米ARK Invest、ビットコインの最新レポート公開|経済指標では一部後ろ向きな見通しも

米ARK Invest、ビットコインの最新レポート公開|経済指標では一部後ろ向きな見通しも

米投資会社ARK Investがビットコインに関する11月のレポートを公開し、一部の経済指標において後ろ向きな見通しを持っていることを明かしています。

同社は、ビットコインホルダーに直接関係する指標となる、ビットコインのマイニング難易度やアクティブユーザー、長期保有者の保有量等の増減においてポジティブな見通しを表明。200週平均移動線や期間別のビットコイン供給量の推移を示すチャート等においても同様の見解を示しています。

経済の状況からビットコイン市場への影響を示す指標として、ARK Investは下記4つの指標を採用。

  • Gold-to-WTI-Oil Ratio(金/原油比率)
  • US Nonfarm Workweek(非ファーム部門の労働週間数)
  • New Homes Sold Median Sales Price(新築住宅価格の中央値)
  • Fed Funds Futures(フェデラル・ファンド金利先物)

1オンスあたりの金の価格を1バレルあたりのWTI原油の価格で割ることによって計算される”Gold-to-WTI-Oil Ratio”は、昨今金の価格が上昇し石油の価格が下落している影響から上昇を続けており、これに対して同社は、安全資産(金)への退避を行う人が増加していること、石油下落は経済状況が悪くなっていることを意味しているとし、ビットコインに関してはネガティブな姿勢をとっています。

金/原油比率の推移:画像引用元:macrotrends.net/

経済状況を把握するために利用される新築住宅価格の中央値の指標に関して、今年10月に前年比-18%を記録しており、これは2008-09年の大金融危機時に記録された15%の低下を上回っている点などから、経済状況は悪化しておりビットコインへ回す資金の減少が予想されることがからネガティブな立場を取っています。

Fed Funds Futuresに関しては、金利は一時的に下がっていくことが示されたため、リスク資産とみなされるビットコインにとってはポジティブな見解が示されています。

申請中の現物型ビットコインETFの進捗

ARK Investは21 Sharesと共に米国証券取引委員会(SEC)へ現物型ビットコインETFの承認案を申請中で、先日両社は、ETFの管理手数料として0.8%を要求するよう提案を修正しました。

21 Shares共同創業者オフィリア・スナイダー氏によると、仮想通貨ETFでは全てのプロダクトで異なるプロバイダーを導入する必要があるため、それが運用コストの増加に繋がっているとしています。*米国上場ETFの平均管理手数料は0.54%

引き続き米国の経済状況やビットコイン市場の動向に注目が集まります。

関連:ビットコインETFの進展について、21Shares共同創業者がコメント

記事ソース:ARK Invest レポート


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