兼業トレーダーえむけんの仮想通貨市場分析!【10月26日】
Crypto Times 編集部
みなさん、こんにちは!えむけん(@BinaryMkent)です。
先月からの2000ドル近い下落を続けていたビットコインですが、昨日今日でそれを全戻しする強烈な上昇を見せ、久しぶりに「これぞビットコイン!」といった値動きになりましたね。私も往復で取れたのでウハウハです笑
さて、そんな上下に激しく動いたあとではありますが、それらを踏まえて今後どういった動きを見せてくるのか?、今回も分析・考察を進めていこうと思います。
それでは、早速BTCの分析から進めていきましょう。
目次
BTCチャートの分析
BTCチャート(長期)
こちらが、現在のBTC(日足)になります。
少し遡って見てみますと、前回高値圏にてディセンディングトライアングルの形成・成立後、調整相場が本格化し、市場は一気に売り優勢へと傾きました。
その後、前回記事でも支持価格帯としてご紹介した7400ドルに到達。のち7400ドルから、一時10000ドル周辺まで、2000ドル幅以上の急騰を見せました。
改めて見ると、本当に恐ろしい値動きですよね笑 しかし、ボラティリティの上昇はビットコインが再び世間の注目を浴びるきっかけにもなり得ます。今のうちにしっかり現状把握や展開予想などを行い、今後のチャンスを逃さないように準備しておきましょう。
BTCチャート(中期)
こちらが中期チャート(4時間足)になります。
見ていただければわかる通り、直近で大きな上ひげをつけてしまっておりますし、現状抵抗帯(レジスタンス)が複数重なるポイントにて推移している為、今後の展開に対する判断が非常に難しい状況にあります。
その為今回は、先ほどの日足解説同様、再度4時間足でもここまでの流れを分析・考察し、テクニカル的な側面よりもトレーダーの動きなどを元に、現状の相場状況・今後の展開について考察していこうと思います。
まず、先ほども触れたように高値圏でディセンディングトライアングルを形成・成立し、7700ドル周辺まで大きく下落しました。その後、底値を基準にした青チャネルを形成し、緩やかではありましたが、着実に上昇を続けていきましたね。
しかしその後、この青チャネルを下抜け、再度直近安値更新に向けて下落を始めてしまいます。チャネルの下抜け後、なんとか一時は戻したのですが、これまでサポートラインとして機能してきたチャネル下限が今度はレジスタンスとなり、これを機に再度大きく戻り売られてしまいます。
昨日〜本日の上昇前の下落では、おおよそこのような流れで展開されてきました。そして、これらを元にしますと、テクニカルのセオリー通りに動いた場合、「以下の2点にショートポジションが集中してるのでは?」と考えられます。
- ディセンディングトライアングルの下抜け(9400ドル)
- 青チャネル下限でのリターンムーブ(8000ドル)
これらを踏まえますと、昨日〜本日の急騰を通して、「上記のショートポジションらはすでに撤退(損切り)されている」と考えるのが妥当です。(すでに損益分岐点を大きく割っているので)
つまり、現状は9400ドルの下抜けで撤退したロングポジション、それと同時に新規で入ってきたショートポジションも撤退…と、「燃料不足状態(既存ポジションの不足)」だと考えられます。
これを踏まえますと、今後は再度ポジションが偏り始めるまでは現価格帯(黄色□)にて停滞を見せ、ここでのポジション偏りを燃料に、再度中期の流れを決める初動へと展開されるのでは?と見ています。(いわゆるシンプソンチャートになると思われます)
では、これらを元に現状から考えられる今後のシナリオ、その考察に移りましょう。
BTCチャートの総評
さて、それではBTCチャートについてまとめていきましょう。今回は現状の推移が際どいポイントということもあり、下記以外の展開も十二分に考えられますので、あくまで参考程度に見ていただけますと幸いです。
- 押し目を作り、緑チャネル上抜けへ
⇒8500ドル周辺が押し目候補か? - 押し目作れず、再度緑チャネル下限へ
⇒チャネルセンターライン(白)を参考に戻し判断
正直、現状の状況からは上下どちらの可能性も考えられる為、そもそものエントリーを控え、様子見に回るのが得策でしょうね。(私も、しばらくは現状のポイントでの停滞を見守り、次の大きな動きに備えるスタンスでいこうと考えております。)
では、次にアルト市場を分析していきましょう。
ドミナンス分析
ドミナンスチャートに関しては、「Trading View」を参考することにしております。(外部リンク:https://jp.tradingview.com/markets/cryptocurrencies/global-charts/)
やはり、あれだけの大きな上昇ですから、BTCのドミナンスは急上昇していますね。それに伴い、主要アルトのドミナンスも軒並み下落しておりますから、「BTC→アルトへと資金が流れている」と判断するのが妥当だと思われます。
では少し拡大して見てみましょう。
ここまで好調をキープしていた「ETH」「XRP」でしたが、直近の資金流入先であったのもあり、資金抜けが顕著に出ていますね。また、「Tether」についても、新規発行などの背景もありましたが、BTC下げ相場に対する不安視による資金流入があったのもあり、BTCの急上昇と同時期にドミナンスも大きく下落していますね。
