日本マネー最大210億ドルで米半導体工場|5500億ドル投資で初か
よきょい
米半導体受託生産大手のグローバルファウンドリーズは10月14日(米国時間)、日米間の投資イニシアチブのもとで、ニューヨーク州マルタの拠点に建設される新工場2棟の技術提供者兼運営者に選ばれたと発表しました。
資金規模は最大210億ドルで投資資金は日本側が拠出し、同社は技術や製造ノウハウ、運営能力を提供します。1棟目には約100億ドルを投じて300mmウエハー対応の工場を建設し、2029年の稼働を見込んでいます。2棟目にもさらに約100億ドルを充てる計画です。
同社によると、1棟目は完全稼働時に年間約90万枚(300mmウエハー)の生産能力を米国に追加し、2棟目もほぼ同規模になる見通しです。建設予定地は許認可を取得済みで、2026年内の着工を予定しています。同社はCHIPS法(米国の半導体補助金制度)の既存の補助のうち9億5500万ドルを、シリコンフォトニクスや先端パッケージングなどへ振り向けることでも米商務省と合意しています。
背景には2025年の日米貿易合意があります。日本は米国が日本製品の大半に課す関税を15%に抑える見返りとして、5500億ドルの対米投資を約束しました。これまでの第1・第2弾の計1090億ドルは、原油・ガスや鉱物、原子力・ガス火力発電などに充てられており、半導体工場が対象となるのは今回が初めてと見られています。
今回の枠組みは日本の資金で米国内の供給網を強化しつつ、日本の顧客企業や装置メーカーにも生産能力や受注の機会をもたらす構図です。一方で、どの顧客にどれだけの生産能力を割り当てるかは今後詰めるとされ、日本側の投資がどのように回収されるかも現時点では示されていない状況です。
2029年の稼働までには、需要の変動や建設コストの上昇といった不確定要素も残ります。対米投資が半導体分野でどこまで広がるかを占う、重要な案件となりそうです。
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