NFT市場に特化したパレットトークン($PLT)/Palette Tokenとは? その特徴や将来性を解説
Crypto Times 編集部
パレットトークンは、2021年7月に国内初のIEOにより発行された仮想通貨です。
NFTの発行・流通をターゲットにした国産のプロジェクトで、海外よりも日本国内で注目を浴びています。
- パレットトークンはどんな特徴があるの?
- パレットトークンの将来性を知りたい
こんな疑問をお持ちの人向けに、この記事ではパレットトークンの特徴や将来性について解説しています。
最後まで読んで、パレットトークンをしっかり理解しておきましょう。
目次
パレットトークン($PLT)の概要
名称 | パレットトークン/Palette Token |
---|---|
テッカーシンボル | PLT |
発行者 | 株式会社HashPalette |
発行日 | 2021年7月 |
最大発行枚数 | 10億PLT |
流通量 | 5.2億PLT |
時価総額ランキング | 4190位(2023年12月14日のCoinMarketCapの集計による) |
時価総額 | 約43億円(2023年12月14日のCoinMarketCapの集計による) |
公式サイト | https://hashpalette.com/ |
ホワイトペーパー | https://document.hashpalette.com/HashpalettePaper.pdf |
公式X | https://twitter.com/hashpalette |
公式Discord | https://discord.com/invite/Kj8zHQTKTK |
NFTマーケットプレイス | PLT Place |
パレットトークン($PLT)は、NFTの取り扱いをターゲットにしたブロックチェーンPaletteで使用されるトークンです。
Paletteは国内企業のHashPalette社が開発・運営しています。イーサリアムをはじめとした従来のネットワークの問題点を解消することを目的に立ち上がった、国産のブロックチェーンプロジェクトです。
パレットトークンは、国内仮想通貨取引所CoincheckのIEOを経て、2021年7月末に国内市場への初上場を果たしました。
パレットトークン($PLT)の5つの特徴
最初に、パレットトークンがどんな仮想通貨かをおさらいします。
パレットトークンの特徴的な部分を5点紹介するので、ひとつひとつ確認していきましょう。
- パレットトークン($PLT)の5つの特徴
NFTに特化したブロックチェーンPaletteのユーティリティトークン
パレットトークンは、NFTに特化したブロックチェーンPaletteのユーティリティトークンです。Paletteチェーンの中での手数料支払いやNFT売買の決済手段として使われます。
また、Paletteチェーンの開発者や運営者、Paletteチェーンのマーケティングに協力するパートナーなどのステークホルダーへの報酬としても使われます。
最大発行枚数は10億枚で既に発行済みですが、その多くはロックされた状態にあります。時間が経過するとともに、ロックは徐々に解放されて流通量は上昇していく予定です。
Paletteはパレットコンソーシアムによるガバナンス方式を採用
パレットトークンが使用されるブロックチェーンPaletteは、パレットコンソーシアムという有限のメンバーによって運営されるコンソーシアム型プライベートチェーンです。
ビットコインやイーサリアムなどのようなパブリックチェーンではありません。
限定された数の信頼できる企業が参加してNFTに特化したチェーンを運営することで、需要過多などから不安定となるガス手数料の安定化や低価格化が可能になります。
またクロスチェーンインフラの整備などの重要な方針を、早期に決断して進めることができます。
- PLTの保有者はPaletteのガバナンスに参加できる!
