
専業トレーダーえむけんの仮想通貨市場分析!【1月5日】

Crypto Times 編集部
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新年、明けましておめでとうございます!CRYPTO TIMESをご覧の皆様お久しぶりです。
本日より、毎月5日15日25日と仮想通貨市場の解説をさせていただく運びに成りました、専業トレーダーの「えむけん @BinaryMkent」と申します。
ザックリではありますが、本連載では「テクニカル分析に基づき、BTCならびにアルトコイン市場を紐解いていこう」といった趣旨になります。
コレを元にテクニカル分析のノウハウを吸収するもよし、自分の分析と照らし合わせて参考にするもよし・・・。なるべくわかりやすさに重きを置いてお話ししていきますので、是非最後までお付き合いくださいね。
目次
はじめに
本連載では以下のような流れで相場分析を行っていきます。
- BTCチャートの分析(長期)
- 時価総額やドミナンスの分析
- 主要アルトコインの動向
- 総評(まとめ)
この4点を元に市場の流れを読み解いていきます。(地合いによって見るポイントも変わってきますが、大体これらを参考に分析していきます)
それでは早速、初回の分析に参りましょう!
BTCチャートの分析
画像は「BitMEX」のBTCチャート(日足)です。ざっくり振り返っていきましょう。
まず、上値が重いときに現れるチャートパターン「ディセンディングトライアングル(青ライン)」を形作り、それを11月中旬に下抜けました。
その後大きく下落したものの現在は下げとまり、3150ドル~4000ドル周辺で保ち合いを形成しています。よってここからは、「この保ち合いを上に抜けるのか?」、それとも「下に抜けるのか?」が非常に重要になってきます。
もう少し拡大して、「現状の保ち合い」について、もう少し詳しく分析してみてみましょう。
こちらは先ほどの日足を4時間足にしたものです。
ここで見てもらいたいのは、「①200SMA(橙色)」と「②かつてのサポートライン(黄色)」、「③出来高」の3点です。
かつてのサポートライン(黄色)
これは今ではレジスタンスラインですね。12月からの推移を見た感じでは、この黄色ラインが「現状の保ち合い上限」として機能していると思われます。つまり、「コレを抜ければ、市場の目線が上に切り替わる可能性も大きい」というわけですね。
ちなみに、コレを上抜けることが出来れば、「逆三尊」という買いのチャートパターンの成立になります。
200SMA(橙色)
これは、「単純移動平均線の設定期間200」のことですね。
この200SMAは、株や為替、もちろん仮想通貨でも、多くのトレーダーが参考にしている指標です。白□部分を見てみると、トレンドでもレンジでも200SMAが売買基準の1つになっている様子が伺えます。
そして現在、レートはその200SMAの上に位置しています。つまり、「ここから先、4時間足200SMAを下抜けずに耐えるか?それとも下抜けるのか?」というのが非常に重要になってくるわけです。
先の黄色ラインと合わせて考えると、現状の保ち合いは「200SMA(下限)と黄色ライン(上限)の保ち合い」と判断できます。
出来高
最後に出来高です。これは、「そのポイントでどれだけ取引されたか?」ということを表します。つまり、出来高が多ければ、それだけ市場が注目しているポイントであり、出来高が少なければ、あまり注目されていないポイント、ということになります。
それでは、現状の出来高を・・・・・・、ち、ちょっと少なすぎますよね。
状況的には、無事逆三尊の右肩も作れたわけですから、もっとガツガツと買いが出てきてもおかしくありません。なのに、出来高はどんどん減少してきています。これは個人的にはこれが一番不安です。なぜなら、同じような状況をつい最近見たからです。
これは、同4時間足のディセンディングトライアングル終盤をズームしたものです。このときの出来高に注目して見てください。
矢印のように、ディセンディングトライアングルを上抜けて大きく目線が変わる可能性があるにも関わらず、出来高はどんどん減少しています。そしてその後、大きく下落・・・。
そして現在も同じように、逆三尊が成立して大きく目線が変わる可能性があるにも関わらず、出来高は減少傾向にあります。
BTCチャートの総評
以上3点をまとめると、
「現状は、4時間足200SMA(橙色)とかつてのサポートライン(黄色)のレンジ。出来高が減少傾向にあるという点を加味すると、やや下目線優位。」と判断できます。
しかし、だからといって上昇の見込みがないわけではありません。
ここから一度200SMAを下抜けし、それが下ヒゲをつける展開となれば、突っ込みSの損切りも巻き込めます。そうなれば、出来高の伴った黄色ラインの上抜けも十分可能になってきます。
BTC単体では以上のように分析しています。それでは次にアルトコインの動向も踏まえて分析してみましょう。
ドミナンス分析
ドミナンスとは、時価総額と各主要コインの時価総額を元に、「どのコインが市場の何%を占めているのか?」を表す指標です。
つまり、ドミナンスが上昇していれば、「そのコインが買われている」と判断でき、ドミナンスが下降していれば、「その通貨が売られている」と判断できます。
そして、こちらが現在のドミナンスです。
これを見ると、「BTCドミナンスが減少している」、そしてそれと同時に「ETHドミナンスが上昇している」ということがわかります。つまり、市場のお金がBTCからETHに流れているわけです。となると、今後の動向を見るに当たって、ETHのチャートも無視はできなくなってきます。
主要アルトコインの動向
今回はドミナンスが大幅に上昇していたETHチャートを見てみましょう。
こちらは、bitfinexのETH/USDチャート(日足)です。
大体BTCと似たようなチャートですが、1つ大きく違う点があります。それが「出来高」です。
BTCは、出来高が非常に少なく、さらにそれも減少傾向にありました。しかし、ETH/USDは出来高も非常に多く、活発に取引されている様子が伺えます。
そして先ほどお話ししたように、出来高が多いというのは「それだけ注目されている」ということです。つまり、出来高が多ければ、ラインブレイク時にしっかり買われたり、ライン上で売られて綺麗に反転したり…とトレンド転換の判断がしやすくなるわけです。
であればここから先は、わざわざ出来高が少なく判断が難しいBTCチャートではなく、ETH/USDチャートを参考にラインブレイク(トレンド転換)の判断をするのがもっとも合理的だと思われます。
総評(まとめ)
長くなってしまったので、ここらでまとめに入りたいと思います。
- BTC単体では出来高に不安
- ドミナンスはBTC⇒ETH
- 出来高◎なETHがBTCを引っ張る展開
- 現状のBTCを支えているのはETH ⇒ ETHが垂れれば、BTCが現物主導で売られる可能性
- ここからはETHを基準に押し引き推奨
大体こんな感じでしょうか。
最近はビットコインFXを中心にトレードする人も増えてきましたが、ビットコイン価格は現物あってのものです。その分析の際には、目の前のビットコインチャートだけでなく、「ビットコイン現物が投機目的であれ、必要とされているのか?」という点も見逃しちゃいけないと思うわけです。
実際に、アルトコインが全体的に盛り上がる相場では、アルトコインを買うためにビットコイン現物が買われるので、ビットコインの価格も現物主導で上げていきますよね。
そういった面も踏まえて分析を進めていくと、より精度も上がりますし、アルトコイン投資をしていても市場全体の動きを見ているわけですから、逃げ遅れることなく、利益を持ち帰れるようになります。
長くなってしまいましたが、今回はここまでにさせていただきます。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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