは異なるリスクを受け入れることになります。 この点を考慮すると、L1の仮想通貨を全額Optimistic Ethereumへデポジットするといった利用方法は、避けた方が良いでしょう。 まとめ この記事では、Optimistic Ethereumについて解説しました。 Optimistic Ethereumは、ガス代の軽減や処理性能向上が期待できるものの、対応状況・技術的な側面で整備しきっているとは言えません。 今後も注目したいL2ソリューションであることは確かなため、リスクを把握した上でぜひ1度利用してみてください。
プロジェクト
2021/11/29Acala($ACA)/Karura($KAR)とは?プロジェクト概要を徹底解説!
Acala/KaruraはPolkadot/Kusamaエコシステムにおける分散型金融(DeFi)のネットワークや流動性のハブ(中心)を目指すプロジェクトです。 Acala・KaruraともにPolkadotとKusamaの1回目のパラチェーンオークションに勝利し、スロットを獲得してメインネットを接続しています。 Karuraはすでにステーブルコインや流動性トークンの発行、分散型ファンドも立ち上げています。 この記事では、Acala/Karuraの詳しい特徴について徹底解説するので、ぜひ参考にしてくださいね。過去には、CRYPTO TIMESでAcala Networkに関してのAMAを実施しているのでそちらの記事も参考にしてくださいね。 【PolkaAMA Week 第1弾】『Acala Network』概要や特徴、AMAの内容をQ&A形式で解説 Acala/Karura Networkの公式リンクまとめ Webサイト https://acala.network/ https://acala.network/karura プロダクト Acala app(まもなくリリース) Karura app Twitter https://twitter.com/AcalaNetwork Medium https://medium.com/acalanetwork Discord https://discord.gg/6QHVY4X Telegram Chat/Announcement github https://github.com/AcalaNetwork linkedin https://www.linkedin.com/company/acalanetwork フィッシングサイト/スキャムサイトに誘導されないためにも、公式リンクのブックマークやSNSアカウントのフォローをおすすめします。 Acala/Karuraの特徴・注目ポイントを解説 最初に、Acala/Karuraネットワークの特徴やメリット、注目ポイントを解説します。 Acala/Karuraは、Polkadot/Kusamaのパラチェーンオークションでスロット獲得後、Polkadot/KusamaベースでDeFiを中心にエコシステムの拡大を目指す有力プロジェクトです。 異なるブロックチェーンのDeFi利用者や開発者が、スケーリング問題を気にせずAcala/Karuraネットワークに移動できる環境を整えています。 CRYPTO TIMESではPolkadot/Kusamaのパラチェーンオークションの概要やエコシステムについての無料レポートを公開しているので、Polkadot/Kusamaの基礎知識については、そちらも参照してみてくださいね。 CT Analysis第19回レポート『Polkadot/Kusama パラチェーンオークションとクラウドローン 最新動向調査レポート』 CT Analysis第16回レポート『Polkadotエコシステム 動向調査レポート』 上記のレポートで、相互運用性や強固なセキュリティなどパラチェーンに接続する多くのメリットを知ることができます。 土台の知識をつけたうえでAcala/Karuraの概要を読むとより理解が深まるのでおすすめです。 Acala/Karuraの特徴 Polkadot/KusamaでDeFiの中心を目指すプロジェクト イーサリアムに互換性のあるレイヤー1スマートコントラクトを導入 Acalaの分散型取引所でスワップや借入などの操作が可能に ネイティブトークン「ACA」「KAR」、ステーブルコイン「aUSD」「kUSD」を発行 流動性トークン「LDOT」「LKSM」「lcDOT」でロック期間中も取引が可能 Polkadot/KusamaでDeFiの中心を目指すプロジェクト Acala/Karuraは、Polkadot上の分散型金融(DeFi)のネットワークや流動性のハブを目指すプロジェクトです。 Polkadot/Kusamaに対応するエコシステムの資産、Polkadot/Kusamaのステーブルコイン、さらにEthereumなどの主要チェーンに相互接続を可能にして資産管理できます。 そのためにスマートコントラクトを実装して、DeFiを最適にするカスタマイズを施す技術を構築するのがメインです。 つまり、Ethereumなどに相互接続するクロスチェーンにおいて、Polkadot/Kusamaを利用する多くの分散型アプリケーションの中心となってDeFiに接続します。 Polkadot/Kusamaのパラチェーンに接続することでさまざまな恩恵を受けられるので、ユーザーや開発者の増加にも期待大です。 セキュリティ基盤も強力 Acala/KaruraではPolkadot/Kusamaの強固なセキュリティ基盤を共有することで、DeFiの資産が安全に守られます。Polkadot/Kusamaはセキュリティをプールする方法でチェーン全体を保護します。 イーサリアムに互換性のあるレイヤー1スマートコントラクトを導入 Acala/Karuraネットワークのレイヤー1(1層目の主要チェーン)にはスマートコントラクトが組み込まれており、事前のプログラムによって取引などが全自動で行われます。 スマートコントラクトにて、DeFiの構成要素やブリッジ機能、オラクル、クロスチェーンの流動性、専用DEXなど多くの分散型アプリケーションの構築が可能です。 これらは「Acala EVM」で利用できる環境にあり、EVMとはイーサリアムバーチャルマシンという高機能スマートコントラクトのことですが、プロジェクトはEVMをAcala・Polkadot/Kusama・Substrateの一部と考えているためAcala EVMと呼びます。 SubstrateはPolkadot/Kusamaのブロックチェーン開発フレームワークのことで、Acala EVMはこのSubstrateとEthereumの両方の長所を提供するものです。 引用:Acala公式Medium さらにAcala EVM+を構成することで、Ethereum環境で使われるMetaMaskやTruffleなどのツールを使用しながら、EVMからAcala EVM+に展開できます。 つまり、EVMベースのDeFi開発者や利用者は、少しの操作で簡単にAcala/Karuraネットワークに切り替え可能となり、高い安全性や安価なガス代で最適化されたDeFiの利用が実現されるという意味です。 上の画像では、AcalaのDeFiプラットフォームにBTC資産やETH資産がブリッジ可能で、Ethereumの分散型アプリと相互運用性があるとわかります。 さらに、Polkadot/Kusamaの高度なセキュリティやクロスチェーン技術の恩恵を受けられる環境なので、まさにEVM互換のマルチチェーンDeFiハブです。 Acala/Karuraの分散型取引所でスワップや借入などの操作が可能に 引用:Acala公式サイト AcalaがPolkadotに接続されるとメインネットが立ち上がり、Karuraはすでにローンチしています。 メインネットのローンチ前は、Acalaの機能をテストできるマンダラネットワークが公開されており、テストトークンを使ってAcalaのDeFiプラットフォームを利用できますが、実際の資産価値はありません。 Polkadot{.js}を実際に接続して試すこともできるので、「いきなりメインネットで試すのは不安」という方はまずはテストネットから触ってみるのがおすすめです。 【polkadot{.js}ウォレットの使い方】入出金やステーキング方法を徹底解説! Acalaメインネットでは、Polkadotベースのステーブルコイン「aUSD」の借り入れやトークンスワップ、流動性提供、ガバナンス提出などもできるようになります。 Karuraではすでに「kUSD」として利用できる状態です。 また、別のブロックチェーンと接続するクロスチェーンもAcala/KaruraのDeFiプラットフォームで利用できる予定です。 引用:Acala Wiki Acala/Karuraが提携している「Laminar Chain」と「Ren」が最も有力で、Laminar Chainはステーブルコイン鋳造などを行っており、Renは資産のブリッジ機能があります。 これらブロックチェーンプロジェクトとのクロスチェーンにより資産の行き来が可能となり、DeFiプラットフォームとしても機能性が高く、Polkadot/Kusamaの技術を最大限に活用しています。 ネイティブトークン「ACA」「KAR」、ステーブルコイン「aUSD」「kUSD」を発行 トークン 概要 ACA・KAR Acala/Karuraのユーティリティトークン。ステーキングやガバナンス、手数料支払い、報酬としての受取。 aUSD・kUSD Acala Dollar・Karura Dollarのことで分散型ステーブルコイン。借入や担保に利用、今後DeFiで活躍。 DeFiハブとしての機能を強化するネイティブトークン「ACA」「KAR」は、表のように取引手数料やガバナンス目的として使われたり、Acala/Karuraのノードに参加して報酬を得たりします。 また、Polkadot/KusamaのクラウドローンでAcala/Karuraを支援したユーザーにはACA・KARトークンが配布されます。 DeFiプラットフォームが正式にローンチされると、ACA・KARでの取引や交換などで使い道がさらに増えて、将来の価格にも反映されるかもしれません。 次に、aUSD・kUSDはAcala/Karuraの分散型アプリケーションやDeFiで活用できるステーブルコインです。 分散型取引所では特定の通貨を担保に1ドルでペッグされるaUSD・kUSDの生成、貸出や借入を行うことができます。こちらはMakerDAOのDAIのように特定の通貨の担保率に応じて、清算される仕組みになっています。 aUSDは他のプロトコルとの提携も行っており、例えばDeFiプラットフォームの「Injective」では、aUSDをエコシステムに統合したことで新しいデリバティブ商品を生成する機会を広げています。 