L2ネットワーク「Optimistic Ethereum」| 概要・使い方・リスクまで徹底解説!
   公開日 : 2021/12/01

L2ネットワーク「Optimistic Ethereum」| 概要・使い方・リスクまで徹底解説!

airutosena

中学生の頃から仮想通貨に触れていて、今でも仮想通貨が大好きなライターです。

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Optimistic EthereumはL2のソリューションの1つで、Optimistic Ethereumを活用することでガス代軽減や、処理性能の向上が期待できます。

しかし、利用までの手順が少々複雑で、億劫に感じているという方も少なくないでしょう。

この記事では、Optimistic Ethereumの概要や利用方法、注意点などについて解説しています。

Optimistic Ethereumが気になる!でも、ネットワーク設定とかブリッジとか難しすぎる!」という方は是非本記事をチェックしてください。

また、CryptoTimesが提供する無料のリサーチレポート「CT Analysis」では、2022年の主要なテーマとしても注目されるロールアップに関して、最新版のレポートを無料公開していますので、こちらも是非ご覧ください。

Optimistic Ethereumとは?概要から利用の流れまで

まず、はじめにOptimistic Ethereumとは何なのか、Optimistic Ethereumのメリットは?といった概要についてご紹介していきます。

Optimistic Ethereumの基本的な部分を押さえていきましょう。

Optimistic Ethereumの概要

Optimistic Ethereumは、ORU(Optimistic Roll up)を採用しているイーサリアムのLayer2(以下L2)ソリューションの1つです。

Ethereumと同じセキュリティを担保して、ガスコストを安くし、トランザクションも早くすることを目的としているプロジェクトです。

Optimistic Ethereumの概要を理解するためには、L2への理解も欠かせないため、L2の概要なども押さえていきましょう。

L2について

イーサリアムで、送金といったトランザクションの処理を行う際に、ベースとなるブロックチェーンをLayer1(以下L1)と言います。

DeFiなどを利用する際に、なにか特別なソリューション・プロダクトを利用していない場合、基本的にL1の仕組みを利用している状態です。

トランザクションが集中していない場合は、このような利用方法で特に問題ありません。

しかし、利用者が増えて、トランザクションが集中してくると、処理性能やイーサリアムの仕様(手数料が高騰しやすい)の問題から、ガス代(手数料)が高くなりがちです。

Ethereumのガス代のヒストリカルデータ

このような問題を解決するのがL2のソリューションで、L2のソリューションはL1とは異なる別の場所・方法で、トランザクションの処理を行います。

これによって、処理性能の向上・ガス代の軽減する効果が期待でき、イーサリアムのガス代高騰などの問題から、多数のDeFiがL2のソリューションを導入しつつあります。

Optimistic EthereumはL2ソリューションの1つ

Optimistic Ethereumは、そんなL2のソリューションの1つです。

Optimistic Ethereumでは、スマートコントラクトの処理などをL2で行うことで、ガス代軽減や処理性能を向上させています。

類似のものにArbitrumが挙げられ、ArbitrumとOptimistic Ethereumは比較されることが少なくありません。

Optimistic Ethereumが行う一連の処理の詳細は、コチラが参考になります。

 

  • 「L2についてもっと網羅的に知りたい!」
  • 「L2のソリューションに、どんなものがあるのかもっと知りたい!」
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  • 「クリプトオタクとして成長したい!」

という方は、ぜひ「CT Analysis」の「第26回レポート『Ethereumを飛躍的にスケールさせるロールアップの概要と動向』」をご覧ください。

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Optimistic Ethereumのガスコストの安さ

気になるのは、Optimistic Ethereumを利用した際のガスコストの安さとトランザクション速度ではないでしょうか。

Optimistic Ethereumを利用した際のガス代は、Ethereum L1を利用した場合の1%~10%であるとしています。

Optimistic Ethereumはこれまで220万回以上のトランザクションを処理しており、Optimistic Ethereumの利用により節約されたガス代は「1億ドル」を超えています。

