なぜ仮想通貨はギャンブルと言われるの?3つの理由を解説!
Crypto Times 編集部
「仮想通貨ってギャンブルなの?」という疑問を持っている方は多いと思います。
日々あらゆる場所で仮想通貨に関する情報が発信されていますが、その中で「仮想通貨なんてギャンブルと同じだ」という意見を耳にすることがあります。
そこで本記事では「仮想通貨は本当にギャンブルなのかどうか」ということについて説明していきます。
具体的には、
・ギャンブルとはそもそも何か
・投資と投機の違い
・仮想通貨がギャンブルと言われる3つの理由
という順で説明していきます。
この記事を読んでいただければ、仮想通貨の実態について「本当に正しい」情報を知ることが出来ます。
2、3分ほどで読める内容となっているので是非最後まで読んでみてください!
目次
ギャンブルとは何か
はじめに「ギャンブルとは何か」というところから説明していきましょう。
ギャンブルとは胴元が参加者から集めたお金をみんなで奪い合うゲームです。
この時、胴元は集めたお金から手数料としてガッツリお金を徴収していきます。
例えば、ギャンブルの一種である「宝くじ」では「客から集めたお金の55%を胴元が徴収して、残り45%を振り分ける」という構造になっているはご存知でしょうか。
この宝くじのように、胴元が手数料を抜くことで「参加者が賭けたお金の総額」より「参加者に還元されるお金の総額」が少なくなるゲームのことを“マイナスサムゲーム”と呼びます。
つまり、ギャンブルとは「胴元が儲かる」「マイナスサムゲームである」という2つの特徴を持っているのです。
では、仮想通貨の場合はどうなのでしょうか。
仮想通貨はギャンブルではない
結論から言うと、仮想通貨はギャンブルではありません。
なぜなら、仮想通貨には胴元が存在せず、加えて仮想通貨はゼロサムゲームだからです。
どういうことか順を追って解説していきます。
仮想通貨は胴元がいない&ゼロサムゲーム
仮想通貨にはギャンブルのように「胴元」と呼ばれる存在がいません。
ビットコインなどの仮想通貨は基本的に板取引と呼ばれる方法で売り買いされます。
板取引とは、売りたい人と買いたい人が直接マッチして売買する取引方法です。
板取引ではユーザー同士が直接やり取りするため、胴元がいるギャンブルとは構造が異なります。
また、板取引での仮想通貨の売買は「参加者が入れたお金」と「還元されるお金」がほぼ同じになります。
この仕組みをゼロサム・ゲームといいます。
・ギャンブル →「胴元がいる」「マイナスサムゲーム」
・仮想通貨 →「胴元がいない」「ゼロサムゲーム」
ということになるので「仮想通貨はギャンブルではない」と言うことができるわけです。
では、仮想通貨は一体なんなのでしょうか。
仮想通貨は「投資」であり「投機」
仮想通貨はギャンブルではなく「投資」や「投機」です。
投資と投機の違いは以下のようになります。
投資=対象の成長を願いつつ、長期目線でリターンを狙う行為
投機=対象の成長は考えず、短期目線でリターンを狙う行為
この定義でいくと、仮想通貨で長期目線でリターンを狙っている人は「投資」、短期目線のリターンを狙っている人は「投機」ということになります。
もう少し噛み砕いた言い方をすると、
・仮想通貨の非中央集権的な思想に共感している人=投資
・仮想通貨の未来はどうでもいいからとにかく儲けたい人=投機
ということになります。
このように、仮想通貨は考え方によって「投資」と「投機」の2種類に分かれるのです。
なぜ仮想通貨はギャンブルと言われるのか
仮想通貨がギャンブルでないことは分かりましたが、ではなぜ「仮想通貨はギャンブルだ」と言う人がいるのでしょうか。
ここを紐解いていくと仮想通貨の黒歴史を知ることができるので、もう少しお付き合いください。
理由1:値動きが激しいから
仮想通貨がギャンブルと言われる理由の1つ目は「値動きが激しいから」です。
2019年現在は価格変動が落ち着いている仮想通貨ですが、2017年末のバブル時にはあらゆる仮想通貨の価格が乱高下していました。
当時は「+80%になったと思ったら、次の日は-50%、そして次の日また+70%」なんて値動きがあらゆる仮想通貨で起こってました。(あれはあれで楽しかったです笑)