流動性トークン「LDOT/LKSM」と「lcDOT」でロック期間中も取引が可能 トークン 概要 LDOT・LKSM Acala/Karuraへのステーキングで付与される流動性トークン:DOT/KSM Liquid Staking(LDOT/LKSM) lcDOT Acalaのクラウドローン参加者に付与される流動性トークン:Liquid Crowdloan DOT(lcDOT) Acala/Karuraはトークンの流動性を保つために、LDOT/LKSMとlcDOTというデリバティブ商品を導入します。 これらは、ロック期間中でもAcala/KaruraのDeFiで運用して流動性を保つことを可能にしたトークンです。 例えば、Polkadotのステーキングはロック解除後でも28日間は移動できない制限があり、パラチェーンオークションのクラウドローンなら段階的にロック解除されますが、最大で2年間DOTがロックされます。 この期間DOTやKSMを動かせなくなるのはデメリットですが、Acalaは解決策としてLDOT/LKSMとlcDOTを編み出しました。 これらの流動性トークンを受取り、例えば、以下のようにDeFi運用できます。 LDOT-DOTペアのプールに流動性提供してACAトークンを稼ぐ LDOTやlcDOTを担保にしてaUSDをミントし運用 lcDOT→DOTにスワップして他のクラウドローンへ参加 もちろん、上記のユースケースはあくまでも一例です。 注意点として、LDOT/LKSMやlcDOTを担保にaUSD・kUSDを生成するときには清算リスクが伴います。 Acala/Karuraの設定した担保比率が清算比率を下回ると自動精算され、さらに清算ペナルティも自動的に発生するので注意が必要です。 Acala/Karuraを通じて様々なDeFi運用が可能になりますが、その裏にはリスクもあることを頭に入れておきましょう。 Acala/KaruraのTokenomicsを解説! Acala/KaruraのACA/KARトークンについて、分布割合や報酬、発行などの情報を解説します。 コミュニティにおけるトークンの割合、オークション後のACA配布について把握しておきましょう。 Acala/KaruraのTokenomics ACAトークンの固定供給は10億枚 Polkadotクラウドローン参加者へのトークン分布 KARトークンの固定供給は1億枚 Kusamaクラウドローン参加者へのトークン分布 ACAトークンの固定供給は10億枚 ACAトークンは、ローンチ時に最初のブロックチェーンで10億枚発行されます。 最大供給量が10億枚なのでそれ以上発行されません。 引用:Acala公式サイト 上の画像は、ACAトークンの分布割合を示したものです。 支援者、チーム、コミュニティの割合は、コミュニティが約半数で、さらに内訳をみるとオークションやエコシステム開発者用に十分な割合で分配されています。 オークション分と流動性プログラム分で多めに調節されており、流動性ハブとしてトークンを適切に保護しているのも理解できます。 パラチェーンオークションの支持者へのトークン分布 サポーターへのACA配布詳細 報酬化まで トークン配布詳細 受給権 パラチェーンオークション勝利後にACAの配布割合を決定 トータル報酬 すべてオークションサポーターへ報酬トークンが発行される ACA報酬 クラウドローンで預けられた1DOTごと・参加レベルごとに配布 流動性 報酬のACAはロック解除されて流動性がありDeFiで利用可能 Polkadotのパラチェーンオークションの勝利後、ACAトークンの配布については表のように発表されています。 実際のパーセンテージは現時点(2021年10月末)ですべて未確定です。 初期参加ボーナスの有無や、預けたDOTの量によって受け取るACAトークンは変わります。 具体的なトークン配布の時期や期間、数量はオークション後の状況により異なるので、表の内容は参考程度にしてください。 Acala NetworkがPolkadotオークションで勝利 Moonbeamに競り勝つ KARトークンの固定供給は1億枚 引用:Karura公式サイト KaruraのネイティブトークンKARのトークン分布です。 KARの供給は1億枚となり、コミュニティの割合が約60%となっています。 さらに内訳をみると、クラウドローン報酬と流動性プログラム、報酬保護分に大部分を置いており、配布分がしっかり確保されていることが分かります。 Kusamaクラウドローン参加者へのトークン分布 2021年6月、KaruraはKusamaパラチェーンオークションで最初にスロットを獲得しました。 2万人弱の貢献者により50万KSM以上がロックされて勝利しています。 総供給の1億トークンのうち、10%の1,000万KARが報酬分で割り当てられており、Kusamaに接続完了後すぐに30%請求可能です。 残り70%は48週間かけて権利確定となりました。 Acala/Karuraのパートナー・提携情報まとめ Acala/Karuraは多くのプロジェクトや企業と連携しています。 特に、Acala/Karuraの機能的・社会的な役割を支えるエコシステム構築プロジェクトは重要です。 設立から最近の提携パートナーまで解説するのでぜひ参考にしてください。 Acala/Karuraのパートナー 創設チーム「Laminar」と「Polkawallet」 エコシステム構築プロジェクト20社以上 25社以上のパートナー会社と提携 創設チーム「Laminar」と「Polkawallet」 プロジェクト Acalaでできること Laminar ステーブルコイン鋳造や証拠金取引チェーンとして、基本取引通貨にAcalaのaUSDを使用 PolkaWallet Polkadotのモバイルウォレットとして、AcalaのaUSDミントやステーキング、流動性提供に対応 Acala/Karuraをサポートして、サービスを取り入れている主なプロジェクトとして、LaminarとPolkawalletの2チームを知っておきましょう。 それぞれエコシステムにPolkadotを採用したプロジェクトであり、Acala/Karuraの創設メンバーでもあります。 各プロジェクトのDeFiやウォレットでは、Acalaの分散型ステーブルコイン「aUSD」を基軸として利用できます。 Acala/Karuraの分散型取引所でも解説した通り、Laminarチェーンと資金の相互移動もできるため新たなトークンでの使い道が広がり流動性も高まるでしょう。 エコシステム構築プロジェクト20社以上 引用:Acala公式サイト Acala/Karura Networkのエコシステムはすでに広く、20社・プロジェクト以上あります。 Acala/Karuraで構築するプロジェクトの場合は、技術的・資金的にも提携チャンスがあり、サポートを受けられるのもメリットです。 最近では「Chainlink」と統合して、高品質データのやり取りや速度改善が可能となり、仮想通貨の価格データにおける分散型オラクルとして役立ちます。 オラクルとは オラクルはスマートコントラクトに外部データを提供します。ネットワーク外であるオフチェーンのデータを橋渡しするので、スマートコントラクトの利用範囲を大いに広げます。 25社以上のパートナー会社と提携 引用:Acala公式サイト Acala/Karuraのパートナー企業やプロジェクトは25社以上あります。 資金提供やスキルなどでパートナーシップを結んでおり、例えば「HASHKEY GROUP」は、東京にも支店がある仮想通貨管理や投資の金融機関です。 Polkadotを創業・開発する「Web3 Capital」や「Web3 foundation」ももちろんパートナーです。 多くの提携プロジェクトによりAcalaの成長が期待できます。 Acala/Karuraの出資VCや資金調達元の情報まとめ Polkadot/KusamaのDeFiハブを構築するために、より多くの資金調達でAcala/Karuraネットワークの開発を進める必要があります。 ここでは、Acala/Karuraの資金調達元、出資ベンチャーキャピタルについて解説します。 Acala/Karuraの資金調達情報 2万以上の貢献者から6,100万ドル以上を調達 CoinBase Venturesからの出資 2万以上の貢献者から6,100万ドル以上を調達 2021年9月、Acalaは26,000人以上のコミュニティ支援者から6,100万ドル以上の調達に成功しました。 この資金調達は、8月末に行われた、Acalaに資金提供を行うイベント「BUILD ACALA」による効果です。 Acalaのメインネットが立ち上がると、このイベントの支援者にACAトークンが配布されます。 それまでAcalaチームが資金を保有しており、ローンチ後にAcalaのプロトコルDAOに移動される予定です。 この資金調達により、パラチェーンオークションの自己資金調達が容易になり、資金を使ってAcalaのスマートコントラクトプラットフォームで構築された分散型アプリなどを支援するとも発表されています。 Acalaネットワークが独自の成長に資金提供できる大きな機会です。 BUILD ACALAとは 事前登録と本人確認を完了したメンバーが、20DOT~80DOTにあたるトークンをDOT・ETH・USDTなどで支払いするAcalaの資金調達イベント。Acalaメインネットがローンチするとトークン配布対象です。 CoinBase Venturesからの出資 Acala/Karuraは2021年4月、海外の大手仮想通貨取引所であるCoinbaseのベンチャー投資部門である「Coinbase Ventures」から資金提供を受けました。 出資金額は明らかにされませんでしたが、予測のためにCoinbase Venturesが最近共同で出資した出資合計金額を確認してみましょう。 例えば、Stader Labsに400万ドル、Forta Plotocolに2,300万ドル、CoinSwitch Kuberには2億6,000万ドルとなっており金額の幅は広いです。 このうちCoinbase Venturesの出資額の詳細は公表されていませんが、AcalaとKaruraの開発資金に充てられるほどの出資額であることは間違いありません。 2020年の資金調達 Acala/Karuraは、2020年3月にシードラウンドで140万ドル、8月にはシリーズAで730万ドルを調達しています。主な投資家は、仮想通貨業界で投資を行うPolychainやPantera Capitalです。 Acala/Karuraのコアメンバーを紹介 Acala/Karuraネットワークを立ち上げ、開発するメンバーを紹介します。 創設者、エンジニア、アドバイザー、広報、デザイナー、チーフなどでチーム構成されており、ここでは創設者とアドバイザー(顧問)についてまとめるのでぜひチェックしてください。 