普段からDeFiなどを利用している方は、大きなコスト削減になる可能性が高いでしょう。

Optimistic EthereumとL1のガス代料金の比較は、コチラのサイトからチェック可能です。

Optimistic Ethereumを導入しているプロダクト

早速、Optimistic Ethereumを利用してみたいと思ったユーザーも少なくないかもしれませんが、現在、Optimistic Ethereum上で開発しているプロダクトは限られています。

そのため、Optimistic Ethereumに対応していないプロダクトではユーザーは利用することができません。

2021年11月30日時点で、Optimistic Ethereumに対応しているDeFiは以下のとおりです。

  • Uniswap
    (DEX)
  • Synthetix
    (合成資産プラットフォーム)
  • Lyra
    (オプション取引のAMM)
  • Rubicon
    (DEX)
  • Kwenta
    (合成資産のDEX)
  • 1inch
    (DEXアリゲーター)
  • Wepiggy
    (レンディング)

非常に知名度の高いUniswapに対応しているのは嬉しいポイントです。

ただ、現時点ではOptimistic Ethereumに対応しているDeFiは限定的であると言えるため、今後に期待です。

また、Optimistic Ethereumに対応しているブリッジ・ウォレット・DeFiなどは、コチラから一覧をチェックできます。

Optimistic Ethereumを利用するときの流れ

Optimistic Ethereumを利用するときの流れを簡単に紹介していきます。(詳しい利用手順は、1つ1つ後述しています。)

Optimistic Ethereum利用までの全体像は、以下のとおりです。

  1. ETHなどを入手
  2. MetaMaskの作成と設定
  3. ブリッジアプリケーションを利用して仮想通貨をデポジット
  4. 各DeFiなどで設定を行う

前提として、Optimistic Ethereumの利用にはETH、ERC20規格の仮想通貨(トークン)が必要です。

ETHの購入には国内仮想通貨取引所での登録が必要になっています。

まだ、国内仮想通貨取引所での登録がお済みではない方は、ビットコイン取引量日本1位で、「100円から仮想通貨」がスタートできるビットフライヤーがおすすめです。

もちろん、ビットフライヤーではETHも扱っています。

ビットフライヤーの登録手順などは、コチラ

Optimistic EthereumのMetaMaskの設定方法

Optimistic Ethereumの利用には、MetaMaskが必要です。

MetaMaskでウォレットをまだ作成していないという方は、コチラで作成方法をチェックしておきましょう。

また、デフォルトのネットワーク設定(RPC設定)では、Optimistic Ethereumを利用することはできず、Optimistic Ethereum向けに新たなネットワークを設定する必要があります。

Optimistic Ethereumのユーザーガイドでは、Optimistic Ethereumの「chainid.link」を利用することが、もっとも簡単な方法として推奨されています。

また、通常のネットワーク設定同様に、ネットワークの情報を入力することで、接続することも可能です。

chainid.linkを使った接続方法

  1. chainid.linkにアクセス
  2. 「connect」をクリック
  3. ウォレットの処理を行う

手動で設定する手順

  1. MetaMaskを開く
  2. 上部をクリック
  3. 「ネットワークの追加」へ
  4. 入力を行う
  5. 「保存」へ

入力する内容

  • ネットワーク名 「Optimistic Ethereum」
  • 新規 RPC URL 「https://mainnet.optimism.io」
  • チェーンID 「10」
  • 通貨記号 「ETH」
  • ブロックエクスプローラーのURL 「https://optimistic.etherscan.io」

Optimistic Ethereumのユーザーガイドでは「optimistic-kovan」の設定方法も解説されていますが、こちらはテストネット向けのものになります。

