イタリア中央銀行総裁「世界の中央銀行は仮想通貨発行の準備ができていない」

イタリア中央銀行総裁「世界の中央銀行は仮想通貨発行の準備ができていない」
この記事の3つのポイント!1.イタリア中央銀行総裁が中央銀行は仮想通貨発行の準備ができていないと発言
2.同行総裁はCBDCが通貨の管理コストを削減すると主張
3.同氏はCBDCについて研究を続けることにメリットがあるとした

記事ソース:Coindesk

イタリア中央銀行の総裁は今週木曜日に、短期的には世界の中央銀行は仮想通貨発行に関して準備ができていないと発言しました。

イタリア中央銀行総裁は仮想通貨の欠点を指摘

イタリア中央銀行の総裁を務めるFabio Panetta氏はルイージ・ボッコーニ商業大学で開かれたSURFBAFFI CAREFINによるカンファレンスの場において、基調講演を行いました。同氏は中央銀行が仮想通貨を発行する可能性について述べ、ビットコインのようにブロックチェーンを下支えするコンセプトについても言及しました。

Panetta氏は講演の冒頭で以下のように述べました。

「中央銀行発行の仮想通貨(CBDC)は中央銀行の責任の元で、彼らの資産によって裏付けされるべきだ。それは、中央銀行の信頼性によって支援され、究極的には法によって支援されるべきだ。一方で、仮想通貨資産の責任は誰にも所属しない。それらは一切の資産によって価値を裏付けされている訳ではなく、明確な運営の仕組みも明らかにされていない。CBDCの価値が仮想通貨のように過度のボラティリティに苦しむことはないだろう。」

しかし、CBDCが政府の金融政策に基づいた介入によってボラティリティに苦しむという調査結果が最近多く見受けられます。

CBDCのメリットとデメリット

今回の講演の中で、Panetta氏はCBDCの欠点についてはあまり触れなかった一方で、CBDCが既存の法定通貨に比べて、通貨の管理コストを下げるという点を強調しました。

 「CBDCは完全な分散型の通貨であるため、通貨を保管するのにかかるコストは極限まで抑えることが可能である。」

また、Panetta氏はCBDCの匿名性に関して、銀行が顧客の取引履歴を確認し、信頼性を確かめる為に、CBDCは匿名性を持つべきではないとする見解を示しました。

長期的な目で見れば答えは不明なままですが、Panetta氏はこれらの問題に対して研究を続けることはメリットがあると肯定し、デジタル通貨自体には賛成的な姿勢であることを明かしました。

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