Acala/Karuraのコアメンバー Acala/Karuraの共同創設者 Acala/Karuraのアドバイザー Acala/Karuraの共同創設者 引用:Acala公式サイト Acala/Karuraの創設者は3人で、全員がLaminarの共同開発者でもあります。 Ruitao Su氏は、ニュージーランドのオークランド大学出身で、他にもソフトウェア開発企業2社を立ち上げた経歴があり多才です。 Bryan Chen氏もオークランド大学出身で、ソフトウェア開発などの経験の後、Laminarの最高技術責任者やPolkadotの公式アンバサダーを務めます。 Bette Chen氏は、デューク大学やオタゴ大学、オークランド大学の出身です。 ソフトウェア企業やコンサルタント、ブロックチェーンフレームワークの開発企業など多くの経歴があります。 優秀な彼らによってAcalaの組織やコミュニティが立ち上がり、DeFiハブの技術導入を目指します。 Acala/Karuraのアドバイザー 引用:Acala公式サイト アドバイザーとして3名がAcala/Karuraを支えます。 Ashley Tyson氏は、Web3財団の創設者メンバーであり、Polkadotにて分散型Webを開発する代表的人物です。 Kenneth氏は、さまざまな産業を取り扱うDENTONS RODYKのパートナーであり、ブロックチェーンフィンテック部門の責任者となっています。 ブロックチェーン技術やシンガポールの株式公開市場の取引に重点を置き、プロジェクトの再編などに助言するスペシャリストです。 Jack Platts氏は、ベンチャーキャピタルであるHypersphere Venturesの創設者で、過去にWeb3財団にも所属していました。 Acala/Karuraのアドバイザーである彼らの助言により、パラチェーンオークション勝利やDeFiハブの完成に導かれるといえます。 Acala/Karuraのロードマップ(2021年11月時点)を解説 Acala/Karuraの開発チームが計画している、目標達成までの道筋を年代ごとにまとめます。 Acalaは2021年11月のPolkadotパラチェーンオークションで最初にスロットを獲得しました。 それまでのAcala/Karuraのロードマップを見て、これまでの開発計画を知り理解を深めましょう。 Acala/Karuraのロードマップ 2019年Acala/Karuraプロジェクトの立ち上げ 2020年EVMとスマートコントラクトの実装 2021年Karura・Acalaのローンチ予定 2019年Acala/Karuraプロジェクトの立ち上げ 2019年 時期 達成項目 第3四半期 Acala Inc.始動(10月) プロジェクト開発スタート 第4四半期 ホワイトペーパー・経済的見通しのモデル完成 #1テストネット候補のローンチ Acala/Karuraは、2019年10月にLaminarとPolkawalletにより共同で創立されました。 年度末にはホワイトペーパーを完成し、テストネットを開発済みです。 この時すでにPolkadotのブロックチェーンで大々的なDeFi市場を構築することを目的としており、Web3財団からは開発助成金を受取っています。 翌年からはシリーズAとシードの資金調達ラウンドを利用し、開発を進めます。 2020年EVMとスマートコントラクトの実装 2020年 時期 達成項目 第1四半期 Web3財団より助成金が承認 分散型ファンド「dSWF」のホワイトペーパーリリース #2テストネット候補でステーブルコインとDEXローンチ 第2四半期 ステーキング時の流動性トークン「LDOT」始動 Web3財団からの助成金受取完了 第3四半期 #3テストネット候補のコード完了 #1パラチェーン候補がPolkadotのテストネットRococoで開始 第4四半期 EVMとスマートコントラクトの実装(進行中) 外部2社によるセキュリティ監査実施 #5テストネット候補ローンチ 2020年度は、Web3財団からの助成金や分散型ファンド、流動性トークン発行など多くの目標を達成しました。 EVMとスマートコントラクトの実装は現在も進行中です。 また、テストネットとは「Acala Mandala」のことで、テストネットトークンを使って操作できます。 2021年Karura・Acalaのローンチ予定 2021年 時期 達成項目 第1四半期 構成可能で革新的なAcala EVMテストネット起動 外部1社によるセキュリティ監査実施 #2パラチェーン候補がPolkadotのテストネットRococoで開始 クラウドローンとパラチェーンオークションのテスト開始 経済監査(進行中) XCMを用いて送受信の実装とテスト #6テストネット候補ローンチ 第2四半期 Karuraネットワークローンチ(進行中) Acalaネットワークローンチ(予定) 2021年は、パラチェーンオークションの開催に向けて、Rococoでのテストネット開始や外部監査、XCMのテスト・実装などが行われました。 XCMは、クロスチェーンのメッセージシステム設計のことで、ブロックチェーン同士の通信のようなイメージです。 このテストで他のチェーンへ資産の転送に成功しており、Polkadot上のプロジェクトとして重要な価値を表しました。 さらに、パラチェーンオークションでAcala/Karura両方が最初に勝利したので、正式にネットワークが立ち上がっています。 ロードマップをチェックすることで、現在までのAcala/Karuraの動向が理解できるだけでなく、Polkadot/Kusamaのパラチェーンスロット獲得後、Acala/Karuraがチェーンを超えたDeFiハブになる将来が見えてきたと思います。 Kusama Networkの初回Parachain Auctionが終了、Karura Networkが獲得 Acala NetworkがPolkadotオークションで勝利 Moonbeamに競り勝つ Acala/Karuraの競合・類似プロジェクトと徹底比較 Acala/Karura Astar/Shiden Moonbeam/Moonriver コンセプト Polkadot/Kusama上で DeFiサービスのハブとなる Polkadot/Kusamaの マルチチェーンDAppsプラットフォーム Polkadot/Kusama上で イーサリアム互換の開発環境提供 仮想マシン Acala-EVM X-VM(EVM&WASM) EVM 仮想マシン比較 Web3プロバイダー模擬プログラム導入で Polkadot拡張機能とEthereumDAppを併用可能 WASMにより開発者のプログラム構築が容易、 EVMでL2ソリューションの最先端開発 Ethereum L1と完全互換性、Web3RPC(遠隔手続き)で ETHのツール利用、移動も容易 トータル供給(Polkadot) 10億枚 70億枚 10億枚 トータル供給(Kusama) 1億枚 7,000万枚 1,000万枚 Web3助成金 3回受領 7回受領 2回受領 Backers Coinbase ventures、PanteraCapital、Plychain、 CoinFund、DigitalCurrencyGroupなど Binance Labs、HashKey、LongHash、 FenbushiCapital、Hypersphere Venturesなど Binance Labs、Coinbase ventures、IOSG Ventures、 Fenbushi Capital、Hypersphere Venturesなど Acala/Karura Networkと競合・類似するプロジェクトとして、同じくPolkadot/KusamaのスマートコントラクトチェーンであるAstar/Shiden networkとMoonbeam/Moonriver networkを比較しています。 すべてがイーサリアムと互換性を持ち、クロスチェーンとして資産の行き来や、プラットフォーム自体をイーサリアムから移動することも可能です。 Acala/Karuraは主にDeFiプロジェクトやネットワークの構築ですが、Astar/ShidenとMoonbeam/Moonriverはスマートコントラクトにより分散型アプリケーションの橋渡しや開発を手助けします。 Astar/Shidenは特にスケーラビリティ問題の解決やdAppsエコシステムの構築、マルチチェーンの対応などに重点を置き、Moonbeam/Moonriverはイーサリアムとの完全互換性を重視しています。 パラチェーンのスロット獲得を目指すこれら3プロジェクトの動向はPolkadot/Kusamaエコシステムを追っていく上では必ずチェックしておきたいところですね。 Acala/Karuraのまとめ この記事では、Acala/Karuraについてプロジェクトの方針や特徴について解説しました。 Polkadot/Kusama上のDeFiプロジェクトのハブとなり、分散型金融がさらにマルチとなり利便性が高まることに注力していることが分かったと思います。 もう一度Acala/Karuraの注目ポイントを簡単にまとめておきます。 Acala/Karuraのまとめ DeFiハブとしてイーサリアムと互換性を持ち分散型アプリの中心を目指す Acala EVMによりイーサリアムとSubstrateの両方の長所を併せ持つ 流動性トークンによりステーキング中やクラウドローン中でも取引が可能 Acala/Karuraともに1回目のオークションでスロット獲得済 ACA/KARともに報酬対象のトークンが十分確保されている PolkadotのPLOでクラウドローンでAcalaを応援するためにDOTをロックした場合でも、流動性トークンとして「lcDOT」を入手できます。 Polkadotのオークションでは2年間のロック期間があり懸念要素でしたが、その問題を解決済みです。 DeFi構築や流動性問題についての多くを解決するであろうAcala/Karuraは、Polkadot/Kusama上で大きな存在となるでしょう。
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2021/11/22NFTマーケットプレイス「Rarible」の使い方、出品から購入、Mint方法までを完全解説
