パブリックチェーンにプライバシーをもたらす「Partisia Blockchain」とは?|2500万$MPCのエアドロップも実施
airutosena
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Partisia Blockchainは、ネイティブにMulti-Party Computation (MPC) の計算をサポートし、プライバシーを確保した上でブロックチェーンを活用できるようにするプロジェクトです。
このプロジェクトは数年間にわたって順調に開発が進められており、過去には2,000万ドル以上の資金調達に成功しています。
上記以外にも3月19日にKuCoin , MEXC, bitfinex , gateなど複数の取引所へトークンの上場が決定している点や現在2,500万$MPCのエアドロップを実施中であるなど注目すべき点が多くあります。
この記事では、そんなPartisia Blockchainについて、以下の点から詳しく解説します。
この記事のまとめ
・Partisia Blockchainはプライバシーを保護できる
・MPCを活用
・シャーディング、BYOCなどの注目点も
・2,500万$MPCのエアドロも開催中
目次
プライバシー保護が可能な「Partisia Blockchain」とは?
Partisia Blockchainは、MPCやZK関連の計算をサポートしたプライバシー保護が可能なブロックチェーンです。
ブロックチェーンは透明性が高く、さまざまなユースケースに応用される一方で、過去に記録されたデータは広く公開され、その後変更できません。
そのため、プライバシー保護が要求されるようなケースでは、ユースケースが限られてしまいます。
Partisia Blockchainは、MPCやZK関連の計算をサポートして、上記の課題を解決可能です。
Partisia Blockchainは、スイス当局の監視下にあるPartisia Blockchain財団を中心に開発されており、財団のメンバーはMPCや暗号領域の実業家や教授といった経験豊富なメンバーで構成されています。
Partisia Blockchainの3つの注目点
・2,500万MPC配布のエアドロップを実施
・2,000万ドル以上の資金調達に成功
・Polygonと提携済
Partisia Blockchainの注目点について、上記3つの観点で紹介していきます。
2,500万MPC配布のエアドロップを実施中
Partisia Blockchainは、2024年2月から2,500万MPCが配布されるエアドロップを実施しています。
Partisia Blockchain’s exhilarating AirDrop is now LIVE, with 25 million $MPC tokens up for grabs! 🔥🎁 Your support means the world to us, and this is our way of saying thanks! 🙌
Join now ➪ https://t.co/YSEbI53uHh#MPC #PartisiaBlockchain pic.twitter.com/7LrifGIUgA
— Partisia Blockchain (@partisiampc) February 1, 2024
詳細は後述しますが、Partisia Blockchainにブリッジし、トランザクション量やアクティブな利用したユーザーなどを対象に2,500万枚のMPCトークンが配布されます。(やり方までスキップする)
複数の取引所へトークンが上場予定であることも公式発表されており、プールサイズも大きいことから大きな注目が集まりつつあります。
前述したPolygonとの提携でサポートされたPartisia Blockchain上のMATICの残高は、エアドロップの影響で6,000%以上増加しました。
2,000万ドル以上の資金調達に成功
Partisia Blockchainは、セールなどを通じて資金調達に成功しています。
2021年5月には以下のような企業から、2,000万ドル以上の資金調達に成功したことを発表しました。
- Ausvic Capital
- P2P.org
- Kosmos
- Bitscale
- Gate.io Labs
巨額の資金調達は仮想通貨の業界において注視されることが多いです。
Partisia Blockchainについても、十分な額を調達できていると言えるでしょう。
Polygonと提携済
Partisia Blockchainは、2022年5月にPolygonとのコラボを発表しました。
Announcing a major privacy collaboration with @0xPolygon, the leading decentralized Ethereum scalability solution provider. @Partisiampc is bridging our #MPC zero-knowledge smart contracts to the Polygon Network and Developers! Read more on our blog: https://t.co/UHWyLYNDBP pic.twitter.com/xYLWGoEHgk
— Partisia Blockchain (@partisiampc) May 26, 2022
