ステーブルコインのCircle社、米国短期国債を優先|債務不履行の可能性を考慮か
Crypto Times 編集部

ステーブルコインUSDCを運営するCircle Internet Financial社(以下:Circle)は、準備金の管理において米国短期国債を優先していることを明らかにしました。
海外メディアBloombergのインタビューに応じたCircle社CEO Jeremy Allaire氏は、米国債の債務不履行リスクを避けるために短期米国債を優先しているとしています。
Circle社の準備金は現在、世界最大の資産運用会社であるBlackRock社が管理しています。公式サイトの情報によると、2023年5月4日時点でのUSDCの発行額は約301億ドル(約4兆400億円)であり、それに対する準備金は302億ドル(約4兆560億円)に。そのうち、準備銀行における現金は48億ドル(約6445億円)となっています。
Circle社は先日、Silicon Valley Bank(SVB)の破綻により、USDCの準備金の8%にあたる33億ドルが処理されずに滞留していると発表され、USDCは一時的にデペッグし1 USDから大きく価格乖離しました。
より安定的なステーブルコインの存在が市場で求められるなか、大手レンディングプロトコルAaveは自身が手掛けるステーブルコイン「GHO」を今年2月にEthereumのテストネット(GoerliとSepolia)で公開しています。
It’s GHO time! @GHOAave is now on Ethereum’s Goerli Testnet!
👻 https://t.co/cM58b6qSBa pic.twitter.com/xueGERoqnw
— Aave (@AaveAave) February 9, 2023
GHOはUSDにペッグされた分散型ステーブルコインで、ユーザーが担保となる暗号資産を供給することで生成可能。担保を引き出す場合はGHOはバーンされる仕組みが採用されており、ステーブルコインの生成に加えてAaveでの金利収入等も得ることができるとしています。
米国の債務不履行やCoinbaseの米国撤退の可能性が囁かれるなか、Circle社のUSDCをはじめとするステーブルコイン市場の動向に注目が集まります。