この記事では、NFTマーケットプレイスのRaribleについて解説しています。 Raribleは、OpenSeaのようにNFTを取引できるマーケットプレイスです。 基本的な機能は、OpenSeaと大きく異ならないものの、いくつかチェックしておきたい特徴もあります。 この記事では、Raribleの基本的な概要から特徴、初心者でも利用しやすいように使い方を1から解説しています。 Raribleとは?Raribleの概要について まず、はじめにRaribleの概要についてご紹介していきます。 Raribleの基本的な部分から、代表的な機能についてチェックしていきます。 RaribleはNFTマーケットプレイス Raribleを簡単にまとめると「NFTのマーケットプレイス」です。 つまり、NFTを購入・売却することが可能な場所で、NFT専門のメリカリやヤフオクのような存在であると言えます。 また、NFTを作成することも可能となっており、Raribleだけで「NFT作成・売却」というプロセスを辿ることが可能になっています。 類似のプラットフォームには、OpenSeaのようなNFTマーケットプレイスが挙げられ、基本的な機能は大きく変わりません。 しかし、RaribleではOpenseaとは違い、独自トークンとして$RARIを発行しているので、Raribleのマーケットプレイスを使うことでトークンを獲得できるのが大きな違いと言えるでしょう。 Raribleの代表的な機能 次に、Raribleの代表的な機能についてご紹介していきます。 Raribleでできることを把握していきましょう。 RaribleでNFTを作成 上記の画面は、RaribleにてNFTを作成ページとなっており、上記よりNFTの発行が可能です。 Raribleで作成したNFTは、前述の通り、そのままRaribleやその他のマーケットプレイスでも販売することもできます。 RaribleでNFTを売却 この画面は、RaribleにてNFTを売却する画面になります。 メリカリやヤフオクと同じように、価格・販売方法(固定価格 or オークションなど)の設定を行うことで出品できます。 RaribleでNFTを購入 上記の画面から、NFTを購入できます。 各NFTの説明文や価格・販売方法などもこの画面からチェック可能で、気になるものにはお気に入り(ハート)を押しておくことも可能です。 Raribleの4つの特徴 Raribleの基本的なところが分かっところで、気になるのはRaribleの特徴的なポイントではないでしょうか。 これから、Raribleの特徴的な点を4点ご紹介していきます。 二次流通におけるロイヤリティを設定可能 Raribleでは、NFTの作成時に二次流通におけるロイヤリティを設定することが可能です。 つまり、自身の作品が転売された際の利益を一定程度確保することが可能で、アーティストのインセンティブ強化が期待できます。 このロイヤリティの設定自体は、OpenSeaなどでも可能になっており、Rarible独自の特徴ではありませんが、NFTマーケットプレイス全体の特徴的な点に挙げられるでしょう。 ただし、このロイヤリティについては、あくまで「Raribleにおける二次流通」限定となっています。 つまり、他のマーケットプレイスで該当するNFTが売買された場合には、ロイヤリティを手に入れることはできません。 他のロイヤリティが可能なマーケットプレイスでも共通している課題なので、今後の進化に期待したいポイントでもあると言えるでしょう。 Raribleのアクションに伴いRARIを獲得可能 Raribleでは、Rarible内で購入・売却といったアクションを行うと、Raribleが発行しているRARIというトークン獲得することができます。 配布の割合は各条件などによって異なっているため、配布される数量は一概に言えません。 しかし、基本的にRaribleを利用したら、買いでも売りでもRARIをゲットできます。 著名なOpenSeaでは実装されておらず、Raribleの特徴的な点に挙げられるでしょう。 無料でNFTを作成 Raribleでは、2021年に新しく追加された機能で、無料でNFTを作成することが可能になりました。 これまで、RaribleにおいてNFTの作成するにはガス代が必要でしたが、「Lazy minting」という機能の実装によって、そのガス代が必要無くなりました。 厳密には、RaribleにてLazy mintingを利用すると、購入時にNFT化(ミント)されることになり、その際のガス代は購入者サイドが支払うことになります。 また、他のNFTと同じように出品覧に表示されるものの、データ自体はIPFSという分散型ストレージ保存されます。 特にイーサリアムのガス代はタイミングによっては高くなりがちな面が知られているので、これからアーティストが気軽に参加しやすくなると言えるでしょう。 「Raribleに作品を出してみたいけど、ガス代が高い・・・」なんて考えていた方は、Lazy mintingを利用してみるのがおすすめです。 IPFSを利用している 最大手のNFTマーケットプレイスのOpenSeaでは、NFTのコンテンツの元となるメタデータを自前のサーバーで管理しています。(IPFSを利用することも可能) 中央集権的な方法で元となるデータを管理しているため、OpenSeaがサービスの提供を終了すると、NFTのコンテンツが閲覧できなくなる可能性が否定できません。 Raribleは、デフォルトでストレージに分散型ファイルシステムのIPFSを利用しているため、上記のようなリスクが軽減されます。 IPFSの詳細については、以下の記事を御覧ください。 【IPFSとブロックチェーン Part1】IPFSとは?ストレージ問題を解決する技術 - CRYPTO TIMES 【作成・出品・購入】Raribleの使い方を1から解説 これから、Raribleの使い方を、まだ仮想通貨を購入したことがないといった方でも利用できるような内容で、1から解説していきます。 各機能の使い方も詳しく解説していくので、RaribleでNFTを作成したい・出品したい・購入したいと言った方は、ぜひチェックしてください。 Raribleを利用するための事前準備 まず、はじめにRaribleを利用するために必要な下準備をチェックしていきましょう。 既に一度他のマーケットプレイスを利用しているという方や、Raribleとウォレットを接続しており、準備完了の方は読み飛ばして頂いて大丈夫です。 しかし、仮想通貨をまだ購入していない・ウォレットを持っていないといった方は、チェックしてみてください。 仮想通貨を購入する(作成したいだけの人は不要) Raribleの利用に伴い必須というわけではないものの、NFTを購入する予定があるなら、仮想通貨を持っておく必要があります。 まだ、仮想通貨を保有していないという方は、 国内想通貨取引所にて仮想通貨を購入しましょう。 おすすめの仮想通貨は、ガス代が高いもののDeFiなどとも相性が良いイーサリアムです。 イーサリアムは著名な仮想通貨のため、主要な仮想通貨取引所であれば、購入可能です。 「まだ仮想通貨取引所の口座を持っていない・登録していない」という方は、コインチェックやビットフライヤーでの口座開設がおすすめです。 ビットコイン取引量1位のビットフライヤー 【最新版】取引所BitFlyer(ビットフライヤー)の登録方法・使い方まとめ! - CRYPTO TIMES 取引画面がシンプルで初心者におすすめのコインチェック 【Coincheck(コインチェック)の登録方法・使い方】入出金・仮想通貨売買まで徹底解説 - CRYPTO TIMES ウォレットの作成 Raribleを利用するためには、ウォレットを接続する必要があります。 ウォレットとは、仮想通貨を保存しておくための場所のような存在です。(秘密鍵を管理するツール) 基本的に、NFTを扱うマーケットプレイスや、DeFiなどの利用に伴って必要になるため、これからそういったサービスを利用していこうと考えている方なら、作成しておいて損はありません。 ウォレットにはさまざまな種類がありますが、初心者の方にはMetaMaskがおすすめです。 MetaMaskはもっとも知名度の高いウォレットであるといえ、基本的にどのようなサービスでもMetaMaskは利用可能になっていることが多いです。 また、シェア率が高いことから、ネット上にある情報量がも多いです。 MetaMaskの作成方法についてはコチラ。 MetaMaskの作成方法については、以下の動画でも詳しく解説しています。 ウォレットへ送金 仮想通貨取引所で仮想通貨を購入し、ウォレットの作成が済んだら、ウォレットへ仮想通貨を送金しましょう。 取引所によって送金方法の詳細は異なっていますが、基本的にウォレットのアドレスを入力し、取引所の送金画面から送金するという手順が必要です。 ちなみに、Raribleにて無料でNFTを作成したいという方は、この手順は不要です。 ビットフライヤーの送金手順はコチラ。 コインチェックの送金手順はコチラ。 ウォレットとRaribleの接続 ウォレットの準備が整ったら、Raribleと接続を行いましょう。 以下のような手順で作成可能です。 Raribleへアクセス 「Sinf In」を選択 利用しているウォレットを選択 (MetaMask利用の方は、MetaMaskへ) ウォレットでの操作を行う これで、Raribleとウォレットが接続されました。 wETHへETHをConvert RaribleでETHを利用したい場合は、wETHへのConvertが必要になります。 wETHは、ETHと1対1でペッグしている仮想通貨で、互換性の問題などから一部のプラットフォームで、Convertが必要になることがあります。 ETHをお持ちの方は、以下の手順でwETHへのConvertを済ませましょう。 画面上部へ wETHの部分へ 換金したい金額を入力 「Convert」へ これで、wETHが利用可能になります。 RaribleでNFTを作成する(ミント) まず、はじめにRaribleにてNFTを作成するやり方をご紹介していきます。(Free mintingを想定) 「作成する」へ 「シングル」へ ファイルをアップロード 各設定を入力 「Create item」へ ウォレットの処理などを行なって完了 NFTにするファイルは、PNG・GIF・WEBP・MP4・MP3などに対応しています。 作成にあたり、シングル(Single)とマルチ(Multiple)を選択する箇所が途中で出てきますが、基本的にはシングルで問題ありません。 マルチ(Mutiple)は、作成するNFTの規格に「ERC1155」を利用します。 そのため、ERC1155規格に沿ったNFTを作成したい際に選択しましょう。 ERC1155の詳細については、以下の記事で詳しく解説しています。 新たなトークン規格『ERC1155』はDAppsゲームの革命となるか?その特徴とは? - CRYPTO TIMES 各設定の内容は以下のとおりです。 Put on marketplace = 出品するか否か 購入後にロック解除 = 取引後に何らかのコンテンツを提供 規格の選択 Free minting = 無料で出品するか否か (無料で出品したいならONに) Title = 名前 説明(Optional) = 説明文 ロイヤリティ = ロイヤリティの%を設定 (0~50%に設定可能) Raribleで出品・売却 Raribleで出品する手順は以下のとおりです。 