【PolkaAMA Week 第7弾】『Crust Network』概要や特徴、AMAの内容をQ&A形式で解説

2021/02/22・

ユッシ

【PolkaAMA Week 第7弾】『Crust Network』概要や特徴、AMAの内容をQ&A形式で解説

写真や動画のデータは個人の端末ではなく、iCloudなどのクラウドストレージに保存することが主流となりつつある現代。

これらのクラウドストレージは便利である一方、データを一部の大企業が中央集権的に管理しているためプライバシーや情報漏洩に関しての問題があります。

本記事では、分散型クラウドストレージエコシステムの構築を目指すCrust Networkについて、先日行われた『PolkaAMA Week hosted by CRYPTO TIMES』の内容を元にQ&A形式で解説していきます。

中央集権的なWeb2.0から分散的なWeb3.0に変わるとされている今、Crust Networkの取組みは注目すべき内容です。

・「Crust Networkについて知りたい」
・「これからのWeb、特にストレージ分野について知りたい」

といった方は是非最後まで読んでみてください。

*当日の様子はこちらのYoutube動画で確認が可能です。

目次

Crust Networkの概要

Crust Networkの概要

ティッカー/通貨名$CRU/Crust Netwrok
共同創設者Bova Chen, Leo Wang
主な提携先Huobi Global、Uniswap(v2)等
時価総額20億7900万円
特徴分散型ストレージサービス「Crust Cloud」を提供。TEE技術を使用してノードのハードウェアを管理。
公式リンクWebサイト
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Discord
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Github

Crust NetworkはSubstrateベースの分散型ストレージプロジェクトです。

Crust Networkではより高いデータプライバシーを持つ分散型ストレージエコシステムを構築することを目的としています。

みなさんも使っているiCloudや企業が使うようなAmazon Cloud 、Google Cloudはコストが非常に高いという問題があります。

Crustでは「Crust Cloud」と呼ばれるストレージアプリケーションも提供しており、一般的なクラウドサービスよりも安価での利用が可能です。

Crust NetworkのAMA

今回のAMAにはグローバルマーケティング担当のYouan氏が参加してくれました。

自己紹介

皆さんこんにちは、Crust NetworkマーケティングチームのYouanです。

皆さんにお会いできて本当に嬉しいです。実は私は去年新卒で、元々はリバプール大学でマーケティングを勉強してきました。

私は暗号通貨業界にとても興味があり、分散型ストレージの将来について期待を寄せています。

私はCrustのコンセプトと価値にとても共感しています。

1. Crust Networkはどんなプロジェクトなのですか?

Crust NetworkはPolkadotエコシステムをベースにした分散型ストレージプロジェクトです。

私たちのミッションは、より高いデータプライバシーとデータ主権を持つ分散型ストレージエコシステムを構築することです。

CrustはSubstrate Builder’s ProgrammeとWeb3.0 Bootcamp に参加しています。

また、CrustはWeb3 Foundation Grantを獲得した非常に初期のプロジェクトでもあります。

2. Crust Networkはどんな問題を解決できますか?

Crustはクラウドストレージアプリケーションです。

将来的にCrustメインネットがオンライン化された後は、すべての個人・企業がCrustをデータストレージとして利用できるようになります。(将来的にはデータ計算にも対応できるようになります。)

Crustは今、誰もが利用しているAli CloudやAmazon Cloud、iCloudと同じようなものをブロックチェーン技術をベースにした分散型で提供します。さらに、Crustは従来のストレージ製品よりも安価になるでしょう。

宿泊施設プラットフォームのAirbnbは、長期間住むような住宅を提供するものではありませんよね。

これと同様にCrustはストレージスペースを提供しません。これはシェアリングエコノミーによく似ています。

Crustのノードは、ユーザーのためにストレージスペースを提供し、ファイルを保存する役割を担っており、ユーザーはその対価を支払います。

Crustのチェーンはストレージの注文をスケジューリングし、ノードの作業を監督し、ノードに報酬を発行するのが役割です。

3. なぜPolkadotを使ったプロジェクトを始めようと思ったのですか?