Optimistic Ethereumとブリッジの手順

ウォレットの準備が整ったら、次にブリッジについて解説していきます。

こちらも、ウォレットの設定同様にOptimistic Ethereumを利用する上では欠かせない要素なので、チェックしていきましょう。

ブリッジを利用することで、イーサリアム(L1)の仮想通貨をOptimistic Ethereum(L2)で利用できるようになります。

また前提として、予め利用するMetaMaskのウォレットに、仮想通貨を送金しておいてください。

ビットフライヤーの送金手順はコチラ

Optimistic Ethereumでブリッジを利用して、デポジットする手順は以下のとおりです。

  1. Optimismのゲートウェイへアクセス
  2. 「CONNECT WALLET」へ
  3. WALLETを選択
  4. ウォレットの処理を行う
  5. ウォレットが接続されていることを確認(文字列が出てればOK)
  6. 「Deposit」へ
  7. 振替元・振替先が正しいことを確認
    (振替元 = MAINNET、振替先 = OPTIMISTIC ETHEREUM)
  8. ブリッジでデポジットする通貨を選択

  9. 金額などを入力
  10. 「DEPOSIT」へ
  11. Depositを再度クリック
  12. ウォレットの処理を行う

トランザクションが承認されると反映されますが、トランザクションの状況によっては少々時間がかかる可能性もあります。

また、一般的なトランザクション同様にOptimistic Ethereumへデポジットする際には、ガス代がかかるため注意が必要です。

UniswapでOptimistic Ethereumを使える状態にしてみる

Optimistic Ethereumを利用するまでの一連の流れが分かったところで、代表的なDeFiであるUniswapを利用する手順をご紹介します。

UniswapでOptimistic Ethereumを利用する手順は、以下のとおりです。(前提として前述したウォレット・ブリッジの手順を済ませてください)

  1. Uniswapへアクセス
  2. ウォレットを接続する
    (ブリッジと同じような手順)
  3. 右上の欄をクリック
  4. 「Optimism 」へ
  5. ネットワークの切り替えを許可
  6. Optimistic Ethereumへ切り替わったことを確認

ここからは、通常のUniswap利用方法とほぼ変わらない手順で、スワップなどを行えます。

また、各DeFi・DAppsによって、若干手順は異なるものの、基本的にそれほど大きな違いはありません

Uniswapの利用方法はコチラ。

Optimistic Ethereumから資金を引き出す方法

Optimistic Ethereumを利用していると「仮想通貨を、Optimistic EthereumからL1へ戻したい」となることもあります。

デポジットを解除すること(Withdraw)で、L1へ仮想通貨へ戻すことができます。

デポジットの解除

デポジットの解除方法は、以下のとおりです。

  1. Optimismのゲートウェイへアクセス
  2. ウォレットが接続されていることを確認
  3. 「Withdraw」へ
  4. 振替元が「Optimistic Ethereum」になっていることを確認
  5. 通貨を選択

  6. 金額などを入力
  7. 「Withdraw」へ
  8. 再度、Withdrawをクリック
  9. ウォレットの処理を行う

まだ、これだけではデポジットを解除した仮想通貨が、ウォレットに反映されないため注意が必要です

検証期間と請求

Optimistic Ethereumは、デポジットの解除を行う際に1週間程度の時間が必要です。(検証を行う時間が必要)

デポジットの解除を行うまでの時間のチェック方法や、解除後の請求方法は以下のとおりです。

  1. Optimismのゲートウェイへアクセス
  2. 右上の「Account」へ
  3. 通常であれば、ここに現在のデポジット解除状態(トランザクション)が表示される
  4. 表示されたデポジットの解除状態をクリックすると、いつ完了するかがチェック可能

    引用元:https://community.optimism.io/docs/users/withdrawal.html

  5. 1週間程度の時間が経つと、「Ready to claim!」が表示される
  6. 「Ready to claim!」のトランザクションをクリック
  7. 「CLAIM WITHDRAWAL」をクリック
  8. ウォレットの承認を行う

