フィスコデジタルアセット、Zaif譲り受けのため新株予約権付社債発行で42億円調達へ
2018/10/12・
Crypto Times 編集部
ニュース
株式会社フィスコは10日、テックビューロの仮想通貨交換所「Zaif」の事業を譲り受けるために、フィスコ仮想通貨取引所の親会社であるフィスコデジタルアセットグループが新株予約権付社債を発行し42億円を調達すると発表しました。
- 新株予約権付社債とは?
- 一定の条件で発行体の企業の株式に転換できる権利が付いた社債のこと。
- 引用元:SMBC日興証券 初めてでもわかりやすい用語集
株式会社フィスコは当該事業の譲り受けに55億円の資金が必要としており、うち42億円を新株予約権付社債から、13億円をフィスコグループの現預金及び仮想通貨から支出するとしています。
新株予約権付社債は第三者割当にて行い、イーフロンティアに2億円、ヴァルカン・クリプト・カレンシー・フィナンシャル・プロダクツに11億円、カイカに29億円をそれぞれ割り当てると発表しています。
上記3社はいずれもフィスコのグループ企業で、迅速に「Zaif」の利用者を保護するため、募集に時間がかからないように選定したと説明しています。
今回の発表ではテックビューロの直近3年間の経営状況も明らかされており、平成30年度3月期にいたっては19億7800万円の赤字と同社の経営がかなり厳しかったことも判明しました。
テックビューロが不正アクセス後に金融庁より受けた業務改善命令は、事業譲受けにあたりフィスコが業務改善計画の遂行を継続すると発表されました。
また、Zaifが取り扱う仮想通貨の種類は、事業譲渡後も変更されないということも明らかになりました。
なお、これまで主な利用者が法人であったフィスコは、仮想通貨交換業界において多数の個人利用者口座数を有する「Zaif」の事業譲り受けることにより、利用者基盤が強化できるだろうと説明しています。