ラガルド総裁退任へ、欧州のトークン化金融はどこへ向かう?
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欧州中央銀行(ECB)のクリスティーヌ・ラガルド総裁が2027年2月7日に退任することが、10月29日に発表されました。後任は発表されていません。その前日の10月28日には、ユーロシステム(ECBとユーロ圏各国の中央銀行)が、トークン化された金融市場の基盤づくりを目指す「Appia」構想について意見募集の結果を公表しました。基盤の設計は決めないまま、2028年までに青写真を示す予定です。
最大の論点は中央銀行マネーによる決済をどのネットワーク上で提供するかです。単一のネットワークに集約すれば流動性がまとまって効率が上がる一方、特定の技術や事業者への依存が強まるとの懸念が寄せられました。複数のネットワークを認めれば競争は保たれますが、相互運用性がなければ資金や担保が分断されるおそれがあります。
多くの回答者は透明な基準を満たす限られたネットワークで中央銀行マネーを使えるようにする案を提案しました。ただし報告書は複数のネットワークで中央銀行の管理を保てるかについては、なお検証が必要としています。
一部の基盤はすでに動き出しています。分散型台帳技術(DLT)を使う市場基盤とユーロシステムの決済システムをつなぐ「Pontes」は2026年9月21日に稼働しました。ECBのチポローネ理事は10月29日の講演で、2027年半ばまでに稼働時間を大幅に延ばし、2028年には24時間365日の運用を目指すと説明しています。ユーロシステムは2026年3月30日から、DLTを使う証券集中保管機関で発行された市場性資産を、担保として受け入れています。
意見募集ではトークン化預金やユーロ建てステーブルコインが、中央銀行マネーを補完し得るとの見方も示されました。2027年には分野をまたぐ試験や関係者向けの新たな募集も予定されています。総裁の交代をはさみ、欧州のトークン化金融の設計がどの方向に進むかが注目されそうです。
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