仮想通貨ポリゴン($MATIC)の特徴や将来性を完全解説!

2024/07/16・

さっちゃん

仮想通貨ポリゴン($MATIC)の特徴や将来性を完全解説!

イーサリアムは、トランザクションの集中時に処理の遅延やガス手数料の高騰が発生する、いわゆるスケーラビリティ問題を抱えてきました。

ポリゴン (Polygon)は、この問題の解決を狙ったレイヤー2のチェーンです。ローンチ以来比較的順調に利用が進み、数多くのDAppsやDeFiサービスによって採用されています。

  • Polygonはどんなチェーン?
  • Polygonで利用されている$MATICに将来性はあるの?
  • $MATICを購入するならどの取引所がおすすめ?

こんな疑問をお持ちの人に向けて、この記事ではPolygonチェーンとネイティブトークン$MATICの特徴と将来性を解説しました。加えて、$MATICを取引するのにおすすめの取引所も紹介しています。

最後まで読めば、Polygon($MATIC)の魅力をしっかり把握できますよ。

仮想通貨Polygon($MATIC)とは? 5つの特徴を解説!

最初にPolygonチェーンとそこで使用される仮想通貨$MATICの概要について解説します。

Polygon($MATIC)の特徴を5つあげたので、ひとつひとつチェックしていきましょう。

仮想通貨Polygon($MATIC)の5つの特徴を解説!

Polygonは高速・低コストのL2チェーン

Polygon($MATIC)のスペック
名称Polygon(ポリゴン)
提供者Polygon Labs
コンセンサスアルゴリズムPoS
ネイティブトークンMATIC
トークン発行日2019年
時価総額ランキング21位(2024年7月5日のCoinMarketCapのデータによる)
時価総額約7,000億円(2024年7月5日のCoinMarketCapのデータによる)
公式ページhttps://polygon.technology/
公式Xhttps://x.com/0xPolygon
公式Telegramhttps://t.me/polygonofficial
公式Discordhttps://discord.com/invite/0xPolygon
ホワイトペーパーMatic network whitepaper

イーサリアムは、スケーリング問題と呼ばれる課題を長らく抱えています。トランザクションが集中すると、パフォーマンス低下とガス手数料の高騰が発生するものです。

Polygon(ポリゴン)は、このスケーリング問題を解決するために開発されたチェーンです。最初にローンチした時点ではMatic Networkという名称でしたが、2021年にPolygonに名称を変更しました。

PolygonのPoSアーキテクチャ

Polygonは、イーサリアム(レイヤー1)と協調しながら動くチェーン(レイヤー2)です。

トランザクションの処理をレイヤー1の代わりに行い、詳細な処理内容を集約したハッシュのみレイヤー1に送り返すことで、セキュリティレベルを落とすことなく、ネットワーク全体のパフォーマンスを向上させます。

この技術により、Polygonで処理できる1秒間あたりのトランザクション数は7,000回にのぼります。イーサリアムが15~20回であるのと比較すると、その効果は顕著です (CoinWireの比較による)。

また、トランザクションあたりのガス手数料は$0.015を下回っており、イーサリアムの1万分の1以下におさえられます(Polygon公式ページより)。

L2チェーンの中ではトップクラスの規模を誇る

Polygonチェーンは稼働開始以来順調に成長し、2024年7月現在ではL2チェーンではトップクラス、すべてのチェーンの中でも有数の規模に至っています。

DappRadarの2024年7月4日のデータによれば、Polygonのアクティブウォレット数はすべてのチェーンの中で3位を占めており、多くのユーザーによって支持されていることがわかります。

またチェーン内で稼働しているスマートコントラクト数では、イーサリアムについで2位の規模です。L2チェーンに限れば、Arbitrum(同4位)・Blast(同6位)・Base(同8位)といった競合をおさえてトップです。

数多くのDeFiやDAppsがPolygon上で稼働

Polygon上のDeFiサービスのTVLシェア

DeFiLlamaより引用

Polygonチェーン上ではすでに数多くのDeFiサービスが稼働しています。DeFiLlamaで確認すると、AaveやUniswapなどのメジャーなDeFiサービスを含む500件近い数のDeFiがPolygon上で稼働していることがわかります。

その結果、Polygon上のDeFiサービスのTVLは、全チェーンのTVLの0.91%のシェアです(2024年7月5日時点)。

また、アクティブなDAppsの数は数万個を超えると言われており、DAppRaderのデータでも稼働しているDAppsの数ではBNBチェーン、イーサリアムチェーンに次ぐ3位にランクされています。L2チェーンの中ではもちろんトップです。