2018年、私たちのスタートアップチームは中央集権型ストレージの欠点と独占という市場の痛手を発見しました。

Crustはブロックチェーンソリューションを使って分散型ストレージを実現したいと考えています。

その際、EthereumやCosmos ecologyを試してみましたが、手数料が高い、安定性が低い、チェーンのカスタマイズができないなどの理由から私たちの要件を満たすことができませんでした。

その中で、Substrateのフレームワークを見つけ、そのオンチェーンガバナンス、ノーフォークアップグレードなどが私たちのニーズに合致していることがわかりました。

Web3の担当者に連絡したところ、彼らは私たちがやりたいストレージアプリケーションに非常に興味を持っており、多くの技術的、財政的なサポートを提供してくれました。

私たちは、Polkadotがエコロジカルな開発を重視したプラットフォームであると信じています。

そして、私たちはPolkadotのクロスチェーンコンセプトを非常に楽天的に捉えています。このエコロジーが将来的に正式に適用されれば、非常に強力なものになると信じています。

4. Parachain Offeringが3月にKusama、4月にPolkadotで始まる予定ですが、スロットを勝ち取るための戦略はありますか?

まず、Crustの経済モデルの設計は非常に長期的な計画を考慮しており、その中でスロットオークションと将来のリースは私たちの設計範囲内にあります。

私たちは、スロットオークションの関連する報酬に参加するために、プロジェクト開発のためのトークンの40%、約200万個のCRUトークンを留保しています。

次に、スロットオークションの詳細がまだ公開されていないため私たちの計画が分かりづらいですが、Crustはコミュニティメンバー、投資家、採掘者の皆様が最大限の利益を得られるように、報酬の仕組みを設計し、慎重に計画していく予定です。

5. 日本の印象と今後のターゲット市場として考えていることを教えてください。

私はまだ日本には行ったことがありませんが、インターネットや映画で見た日本はとても清潔で礼儀正しいですよね。

同時に、日本はアジアのテクノロジーをリードする国でもあります。

私たちのプライベート交流会では多くの企業が来てくれ、日本の機関の中ではCryptoTimesを選びましたが、これも日本市場で展開したいと考えているからです。

現在、私たちのプロジェクトはまだテストネットの段階であり、日本市場での運用にはあまりエネルギーがありませんが、現在は英語圏のコミュニティやソーシャルメディアがあり、公式のTGグループやテクニカルグループに参加することができます。

6. 分散型ストレージの分野にはFilicoinなど競合が多いですが、これらと比較してCrustNetworkの特徴は何でしょうか?

まず、分散型ストレージアプリケーションとして、ノードの作業量を証明するという問題をみんなで解決しなければなりません。

ノードはチェーンに対してストレージの作業量を証明する必要があります。Filecoinは複雑な暗号、ゼロ知識証明方式を採用しているため、より多くの時間を消費し、より多くの計算能力を浪費することになります。ユーザーにとってもノードにとっても非常に不親切です。

しかし、CrustはTEE技術を使用して、ノードのハードウェアにローカルに配置します。この産業用ハードウェアは、Crustがノードを監視し、その作業量を報告するのに役立ちます。

これにより、作業効率が大幅に向上し、ノード構成を大幅に削減することができます。第二に、Crustの経済モデルの設計はよりユーザーに友好的です。

CrustはGPOSを提案し、すべてのノードはマイニングの前に事前担保とするトークンを購入する必要はありません。

ノードは他のCRU保有者からトークンを受け取り、保有者のために収入を共有することができます。

そのため、CRU保有者もマイニングに参加し、他のノードを保証することで利益を得ることができる。また、CRUのマイニング収益は出金時にアンロックする必要がなく、直接出金することができます。

