ブロックチェーンゲームの可能性を追求する「CloneGamers」【インタビュー】

ブロックチェーンゲームの可能性を追求する「CloneGamers」【インタビュー】

先日公開されたCloneGirlsへのインタビューに続いて、同じくCloneVerse内のプロジェクトである「CloneGamers」にもインタビューを行いました。

ブロックチェーンゲーム(BCG)市場は、プロジェクト数が増加傾向にあるだけでなく、著名VCによる投資も積極的に行われており、これまで以上に注目を集めています。

そんな注目のBCG分野で、新たな可能性を見出そうとする「CloneGamers」についてお話しを伺っていきます。

前編:世界に挑戦する日本発NFTアイドルユニット「CloneGirls」【インタビュー】

インタビューのお相手

絢斗優さん

  • Co-Founder of BAYC Japan, Azuki Japan community.
  • エンジェル投資家
  • クリエイティブディレクター
  • Twitter:@Yu_Ayato

アーティストとしての経歴とブロックチェーン業界の知識を生かし、多業界の橋渡し役として活動。BAYC Japan、Azuki JapanといったNFTコミュニティの立ち上げを手伝うなど、Web3コミュニティの活性化を積極的に支援。CloneVerseでは、クリエイティブディレクターとして参加。

ゆなゆなさん

クリプト分野のインフルエンサーとしてDeFi、NFT、BCGなど幅広い分野の情報を自身のYoutubeやTwitterを通して発信中。様々な情報の発信を行う一方で、Web3イベントでのMCなどをこなすなどマルチな活動を展開。CloneGamersでは、青色担当。

インタビュー本編

CloneGamersについて教えていただけますか?

絢斗さん:CloneVerseという企画の中にCloneXのIPを使った「CloneGamers」というもう1つのプロジェクトがあります。将来的にはCloneGamers用のアバターも増えるかもしれませんが、暫くは1個のアバターを複数人で運用する方式で始めています。

Youtubeのチャンネルも作っているんですけど、そこの青色担当としてハイブリッドVtuberのような形でゆなゆなさんがやっています。このチャンネルでは主に3つのカテゴリーの発信をしていく予定です。1つ目は解説系、2つ目は対談系、3つ目は実況配信系です。

1つ目の解説系は、ブロックチェーンゲーム関連の最新ニュースを週1ぐらいの目標で発信していきます。2つ目は、ゲーム業界関係者との対談やインタビューです。3つ目の実況配信は、一般的な実況配信です。なるべく大会に参戦できるものを選びます。

ゆなゆなさん:CloneVerseでは4体のClone Xを保有していて、そのうちの3体がCloneGirls、残りの1体をCloneGamersで活用しています。

「なんでGamersなのに1体なの?」と思うかもしれませんが、CloneGamersではBig TimeやDelysium、illuviumやsharpnelなどのゲーム毎にプレイヤーを分けるイメージで1体を複数人で運用しています。

「CloneGamers」のYoutube チャンネル

– CloneGamersは現在何人体制で運用していますか?

絢斗さん:アバターの中の人は、現在はゆなゆなさんとKALAさんの二人でやっていますが注目のゲームが増えれば中の人も増えていく予定です。

– なぜ複数人で運用する体制にしようと思ったのでしょうか?

絢斗さん:今年はコントローラーを使ったゲーマーとしてのスキルが重要になってくるFPS系のブロックチェーンゲームがどんどん増えてくるので、1人の人間が全部のジャンルを網羅するのは難しいだろうなと思ったのが一番の理由です。やはり、ある程度やり込んでいかないと分からないゲームの醍醐味もあるので、注目するゲームを長くプレイしてから配信するスタイルでやりたいと思っています。

なので、CloneGamersでは、フォートナイトとかApexのプレイが上手な人を今後は募集しようと思っています。ある程度担当するゲームや配信者が固まってきたら、アバターも増えていくと思います。

同じタイミングでCloneGirlsが誕生したのでそちらのイメージが強いですが、CloneGamersは特に性別の縛りはないので男性配信者も随時募集しています。因みに、実はアバターは既に何個か追加で用意してあります。

プロジェクト追加予定のClone X

CloneGamersを何かに例えるなら、F1のチームに近い感じです。ブロックチェーンゲームはプレイヤーの腕だけではなくて、NFTのアセットのパワーもキーになるので、今後はますますチーム力が重要になると思っています。

今までのブロックチェーンゲームでは、アクシーやジョブトラのようなカードゲーム系のものが前提でチーム編成されていることが多いと思いますが、今年はシューティング系のゲームが増えてくるので、今までと違ったカテゴリーのプレイヤースキルのチームが求められてくると思います。

– 青色担当としてゆなゆなさんが抜擢された理由を教えてください。

ゆなゆなさん:私はゲームのプレイ体験だけでなく「そもそもどんなゲームなのか」やトークンエコノミクスの方にも興味があるんですね。

一般的にゲームの始め方やプレイについての解説動画が多いですが、ゲーム開発チームの資金調達状況や、トークンがゲーム内でどう活用されているかを説明する人ってあまりいないと思うんです。私はDeFiからこの業界に入ったのでクリプトの文脈にも強いので、ゲームの概要だけでなく、投資家目線でのエコシステムとかの解説を主にやっていく予定です。

あとは、ギルドの方やWeb3企業の方との対談となると、物理世界でもしっかりと対応する必要があるのでハイブリッドに活動できる私が担当することになりました。

絢斗さん:ブロックチェーン自体の知識があるっていうのはやはり重要です。

NFTバブルになる前のDeFi世代からクリプトに入っているので、クリプト全体の流れを知っているというのは大きな理由の1つです。ブロックチェーン業界は人の出入りが激しく、色んな理由で界隈から居なくなる人が多いですが、そんな環境でも長く活動を続けられるのはブロックチェーン自体に愛がある証拠だと自分は思っています。

-ゆなゆなさんは何年ぐらいからクリプトに参入したんでしょうか?

