コラム:仮想通貨のミライ【第2回】「人工知能(AI)とブロックチェーン」
   公開日 : 2018/11/05

コラム:仮想通貨のミライ【第2回】「人工知能(AI)とブロックチェーン」

ユッシCRYPTO TIMES公式ライター

主にPolkadot(ポルカドット)情報を発信します / CRYPTO TIMES(2018~) / 専門記事500本以上執筆 / 最先端情報を様々なアングルでお届けします。

数年前から騒がれだし、今ではいつでも話題の中心にいる人工知能(AI)。

近い将来AIが人間を支配するなんてことも囁かれています笑

そんな画期的な技術であるAIとブロックチェーンを組み合わせるとどのような化学反応が起きるのでしょうか。

コラム仮想通貨のミライ第1回「コンドラチェフ循環とブロックチェーン」に続いて、今回は「人工知能(AI)とブロクチェーン」としてお届けしたいと思います。

それではいってみましょう!

コンドラチェフ循環

本題に入る前に、まずは第1回のテーマであり今回のコラムの重要な考え方であるコンドラチェフ循環について軽くおさらいしたいと思います。

コンドラチェフ循環とは、世界経済の景気は約50年の周期で循環するという考え方です。

この考え方の中で1番重要なことは、景気が落ち込んだ際に技術革新がおきてそれらが複合的に絡み合って経済を牽引していくということです。

そして、今回のコラムでは仮想通貨を支える技術であるブロックチェーンが人工知能と絡み合って経済を牽引していくことを想定して話を進めていきます。

お互いのマイナス面を補えるのか、はたまたプラス面を足し合わせてもっと強力なものを生み出すのかなどを詳しくみていきたいと思います。

人工知能(AI)ってそもそもなに?

世間で騒がれている人工知能とは一体何なのでしょうか。有名な「Googleの猫」の例などを交えながら説明していきたいと思います。

これまで猫の画像をAIに認識させるような場合「耳はこうで、ひげが生えていて、目がこんなんで、、、」と猫と呼べる条件を人間が先にAIにプログラミングして認識させようとしていました。

しかしこのやり方だと例外が起きるなどしてなかなかうまくいきませんでした。

なかなか進展してこなかった人工知能の分野ですがビックデータディープラーニングという2つの要素を人工知能に組み込むことで大きな進歩を遂げました。

2012年にGoogleが以下のような発表をしました。

「YouTubeに投稿されたビデオの中から無作為に一千万枚の画像を取り出してディープラーニングでAIに学習をさせ、その中から猫が写っている画像をAIが選び出すことに成功した」

ここで重要なのは、この実験では猫とはどういうものなのかを人間があらかじめAIにプログラミングしていないということです。

AIはビックデータを元に、ディープラーニングで何度も組み合わせを変えてパターンを見出し、人間らしいものが猫と呼んでるらしいもののパターンを見つけ出したのです。

「らしいもの」というのは重要なポイントで、AIははっきりとした正解を出すのではなく、限りなく正解に近いものを予想することができる力を手に入れたのです。

進化したAIがやっていることをわかりやすく例えてみると、

これまで放送された日本、メジャーリーグの全ての野球の試合を何回も見返して、選手と審判の違いも野球のルールすらも分かっていない状態から大谷翔平選手の特徴を定義し認識できるようになったという感じです。

さて、こうして近年一気に進歩が加速した人工知能とブロックチェーンを掛け合わせると何ができるのでしょうか。

ブロックチェーンと人工知能を掛け合わせると?

マイニングコストの最適化

マイニングには大量の電力が消費されます。1つの取引の認証に1世帯が使う1週間分の電力を使うケースもあると言われています。

AIとブロックチェーンを組み合わせることでより環境に優しいブロックチェーンのオプションを提供することができるとされています。

セキュリティ強化ができる

ブロックチェーンは分散型でセキュリティは高いですが、アプリケーション自体はブロックチェーンに載せることができないためハッカーからの攻撃にこれまで通り合う可能性があるとされています。

そこで、AIがセキュリティを管理します。

先程説明した通り、AIが行うことは基本的に膨大なデータの組み合わせを色々試して特徴を見出し、正解にかぎりなく近い予想を出すということです。

これまでのハッキングのデータなどから仮想のハッカーを創り出し何万回もシュミレートをすることで、人間には捉えられないハッカーの手口のパターンなどを認識することでセキュリティを強化します。

また、AIは暗号化されたデータをそのまま扱うことができるため、ブロックチェーン上で暗号化されたデータを処理中に第三者からアクセスされるリスクを最小限に抑えることができると言われています。

AIが何をしてるのか分かる

先程の例で出てきたAIが猫の画像を認識できるようになるまでのプロセスで、AIがどのようなことを判断してその結果にたどりついたのかを人間が知ることは簡単ではありません。

AIの意思決定のプロセスをブロックチェーン上に保存することによって、人間が追跡し、理解することができる第一歩になると言われています。

AIの意思決定の正当性を確保しながら、その中身を人間が理解できるようになればAIはさらに社会の中で重要な存在になりえます。

実例

ブロックチェーンとAIをうまく活用しているプロダクトをいくつか紹介します。

現段階でAIとブロックチェーンをどのように組み合わせ、どのようなプロダクトが存在するのか確認してみてください。

Crypko

まず紹介するのがCrypkoというサービスです。

Crypkoは、AIが女の子のキャラクターをランダムで生成してくれてそれを売買することができるというサービスです。

作成されたキャラクターはERC-721トークンとして分散されたイーサリアムブロックチェーンに記録されているため、偽造・改竄が不可能で、同じキャラクターは存在しないシステムになっています。

EARNET

次に紹介するのがEARNETというブロックチェーンとAIを掛け合わせた成果報酬型広告システムです。

EARNETはブロックチェーンとAIを掛け合わせることによって「メディアへの報酬の支払いがしっかり行われているか」など、これまで不透明であった分野の問題を解決することができるサービスです。

ブロックチェーンを導入することでメディアと報酬を払う側の企業はASP業者を介する必要がなくなり、中間手数料がかからなくなります。

また、AIを導入することによって成果判定を公平・的確に行うことができるようになります。

まとめ

いかがだったでしょうか。

人工知能(AI)とブロックチェーンを掛け合わせるとどのようなことができるか分かっていただけたでしょうか。

どちらの分野も現在世界中の専門家がその利用方法を模索している段階で黎明期と言えると思います。

これからこの2つの技術は混ざり合ってさらなる大きなものを生み出す可能性もありますし、片方が伸び悩む可能性も十分あります。

今回のコラムが新しい時代を牽引するであろう新技術についてみなさんの理解の助けになったのなら幸いです。

最後まで読んでくださってありがとうございました!

次回はコラム「仮想通貨のミライ」の第3回「ブロックチェーン×IoT」をお届けしたいと思います。乞うご期待を!

関連記事 同じライターから

同カテゴリの人気記事