主に株や為替トレードをしていた人達は当時の値動きを見て「仮想通貨なんてただのギャンブル」と言っていましたが、上の事例を考えるとこの意見も納得できますよね。
前項で説明した通り仮想通貨はギャンブルとは性質が異なりますが、バブル時の激しい値動きから「仮想通貨=ギャンブル」というイメージが付いてしまったのだと考えられます。
理由2:よく分からない草コインやICOが乱立したから(黒歴史)
2つ目の理由は「よく分からない草コインやICOが乱立したから」です。
2017年頃、仮想通貨は以下の3つに分類されていました。
・ビットコイン
→最初に誕生した仮想通貨。仮想通貨の王者。
・アルトコイン
→イーサリアムやリップルなど。ビットコイン以外の主要仮想通貨
・草コイン
→知名度も時価総額も低い仮想通貨。詐欺目的の通貨も沢山あった。
バブル時はビットコインやアルトコインだけでなく、使い道がはっきりしていない草コインにも大量のお金が流れ込みました。
この画像の白丸の部分がいわゆる「草コイン」と呼ばれるもので、四角の大きさは当時の時価総額の大きさを表しています。
いつ無価値なるか分からない草コインでも、お金をつぎ込む人達が大勢いたので「やっぱり仮想通貨ってギャンブルだよね」と言われてしまいました。
さらにさらに、当時はよく分からないICOにも大量のお金が集まっていました。
ICO(イニシアコインオファリング)とは、新規プロジェクトが発行した仮想通貨を、先行公開して売り出すという資金調達方法です。
かんたんに言えば「やりたいことがあるけどお金ないから、僕たちが作った仮想通貨に値段をつけて買ってください」という資金調達方法です。
ICO自体は悪い方法ではないのですが、これに便乗して「それっぽいビジョンを語り、売り抜け前提でICOをする」という悪い連中が登場しました。
そして、こんな連中が発行する謎のICOコインでもみんなが大金をはたいて買いました。
なぜなら、当時はICOで限定販売された仮想通貨が取引所に上場すると価格が10倍とかになっていたからです。
そのため当時は「詐欺って分かってるけど、どうせ売って儲かるから買う」という人もいました。
こんな状態だから「やっぱり仮想通貨なんてギャンブルじゃん」となってしまったわけです。
理由3:みんな仮想通貨が何かよく分かっていなかった
これは完全に筆者の考えですが、仮想通貨がギャンブルと言われたのは「結局多くの人が仮想通貨が何か分かっていなかったから」だと思います。
私達が普段”ギャンブル”という言葉を使う時は、賭けという本来の意味以外にも「危険で怖いもの」というニュアンスを含んでいます。
人は「分からない状態が最も怖い」と感じる生き物なので「仮想通貨→よく分からない→怖い→ギャンブル!」という方程式が頭の中で出来上がってしまったのだと思われます。
2017年末は有識者を含め多くの人がブロックチェーン技術や仮想通貨が何なのかをしっかりと理解していませんでした。
そんな中で、バブルが起き連日ニュースで「ビットコイン」「億り人」「主婦が1000万円」などのワードが飛び交い、世間から大きな注目を集めました。
仮想通貨がギャンブルと言われたのは、注目を集めたものの、仮想通貨が何かを知っている人が少なかったからではないでしょうか。
まとめ
・仮想通貨=板取引でユーザー同士で売買するゼロサムゲーム-
・仮想通貨は「投資」か「投機」(人によって変わる)
–仮想通貨がギャンブルと言われる理由–
①価格変動が激しかったから
②謎の草コインやICOにお金が集まったから
③仮想通貨が何か理解していない人が多かったから
仮想通貨やブロックチェーン技術は「AIや5Gと並ぶような発明」とまで言われています。
今回は仮想通貨の悪いところを中心に話してきましたが、当然ながら仮想通貨がここまで騒がれているのには理由があります。
以下の記事では、仮想通貨の凄さについて説明しているので「なぜ仮想通貨が注目されているのか知りたい」という方はしっかりと目を通しておきましょう。
詳しくはこちら!
以上、最後まで読んでいただきありがとうございました!