Polygonの開発者は、Partisia Blockchain上で行ったプライベート計算を実行し、作成したスマートコントラクトを専用のブリッジを通し、Polygon上のアプリとリンクできるようになります。
上記によって、プライバシーを重視した計算が可能になり、新たな可能性を持つスマートコントラクトの作成ができます。
さらに、Partisia Blockchain上でのMATICのサポートも発表している点も注目しておきたいポイントです。
Partisia Blockchainの特徴や技術
Partisia Blockchainの特徴や技術について以下から解説していきます。
・MPC
・BYOC
・主要な機能と利点
・今後の開発ロードマップ
Partisia Blockchainは、サポートしてる領域や機能が多いです。そんな中で、注目したい点をいくつかご紹介していきます。
MPC
Partisia Blockchainの核となる技術の1つが、MPC(Secure Multi-Party Computation)です。
MPCとは、複数の主体がそれぞれの入力データを秘匿したまま計算が行える技術です。計算プロセス全体を通して入力データは秘密のままですが、出力される計算結果は正確なものとなります。
複数の主体間で入力データを開示したくないものの、何らかの計算を行いその結果を得たいというニーズがある場合にMPCが活用されます。
ブロックチェーン分野においては、MPCを活用することで以下のようなユースケースが可能になります。
- プラバシーを保護したスマートコントラクトの作成
- 秘密鍵の保護
- MPC計算を実行できる機能としてアプリなどに提供
Partisia BlockchainはMPCを含め、上記のようなプラバシーを重視した機能を実装、提供可能です。
BYOC
Partisia Blockchainには、BYOC (Bring Your Own Coin) と呼ばれるコンセプトを持つ機能があります。
Partisia Blockchainでは、他のすでに流動性のある通貨 (ETH・BNB・USDC) を使用して、ガス代の支払いに活用可能です。
Partisia Blockchainに持ち込まれた各通貨は、Partisia Blockchain上で使用可能なものに変換されます。各通貨はオラクルノードによって、ネイティブチェーンと一致するものであると保証されます。
主要な機能と利点
Partisia Blockchainでは、上記のような技術を含めてさまざまなものを活用して、以下のような主要な機能・特性が組み込まれます。
- Poseidon:証明可能なファーストトラックコンセンサス
- Iris:シャーディング
- Hermes:担保付きトークンブリッジ
- Athena:ZKレイヤー
- Demeter:MPC as a Service
- Apollo:パブリックとプライベートスマートコントラクト
- Mithra:信頼の市場
PoseidonとIrisは、チェーンの基盤となるコンセンサスとセキュリティ・スケーラビリティに関する領域です。
Poseidon・irisでは、BFTモデルに改良を加えたコンセンサスと、シャーディングの完全なサポートで高い処理能力を実現します。
Hermesはブリッジと相互運用性に関連する機能で、ネイティブで高いセキュリティを持つブリッジが実装されています。
Athena・Demeterは、ZK・MPCによるプライバシーを保護した計算の実行や提供に関する部分で、ApolloはMPCなどを活用したスマートコントラクトの領域になっています。
Mithraは、前述した計算や機能を提供するノードに対する新たなインセンティブに関する領域です。
各機能や領域ごとに開発の段階が存在し、徐々に実装されている予定になっています。
Partisia Blockchainのユースケース
・ランダムな数の生成
・データエコノミー
・フロントランニングの防止
Partisia Blockchainが挙げているユースケースを中心に紹介していきます。
ランダムな数の生成
ランダムな数の生成は、Partisia Blockchainのユースケースの1つです。
ランダムな数は、さまざまな場所で活用されています。
身近な例では何らかの抽選やルーレットのようなランダム性が必要な事例では、乱数が必要です。しかし、ランダムな数の生成は非常に難しく、人間であってもプログラムであってもバイアスが発生します。
また、ランダムな数を生成する主体が単一のシステムに依存している場合、腐敗のリスクも発生します。
Partisia BlockchainとMPCを通してランダムな数を取得でき、腐敗やバイアスのないランダムな数を生成可能です。
また、開発者はスマートコントラクトを活用して、上記の特性を持つ機能を各用途に合わせてカスタマイズもできます。
データエコノミー
Partisia Blockchainは、プラバシーを保護した新たなデータエコノミーを実現可能です。
現在、データエコノミーは大きな産業になっており、Partisia Blockchainによると2700億ドルを超える規模を持ちます。
一方で、SNSやWEBサービスによるデータエコノミーは、プライバシーを無視した活用や、中央集権的な管理などさまざまな問題がみられます。
ブロックチェーンを活用すると分散性の高い方法でデータを管理できますが、プライバシーは確保されません。
前述した通り、MPCを活用すると、入力されたデータを秘密にしたまま、データの計算が可能です。
上記の特性を活かし、Partisia BlockchainとMPCを活用するとプライバシーを保護したまま、分散的な方法でデータの活用ができます。
フロントランニングの防止