TVL(Total Value Locked)とは?
日本語訳は「預かり資産」です。DeFiサービスの規模を表す指標のひとつで、そのDeFiに預けられてロックされている金額を指します。ブロックチェーンのTVLは、そのチェーン上で稼働しているDeFiのTVLの総和を意味しています。

$MATICはPolygonチェーンのネイティブトークン

$MATICのロゴ

Polygonチェーンでの$MATICの役割
  • ガス手数料の支払い
  • Proof of Stakeによるコンセンサス形成
  • Polygonチェーンの意思決定に参加する際の投票権

Polygonチェーンでメインで使用されるトークンが$MATICです。ネットワークの名称はMatic NetworkからPolygonに変更されましたが、トークンの名称は$MATICのまま残っています。

$MATICはPolygonのエコシステムを支えるための基本的な役割を担っています。

PolygonチェーンのコンセンサスアルゴリズムはProof of Stakeです。ブロックを作成してチェーンにつなぐバリデーターは、ステーキングされた$MATICの量によって決められます

バリデーターへの報酬も$MATICです。Polygonチェーンのガス手数料として徴収された$MATICがバリデータに分配されます。

$MATICはPolygonチェーンのガバナンストークンでもあります。Polygonチェーンに関する意思決定は、$MATICの保有者による投票で行われます。

Polygon2.0に向けた開発を実施中

Polygon 2.0

Polygon2.0の主な開発項目
  • アーキテクチャのゼロ知識証明ベース(zkEVM)への改変
  • ガバナンスをプロトコル・スマートコントラクト・資金の3つに整理
  • ネイティブトークンのアップグレード:$MATIC→$POL

Polygonの提供者であるPolygon Labsは、Polygon全体のアップグレードを計画しています。

この開発プロジェクトはPolygon 2.0の名称でPolygonのコミュニティと協力しながら進められており、現在のレイヤー2の限界を超えた無制限の拡張性と統合された流動性の実現を目標としています。

開発項目の中には、ゼロ知識証明技術を適用したコンセンサスアルゴリズムへの統合とプロトコルアーキテクチャの改変、ガバナンスの仕組みの改善などが含まれています。

ネイティブトークン$MATICのアップグレードもPolygon 2.0の構想に含まれており、ネイティブトークンは$POLに変わる予定です。

zkEVM(Zero-Knowledge Ethereum Virtual Machine)とは?
イーサリアム互換のスマートコントラクト実行機構の一種で、ゼロ知識証明(知識の内容を公開せず知識を保有していることのみを証明する技術)を応用したものを指します。レイヤー2側での処理の内容を、ゼロ知識証明の技術を使って検証可能な状態を維持しつつ大幅に圧縮して、全体のパフォーマンスを向上させます。

Polygonを採用している主要なプロジェクト

Polygonチェーン上では数万を超えるDAppsやDeFiサービスが活動しており、すでに大きなエコシステムが構成されています。

ここでは、Polygon上で稼働している主要なプロジェクトをピックアップします。

Polygonを採用している主要なプロジェクト

メジャーDeFiプロジェクト:Aave、UniSwap

aaveのトップページ

Polygonを採用しているDeFiプロジェクトは数多くあります。特に複数のチェーンに対応したメジャーなDeFiプロジェクトが、Polygonをサポートしています。

Polygonチェーンに対応しているDeFiの中で最大のTVLを持つのは、Aaveです。レンディングを主要なサービスとしており、Polygonチェーン全体のTVL額の50%近くがAaveです(2024年7月時点)。

UniSwapQuickSwapなどの、有名なDEXもPolygonチェーンに対応しており、メジャーなイールドアグリゲイターのBeefyYearn FinanceもPolygonで活動しています。

その結果、DeFiによるPolygonチェーンでのTVL(Total Value Locked)額は8.64億米ドルにおよびました。この額は、仮想通貨市場全体のTVLの0.9%以上を占めています(2024年7月時点)。

大手NFTマーケットプレイス:OpenSea、MagicEden

OpenSeaのトップページ

Polygon上でのNFTの発行や取引は活発です。そのため、大手のNFTマーケットプレイスの多くがPolygonチェーンに対応しています。

Polygonチェーン上で最も利用されているNFTマーケットプレイスはOpenSeaです。OpenSeaは多くのチェーンに対応していますが、取引額の半分以上がPolygonチェーンでの取引です。

