ステーブルコイン$USDT、時価総額が過去最高の12.9兆円を突破

ステーブルコイン$USDT、時価総額が過去最高の12.9兆円を突破

米ドルにペッグされているステーブルコイン$USDTの時価総額が過去最高となる861億ドル(約12.97兆円)を記録したことが明らかになりました。

昨年2022年の7月から今年2023年1月にかけて比較的低い水準で推移していた$USDTの時価総額は、2023年2月から徐々に上昇を始め、5月以降は2022年のピーク時と同等の水準を維持していました。そして、2023年10月にその上昇が加速しさらなる高水準に到達しています。

$USDTの時価総額の推移|画像引用元:Coingecko

$USDTを手がけるテザー社は先日、2023年Q3のレポートを公開しました。

レポートによると、$USDTの準備金の85.7%が現金または現金同等物で構成されており、過去最高の数値を記録。現金または現金同等物の大部分は72.6億ドル相当の米国債(T-Bills)が占めていることが明かされています。

さらに、テザー社は担保付きローンを3億3000万ドル以上削減したことも報告。テザー社のパオロ・アルドイノCEOは下記のようにコメントしています。

“「テザー社の第3四半期の認証は、透明性、安定性、責任ある財務管理に対する当社の揺るぎないコミットメントの証です。現金および現金同等物で保有する準備金の割合は過去最高を達成し、ステーブルコイン・エコシステム内の流動性と安定性を維持することに専念していることを示しています。担保融資を減らし、市場の変動を乗り切ることができたのは、当社の強固なリスク管理戦略の証です。私たちは、テザー社の営業利益の堅固さを誇りに思っており、これは私たちの財務の強さと回復力を示しています。 – 引用元:Tether」”

glassnodeのデータによると、流通供給量(Circulating Supply)は$USDTが2位の$USDCの3倍以上の差をつけ1位に。今年に入り失速している$BUSDと入れ替わるように$DAIと$TUSDが成長を見せています。

Stablecoins: Aggregate Supplies|画像引用元:glassnode

先日、分散型取引所Curve Financeが手がける分散型ステーブルコインcrvUSDの借入総額が1.3億ドルを越え、過去最高額を記録したことが分かりました。

crvUSDは、2022年9月に最初のコンセプトが公開され2023年5月にメインネットに公開された分散型ステーブルコインで、DAOで有効化された担保となる仮想通貨をコントラクトに預け入れることで生成が可能となります。記事執筆時、crvUSDの価格は0.9985 USDとなっており、ペッグが維持されている状態となっています。

中央集権型の$USDTや分散型のcrvUSDなど、引き続きステーブルコイン市場への注目が集まります。

記事ソース:Tether
画像引用元:viewimage / Shutterstock.com

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