Partisia Blockchainでは、フロントランニングの防止も可能です。
ブロックチェーンでは、トランザクションが処理されるまでタイムラグがあり、一時的にMempoolなどに待機します。
このMempoolがフロントランニングの標的となっており、トランザクションの内容を確認し、有利な取引を行う機会を発見することに活用されています。
MPCを活用すると、トランザクションの内容を隠したまま、計算が可能です。トランザクションの詳細は、処理された後にしか分からないので、フロントランニングを行えません。
この点はDEX・DeFiの文脈で、大きく役立つと考えられます。
Partisia Blockchainの使い方とエアドロップ参加方法
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画像引用元:Partisia Blockchain
・ブリッジする方法
・エアドロの算定基準
・$MPCの概要
Partisia Blockchainのエアドロップは、ブリッジなどが条件になっているので、ブリッジの方法やトークンの概要をチェックしていきましょう。
ブリッジする方法
まず、Partisia Blockchainのコチラのブリッジを行うページにアクセスしてください。
ウォレットを接続し、さまざまな承認を要求する旨がウォレットから出てくるので、すべて承認してください。
以下のような画面が出てくるはずなので、任意の資産で「DEPOSIT」を選択してください。
(ネイティブトークン以外は、「INTERACT」から一度承認してから、送付してください)
以下のように金額を入力する画面が出てくるので、入金する額を入力し、ウォレットで承認を行います。
ブリッジできる通貨は、以下のとおりです。
- ETH
- BNB
- MATIC
- Polygon USDC
- Ethereum USDT
また、前述したBYOCがあるため、ガス代のネイティブコインなどは不要です。
エアドロップの算定基準
Partisia Blockchainは、エアドロに伴って2,500万$MPCをプールしています。
エアドロップの算定基準になるのは以下のとおりです。
- ブリッジの金額
- ガス代
- 毎日のアクティブな利用
上記のような点を考慮して、2,500万$MPCプールから各自配布されることになります。
また、公式のエアドロップページでは、コミュニティに参加することが推奨されています。
開始時期は2024年2月からとなっていますが、終了時期は不明です。エアドロップの詳細はコチラ。
$MPCの概要
$MPCはPartisia Blockchainのネイティブトークンで、ステークしたりノードへの追加報酬などに使用されます。
配布割合は以下のとおりです。
- プライベートセール:35%
- パブリックセール:25%
- エコシステム:20%
- チーム:15%
- リザーブ:5%
以下のような形で、4年間で50%程度が段階的に配布されます。
配布される$MPCは、まだ上場していません。
本来では2023年末に向けて上場できるように予定していたようですが、少々遅れが発生しているようです。
ただし、3月に上場が間近であることが旨が公表されており、今後複数の取引所へ上場される運びとなっています。
The wait is over! 🚀🔥❗ Partisia Blockchain’s MPC token will be listed on multiple exchanges soon! This milestone reflects the token’s recognition and demand in the blockchain industry. Stay tuned for updates, and read the official announcement ➪ https://t.co/4kpZUzISRq pic.twitter.com/bYDn0FwQB9
— Partisia Blockchain (@partisiampc) March 13, 2024
正確な上場日時などは各取引所からアナウンスがあると考えられるので、エアドロップと合わせて最新情報をチェックしておきましょう。
今後の開発ロードマップ
前述した通り、Partisia Blockchainが焦点を当てている領域は多岐にわたります。
そのため、各領域(ブロックチェーン・スマートコントラクト・相互運用性)ごとに開発のロードマップが公表されています。
メインネットの”フェーズ6″まで設定されており、直近の”フェーズ4″は2023年6月に、既存機能に新たな改良などを加えた”フェーズ5″は2024年6月に予定されています。
“フェーズ6″のメインネットは2025年6月に予定されており、まだ各機能の開発がすべて完了している訳ではありませんが、開発自体は進んでいます。
まとめ
この記事では、Partisia Blockchainについて、さまざまな点から解説しました。
Partisia Blockchainは、メインネットを段階的に公開しており、まだまだ開発されて機能が拡張していくプロジェクトです。
エアドロップやトークンの上場など、今後もさまざまなイベントがあり、注目点が多いと言えるでしょう。
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※本記事はPartisia Blockchainさまよりいただいた情報をもとに作成した有料記事となります。プロジェクト/サービスのご利用、お問い合わせは直接ご提供元にご連絡ください。