先週の経済動向のおさらいと今週の注目イベントから考えるマーケット市場【2021年5月2週目】
   公開日 : 2021/05/12

先週の経済動向のおさらいと今週の注目イベントから考えるマーケット市場【2021年5月2週目】

Crypto Times 編集部

ブロックチェーン専門メディアCRYPTO TIMES編集部です。CRYPTO TIMESのニュース、コラム、インタビューなど全ての編集を行っています。 元エンジニア出身なので、ブロックチェーンのノードを建てたり、簡単なスマコンの実装まで対応できます。Twitterもよろしく。

ct analysis

先週の米国市場動向と今週の注目イベントから、暗号資産市場への影響を考えていきます。

先週(5月1週目)の動向

5月1週目の動向として、イエレン米財務長官が今後の財政出動の際に米景気の過熱を抑える為、いくらか金利引上げが必要になるかも知れないと発言したことで、株価の値崩れが起きました。

イエレン氏はその後発言の意図を釈明し、現FRB議長のパウエル氏が金利引上げは時期尚早であると発言、市場の動揺の火消しに動くなどやや混乱がありました。

注目すべきは前FRB議長であるイエレン氏が未だFRBへの影響力を持っており、少なくとも金利引上げの時期については現FRB議長であるパウエル氏と意見を違えている可能性があるという点です。

市場では2023年以降の金利引上げが既定路線ですが、これが早まれば市場にとってはネガティブサプライズとなるでしょう。この金利引き上げの発言により株価に引きずられるように、暗号通貨市場の価格もBTCを始めとして、全体的に落ち込みが見られました。

その他のイベントでは、4月の雇用統計が注目を集めました。好調だった3月と打って変わり、非農業部門雇用者数が予想値の97万8000人を大幅に下回る前月比26万6000人増にとどまり、失業率も若干上昇しました。

しかしこれは、失業保険上乗せによる就労意欲の低下が原因であり、金融引締めに舵を切れる状態ではない、つまりは金融緩和の継続期待との見方が強まり、結果株価の下支え要因となりました。

現在の米国においては、アップルなど大手ハイテク企業の決算は良好であるものの、株価は伸び悩んでいます。「インフレの足音」「テーパリング(量的緩和の縮小)可能性」におびえる投資家が増えている証左であり、金利動向に関する発言から目が離せません。

実態経済の堅調振りを既に市場が織り込み済である一方、ネガティブサプライズには敏感に反応し、株価急落もあり得る状態です。おそらくFRBなどが何かしらの声明を出して火消しに動くことが予想されますが、一時的な下落はあり得るでしょう。

今週の予定

12日(水) 米CPI(消費者物価指数)

将来的な利上げシナリオが確定しており、期待インフレ率が高まる中、足元のインフレ率がどの程度で推移しているかに注目が集まります。予想値は3.6となっています。最近の動向を見るに、仮に予想値を超えてインフレ圧力が強まったとしても、雇用と物価両面の安定を掲げるFRBが早期の利上げを示唆することは考えにくく、大きな影響はないでしょう。

14日 米小売売上高

米国の国内総生産(GDP)の約7割を占める個人消費の代表的な指標です。予想値は1.0となっています。今のところは予想を上回れば景気が強い、下回っても金融緩和の継続と捉えられ、株価下支えの要因になると思われます。

暗号資産市場への影響

GAFAMや最近上場を果たしたコインベースなどを構成銘柄とするナスダック総合指数の動きへの影響を追っていけばよいと考えます。ダウ平均やS&P500といった主要指数と比べてもハイテク企業が主な構成銘柄となっおり、暗号資産市場との相関も他指標と比較して高いと言えます。

4月のナスダック総合指数の動きは以下の通りです。後半は横ばい推移、RSIの値も50〜60となっており、方向感を欠いているように見えます。

繰り返しになりますが、当面の米国市場の関心事は金利動向に向けられており、これに対するネガティブサプライズが発生した際は、一時的にマナーがリスク資産から流出します。一時的ではありますが、暗号資産市場からも資金が流出する可能性はあるでしょう。

関連記事 同じライターから

同カテゴリの人気記事