- Paletteはプライベートチェーンですが、投票の機能を備えています。PLTを保有していれば、投票機能を使ってPaletteのガバナンスに参加することが可能です。
クロスチェーン対応でチェーンを超えたNFTの流通が可能になる
従来のブロックチェーンの課題に、チェーン間の分断がありました。
異なるブロックチェーンの間に相互運用性がないため、あるブロックチェーンで発行されたNFTを他のチェーンで取り扱うことが難しかったのです。
パレットトークンが使用されるブロックチェーンPaletteは、クロスチェーン技術を採用してこの課題を解決しようとしています。
特にイーサリアムとPaletteの間の相互運用はすでに高いレベルで実現されており、Paletteで発⾏したNFTをイーサリアムのアプリケーションで利⽤することも可能になっています。
NFTの発行や取引の手数料が安い
パレットトークンが使用されるブロックチェーンPaletteは、イーサリアムなどの既存チェーンと比較して、ガス手数料の価格が安定的で、しかも低く抑えられるメリットがあります。
NFTに特化したネットワークであるため、DeFiなどによる頻度の高いトランザクションが集中することがありません。
その結果、ガス手数料の乱高下が起こることなく、安定的に低価格のガス手数料が維持されています。
マーケットプレイスPLT PlaceでPLTやクレカでNFTの取引ができる
パレットトークンの発行元であるHashPaletteは、NFTマーケットプレイスPLT PlaceをPaletteチェーン上に開設しています。
PLT PlaceではNFTの取引をパレットトークンで決済できるだけでなく、クレジットカードの利用も可能です。
出品や決済時などにかかるガス手数料が無料でNFTの売買を行うことができるので、コストを抑えながらNFTの取引ができますよ。
パレットトークン($PLT)のエコシステム
パレットトークンは、Paletteチェーンのエコシステムを支えるトークンです。このエコシステムを理解して初めて、パレットトークンの重要性が確認できます。
ここでは、Paletteチェーンとパレットトークンのエコシステムについて解説します。
- パレットトークン($PLT)のエコシステム
Paletteチェーンとパレットトークンのエコシステム
パレットコンソーシアム | Paletteチェーンを運用する限定された複数のプレーヤー。HashPalette社が選定した企業によって構成される。 |
---|---|
コンテンツホルダー | Paletteチェーン上でNFTを発行するプレーヤー。 |
ユーザー | Paletteチェーン上でNFTを売買して利用するプレーヤー。 |
Paletteチェーンのエコシステムは、NFTの発行者であるコンテンツホルダー、利用者であるユーザー、取引を承認しPaletteチェーンを運営するパレットコンソーシアムの3者で構成されます。
コンテンツホルダーがNFTを発行する時には、コンテンツホルダーはPLTをガス⼿数料として⽀払います。ユーザーは発行されたNFTをコンテンツホルダーから買取り、PLTをコンテンツホルダーに支払います。
これらの取引は、パレットコンソーシアムによって検証され、Paletteチェーンに書き込まれます。コンテンツホルダーが支払った手数料は、いったんパレット報酬プールに蓄積され、そこからパレットコンソーシアムに分配されます。
コンテンツホルダーやユーザーなどのPLT保有者は、保有しているPLTをパレットコンソーシアムのメンバーに委託することでPaletteの意思決定に参画することができます。
委託を受けたパレットコンソーシアムのメンバーは、パレット報酬プールから配布された報酬の一部を、委託してくれたPLT保有者に還元することができます。
この仕組みにより、中央集権的になりがちなコンソーシアムの運営に分散型システムとしての特徴を取り入れようとしています。
パレットトークンの保有者分布
保有区分 | 比率 | 説明 |
---|---|---|
投資家保有 | 23% | IEO時に販売されたトークン |
エコシステム報酬 | 34% | パレット報酬プールに一旦蓄積され、パレットコンソーシアムのメンバーに報酬として支払われるもの |
チーム⾃⼰保有 | 27% | Paletteの開発チームのインセンティブに使用するトークン |
パートナー報酬 | 16% | コンテンツホルダー及びユーザーのパレットへの参加を促進するインセンティブに使用するトークン |
パレットトークンは2021年7月に新規に発行され、その一部が国内仮想通貨取引所Coincheckで行ったIEOで売却されました。
その時点で発行上限枚数の10億PLTのすべてが発行されましたが、エコシステム報酬、チーム⾃⼰保有の部分はロックアップされており、発行済トークンのすべてが市場に流通しているわけではありません。
ロックアップされているパレットトークンは発行から6年間かけて徐々に解放されていく計画で、PLTの流通量は時間の経過とともに増えていくことになります。
今後の動きは?パレットトークン($PLT)の将来性を左右するポイントを解説
ここまでは、パレットトークンとPaletteチェーンの特徴について解説してきました。Paletteチェーンの仕組みやPLTの位置づけがイメージできてきましたよね。
次は、パレットトークンの将来性について考察しましょう。
- パレットトークン($PLT)の将来性を左右するポイントを解説
パレットトークンのこれまでの動き
パレットトークンのチャートを見ると、2022年1月に1PLT = 約40円だったものが徐々に下がっていき、現在では1PLT = 7.5円前後で安定しています。
これは、パレットトークンそのものの評価というよりは仮想通貨の市場を取り巻く環境の影響が大きかったと考えるべきでしょう。
バレットトークンと位置づけが比較的近いソラナやカルダノの値動きの傾向が、パレットトークンと同様である点が、傍証になっています。