右上の部分をクリック My profileへ 出品したいものを選択 (作成したものは作成済みへ) 「Put on sale」へ (日本語では「売りに出す」という表示) 出品方法を選択 価格などを選択し出品 (その後、ウォレットの署名などが必要ですが、簡単に終わります) Raribleで購入する Raribleの購入手順は以下のとおりです。 検索や一覧(Explore)からNFTを探す (一覧画面は、下スクロールで可能) 購入したいものを選択 「Buy for ・・・」を選択 支払いへ進み、ウォレットの処理を行えば完了 他のプラットフォームと同じように、支払いから反映されるまでにはトランザクションの関係上、少々ラグがあります。 また、一覧(Explore)の画面から以下の箇所にて、カテゴリーの選択などを行うことも可能です。 出品・購入に伴うRARIトークンの獲得方法 Raribleでは、取引などのアクションを行い、Raribleを利用するとRARIトークンが一定の割合で支払われます。 RARIトークンが供給される量とその供給先の割合は以下のとおりです。 [caption id="attachment_69063" align="aligncenter" width="1157"] Marketplace miningの60%が、Rurible利用者に対する配布にあたります[/caption] 割合としては、詳細には纏められていないため、大雑把な表となっています。個人のマーケットプレイスでの利用状況などに応じて、配布されるRARIトークンの数は異なってきます。 「Raribleを利用した」という方は、RARIトークンを獲得できる可能性が高いため、以下の手順をチェックしてみるのがおすすめです。 Raribleのはじめのページへ (下へスクロール) CommunityからRARI Tokenへ 表示されているRARIを確認 請求ボタンを押す RARIトークンの保有者には、運営のガバナンスに関する投票などの権利が与えられます。 また、配布は毎週行われるため、頻繁に利用しているという方は、定期的にチェックしておいた方が良いでしょう。 Raribleのリスク・注意点について この記事では、Raribleの概要や魅力、利用方法ついて触れましたが、Raribleにも色々と注意点があります。 これから、Raribleの利用するなら押さえておきたいリスクや注意点をご紹介していきます。 コレクションについて RaribleではNFTを作成する際に、独自コレクション・Raribleコレクションという2つの異なったコントラクト規格の選択が可能です。 一般的に、ガス代の関係などからRaribleコレクションを選択する方が多いでしょう。(独自のものを選択すると、追加でガス代がかかるため) ただし、この場合、他のNFTマーケットプレイスとの相性が悪くなる可能性が否定できません。 独自コレクションで作った場合、他のマーケットプレイスでの表示名もRaribleではなく、独自のものが表示されます。 つまり、Raribleを利用する上ではなんの問題もありませんが、Rarible外の利用に関しては利便性が低くなる可能性があります。 ガス代のことを考慮すると、Raribleのコレクションを選択することをおすすめしますが、デメリットが無いわけではないことを押さえておきましょう。 著作権などについて Raribleに限ったことではありませんが、盗用された作品などがNFTとしてマーケットプレイスに出品される事例が相次いでいます。 まだ、NFTを取り巻く法的な環境については整備されていない側面があるものの、基本的に第三者の作品をNFTとして出品することは控えましょう。 グレーだと思う行為は控えるのがベターです。 詐欺的なNFTについて こちらも、上記と繋がっている部分ですが、逆に被害者になるケースも考えられます。 他者の作品を登用しNFTが販売されているということは、それを購入する方もいるということです。 そのような作品は、購入前に想定していた価値よりも、かなり低い可能性が高いでしょう。 また、ゲーム内で価値を持つNFTと同じ画像(ただ、画像が同じだけでなんの価値もないNFT)を使って、勘違いを狙った出品なども行われています。 マーケットプレイスという特性上「誰でも作品がアップできる・取引できる」できます。 つまり、プロもアマチュアも詐欺師も出品できる環境であると意識しましょう。 特に高額なNFTを取引する際は、リサーチを徹底することをおすすめします。 Raribleについてまとめ この記事では、NFTマーケットプレイスであるRaribleについてご紹介しました。 Raribleは、RARIトークンをNFTセクターにおける最初のガバナンストークンであるとしています。 OpenSeaでは、記事執筆時点で実装されていません。 NFTを取引しながらトークンも獲得できるので、気になる方は一度チェックしてみましょう。 画像:Postmodern Studio / Shutterstock.com
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2021/11/21レンディングプロトコル「Aave」とは?使い方・リスクを徹底解説!
「Aaveってどんなもの?仕組みが難しくて分からない・・・」「Aaveの詳しい利用方法が知りたい・・・」「Aaveのリスクや注意点が知りたい」という方は、チェック! Aaveは、V2以降新たな機能がいくつも実装されており、利便性は高まっているものの「よく使いこせていない」という声も多いです。 しかし、他のレンディング系DeFiよりもかなり利便性が高いので、利用方法を押さえておいて損はありません。 この記事では、Aaveが気になる・・・という方に向けて、Aaveの基本的な概要から特徴、詳細な利用方法や注意点・リスクについて解説しています。 Aaveとは?基本的な概要 まず、はじめにAaveの基本的な概要や、機能についてチェックしていきます。 Aaveの大枠を掴んでいきましょう。 Aaveはレンディングサービス提供 Aaveは、レンディングサービスを提供しているDeFiです。 レンディングサービスとは、仮想通貨を預け入れたり(貸す)、借りたりすることができるサービスのことです。 Aaveの前身的な存在であるETH lendでは、もともと「貸し手・借り手」を直接マッチングさせていました。 しかし、需要と供給がうまく噛み合わないことなどから、ETH lendはAaveほどの盛り上がりは見せていなかった側面があります。 そこで、Aaveでは貸し手(預け入れ側)の資金を一度プールに入れることで、間接的にレンディングサービスを提供する方式を実装しました。 Aaveのプールに資金を預け入れると、その分のaTokenが発行され、aTokenは各通貨に沿ってaDai・aUSDTといった名称になっています。 また、Aaveのプールに資金を預けることで、その資金を担保にAaveのプールから資金を借りることができるようになります。 逆に言うと、プールに資金を預けないと、Aaveから資金を借入れることはできません。(担保がないため) 著名なレンディング系DeFiであるCompoundと基本的な仕組みはかなり似通っていると言えるでしょう。 一度、Compoundを利用したことがあるなら、違和感なく利用できるはずです。 Aaveの代表的な機能をチェック これから、Aaveが持つ機能を代表的なものに絞り、いくつかご紹介していきます。 機能から、Aaveが持つ利便性をチェックしていきましょう。 Aaveで預入 この画面では、Aaveで仮想通貨を預けることができる画面になります。 Aaveで資金を預けることで、リターンを得ることはもちろん、Aaveから資金を借入れることが可能になります。 恐らく、Aaveをはじめて利用大半の方が、この機能から利用することになるでしょう。 Aaveで借入 この画面では、Aaveで借入を行うことが可能になる画面です。 この画面を利用するには、前述の通り予めAaveに仮想通貨を預けないといけません。 Aaveでステーキング この画面では、AaveもしくはBPTをステーキングすることが可能な画面です。 ステーキングすることによって、ステーキング画面に表示されているAPYに沿ったリターンを受け取ることができます。 AaveのV1・V2の違いについて Aaveには、V1とV2という2つのバージョンが存在しています。 V1は前バージョンのAaveのようなもので、V2はその進化バージョンです。 V2はV1の基本的な部分を継承しながら、以下のような変更が加えられています。 フラッシュローンへのバッチ機能実装 債務ポジションのトークン化 担保を利用した返済の簡易化 あくまで一例ですが、さまざまな機能が強化され、中には利用者の利便性にダイレクトに影響のある変更も加えられています。 Aaveは、メインをAave V2としているため、基本的にこれから利用する方はV2を推奨します。 マーケットのサイズも、Aave V1よりもV2の方が大きく、特段のこだわりが無ければV2で問題ないでしょう。 Aaveの4つの特徴 これから、Aaveの特徴を「フラッシュローン」「金利」「担保」「ライセンス」という4つの観点からご紹介していきます。 Aaveの強みとなる部分をチェックしていきましょう。 フラッシュローンなどの実装 Aaveは、先進的な機能であるフラッシュローンを実装しています。 フラッシュローンとは、トランザクションが完了する前に借りた金額を返済するローンで、その特性上、担保を必要としません。 つまり、借入における一連のフローを1つのトランザクション内でスタート・終了させることで、担保を必要としない機能です。 フラッシュローンを悪用した攻撃などがニュースになることや、無担保で借りられるという点などから、注目を集めがちな機能になっています。 ただし、フラッシュローンは基本的に専門性の高い機能なので、多くの方は利用することはないものの、特徴の1つに挙げられるでしょう。 開発者の方などで、フラッシュローンの詳細が気になる方は、以下のリンクをチェックしてみることをおすすめします。(Aaveの公式docs) https://docs.aave.com/developers/guides/flash-loans 金利の自由度が高い Aaveにて仮想通貨を借入れる際には2つの金利が表示され、戸惑うことがあるかもしれません。 変動型APYと安定型APYは「 変動金利 or 固定金利」の違いということです。 多くのレンディング系DeFiは、変動金利を導入していることから、見慣れないことも無理はありません。 上記の画像の通り、固定金利は利率が高いものの、長期間に渡って安定した金利で借入れることが可能です。 しかし、Aaveは、基本的に固定金利が変化することは無いとしているものの、一定の条件に合致すると、固定金利であっても、変化する可能性があります。 このように金利選択の自由が存在しているのは、Aaveの大きなメリットの1つです。 