他にもMagic EdenRaribleといった大手のマーケットプレイスがPolygonチェーンで活動しており、NFTの領域でもPolygonチェーンが重要視されていることがよくわかります。

メタバースプロジェクト:Decentraland、The Sandbox

DecentralandとThe Sandbox

メタバースの領域でも、Polygonチェーンは活発に利用されています。

Coincheckが「OASIS KYOTO」を運営しているメタバースプラットフォームDecentralandはイーサリアムネットワークのみに対応していましたが、2021年の4月よりPolygonチェーンにも対応しました。主な理由はガス代の高騰です。

また、The Sandboxも2022年にメインネットをPolygonチェーンに移行しています。従来はイーサリアム上のNFTであったThe Sandbox中の仮想的な土地であるLANDも、Polygon上のNFTへ移行しました。

このようにエンターテインメントの領域でもPolygonの採用は進んでいます。

Polygon($MATIC)の今後の動きは?将来性を考察

ここまでPolygon($MATIC)の特徴や、Polygon上で稼働する主要なプロジェクトについて解説しました。すでに実績のある重要なネットワークであることがよくわかりましたね。

ここからは、Polygon($MATIC)の将来性について検討していきましょう。

Polygon($MATIC)の将来性

$MATICのこれまでの価格動向

$MATICの価格推移

CoinMarketCapより引用

$MATICのこれまでの値動きをチャートを見ながら追っていきましょう。

2019年の$MATIC発行以来しばらくの間は大きな注目を浴びることなく、低価格のまま安定した状態が続きました。

しかし、2021年に入ると状況は大きく変わります。

仮想通貨市場全体が活性化し、多くのアルトコインの価格が上昇するのに合わせて$MATIC価格は上がって行きます。

多くのDeFiサービスでPolygonが採用されたことや、イーサリアムのレイヤー2ネットワークへの注目などが重なって、1円に満たなかった価格が最高値の300円以上にまで跳ね上がりました

2022年以降の仮想通貨市場の沈静化に伴い、$MATICの価格も落ちていきますが、Polygonは落ちきることなく50~200円の間を上下します。

これは、仮想通貨への注目が落ち着いた中でもPolygonへの注目が一定程度継続しており、現在でも有力なレイヤー2ネットワークのオプションのひとつとして認識されていることを示しています。

Polygon($MATIC)の将来性を左右するポイント

$MATICが今後大きな伸びを見せるのかについて確定的なことは言えません。しかしPolygonは重要なL2チェーンであり、条件がそろえば躍進する可能性は十分にあります。

ここからは、Polygon($MATIC)の将来性を左右する重要なポイントについて考察していきましょう。

イーサリアムを中心としたエコシステムの活性化

これまでの$MATICの値動きを見ると、仮想通貨市場全体の値動きに大きく影響されていることがわかります。

2021年の$MATICの高騰は仮想通貨市場全体の盛り上がりと同じタイミングですし、2023年10月から2024年の1Qにかけての上昇も、ビットコインの現物ETF承認による影響を反映したものです。

特にPolygonチェーンはイーサリアムのレイヤー2ソリューションという位置づけが強いのが特徴です。イーサリアムを中心とした広範なエコシステムの重要なピースだと認識されています。

したがって$MATICが上昇するためには、イーサリアムを中心とした広範なエコシステムが活性化し、大きく注目を浴びることが前提条件になります。

Polygon 2.0への順調なアップグレード

Polygon2.0アップグレードの流れ

イーサリアムのレイヤー2チェーンであるPolygonには、Arbitrum、Base、Blastなどの多くの競合チェーンがあります。

Polygon($MATIC)の価値が大きく伸びるためには、競合チェーンに対する技術的な差別化が必要です。Polygon 2.0へのアップグレードは、この意味で重要なアクティビティになっています。

Polygon 2.0への移行は技術的に大きな改変です。

多数のステークホルダーを抱える大規模なエコシステムを持つPolygonで大きな混乱が起きると、多くのプロジェクトやユーザーの支持を失うことになるため、丁寧かつスピーディな2.0への移行が期待されます

注目度の高いプロジェクトによるPolygonの採用

多くのDeFiやDAppsがすでにPolygon上で稼働しており、その数はすでに数万を超えています。$MATICの価値が順調に上昇するためには、今後も多くのプロジェクトがPolygonに対応することが必要です。

特に、知名度の高い企業とのタイアップや、メジャーなコンテンツの取り込みなど、注目度の高いプロジェクトとの連携は、Polygonへの支持を集めるよい方法です。過去にもディズニーとの提携が発表され、話題を呼んでいます。