特にこの期間のNFT市場の冷え込みは、NFTをターゲットにしたパレットトークンには厳しい状況でした。
パレットトークンの将来性を左右するポイント
- パレットトークンの今後を左右するポイント
- NFT市場の盛り上がり
- Paletteチェーン上で稼働するNFTゲームのリリース
- パレットコンソーシアムの充実
- バレットトークンが取引できる国内仮想通貨取引所の増加
パレットトークンが多くの注目を集めているのは間違いありませんが、現時点では、その注目が価格には十分に反映されていないようです。
しかし、今後の市場の動向によっては大きく伸びる可能性も十分にある通貨です。
バレットトークンの将来性に影響するポイントを確認しておきましょう。
NFT市場の盛り上がり
まず、バレットトークンがターゲットにしているNFT市場の盛り上がりは、バレットトークンの将来に影響する重要な要素です。
CT Analysisによれば、長らく低迷していたNFT市場が2023年10月に入って回復の兆しがみられるようです。
この動きが大きなトレンドになれば、バレットトークンにとって強い追い風になります。
CT Analysis『2023年10月度NFTマーケット動向レポート』を公開
Paletteチェーン上で稼働するNFTゲームのリリース
名前 | リリース日 | 内容 |
---|---|---|
ELF Masters | 2022年9月 | ファンタジーアドベンチャー型のNFTゲーム。パレットトークンをゲーム内通貨として使用できる。 |
CryptoNinja Party! | 2022年12月 | 日本を代表するNFTコレクションである「CryptoNinja」から派生したNFTゲーム |
The LAND ~エルフの森~ | 2024年リリース予定 | メタバース型ファーミングブロックチェーンゲーム |
Paletteチェーン上で動作する集客力のあるNFTゲームがリリースされることも、バレットトークンの価値が上がる要因になります。
HashPalette社および同社を傘下に持つHashPort社では、Paletteチェーン上で稼働するNFTゲームの企画・開発を行っています。
2022年にはPaletteチェーン上で稼働するNFTゲームである「ELF Masters」と「CryptoNinja Party!」を相次いでリリースしました。
また、メタバース上で作物の生産、農場を拡大していく街作りができる「The LAND ~エルフの森~」などのタイトルも開発中です。
NFTゲームのPlay to Earnは今注目が集まっている領域なので、Paletteチェーン上で稼働するNFTゲームが注目されれば、バレットトークンの価値も急騰するでしょう。
パレットコンソーシアムの一層の充実
Paletteチェーンの運営を行うパレットコンソーシアムのメンバーは、HashPalette社によって選出されます。
Paletteチェーンにかかわる戦略的な提携をHashPalette社との間で結び、その後にコンソーシアムのメンバーとして選ばれることが多いようです。
影響力のある企業がパレットコンソーシアムのメンバーに加われば、Paletteチェーンへの信頼性が増すだけでなく、Paletteチェーンを使った数々のプロジェクトが立ち上がり、加速されることにつながります。
これからコンソーシアムのメンバーをどう拡充していくのかは、パレットトークンの将来性に大きく影響します。
バレットトークンが取引できる国内仮想通貨取引所の増加
パレットトークンの価値が上昇するには、売買しやすい環境が整うことも重要です。
特に日本国内の仮想通貨取引所で取引できれば、日本語がネイティブな多くの人にとって、パレットトークンに投資するハードルは大きく下がります。
以前は、パレットトークンが取引できる国内の取引所は、パレットトークンのIEOを実施したCoincheckだけでした。
それから時間が経過してパレットトークンの知名度が上がるにつれて取引できる仮想通貨取引所が増えていき、現在では国内の5つの仮想通貨取引所でパレットトークンを取引できます。
取引のしやすさという点では、以前より大きく改善されています。
パレットトークン($PLT)が取引できる仮想通貨取引所
国内/海外 | 仮想通貨取引所の名称 | パレットトークンに関する提供サービス |
---|---|---|
国内 | bitFlyer | 販売所取引 |
BitTrade | 板取引 | |
Coincheck | 板取引 | |
オーケーコイン・ジャパン | 板取引、ステーキング | |
CoinTrade | 販売所取引、ステーキング | |
海外 | Bybit | 板取引 |
パレットトークンを取引できる仮想通貨取引所は国内には5つあります。これに対して、海外の取引所でPLTを取り扱えるのはBybitのみです。
Paletteが国内で立ち上がったプロジェクトなので、主に国内で注目度が高いことが理由です。
中でもオーケーコイン・ジャパンとCoinTradeは、パレットトークンの取引だけでなくステーキングのサービスも行っているのが目を引きます。
PLTのステーキングの利回りは、条件が整えば20%に近いハイパフォーマンスなので、PLTを長期間保有する意志のある人には良い選択です。
まとめ
この記事では、NFTの発行・流通をターゲットにした仮想通貨であるパレットトークンの特徴や将来性について解説しました。
パレットトークンは国内で注目を集めていますが、仮想通貨の価値はまだまだ低いのが現状です。
その分伸びしろは大きいので、条件が整えば大きく化ける可能性も秘めています。
この記事の内容をしっかり頭に入れて、パレットトークンを取り巻くトレンドの変化を見逃さないようにしましょう。
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