担保をスワップできる Aaveは、担保の取扱に関する利便性が非常に高いです。 例えば、Aave V2から実装されている機能であるスワップ機能を利用すると、ダイレクトに「担保を利用して取引」することが可能です。 この機能で、担保として預け入れている仮想通貨に大幅な価格下落などが発生した際に、他の通貨に変えることで清算のリスクを回避するといったことが可能になります。 これまでも間接的には可能でしたが、ダイレクトに可能になったため、利便性が高まったと言えるでしょう。 担保で返済できる また、こちらもV2からの機能ですが、担保から返済を行うことが可能になりました。 ダイレクトに担保から返済を行うことが可能になることで、1トランザクションのみで担保 to 返済の処理できます。 こちらに関しても、間接的には可能だったものの、トランザクションが多くなり、かなり不便だったと言えます。 つまり、「担保を利用してさまざまな手間が省けるようになった」ということです。 担保に関する利便性が高いのは、Aaveの特徴に挙げられるでしょう。 電子マネーのライセンスを取得 Aaveは、2020年7月から「電子マネー機関」としての登録を、イギリスの当局(FCA)から受けることができました。 このことで、今後イギリスの利用者が、ダイレクトに法定通貨から仮想通貨にアクセスできるようにするという情報も出ています。 予め取引所などを通して仮想通貨を購入しなくとも、ダイレクトにDeFiを利用できるようになる可能性があり、利便性の向上から利用者増が期待されています。 また、イギリスの当局から登録を受けられたということから、Aave自体の信頼性向上にもつながる可能性があるでしょう。 初心者OK!Aaveの使い方を1から解説 これから、Aaveの使い方を1から解説していきます。 DeFi初心者の方でも分かるように解説しているので、Aaveを実際に利用したい方は、ぜひチェックしてみてください。 Aaveを利用するまでの準備 Aaveを利用するためには、仮想通貨の保有やウォレットの作成といった手順が必要です。 まだ、仮想通貨を持っていない・ウォレットを持っていないといった方は、チェックしてみてください。 仮想通貨を準備 まず、はじめにAaveで預け入れる仮想通貨を購入しましょう。 まだ、仮想通貨を持ったことがないという方は、イーサリアムなどを購入するのがおすすめです。(他のDeFiでも利用できるため) 何らかの処理を行うことで(利用に伴うDEXのスワップなど)、ガス代が掛かってくることも考えられるので、余裕を持った金額を購入しておくのがおすすめです。 イーサリアムなどの購入には「国内仮想通貨取引所」での購入が必要になります。 コインチェック or ビットフライヤーがおすすめです。 取引画面がシンプルで初心者におすすめコインチェック https://crypto-times.jp/coincheck-register/ ビットコイン取引量1位のビットフライヤー https://crypto-times.jp/bitflyer-register/ ウォレットの作成 Aaveの利用には、ウォレットの接続が必須となっています。 まだ、ウォレットを作成していないという方は、ウォレットを準備しましょう。 特にこだわりなどがなければ、MetaMaskがおすすめです。 MetaMaskは非常に知名度の高いウォレットで、基本的にどのプロダクトもMetaMaskには対応しています。 そのため、はじめてのウォレットであればMetaMaskが無難でしょう。 MetaMaskについては、コチラの記事で解説しています。 また、MetaMaskについては、動画でも詳しく解説しています。 ウォレットへの送金 ウォレットが作成できたら、国内仮想通貨取引所などで購入した仮想通貨を、そのウォレットに送金しましょう。 ウォレットへの送金方法などは、各取引所などによって異なります。 ただ、ウォレットのアドレスを把握して、取引所から送金するという点は共通しており、それほど難しいものではありません。 コインチェックの送金手順はコチラ。 ビットフライヤーの送金手順はコチラ。 Aaveとウォレットの接続 ウォレットに仮想通貨を送金し、ウォレットに仮想通貨が着金していることを確認したら、そのウォレットとAaveを接続します。 以下の手順で、Aaveとウォレットを接続していきましょう。 Aaveにアクセス 右上の「接続する」を選択 ウォレットを選択 (MetaMaskはBrowser Wallet) ウォレット側の処理を済ませる 右上に文字列が表示されたら、接続完了 ネットワーク設定は、推奨したイーサリアムであれば、デフォルトのもので大丈夫です。 その他のネットワークを利用したい方は、各利用したいチェーンごとに適宜変更してください。(後からでも変更可能) Aaveの各機能の使い方 これから、Aaveの使い方を機能ごとに詳しく解説していきます。 いろいろな用途があるため、手順が多く感じられますが、1つ1つの利用方法はそれほど難しくありません。 Aaveで貸す(預入) まず、はじめにAaveの預入画面の見方を解説していきます。 これまでのAPYの推移 現在のAPY 利用されている割合 担保に利用できるか否か 担保にしたときに担保あたりで借入できる割合 借入れた際に強制的に清算される場合の割合 基本的には需要と供給によって金利が調整され、バランスが保たれるように設計されています。 また、上記の%などは、利用する担保(通貨)によって変化し、通貨の特性によって調整されています。 注意したいのが、担保として利用できない旨が表示されている仮想通貨を利用すると、担保として利用できず、借入などを行うことができません。 担保として利用することを前提としている場合は、担保として利用可能な仮想通貨を預けましょう。 上記を踏まえた上で、Aaveで預け入れる手順は以下のとおりです。 「預入」へ 預け入れたい通貨を選択 条件などを確認 金額を入力 「Continue」を選択し、トランザクションなどを完了させる これで、Aaveでの預け入れは完了です。 また、Aaveでの預け入れが完了したら、ダッシュボードから、預け入れた通貨の「Collateral(担保)」にチェックを入れておきましょう。 ここにチェックが入っていない通貨は、担保として利用できません。 預入を解除したい際は、ダッシュボードの預入から解除可能です。 Aaveで借りる(借入) 次に、Aaveでの借入手順をチェックしていきましょう。 Aaveで借入れる際にチェックしたい項目は以下のとおりです。 APY(利息) 変動型APYと安定型APYの推移 それ以外は、基本的に預け入れを行う際と変わりません。 Aaveで借入れる際の手順は以下のとおりです。 「借入」へ 通貨を選択 条件などを確認 金額を入力 金利を選択 トランザクションを通す また、借入を行う際に「健康指数」という指数をチェックすることが可能です。 この指数が高ければ高いほど、担保に対する借入金額が高く、清算のリスクが高いということになります。(清算については、リスク・注意点の項目で解説) そのため、リスクを把握した上で、健康指数を調整した金額を借入ましょう。 借入も預入と同じく、ダッシュボードから解除可能です。 Aaveの担保を利用して取引 こちらの機能は、V2の市場でしか利用できません。 この機能では、Aaveの担保を利用して取引を行うことができます。 手順は以下の通りです。 「スワップ」へ 取引する担保(振替元)と金額を入力 換金したい通貨(振替先)を選択 レートなどを確認 「Continue」へ Aaveでステーキング Aaveでは、Aave・BPTをステーキングし、リターンを得ることが可能です。 ただし、少し仕様が特殊で、予め表記されているクールダウン期間を経ないと、解除できないなどの条件があるため、予めAPYと合わせてチェックしておきましょう。 ステークへ 右側の条件を確認 ステーキングしたい方を選択 金額を入力 「ステーキング」へ クールダウンは、以下の右側の欄の「クールダウンを起動する」を選択した期間から、クールダウン日数が終了後、一定期間(現在は2日)のみ解除が可能となります。 「クールダウン終了 = 自動的にステーキング解除」ではありません。 「クールダウン起動終了 = ステーキング解除の処理 = ステーキング解除」となるため、注意しましょう。 Polygonなどのマルチネットワーク対応について Aaveでは、複数のネットワークを利用可能で、人気の高いPolygonやAvalancheでの利用も可能です。 基本的に、イーサリアムのものと利用方法は変わりません。 ネットワークの切り替えはウォレットから行い、以下の項目から各市場を変更することで、利用できるようになります。 特に、市場を変更しておかないと、ただしく利用できないため注意しましょう。 Aaveのリスクや注意点について これから、Aaveのリスクや注意点について解説していきます。 Aaveの「危険な部分」を押さえていきましょう。 予期せぬ欠陥・リスク Aaveに限った話ではありませんが、DeFiが全体的に先進的な試みのため、予期せぬ欠陥によるリスクが複数存在しています。 例えば、Aaveでも実装されており、多数のDeFiで実装されているフラッシュローンは、定期的に悪用され不正流出などが発生しています。 これ以外にも、レンディングに限らず、DeFi系のプロトコルに問題が見られ、攻撃や不具合が発生しがちです。 予想を超えるような事態が起こりがちなので、常に潜在的なリスクが存在していると考えた方が良いでしょう。 清算されるリスク Aaveに限らず、仮想通貨を預けることで仮想通貨を借りられる系のレンディングサービスでは、清算のリスクがあります。 清算とは、担保に対して借入の金額が大きくなってしまうことで、強制的に決済されてしまうことです。 仮想通貨の価格変動によって発生し、借入を担保に対して高い割合にすればするほど、リスクは高くなります。 無理な借入を利用しない、ステーブルコインを利用などでリスクヘッジは可能なものの、ボラティリティが激しい仮想通貨ですから、清算リスクは常に考慮しておいた方が良いでしょう。 清算されるリスクについては、以下の動画でも詳しく解説しています。(別のプロダクトですが、原理は同じです) Aaveについてまとめ この動画では、Aaveの概要から使い方・リスクまで解説しました。 Aaveは、他のレンディング系DeFiと比較しても、V2以降は特に利便性が高くなっており、レンディングサービスとしての正統進化が行われています。 ステーキングに若干クセはあるもののリスクを踏まえた上で、気にあるなら一度利用してみるのがおすすめです。
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2021/11/18マルチチェーン対応DEXアグリゲーター「1inch.Exchange」の基本的な使い方・リスクを徹底解説!