少し気になる通貨としては、BCHABCやBTCSVなどのビットコインHF通貨でしょうか。どちらもドミナンスは1〜2%前後と、主要通貨の中でも比較的占有率が低い通貨ではありますが、「ビットコイン好調期に上昇を見せるアルトコイン」というのは貴重ですし、何よりも投機対象にする場合には、BTC枚数が増えるだけでなく、BTC単価も上昇しますから、相乗効果で大きな利益にもなり得ます。
なので今後、BTCがさらに上昇した時のことを想定して、「BCHABC」「BCHSV」についてもBTCと並行して見ておくと良いかと思います。(BCHSVについては、比較的出来高も少ないので、BCHABCに比重を置いて分析しておくのが良いと思います)
主要アルトコインの動向
やはり、全体的にアルトからの資金抜けが激しいですね。
また、先ほど取り上げたBCHABC(オレンジ)についても、BTC上昇と同時期に大きく上昇したにもかかわらず、その後大きく反転下落してしまっております。恐らくBCHSVよりも占有率が高いだけあって、塩漬けホルダーも多く、その分上値も重くなっているのでしょう。
ということで今回は、アルト市場の中心でもある「ETH」と「XRP」、「BCHABC」の3通貨をピックアップして分析を進めていこうと思います。
では、早速それぞれの通貨について分析していきましょう。
ETH
現状、このような長期間にわたる青レジスタンスライン、0.025の抵抗帯(白ゾーン)を超えれずにくすぶっておりますが、ここらで押し目さえ作れれば、これらのレジスタンス突破も視野に入ってきそうですね。
それでは、少し拡大して見てみましょう。
4時間足で見てみると、現在ちょうどその押し目候補である0.0195の支持帯周辺(黄色ゾーン)かつ半値ポイント、と押し目を作るのであれば、絶好のポイントだと思われます。(書きながらロング入れてみました笑)
ただ、ここで押し目を作ったとしても、その後「三尊展開になってしまう可能性もある」という不安要素もあるため、そこまで大きなリスクを背負うべき状況ではないというのも確かですね。
XRP
現状としては、このように直近ぐんぐんと上昇しているものの、長期の移動平均線(200SMA)にそれを阻まれてしまっている、といった状況ですね。
これを超えれるとなると、また少し雰囲気も変わってきそうですが、それもこれもここで押し目を作れるか次第です。では、少し拡大して見てみましょう。
日足の200SMA接触後、大きく下落してはいますが、現状直近の上昇トレンドの高値を結んだレジスタンスを基準にしたチャネル(青)の下限周辺にて推移しており、ETH同様に「ここで押し目を作れるか?」といった状況です。
直近に、SWELL 2019(11/7~8)が開催されるという背景もあるため、個人的にはここらはまだSWELL事実売りよりも期待買いが湧いてくるので、少なくとも一旦は耐えるんじゃないのかな?と思っています。(こちらについても先ほどロングを入れてみました)
SWELLの日程や登壇イベントについては、下記記事をご参考ください。
参考記事:『Ripple(リップル)主催カンファレンス「SWELL 2019」の登壇イベントが一部公開済』
BCHABC
ETH、XRPほどの力があるわけではないので、本来であればそこまで注目しておく必要はないのですが、今回BTC急騰時にも売られることなく、むしろ買われたという点が少し気がかりです。(詳しくはありませんが、マイナー関連での動向などがあったのかもしれませんね)
チャート的には、レジスタンスライン(白)を上抜けたものの、抵抗帯に上昇を阻まれて反転下落。現在、上抜けしたレジスタンスラインがサポートとして機能するかどうか?といったポイントになります。
引き続き上昇するのであれば、最低でもここらでしっかり押し目を作っておかないと厳しいでしょうね。こちらについては出来高も少ないですし、現物を少量だけ買って、あまり期待せず、損切り注文だけ入れて少し放置してみようと思います。
総評(まとめ)
さて、それでは最後にまとめに入りましょう。
- BTCは黄色ゾーンで停滞の可能性
→今後の方向性はここでのポジションの偏り次第 - BTCが停滞なら、BTC建アルトが◎
→ヘッジが難しいので、ロット調整は慎重に - 主要アルトは、「押し目を作れるか?」に注目
→特にSWELLを直前に控えたXRPの動向に注目
だいたいこんな感じでしょうか。
前回も記事でも「アルトを触る際には、BTCショートで最低限のリスクヘッジを…」、とお伝えさせていただきましたが、今回の場合「BTCが上昇した場合は、アルトは下落」「BTCが下落した場合は、アルトも下落(?)」の可能性があるため、ややヘッジポジションに迷うところですね。
とはいえ、メインポジションとヘッジポジションとで二重損失になってしまったら元も子もないので、今回のような状況であれば、無理にヘッジするのではなく、ヘッジを立てれない前提でのロット調整が非常に重要になってくると思います。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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