7. Crustはコンセンサスメカニズムとして「MeaningfulProof-of-Work」と「GuaranteedProof-of-Stake」を使用していますが、通常のPoWやPoSとはどのように違うのでしょうか?

私は、この2つがCrustの最も優れた設計だと思っています。

最初のMOPWは、前にも言いましたが、CrustではTEEハードウェアを使って、無意味な計算を避けるためにノード上でローカルに検証しています。

ノードの全仕事は、ユーザのためにファイルを保存することです。ノードの仕事はすべて意味のあるものであり、電力や計算能力の無駄を回避しています。

第2のGPOSは、従来のPOSと比較して、我々は保証人の役割を追加しています。

ノードはマイニングの前にチェーン上にトークンをStakingする必要がありますよね。しかしStakingの量には上限があり、Stakingの上限はそれが提供するストレージスペースの量に依存します。

提供されているストレージスペースが多いほど、Stakeの上限は高くなります。

Staking量が多いほど報酬は高くなりますが、ノードのStaking量はユーザー自身で購入する必要はなく、ノードは他のホルダーから保証を受け入れ、ホルダーのための収入を分割することができます。

8. Crust Networkで使用されているTEEは機密性の高いデータを保存することができますが、分散ストレージの情報もTEEを使用することで安全性が確保されているのですか?

実際、TEEはハードウェアモジュールであり、ノードのコンピュータのハードディスク上に存在します(したがって、Crustのノード構成要件はTEE機能を持つハードディスクです)

では、TEEは証明の仕組みの中でどのような役割を果たしているのでしょうか。主に3つあります。

1つ目がノードのワークロードを検証する役割です。 これはハードウェアレベルの技術であり、ほぼすべてのメインストリームベンダーが使用しているため、TEEで得られたワークロードレポートは信頼できると考えられます。

2つ目が検証の次のステップとして、チェーンに報告して「証明」の動作を完了させる役割です。

3つ目がTEEの役割でファイルの保護も可能になります。ユーザーのファイルがノードのハードディスクに保存された後、TEEモジュールは、ファイルがノードによって読み取られたり、改ざんされたりしないことを保証するのに役立ちます。

9. Crust Networkでは、Profit Arkなどのストレージマイニングのテストネットを運用しています。将来、メインのネットになった時はストレージマイニングに個人が参加することは可能なのでしょうか?

1月19日にProfit Arkを終了したばかりですが、世界中で好評を得ています。

2月4日にはCrustがMaxwellのプレビューネットワークを公開し、Maxwellはメインネットワークと全く同じモードで動作します。

メインネットワークがオンラインになるまで待つ必要はなく、Maxwell プレビューネットワーク上でファイルの保存を開始できます。

私たちのテストに参加するすべての人を歓迎します。Maxwell プレビューウェブマニュアルの詳細な英語版は明日正式に発表されます。

10. 長期的に持続可能なプロジェクトとして、Crustトークンの将来的な価値をどのように維持し、どのように成長させていくつもりですか?

ストレージアプリケーションとして、トークンに長期的な価値を持たせたいのであれば、より多くの人に使ってもらい、Crustを本当に使えるアプリケーションにすることが最も重要です。

そのため、私たちの最近の仕事はMaxwellのプレビューネットワークを実行することに焦点を当てており、プレビューネットワークでいくつかのバグを検出したいと考えています。

2021年には、ストレージサービス市場を改善するために、ハッカソンのような技術的なコミュニティも計画しています。

ストレージアプリケーションが実際に利用された後のCrustの市場価値は計り知れないものになると考えています。

11. TEEハードウェアを使ったノードは高価でしょうか?一般のユーザーでもノードを建てられるでしょうか?

Crustの開発者がツールを作っていて、さらにそこからノードマニュアルで必要なスペックなどを確認できます。

ストレージスペース、ハードディスクを購入するのが最もコストが高いです。

まとめ

Crust Networkについて紹介してきましたがいかがだったでしょうか。

何かに対して見識を深めるには、頻繁にその情報にアクセスすることが重要です。

今後もCRYPTO TIMESやPolkadot Labs. JPでは、Polkadot関連の情報を発信していきます。

Polkadotに興味がある方は是非積極的に参加してみてください。

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