1inchは、複数存在するDEXの中から、最適なレートを探してくれるDEXアリゲーターです。 DeFiを普段から利用している・DEXで良くスワップ・取引機能を利用している方なら、チェックしておきたいサービスです。 この記事では、そんな1inchの概要から特徴、使い方〜注意点に至るまで、徹底解説しています。 1inchとは?便利過ぎるDEXを解説 まず、はじめに1inchの概要や実装されている機能についてご紹介していきます。 使いこなせるようになるとかなり便利なので、概要を押さえていきましょう。 1inchは最安価格を探してくれる 1inchとは、1inch.exchangeというDEXの略称、1inchのガバナンストークンを指します。(この記事では便宜上、1inch.exchane = 1inchとしています) 1inchを一言で表すと「最適なレートで取引できるDEXを自動的に探してくれる」機能を持ったDEXです。 つまり、たくさんのDEXが登場している中で、取引コスト最安ルートを探してくれるのです。 例えば、UniswapとSushiswapの取引コストを計算し、安い方を表示してくれるといった機能を持っています。 DeFi界隈の比較サイトのような存在となっており、利用者は簡単に最安価格にアクセス可能です。 また、1inch自体もDEXとしての機能を持っていて、独自の流動性プールを持っています。 1inchの代表的な機能を解説 どうしても、DeFi関連の話題は概念だけでは分かりにくいものです。 これから、1inchが実装している機能から、1inchの概要を掴んでいきましょう。 取引(Trade) 1inchのもっともベーシックな機能が取引(Trade)にあたる画面です。 一般的なDEXにおいて、Swapにあたる画面です。 取引画面には「シンプルモード(Simple mode)」と「クラシックモード(Classic mode)」の2種類存在しています。 シンプルモード クラシックモード シンプルモードはその名の通り、シンプルなUIで初心者でも簡単に取引を行うことできます。 しかし、その一方で「指値注文(Limit)」などの複雑な注文を行うことはできません。 クラシックモードは上級者向けのUIとなっているものの、より高度な注文・取引が可能です。 例えば、シンプルモードで利用不可だった指値注文もクラシックモードなら利用可能です。 シンプル・クラシックモードには色々な違いがありますが、基本的に「クラシックモードの方が上級者向け」と覚えておけば問題ありません。 流動性の提供(Pool) 1inchのPoolにあたる画面では、流動性の提供を行うことができます。 前述の通り、1inch自体もAMMを実装しており、流動性プールを持っています。 つまり、この画面は1inchの流動性プールに流動性を提供する画面ということです。 流動性を提供すると、報酬の「1inchトークン」がAPYに沿った割合で配布されます。 LPトークンを預ける(Farming) 1inchでは、LPトークン(流動性を提供すると入手可能)を預けると、更に1inchをゲットできます。 ただし、預け入れを募集しているLPトークンは時期により異なるので、注意が必要です。 すでに、募集が終了している・そもそも募集していない通貨ペアのLPトークンでは、LPトークンを預けることによる恩恵は受けられません。 つまり、LPトークンを預けて運用を行いたいときは、予めFarmingの画面を確認し、募集しているプールに流動性を提供する必要があります。 1inchを預ける(Governance) 1inchでは、さまざまな方法で獲得した1inchトークン自体を、1inchに預けることで更に増やすことできます。 具体的には1inchの「Governance」の画面で、預けることが可能です。 1inchの3つの特徴 次に、1inchの特徴を3つご紹介していきます。 1inchの強みを把握していきましょう。 フロントランニング防止機能が実装 1inchでは、フロントランニングを防止するための機能を実装しています。 DEXの問題点の1つにフロントランニングが挙げられます。 フロントランニングとは、オーダーを確認したフロントランナー(加害者)が先回りして自身のオーダーを処理することです。 これにより、オーダーした元々の被害者は、不利なレートで取引させられます。 これに対して1inchでは、フロントランニングが行われる際に見られる一定の条件が発生した場合に、仮想レートを用いてフロントランナーが利益を出しにくい仕組みを実装しています。 複数のチェーンに対応 1inchは、各DEXの中から最適なレートを探し出してくれます。 そして、その比較対象となるDEX・ブロックチェーンが豊富です。 対応しているブロックチェーンは、イーサリアム・BSC・Polygonとなっており、各ネットワークのウォレットを利用することができます。 最近ではLayer2のネットワークであるOptimism EthereumやArbitrumなどにも対応しています。 また、上記のブロックチェーンを利用している以下のようなプロトコルに対応しています。 イーサリアム BSC Polygon プロトコル・ブロックチェーンともに豊富で、主要なDEXは揃っていると言えるでしょう。 手数料が掛からない 1inchでは、1inch独自の手数料は掛かりません。 つまり、1inchの機能を利用するにあたり掛かるプラスの手数料は無いということになります。 もちろん、各DEXの手数料・ガス代は必要になってくるので、注意が必要です。 1inchの使い方を1から解説 1inchの概要や特徴がわかったところで、使い方を1から解説していきます。 1inchを使いこなせるようになっていきましょう。 1inchを使う前の下準備 まず、はじめに1inchを利用するために必要な下準備をチェックしていきます。 1inchを利用するには、以下の4つ・手順が必要となります。 イーサリアムを用意する ウォレットを作成する 用意したイーサリアムをウォレットへ送金する ウォレットと1inchを接続する 仮想通貨を用意 1inchはDEXの一部で、取引所としての機能を持っているものの、対応しているのは「仮想通貨 TO 仮想通貨」の取引です。 (1inchには、Buy EHTにてMoonPayへのリンクがありますが、日本では対応していないという表示がされます) そのため、1inchを利用するには何らかの形で、イーサリアムを購入・用意しましょう。 国内仮想通貨取引所であれば、日本円からイーサリアムを購入することができます。 まだ、国内仮想通貨取引所を開設していない!という方には、「Coincheck」がおすすめです。 安心の国内取引所 国内仮想通貨取引アプリダウンロード数1位 販売所の銘柄が16種類で国内最多 Coincheckはアプリダウンロード数1位ということもあって、非常にシンプルな取引画面で、仮想通貨を購入することができます。 このことから初心者の方でも使いやすいため「仮想通貨ってなんだか難しそう・・・」とハードルを感じている方は、「Coincheck」です。 Coincheckの口座開設についてはコチラ。 動画でも、Coincheckの口座開設方法を解説しています。 ウォレットを作成 1inchでは、ウォレットを利用者が各自用意する必要があります。 ウォレットについては「仮想通貨を入れておく場所」という認識で問題ありません。 このウォレットと1inchを接続することが1inchが利用可能になります。 さまざまなウォレットが存在していますが、特にこだわりが無いならもっともポピュラーで他のDeFiでも使いやすい「MetaMask」がおすすめです。 MetaMaskであれば、基本的にどのDeFiでも利用可能で、汎用性が高いです。 MetaMaskの作成手順はコチラ。 動画でもMetaMaskの作成方法を解説しています。 ウォレットへ送金 MetaMaskなどのウォレットが作成できたら、取引所で購入した仮想通貨を送金しましょう。 各取引所によって出金手順は異なるため、予めチェックが必要です。 推奨したCoincheckの出金方法はコチラ。 ウォレットと1inchの接続 1inchとウォレットは以下のような手順で接続可能です。 「Connect Wallet」を選択 イーサリアムを選択 (BNBであれば、BSCなど適切なものを選択) MetaMaskを選択 (送金したウォレットを選択) ウォレットの処理を済ませる 右上に文字列が表示されたのを確認 1inchとウォレットが接続できたら、1inchを利用することができます。 一連の手順は少し長いものの、他のDeFiでも応用可能なので、これからDeFiに触れていきたいという方は経験しておきたいところです。 1inchの使い方を機能別に解説 次に、1inchの使い方を機能別に解説していきます。 代表的な以下の4つを触れていきます。 1inchで取引 1inchで流動性の提供 1inchでLPトークンを預ける 1inchトークンを預ける 1inchで取引する(Trade) 1inchのシンプルモードで、取引を行う手順は以下の通りです。 1inchにてTradeへ シンプルモードを選択 取引元の通貨を選択 交換したい通貨を選択 取引元の数量を入力 内容を確認し「Swap Token」 特にこだわりが無ければ、1inchが自動的に最安のルートから仮想通貨を取引してくれます。(多くが1inch) 1inchで流動性の提供(DAO) 1inchで流動性を提供する手順は、以下の通りです。 1inchにてDAOを選択 Poolsを選択 提供したい通貨ペアを探す +マークを選択 数量を入力 ロック記号がある場合は、アンロックボタンををクリック ウォレットにて内容を確認 1inchでLPトークンを預ける(DAO) 1inchでLPトークンを預けるには、前述した流動性の提供を行い、LPトークンを獲得する必要があります。 ただし、預けられるLPトークンは募集されているものに限るため、もしもLPトークンを預けたいなら、まずはFarming画面にて通貨ペアを確認しておきましょう。 1inchにてDAOへ Farmingへ 流動性を提供した通貨ペアを探す Depositへ 数量を入力 再度Depositを選択 1inchトークンを預ける(DAO) 流動性の提供や、LPトークンの運用によって得た1inchは、以下の手順で増やすことができます。 1inchにてDAOへ Governanceへ 数量または割合を選択 ロック解除などを行いStake Tokenへ 他のチェーンについて 1inchは、イーサリアム以外のBSC・Polygonなども利用可能となっています。 しかし、ブロックチェーンを変更したとしても、利用方法は大きく変化しません。 また、MetaMaskなどであれば、ウォレット側でネットワーク設定を変更すると、自動的にモードが切り替わります。 そのため、基本的にどのブロックチェーンであっても、上記と同じような方法で問題なく利用できます。 1inchの注意点・リスクを解説 この記事では、1inchの概要や特徴・使い方まで詳しく解説しました。 しかし、1inchの利用に伴っては一定のリスクが存在しており、留意しておきたいポイントもあります。 これから、1inchの注意点・リスクを3つの観点から解説していきます。 サイト自体が何らかの理由でストップ 1inchは、開発者が積極的に開示されており、他のプロジェクトほど開発サイドの匿名性が高くありません。 しかし、それでも、1inchを運営している組織・個人が悪意をもって、1inchのサイトを落とす・アクセスできない状態にするといったリスクは存在しています。 どのDeFiでも共通しているリスクですが、運営の主体となっている組織・個人はしっかりとチェックしておきたいところです。 インパーマネントロス 1inchの流動性プールに対する流動性の提供に際しては、他のAMMと同様にインパーマネントロスのリスクがあります。 インパーマネントロスとは、流動性を提供する通貨ペア間で価格変動が発生した場合に、起こる損失のことを指しています。 基本的に流動性の提供を行うと、少額ながらもインパーマネントロスが発生すると考えておいたほうが良いでしょう。 一例ではありますが、一般的なAMMの場合、5倍の価格変動が通貨ペア間で発生すると、25.5%の損失が発生します。 インパーマネントロスの仕組み・原理については、以下の動画で分かりやすく解説しています。 1inchトークンの価格下落 1inch内におけるさまざまなアクションに対する報酬としてもらえる1inchトークンですが、そもそも1inchトークンが価格下落する可能性は十分にあります。 1inchトークン自体に大きな価値がある訳ではなく、あくまで1inchというDEXが利用されているからこそ、価値を持っているトークンです。 このことから、1inchが利用されなくなった・なんらかのトラブルが発生したといった際に、1inchトークンの価格が下落する可能性は否定できません。 まとめ この記事では、1inchについてさまざまなポイントを解説しました。 1inchは、マルチチェーン展開に積極的で、これからもどんどん利便性が高くなっていく可能性が十分にあります。 1inchを利用することによって節約できる金額は少額なものの、トータルで見ると大きな金額になることもあるので、積極的に利用したいところです。 「1inchってなんだか難しそう」「ウォレットだったり、送金だったり難しすぎる!」といった方には、Coincheckのレンディングサービスである「貸仮想通貨サービス」がおすすめです。 Coincheckに仮想通貨を預けるだけで年最大5%のリターン 口座開設さえすれば簡単な申込でOK Coincheckが扱っている通貨ならなんでもOK Coincheckの貸仮想通貨サービスは持っている仮想通貨を、Coincheckに預けるだけで年間で最大5%のリターンを得られるサービスです。 1inchや他のDeFiのようにウォレット・送金といった手順は必要なく、Coincheckに口座開設さえすれば、簡単な申込でスタートできます。 「仮想通貨を持て余している・・・」「購入する予定の仮想通貨を運用したい」といった方は、Coincheckの貸仮想通貨サービスで運用をはじめましょう。
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2021/11/16グローバル教育ゲーム×メタバース「Winkyverse」とは?