最近のPolygonにはこういったニュースが少なく、競合のL2チェーンの動きに埋もれ気味な印象がありますが、今後大きなプロジェクトとのタイアップが公表されれば、$MATICの価値によい影響を与える可能性があります。

Polygon($MATIC)の取引でおすすめの仮想通貨取引所3選

$MATICは、海外の仮想通貨取引所の多くでトレードできます。また、国内にも売買できる取引所が12件あり、取引しやすいトークンです。

ここでは、$MATICのトレードにおすすめの仮想通貨取引所を3つ紹介します。

$MATICの購入でおすすめの仮想通貨取引所

Bitget

Bitget公式ページ

Bitgetのスペック
名称Bitget
運営会社Bitget Global Inc.
提供サービス現物取引、先物取引、コピートレード、ステーキング
公式サイトhttps://www.bitget.com/
取り扱い通貨数800種以上

海外の仮想通貨取引所の中では、Bitgetが$MATICのトレードにおすすめです。

1日の取引量が2,500億円以上の規模を持つ大手取引所で、国内の取引所と比較して大きな流動性が維持されています

また、扱っている仮想通貨の種類は800種以上(2024年7月時点)で、マイナーなアルトコインにも強い取引所です。

現物取引だけでなくハイレバレッジの先物取引も可能で、$MATICの場合は50倍までのレバレッジが利用できます

PCからウェブサイト経由で利用できるウォレットとスマホアプリがあり、どちらも丁寧に日本語対応されています。海外の取引所ならではの高度な機能を違和感なく使えますよ。

OKCoin Japan

OKCoin Japan公式ページ

OKCoin Japanのスペック
名称OKCoin Japan
運営会社オーケーコイン・ジャパン株式会社
提供サービス販売所、取引所、暗号資産つみたて、ステーキング
公式サイトhttps://www.okcoin.jp/
取り扱い通貨数40種

OKCoin Japanは海外の大手取引所OKCoinの日本法人で、取り扱い通貨の種類を増やすことに積極的です。

2024年7月時点で取引できる通貨は40種あります。$MATICのトレードも可能で、販売所取引だけでなく板取引での売買も利用できます

顧客の資産は100%コールドウォレットで管理しており、ハッキングによる資産の不正流出を防いでいるので、セキュリティ面でも安心です。

取引数量に応じて取引手数料が安くなるボリュームディスカウント方式をとっているので、使い込むほどお得に使える取引所ですよ。

Coincheck

コインチェック公式ページ

Coincheckのスペック
名称Coincheck
運営会社コインチェック株式会社
提供サービス販売所、取引所、暗号資産つみたて、NFTマーケットプレイス
公式サイトhttps://coincheck.com/
取り扱い通貨数31種

Coincheckは国内の仮想通貨取引所の中では比較的古くから開業しており、実績のある取引所です。仮想通貨のトレードだけでなくIEO(Initial Exchange Offering)やNFTマーケットプレイスなども手掛けています。

$MATICの取り扱いは2023年8月から開始しています。Coincheckでは$MATICをPolygonチェーンで入出金できるため、Polygonチェーン上で利用する$MATICを入手するには便利な取引所です。

また、NFTマーケットプレイスではPolygonのNFTを売買しており、CoincheckがPolygon($MATIC)に力を入れていることがよくわかります。

Polygon($MATIC)のまとめ

Polygon($MATIC)のまとめ
  • Polygonは高速・低コストの実績あるL2チェーン
  • 数多くのDAppsやDeFiサービスがPolygon上で稼働中
  • $MATICはPolygonのPoSやガバナンスに不可欠なネイティブトークン
  • 仮想通貨全体の活性化や高注目プロジェクトとの提携で伸びる可能性あり
  • $MATICのトレードならBitget・OKCoin Japan・Coincheckがおすすめ

この記事では、イーサリアムのL2チェーンの中でもメジャーなPolygonとそのネイティブトークンの$MATICについて、特徴と将来性を解説しました。

Polygonは、ローンチ以来比較的順調に利用が進みL2チェーンに注目が集まったことも幸いして、数多くのDAppsやDeFiサービスによって採用されています。

2023年以降は競合するチェーンも多く出てくる中、若干の停滞感がありますが、Polygon 2.0という新しいコンセプトを掲げて開発を続け、次の飛躍へ向けて準備している状態です。

今後、仮想通貨市場全体の活性化や、著名なプロジェクトとの提携などのニュースが入れば、一気に伸びる可能性もあるので、その動きをしっかり注視しておきましょう。


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