デポジットを行う際に比べると、若干手順が多くなっています。

もし仮想通貨がどこにあるのか分からなくなったら

Optimistic Ethereumから、デポジットを行う・解除する手順の中で「ウォレットに反映されていなくて戸惑っている」ということになるケースもあります。

前提として、デポジット解除を行なってから1週間程度の時間経過と、その後の請求を行なっていない可能性があるため、まずは前述の手順をチェックしてみてください。

それでも、仮想通貨がどこにあるのか分からないといった場合では「トランザクションハッシュ」などをコチラでチェックするのがおすすめです。

トランザクションハッシュとは、トランザクションの番号札のようなもので「仮想通貨が今どのような状態なのか」といった点をチェックするのに最適です。

以下のOptimistic Ethereumのユーザーガイドにて、詳細な方法が記載されています。

絶対にチェックしたいOptimistic Ethereumの注意点

これまで、Optimistic Ethereumの概要や利用手順についてご紹介してきました。

しかし、いくつか解説しきれなかった注意点もあるため、これから注意点をチェックしていきます。

中央集権的な取引所への送金は注意

ティッカーなどがほとんど変わらないため、勘違いしやすいのですが、Optimistic Ethereum(L2)の仮想通貨をそのまま中央集権的な取引所へ送金することはできません

Optimistic Ethereumのユーザーガイドでも大きく注意喚起がされているので、送金してしまうケースが複数存在していると推測されます。

中央集権的な取引所では、通常L1用のアドレスを表示しているため、そのアドレスにL2の仮想通貨を送金すると、仮想通貨が失われる可能性が非常に高いです。

L1へのアドレスを送金する際は、その前にデポジットの解除を行いましょう。

対応していない仮想通貨もある

Optimistic Ethereumは、ETHや複数のERC20規格の仮想通貨(トークン)に対応しているものの、すべての仮想通貨に対応している訳ではありません

基本的にERC20の仮想通貨であっても、デポジットを行う際のユーザーインターフェースにない仮想通貨の利用は推奨されていません。

例外として、コチラに記載されている仮想通貨の場合は、Optimistic Ethereumに対応していることが発表されているため、利用することが可能です。

はじめて利用するといった方は、ユーザーインターフェースにあるものを利用するのが、安全度が高いでしょう。

デポジット・デポジット解除に伴いコストがかかる

Optimistic Ethereumのデポジット・デポジット解除には、通常のトランザクション同様にガス代がかかります。

頻繁にデポジット・デポジット解除を行なっていると、Optimistic Ethereumのガス代が安くなるというメリットを活かせません。

デポジットを行う際は、ある程度まとまった金額をデポジットした方が良いでしょう。

一部の機能が利用できない

複数の仮想通貨・DeFiがOptimistic Ethereumに対応しているものの、現時点では全てが完璧に整備されている訳ではありません。

Optimistic Ethereumに対応していない仮想通貨の場合は、各DeFiでその仮想通貨を利用できませんし、DeFiの一部の機能が完璧にOptimistic Ethereumに対応していないこともあります。

そのため、Optimistic Ethereumでは一部の仮想通貨や機能が利用できない可能性があります。

仮想通貨の銘柄やDeFiの何らかの機能に強いこだわりがあるといったケースでは、予めOptimistic Ethereum環境で対応しているか?という点をチェックしておいた方が良いでしょう。

技術的な問題の発生などが否定できない

Optimistic Ethereumはまだ比較的若いソリューションのため、何らかの不具合が発生することはできません

他のL2のソリューションにも共通していることではあるものの、常に何が起こるか分からないという認識は否定できません。

例えば、Uniswapは、L2で重要な問題が発生した場合、L2のUniswapの全体に影響する可能性を指摘しています。(L1への影響はない)

基本的にどんなプロダクトでもDeFiを利用する際には、技術的な問題が発生する可能性は否定できないものの、L2の利用はL1とは異なるリスクを受け入れることになります。

この点を考慮すると、L1の仮想通貨を全額Optimistic Ethereumへデポジットするといった利用方法は、避けた方が良いでしょう。

まとめ

この記事では、Optimistic Ethereumについて解説しました。

Optimistic Ethereumは、ガス代の軽減や処理性能向上が期待できるものの、対応状況・技術的な側面で整備しきっているとは言えません。

今後も注目したいL2ソリューションであることは確かなため、リスクを把握した上でぜひ1度利用してみてください。

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