Winkyverse ($WNK)は、最先端技術をはじめとした教育コンテンツにフォーカスしたグローバル教育向けのメタバースプロジェクトです。 フランス発の同プロジェクトは、メタバースに先行して子ども向けのロボット「Winky」をすでに販売しており、パートナーには多くのインベスターや国内トップの大学などがついています。 Winkyverseでは、メタバース内でのコンテンツクリエイターに向けた様々な開発ツールやマネタイズ手段が企画されています。 こちらの記事では、Winkyverseのコンセプトから具体的なプロダクト、ロードマップ、$WNKトークンの機能やセール情報などを解説していきます。 Winkyverseの概要 −Winkyverseの概要− プロジェクト名 / ティッカー Winkyverse / $WNK 特徴 子ども向け教育ゲーム×メタバース 対応チェーン イーサリアム, BSC 公式リンク Webサイト Twitter Telegram Discord Winkyverseは子ども向けの教育ゲームをプレイしたり作成・マネタイズできるメタバース系プロジェクトです。 教育のテーマにはロボット工学、ゲーミング、人工知能、拡張現実(AR)、プログラミング、ブロックチェーンの6つが挙げられています。 Winkyを開発するMainbot社は2017年からフランスの理工系トップ校Ecole Polytechniqueのインキュベータープログラムに参加しており、すでに子ども向けのロボット「Winky」を開発・同国内の大手家電量販店で販売しています。 同プロジェクトはEcole Polytechniqueのほかにも人気メタバースプロジェクト「Sandbox」の創業者、エンターテインメントプラットフォーム「Ultra」のCEO、などロボット工学・ブロックチェーン両面のパートナーから約200万ユーロの資金を調達しています。 以下では、Winkyのメタバースの特徴や詳しい仕組み、ハードウェアとの連携やロードマップ、WNKトークンやセール内容について解説していきます。 Winkyverse Winkyverseのエコシステムは、教育ゲーム/アプリケーションを作成・マネタイズするクリエイターとそのゲームで遊ぶユーザー(子ども)で構成されます。 このメタバースの基本はUnityベースの3Dオープンワールドとなっていて、空間内のゲームやアバター、アイテムはNFTとして取り扱われます。 Winkyverse内のゲームは無料と有料の2種類があり、加えてゲーム内アバターやアイテム(NFT)、下記で詳しく解説する3Dアクセサリーも購入・販売できます。 これらはすべてクリエイター側のマネタイズ手段となっています。 またWinkyverseのゲームやアプリには、前述のWinkyロボットと同期してよりインタラクティブな遊び・学びの環境を創り出せるという特徴的な機能が存在します。 WinkyPlay Winkyには、大人から子どもまで誰でも簡単にゲームやアプリを作成できる「WinkyPlay」と呼ばれる開発ツールが用意されています。 WinkyPlayでは、以下の6ジャンルのゲーム/アプリが作れるようになっています。 オーディオブック: Winkyロボットが表情や動作を用いて読み聞かせをよりイマーシブにする。 最先端技術: プログラミング、ロボット工学、人工知能などをテーマとしたもの。 ゲーム: メタバースとWinkyロボット(リモートコントロール、センサー、疑似感情)を活かした拡張現実(AR)体験など。 教育: 数学、英語、地理、歴史などのいわゆる学校科目をWinkyロボットと組み合わせて楽しく学べるもの。 ヒーロー: Winkyロボットが子どもたちの間での人気ヒーローたちとインタラクトするもの。 ボードゲーム: モノポリー、ピクショナリー、カードゲームなど。Winkyロボットがホストやプレイヤー、審判などとして加わることでよりよい体験を生み出す。 いずれのジャンルも子どもの好奇心を掻き立てたり学習を手助けするものとなっており、ハードウェア(ロボット)と同期して楽しめるという特徴があります。 WinkyMaker Winkyが現在開発しているもうひとつのツールが「WinkyMaker」と呼ばれる3Dエディターです。 WinkyMakerではメタバース用のキャラクターとして使用するWinkyロボット(ハードウェアのものとは別)や関連アクセサリーを初心者でも簡単にデザインすることができます。 このツールで作成したデザインはNFT化することができ、マーケットプレイスで取引することができます。 また、コミュニティの投票を通して選び抜かれたデザインをハードウェア化される計画も立てられています。 WinkyPlayおよびWinkyMakerにはサブスク型のプレミアムユーザー制度が設けられるようで、開発中のゲームへの早期アクセスや、デザインの販売数上限を無制限にするなどといった特典があるようです。 [caption id="" align="aligncenter" width="552"] WinkyMakerのイメージ[/caption] ロードマップ Winkyロボットはすでにプロダクト化が済んでおり、2019年からフランスの大手量販店などで店頭販売もされています。 2021年末現在は後述するWNKトークンのセールが行われており、2022年Q1中にはCEXへのリスティングが予定されています。 Winkyverse, WinkyPlay, WinkyMakerのテスティングは2022年に行われ、正式ローンチは2023年Q2に計画されています。 また、2024年にはWinkyMaker等を通してデザインされた人気クリエイションを実際に登場キャラクターとして採用しWinkyverseをアニメ化するという企画も予定されています。 WNKトークンについて [caption id="" align="aligncenter" width="737"] $WNKトークン エコシステムの相関図[/caption] Winkyverseの独自トークン$WNKは、エコシステム内のトランザクションやガバナンスに利用するERC-20トークンです。総発行枚数は75億枚となっています。 ホワイトペーパーでは、以下のようなWNKの具体的な使用用途が挙げられています。 Winkyverseへのアクセス権(買い切り) アバター等のゲーム内アイテム購入 有料ゲームの購入 WinkyPlayのプレミアム・サブスクリプション Winkyロボット 50%オフ(法定通貨比) ゲームデベロッパーやWinkyMakerのクリエイターへの報酬 WinkyPlay上への広告 ガバナンス・投票 プロジェクトの調達資金のアロケーションは以下の通りとなっています。 サードパーティのゲームエディタ 25% ユーザー獲得 20% マーケティング・ブランディング 20% Winkyverseの開発 15% ハードウェアの研究開発 10% セキュリティ・リーガル 5% リザーブ 5% 続いて、$WNKトークンのディストリビューションは以下の通りとなっています。 クラウドセール(詳しくは後述) 32% PR・マーケティング 14% プライベートセール 10% 開発チーム 10% アドバイザー 4% ゲームエディタ・パートナーシップ 10% エアドロップ・バウンティ 4% リザーブ 9% 流動性 5% Winkyファウンデーション 2% 開発チームやアドバイザー、リザーブなどに割り当てられているトークンは最長で1年のロックアップ、そこから最長4年間のベスティング期間が設けられています。 $WNKトークンセールについて $WNKトークンは、総発行枚数75億枚のうち合計24億枚がクラウドセールで売り出されることになっています。セールラウンドは3回に分けられています。 ラウンド1 ラウンド2 ラウンド3 期間 10/25-11/7 11/8-11/21 11/22-12/5 価格 0.006EUR 0.008EUR 0.01EUR 販売枚数 600,000,000 800,000,000 1,000,000,000 ベスティング期間 9ヶ月 6ヶ月 なし 第1ラウンドはすでに終了しており、現在は第2ラウンドの最中となっています。 まとめ Winkyverseは最先端技術などを主とする教育に着目し、子ども向けのメタバース開発に取り組んでいるプロジェクトです。 同プロジェクトはまだクラウドセールを通して資金を調達している段階にあり、メインプロダクトの完成にはまだ数年かかりそうです。 遊びや学びの体験を完全にデジタル化するのではなく、ハードウェア(Winkyロボット)を活用したインタラクティブなメタバースというのは画期的な発想といえるでしょう。 クリエイターのマネタイズの方法も広告からゲーム・アプリの買い切り、ゲーム内アイテムのNFT取引まで様々なものが考えられていますが、これらがRobloxやMinecraftといったタイトルに見られる現行のクリエイタービジネスの進化系になるかは要注目です。