ゆなゆなさん:2021年3月末のPancakeswapが盛り上がったあたりですね。

絢斗さん:これからBCGにくるゲーマーの人は、ブロックチェーン自体の専門家である必要はないと思います。ゲームの導線周りに必要な最低限のところが分かっていればゲーム自体には問題ないですし。

けれど、やはりクリプトの文脈もわかっている人がチームには必要になります。そういう意味でチームの舵取りをしてくれる人が必要だなと思い、今期はゆなゆなに担当してもらっています。

– CloneGamersでは今後どういったゲームを取り扱っていくのですか?

絢斗さん:せっかくCloneXのアバターを使ってるのでPCゲームが中心になると思います。

最近はスマホ向けのカジュアルゲームも多いんですが、せっかくなので、グラフィックのレベルが高く未来感のあるPCゲームを中心に扱っていくことになるかと思います。

ゆなゆな:NFTを持っていないとできないゲームに関しても「NFTはお貸ししますよ!」みたいな形で、プレイは上手だけどNFTを持っていないような人もどんどん巻き込んでいければと考えています。

絢斗さん:CloneGamersでは、幅広く多くの人を集めるというよりは、少数精鋭の上手いプレイヤーだけを集めて大会入賞目指せるチームを目指していきます。やはり世界大会行かないとチャンネルとしても盛り上がらないですし。入賞目指してチームで集まるところもF1に近いと思います。

– CloneGamersでは、今後どのように収益を上げていくんでしょうか?

絢斗さん:実は今のところ全然収益化はできていません。暫くは、案件ベースではなく、面白いと思えるゲームをじっくりやりこんで行ってから様子を見ようと思っています。

特に今年はゲーム性の高い、PC向けのブロックチェーンゲームが増えてくるのでコミュニティの形もどんどん変わっていくと思います。なので、1年ぐらいはこの大きな時代の変化をまずは最前線で追いかけて行くことに注力しようと思っています。それこそFPSの場合は世界大会まで行かないと見えない世界もあると思うので、やるからには世界と戦えるチームを目指したいです。それに、世界大会までいけばeスポーツと一緒で、選手のTシャツとかパーカーにロゴ載せたりもできるので、ある程度マネタイズの方向性も見えてくると思います。

あとは、YugaLabs関連のゲームのように、NFTを持っているだけでは特典がほとんど得られず、ゲーム内でポイントを高めてランキングを上げないといけないゲームが増えてくると思うので、そういうゲームのプレイ代行業務の為にNFTホルダーとプロゲーマーのマッチングを考えています。なので募集に関しては、本当にゲームを何時間もプレイできて、なおかつ大会目指せるような人と一緒にやっていきたいなと思っています。場合によっては、我々が主催で予選大会とかも開催していくかもしれません。

現在既に解説系の動画を定期的にアップしていますが、まずは定期的にしっかりした情報を発信する動画チャンネルとして認知されるのを目指しています。

-ブロックチェーンゲームの市場も世界大会などが開催されているのでしょうか?

絢斗さん:例えば、Yuga Labsがこの間行ったミニゲームDookey Dashで1位の記録を獲った人が獲得したNFTが2億円で売れたりとかの事例がありますね。

世界一の人は本当にすごい人なんですが、ポイントを上げるプレイ代行をしてた人も1カ月で7000万円くらい稼いだりしてて「ゲームが上手い」ということがこの市場でも大きな収入に繋がり始めています。

ただ、そういう方法で稼げたのは世界で10人くらいしかいなくて、しかも代打ちしてた人もランキングで世界Top10とかに入ってた人なので、その辺のランクに行かないとマネタイズの面では難しいのかもしれません。Play to Earnの割合がかなり減ってWin to Earnの割合が多いので、Web2ゲームのeSportsと構造は似てくると思います。

ゆなゆな:でも、いくらプレイが上手くてもNFTを持っていないとプレイできないゲームもあります。また、そういう機会がある事を知らないプロゲーマーの人も多いと思うので、そういった既存のゲーム業界とブロックチェーンゲーム業界の橋渡しになるような活動をしていきたいと思っています。

参考:Dookey Dash

– 最後にCloneGamersでの今後の意気込みについて教えてください

絢斗さん:今年はブロックチェーンゲームのユーザー層が本当に大きく変わる年です。

6月22日に開催されるJapanBlockchainWeekのメインカンファレンスNonFungibleTokyoでも、多くの新しいゲーム会社が登壇するのでイベントに参加すると業界の変化をとてもよく体験できると思います。

CloneGamersでは、この時代の変化を最前線で追いかけていくので、PCゲームが好きな人にとっては面白いプロジェクトになると思います。


Non Fungible Tokyo 2023(https://nonfungible.tokyo/)

まとめ

今後さらなる市場拡大や成長が見込まれるブロックチェーンゲーム領域で、先進的な取り組みを進めるCloneGamersについてインタビューを行いました。

世界でも有数のNFTプロジェクトとして知られるCloneXのIPの活用しながら、先鋭チームを作り上げ様々なゲームをプレイ予定のClone Gamersの今後に注目が集まります。

現在、Clone Gamersでは、プレイヤーを募集しているようなので、ゲームの腕に自信がある方でWeb3領域に興味がある方は是非応募してみてはいかがでしょうか?

– CloneGamers 公式リンク –

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